◆やまね/よろしくお願いいたします。私からもいくつかお聞きしたいと思います。やはりコストに見合わないものですとか、合意形成が困難な都市計画道路についての見直し、廃止というのは当然必要になってくるかなと思いますし、最近で言えばやはり既存インフラの老朽化対策というところも優先をされるべき問題だと思います。
で、その点でですね、まずお聞きしたいのは、すでに門川市長時代に廃止と判断されたはずの京都高速道路が見直し対象から除かれているわけなんですが、改めてですね、この京都高速道路の未整備3路線ですね、堀川線、それから久世橋線、西大路線、総事業費2900億円と言われた路線ですけれども、これが廃止方針となった理由について、ちょっと確認しておきたいんですが、いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)えっとですね、京都高速の未整備3路線ですね、堀川線、西大路線、久世橋線につきましては、建設局におきましてですね、京都市京都高速道路検証専門委員会を設置しまして、検証をいただいた結果、平成28年5月に「3路線の整備効果が限定的であり、また、早期の事業実施についても困難である」と、こういった委員会の意見を踏まえて、3路線を廃止とする方針が決まったということを聞いております。
◆やまね/はい、ありがとうございます。仰っていただいたように、専門検証委員会が設置をされて、「3路線の整備効果が限定的」と、そして「早期の事業実施も難しい」ということで、廃止の方針が決まったということであります。
で、その京都高速道路についてですね、今回どう書いてあるかと言いますと、「堀川バイパスの決定と同時に廃止する予定であり、現在廃止手続きを保留している」というふうにあります。それで改めてお伺いしたいんですが、この京都高速道路を廃止するという話と堀川バイパスを決定するという話は、同時でないとできない、そういう何か法的な縛りがあるのかですね。高速道路を先に廃止すると堀川バイパスというのは決定できなくなるのか。この点はいかがでしょう。
(→榮・都市景観部土木担当部長)先ほど説明しました、専門検証委員会のほうからですね、「3路線の廃止のみでは本市の交通問題は解決しない。堀川通の交通容量の拡大に向けて取組をすべき」とのご意見をですね、いただいたことから、本市の抱える交通課題である堀川通の機能強化と、3路線の廃止は、切り離すことができない取組であるというようなことをですね、過去にですね、答弁しておりまして、現在もその考え方に変わりはございません。
法的根拠についてはですね、都市計画法に、個別具体に記載されてるものではございませんが、都市計画とは目指すべき都市の将来像を実現するために定めるもんでございまして、本市の方針としてですね、3路線廃止と堀川通の機能強化は同時に進めるべきというなことに変わりはございません。
◆やまね/はい、今言っていただいたように、法に書かれているわけではないんだけれども、切り離せない問題なんだというのが、京都市の立場なのかなと思います。で、なぜ切り離せないのかっていうことなんですけれども、廃止手続きを例えば保留する場合とですね、今すぐ廃止した場合、何が違ってくるのかってことなんですが。例えばですね、都市計画道路としては先ほどのご説明もありましたように、建築規制がかかることで土地利用が進まない、で、それを一旦廃止すると逆に進んでしまうかもしれないということで、ま、そういうことを危惧されてるのかなというふうにも思うわけなんですけれども、だとしても、久世橋線とですね、西大路線っていうのは、もう何の関係もない話じゃないかなと思ったんですが、この点いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)えっと、京都高速はですね、えっと西大路線が北行一方通行で、それから堀川線がですね、南行一方通行ということで、その双方によってですね、で、久世橋線がその渡線でですね、西大路線と堀川線をつなぐ路線ということで、その3路線でですね、京都の市内のですね、交通渋滞をですね、緩和するものでございます。それを今回ですね、堀川線についてはですね、双方向にするというようなことでですね、もうそういった部分で、京都高速の3路線っていうのは1つのセットもんであるというふうに都市計画的に考えております。
◆やまね/あのま、ですから今仰っていただいたように、堀川線を双方向にするということであれば、西大路線と久世橋線はもう関係なくなるんじゃないですかっていうことをお聞きしたんですけど、いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)あのですね、都市計画の観点から例えば、都市計画の整合性、継続性ですね、先ほど説明しましたけども、堀川通のですね、交通容量の問題ですね、それについてはですね、またですね、これは京都高速を作ることによって実現させるというふうな当初の経過がございました。それがですね、一定ですね、検証委員会を通じてですね、無くなりましたけども、こういったですね、堀川通に集中してる交通問題っていうのは未だ解決されてない状況にございます。そういった中でですね、都市計画の整合性からですね、問題を放置してですね、先行して、京都高速3路線を廃止してですね、で、決定、じゃあそれに補完すべき道路を決定しないというのは、都市計画の整合性、あとは、ま、継続性、そういった部分からも欠ける行為ということで、我々都市計画を預かる者としてですね、え、それをですね、え、先行して廃止することはできません。
◆やまね/あの、ま、ですから、切り離せないと仰ってる考えはね、京都市がそういう考え方だっていうことは、私も理解をしてるんですけれども、私が言ってんのは、このままだとですね、久世橋線、西大路線については、別に高速道路あるいはバイパスとはもう関係なくなるのに、これからも建築規制って言うんですか、それがずっと継続したままになっちゃうんじゃないかと。それはどうなのかなということをちょっと問題意識として申し上げたということであります。
次に行きますけれども、都市計画道路網の未整備路線の概算事業費についてですが、先ほどもありました廃止路線、グレード3・4を含むと6400億円、これが214年~321年かかると。で、存続路線、グレード1・2のみでも2990億円、100年~149年という風にありますが、あの、そこでお聞きしたいんですけども、これはですね、京都高速道路分を含んでいるのかどうかということと、それから、京都高速道路は未整備3路線で2900億円と、堀川線だけで1200億円というような数字が出てた、試算されてたわけですが、現在、仮にやるのであれば、これは総事業費、さらに膨らむんじゃないかと思うんですが、この点のご認識いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)すいません、先ほどの質問ちょっと補足説明ですけども、えっと、京都高速3路線のうちですね、久世橋線と西大路線についてはもう建築制限はしておりません。はい。
でからですね、えっと今回のですね、総事業費試算ですけども、京都高速については入れておりません。で、あの、えっと、今の事業費については、ちょっと当方のほうにですね、手元に資料はございません。以上です。
◆やまね/はい、あの久世橋線と西大路線は建築制限はしてないと、分かりました。
で、今、京都高速道路は今回、その分含まれてないということなんで、ですので、試算はまあしてないということですよね。現時点ではね。ですので、私はですね、これ京都高速道路を入れるとですよ、これは、まだ廃止手続きしてませんから。もし堀川バイパスが決定ということになればですね、この事業費はさらに膨らむんじゃないかと。で、ま、膨らむどころか、元々非常に大きな額でありましたので、これは以前の試算であってもしっかりこれは記載をしておくべきではないかなということ、意見として申し上げておきたいと思います。
で、やはりですね、本来市民の皆さんに必要な、そういう路線が不十分な、なかなかままで、一方では大型のバイパスには巨額の税金がつぎ込まれていくっていうことで、いいのかなということも、思っているということであります。
それで、特にですね、近年は橋りょうの老朽化修繕にも力を入れてこられたと思いますし、インフラの老朽対策が全国的にもですね、非常に注目をされている時ですので、私は堀川地下バイパスの市民的な合意形成という意味では、ますます困難になってるのではないかと。廃止方針を明言されているこの京都高速道路はですね、きちんと廃止手続きまず進めるべきではないかなと、意見として申し上げておきます。
それでもう少しお聞きしたいんですけど、昨年9月に設置をされました「都市計画道路網見直し研究会」での議論についてですが、これまで5回行われてるようなんですけれども、公開されてるのが昨年の第1回の議論だけでして、第2回から第5回いずれも非公開なのでですね、その議論の詳細がよくわからないんです。で、研究会の開催要綱の第7条には「会議は原則公開とする」という風にあるわけですが、結果的にはほとんど非公開になってると。5回中4回、実に8割が非公開というのはですね、これ要綱の趣旨に反するんじゃないかと思ったんですが、いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)ええと、研究会ですね、まだ続いておりまして、パブコメ後にですね、最終のですね、見直し素案が固まった段階で、研究会を開催予定という風に考えております。あのですね、それが終わればですね、研究会のですね、概要については公表をですね、予定しております。で、ま、現段階ではですね、委員の先生方の自由なご発言に影響を与える恐れありますし、またですね、都市計画道路にかかる地権者や沿道地権者、周辺地権者にとっても、道路を廃止する・しないで、人によってはですね、賛成・反対等いろんな意見があるものと考えておりまして、このようなですね、利益に関わる問題にも触れることにございますので、現段階は公開しておりません。
◆やまね/えっと、すいません。第2回から第5回の、ま、今非公開となってる部分ですが、その将来的には、その議論の内容は一定公開されるということなんでしょうか。いかがでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)はい、あのですね、議論が終わりましたらですね、概要について、公開する予定でございます。
◆やまね/はい分かりました。またそれは待ちたいと思います。
で、現時点ではですね、唯一公開されてる第1回の資料しかありませんので、それに基づいていくつかお聞きしたいんですけれども、会議録を読みますと、この研究会の資料について、委員の方がですね、指摘をされてる部分がありまして、「今までの期間と違って、これからの期間では人口が劇的に減っていくと需要にも大きな影響を与えると思うが、総人口の推計と京都市の独自推計とでかなり人口の減り方が違ってる」という指摘があってですね、座長さんもですね、「どういう前提条件にしたかという辺りを次回に教えていただきたい」と、ま、発言されてるんですが、その第2回以降はですね、非公開となってるので、これがよくわからないんですが、この辺の人口の減り方の何か数字の違いとか、これはあの、どんな風に説明されたのか、お答えいただけるでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)すいません、えっと、ま、第2回以降ですね、議論については非公開しておりますのでですね、えっと、申し訳ございませんけども、ちょっとその分については、答弁を差し替えさせていただきます。
◆やまね/いやいや、これは、第1回の資料に基づいた話なので、で、それがなぜ数字が違ってるのかっていうのは、きちっと説明されないとおかしいんじゃないですか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)・・・ま、あのですね、えっと、ま、資料によりましてですね、ちょっと、ま、統計の取り方でございますので、え、そういった部分でですね、えっと、齟齬、ま、齟齬というかですね、違いがあったというようなことをですね、説明をさせていただきました。
◆やまね/はい、ま、ちょっとよくわからないですけれども、もう少しいきますが、で、会議録の続きを読みますと、事務局、ま、京都市がですね、「今後人口減少、交通量が将来的に減っていく中で、道路整備としてどこまでの水準目指していくのか」という発言されてる部分もありますので、やはり将来的には人口が減っていくと、で、交通量も減っていくっていうのはっきりしてるんじゃないかなと。で、そういう中で改めて道路をこれから今後どこまで作っていくのかということですね、これはやはり一つは発想を転換する必要があるんじゃないかなという風にも思いました。
で、もう少しお聞きしたいんですけれども、研究会資料の中で、「京都市の交通特性」ということも分析をされておりますが、この中でですね、「交通手段別の分担率の変化」ということで、よく言われる車とか、公共交通とかですね、徒歩だとか、色々こういうのが分析されてるわけですけど、この1番新しいデータがですね、令和3年(2021年)で、コロナ禍の真っただ中であると。その時と現在ではちょっとね、社会的条件がやはり異なってるので、比較するのが難しいんじゃないかなっていうことも思いましたし、もう1つはですね、「道路交通センサスにおける京都市関連の自動車トリップエンド数の推移」というデータもあるんですけれども、これあの最新のデータとしてあるのが平成27年(2015年)なんですが、この10年前のデータで現状反映した議論ができるんだろうかと。これはもうこのデータしか最新のものがないということだったんでしょうか。ちょっとこの辺り教えていただきたいと思います。
(→榮・都市景観部土木担当部長)え、データについてはですね、この時点で最新のものでございます。
◆やまね/分かりました。これが、ま、最新のものだったということです。
で、もう1つはですね、研究会資料の中で「現況の渋滞特性」ということでですね、政令市の比較が紹介されておりまして、で、「混雑時平均旅行速度比較」については、京都市は政令市の平均値19.7km、これ1時間あたりですね、これ若干上回る数字になっております。で、一方で昼間時間帯、昼間の12時間の「渋滞損失額」、それから「人口1人当たりの渋滞損失額」が、政令市平均を上回る形になってるんですね。で、ちょっとこれがよく私分からなくてですね、傾向として他都市の事例を見ますと、平均旅行速度の遅い自治体のほうがですね、渋滞損失額が大きくなっているのに、なぜ京都市はですね、平均旅行速度が政令市平均では上回ってるのに損失額も上回ってるのかと。この辺りは何か分析をされてるでしょうか。
(→榮・都市景観部土木担当部長)そこまでの分析には至っておりません。はい。
◆やまね/分かりました。ま、あの、この辺りもまたですね、どういう形でこれがこういう数字になってるのか、またもし研究など分析などありましたら教えていただきたいと思います。
で、もう1つ、今後の道路整備事業の進め方として、非常に大事なこれも観点かなと思って資料を見ておりましたが、研究会資料にですね、「実施期間:平成29年度~令和7年度」ということで、ま、現在の、際のですね、選定にかかる考え方として書かれている3つ目に「公共交通優先のまちづくり」という風にあるんですね。で、私これは非常に重要な点だと思いまして。つまりその、渋滞の解消だとか緩和っていうのは当然考えなければいけないと思うんですが、その場合に、道路を拡幅してたくさんの車を流すという方向だけではなくてですね、そもそも車の交通量そのものを、自動車依存から脱却して、車そのものを減らしていくと、こういう視点も大事じゃないかなと思います。で、その道路を廃止する、都市計画道路を廃止する際にですね、その代替措置と言いますか、公共交通の機能を強化していくと、優先的に検討していくというような、そういう視点というのは今回議論はされているんでしょうか。いかがでしょう。
(→榮・都市景観部土木担当部長)えっと、代替措置までですね、踏み込んだ議論はしておりませんけども、今回ですね、検討にあたってはですね、例えば伏見の旧市街であるとか、あるいは嵐山の界隈も含めてですね、やっぱり公共交通ですね、があるとか、幹線道路ないけども伏見の旧市街については一定ですね、碁盤の目の道路があると、そういったですね、地域のまちづくりの視点からですね、道路を廃止してもいいんじゃないかという風な元にですね、検討を進めて、一定廃止のほうですね、候補としてあげさせてもらっております。
◆やまね/あの、ま、伏見の旧市街の今お話をご紹介いただきましたけれども、で、具体的に1つだけお聞きしたいんですけども、伏見区で「山科・醍醐方面エリア」に登場してる、「桃山石田線」なんですけれども、これはあの、藤城地域や桃山東地域を、ま、通る予定だった都市計画道路が廃止路線とされてるわけですね。で、資料にはですね、先ほどもご説明の中であったかと思いますが、「概ね低層住居地域や、醍醐側山麓部分(市街化調整区域)に計画された道路であり、すでに良好な住環境が形成されていることから廃止」という風にあるわけですが、で、あの、実はですね、この地域には一部に、大きな、非常に道路がある場所がありまして、その近辺に住んでおられる方にお伺いするとですね、「昔、ここは将来バスが通りますからと不動産屋に言われて買ったんだ」という方も少なくないわけであります。で、落ち着いた良好な住環境であることは確かです。非常に素晴らしいところなんですが、ただ交通がですね、やっぱり不便なんですね。本当に苦労されている地域で。で、やっぱりこういう地域は、都市計画道路の廃止っていうことだけで終わらせるのではなくてですね、コミュニティバスであるとか、乗り合いタクシーであるとか、この間議論されてきたAIデマンド交通であるとかですね、こういうものの導入・検討・研究によってですね、自家用車に頼らずとも移動ができると、生活の足が確保できたと、都市計画道路廃止しても大丈夫だと、こういう風に議論していく、生活の足を確保していくっていうことをやっぱり考えていくべきじゃないかと思ったんですが、この点だけ最後ご答弁お願いします。
(→榮・都市景観部土木担当部長)えっとですね、先ほど山本先生(自民)の答弁の中でもですね、ま、一定お答えさせていただきましたけども、ま、そういったですね、整備のほうばかりじゃなしにですね、そういったあのですね、え、利便性の向上につきましても、なかなかですねあの、難しい問題でですね、できるんであればとうにできてる話であってですね、え、ですけどもまたあの今後もですね、関係局において引き続き連携してですね、対策を検討してですね、取組を今までもこれからも進めていくことと思っております。
2025年9月25日【まちづくり委】都市計画局/理事者報告「都市計画道路網の見直しについて」
(更新日:2025年09月25日)