活動日誌

違法を合法に変えるなど許されない!違法「民泊」の取り締まりを(2017年2月23日/国会・こくた恵二議員の質問メモ)

◆こくた議員/いわゆる「民泊」問題について、厚生労働省ならびに国交省に質問する。いま、「利用者の大きな話し声やキャリーバッグを引く音などの騒音がひどい」「たばこのポイ捨てなどもあり火災が心配」「マンションの一室が無許可で民泊に利用され、オートロック機能の意味がなくなり不安」など、こういった声が全国で広がっている。塩崎大臣は、2016年11月21日のTPP特別委員会で、わが党のたつみ議員の質問に対し、「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業を行う場合には、原則として旅館業法に基づいて旅館業の営業許可を取得する必要がございます。したがって、住宅などを活用したいわゆる民泊サービスであっても、現状では、旅館業の許可を得ずに宿泊料を受けて人を宿泊させる営業を行えば、旅館業法に違反、無許可営業というふうになると考えられるわけでございます」と答弁しているが、その認識は変わらないか。

(→塩崎・厚生労働大臣)いまご指摘いただいた昨年11月21日のTPP特別委員会での質問に対して、確かに私は「現状では、旅館業の許可を得ずに宿泊料を受けて人を宿泊させる営業を行えば、旅館業法に違反する」と申し上げた。認識に変更はない。

◆こくた議員/変わらないと。そうすると、いま全国に広がっている「民泊」の多くは、旅館業法に違反、違法であり、つまり、取り締まりの対象とならなければいけない。違法「民泊」が横行していることは許されないことだ。その最大の「民泊」仲介業者大手がエアビーアンドビーだ。登録されているだけでも、世界191カ国200万件、日本では4万6000件と言われている。東京都(23区)約1万6000件、大阪市約1万2000件、京都市約4500件。これらのほとんどが旅館業法上の簡易宿所の営業許可を受けていない違法「民泊」だ。しかも、そのサイト上には、宿泊先の詳細な住所や運営者の連絡先は記載されていない。調査しようにも所在地さえ分からないところが大半だ。こういう状況を掌握していると思う。違法「民泊」を仲介する行為は、法違反を承知で仲介するわけだから、共犯、もしくは幇助に該当する。ここが野放しになっていては取り締まりなどおぼつかない。まずは、プラットフォーム提供事業者(「民泊」仲介業者)を取り締まるべきではないのか。見解を求める。

(→北島・厚生労働省生活衛生食品安全部長)ご指摘の通り、現在の違法「民泊」により、騒音やゴミ出しのルールが守られないなど、近隣住民とのトラブルが多発していることは認識している。違法「民泊」がもたらす問題に対応するため、現行の旅館業法のもとにおいても、「民泊」サービスが旅館業法の許可のもとに適切に提供されるよう、昨年11月に「営業許可取得の手引き」を作成し、広く公表するとともに、各自治体における無許可営業施設への対応状況の把握に努め、現行法の順守や悪質な「民泊」を対象とした取り締まり等の強化について、昨年9月に警察や自治体に協力を要請するなどの対応を行っているところだが、エアビーアンドビーなどの海外の業者に対する取り締まり等は、現行の法制下では大変難しい状況もあり、まずは、いま「民泊」を提供している方々への対策を強めている。

◆こくた議員/いま話聞くと「対策強めてます」と。そうすると何か効果出てるかと。それほどええ話聞いたことあるか。ないですよ。いつも「やってる」という話なんだけども、そんなことないと。要するに事実上野放しにしてるということが問題。私が聞いたのは、そういうエアビーアンドビーなんかの宣伝その他についてきちんと対処したらいいと。ニューヨーク市では、そもそも住宅法により30日未満の短期滞在のために住居を貸し出すことが禁じられているが、新法で「短期滞在について広告宣伝することを違法」と決めた。違法広告を発信掲載した場合、最高で7500ドルの罰金が科せられる。新聞、ウェブサイト、テレビCMなどあらゆる媒体への広告が含まれるため、エアビーのみならず他の「民泊」仲介サイトへ「民泊」物件を掲載して広告宣伝することも対象となる。だからやろうと思えばできる。ドタバタしてやってるが、ここ数年前くらいから問題になっており、まずは、旅館業法による規制を強化して抜け穴をふさぐべきだ。

そこで、いまエアビーについて言うと、私の秘書さんが実際に宿泊予約してみた。まず、インターネット上で個人情報を登録するが、個人の顔写真の登録に不安があり、動物の「亀」の写真を登録したら、それで登録ができる。驚くべき事態だ。みんな笑ってはるけどそういう実態だ。こんな適当な写真でもOKとされていることに本当に驚いた。この時点ではまだ宿泊先の詳細な住所は分からず、最後の宿泊料のカード払いが確認されると、詳細な住所や鍵が入っているポストの開け方などがメールで届くだけ。だから宿泊当日、運営者に会うことなく、メールに届いた住所に行き、個人ポストを開けると鍵が入っていて、その鍵でマンションのオートロックを開け、部屋に入る。予約、宿泊を通して、利用者と運営者が顔を合わせることがない。このように、手軽に空き家、空き部屋を使う「民泊」ビジネスが世界的にも、日本でも流行になっている。問題は、マナーの問題とかそういうレベルにとどまらない。フロントさえ置いていない違法「民泊」では、利用者と面接の機会さえ確保されない。結果として感染症や伝染病、犯罪行為の温床となるリスクが当然考えられる。どう考えるのか大臣。

(→塩崎・厚生労働大臣)いまご指摘になっているのは、現状の旅館業法の許可を得ずに違法な「民泊」を行った場合、例えば騒音であったり、ゴミ出しのルールが守られないで近所にゴミを広げてしまう、そういうことで近隣の住民とトラブルなどが生じることがあって、ご指摘の通り、その地域の住環境などが悪化をするという問題が起きているということは私どもも認識している。

◆こくた議員/住環境の問題は次に言うが、私言ったのは、感染症や伝染病、犯罪行為の温床となる可能性があると。全部それがあかんと言ってるのではない。だってそういうものを取り締まるために旅館業法ってのがあってそれで金かけてやってるわけで。片っ方でそういう人がいる。

私は京都に住んでいるが、京都でも違法「民泊」が問題になっている。下京区では、路地を入ったところにある8戸のうちの半分4戸が「民泊」として利用され、残り4戸は独居老人が住んでいる。夜中もキャリーバックを引く音が絶えず、夜中に間違えてインターホンを押す、始終知らぬ人物が出入りするなど、住民の一人は「このままでは住み続けられない」とまで言っている。京都駅に近い下京区だけではない。市内全域に広がり、空き家が小奇麗になったと思ったら「民泊」だという例は枚挙に暇がない。京都市が2016年に行った「京都市『民泊』施設事態調査」によれば、エアビーなどが運営する仲介サイト8つの調査で、民泊登録施設のうち、旅館業法上の許可が確認されたのはわずか7.0%にすぎないという。先ほど部長が「一生懸命やってる」と。一生懸命やって、たった7%しか登録されていない。ということは9割以上が違法だということだ。こういう事態のもとで「京都が京都でなくなる・・・」これが京都に住む方の思いだ。そこでいま大臣もおっしゃったように「住環境」という話があったが、私は、住生活・住環境に直結するまちづくりの問題だという認識が必要ではないか。だから京都のメディアは「観光民泊無法地帯―京都」とまで酷評している実態。大臣には「まちづくり全体に関わる大問題だ」という認識はあるのか。あらためて聞く。

(→塩崎・厚生労働大臣)おっしゃる通り、それはすぐれて地域、地方の問題として、まちをどうするのかということと大いに関わってくる問題である。私どもの旅館業法のもとでも、都道府県が、知事が一義的には責任を負っていくというのは、やはり地域のまちづくりそのものに深く関わる問題でもあるからだと思っている。今回、法改正を予定しているが、その際にもやはり地域の判断というものが重視をされる。それぞれの考え方に合った、まちづくりの考え方と違うようなことが起きないようにするのは当然地方自治としてやっていくことだろうと思う。

◆こくた議員/一般論としてはそうだが、現実にそんなことがちゃんと守られるのか。先ほどの話でも相当一生懸命やってると言っていたが、たかだか7%しか登録していない。ビラまいてるチラシいてる、そうやってると。どこにいるかわからない人たちを相手にやっているのに、そんな話は通用しない。問題はそんな生易しい話じゃないことを認識して、合わせて、地域住民がどんな苦労してるかってことに思いをはせなあかんと私は思う。

私は聞いてきたが、京都の東山区のある町内会では、駅徒歩1分という立地条件もあり、100軒ほどの住宅街に5軒もの「民泊」施設が、無許可営業中あるいは許可申請手続き中という状況だ。住民は事業者に対し説明会の開催を要求。翌々週には40人以上の近隣住民が町の集会所に集まり説明会が実施され、「民泊」の開業にあたって地域住民との協定書をつくることを約束したとのこと。つまり何回も何回もやって、協定書つくらなければ地域を守れないと、努力してやってる。伏見区のある商店街では、33人が宿泊できるゲストハウスの建築計画が出てきた。町内会と自治会が運営事業者に説明会をくり返し開催させる中で、「フロントに交替で24時間常駐する人の配置をする」と約束させ、さらに「3交替のうち1人は地域の人を採用する」「電気器具は地域の店で買う」と、こういったことを約束させて協定書をつくると。こういう努力がある。チラシまいてるとかじゃない。そんな話でうまくいくわけじゃない。そういう苦労をしてることに思いをはせなあかんと。そういうのに比べれば大臣、行政の対応が遅れてるんとちゃうかと。このまま手をこまねいていいのかと。すぐ大臣は「次の新法を考えてます」って言うけど、まず現実を厳しく取り締まると、そして手をこまねいてたらあかんという認識があるのかどうか、再度聞きたい。

(→塩崎・厚生労働大臣)違法な「民泊」の問題にきちっと対応するために、現行の旅館業法のもとでしっかりやってんのかということだが、まず「民泊」サービスが旅館業法のもとに、適切に提供されるように、昨年11月に営業許可取得の手続きというのを作成した。広く公表するようにしている。これが一点。厚労省として。それから各自治体における無許可営業施設への対応状況をこれまで以上に把握をすることに努めるとともに、現行法の順守、あるいは悪質な「民泊」への取り締まりの強化について昨年9月に警察、あるいは自治体に協力を要請。厚労省としてはいまのような手立てを取りながら、違法な「民泊」が起きないようにしていくということで、直接的には旅館業法に関わる問題としてやってる。そのうえで今回、違法「民泊」へのさらなる対応ということで、無許可営業者に対する都道府県知事等による立入り検査権限の創設、あるいは無許可営業者に対する罰金の上限額の引き上げなどを内容とする旅館業法の改正法案を今国会に提出をする。私どもの所管する旅館業法というもとで引き続き全力で取り組んでまいりたい。「民泊」そのものについては政府全体の取り組みが別途ある。

◆こくた議員/「去年からやってる」と、それは知ってる。だけどね、こないだ新聞見てこれが本音だと思った。新宿区では民泊のルール作りの検討会議が開催されている。報道では、警察関係者はこう言ってる。「一斉に取り締まるべき問題だが、できないままに増殖してしまい、警察力で規制は困難」と。いま警察の話があった。地方自治体の話も。地方自治体は「さっぱりつかめない」と言ってる。警察はこのように「警察力で規制は困難」と言ってると。さらに消防署も「苦情は入っているがなかなか手を打てない」と言ってると。これが実態ではないか。しかもいま、「民泊新法」と大臣は言っているが、これも報道によると「第一種住宅専用地域での営業さえ可能にすることも浮上している」と言われている。冗談じゃない。「取り締まるべき問題だが、できないままに増殖してしまい、規制は困難」と、これが警察の発言。新聞に出ている。こういう発言が、政府の対応そのものを表している。これが実態だ。さらにいまもっとひどい。これを逆に奇禍として、緩和しようなどもってのほかだと言わねばならん。結局、いまでも違法「民泊」の取り締まり不十分で、現状を追認し、今度は「違法民泊」を「合法民泊」にするような規制緩和は断じて認められないと言っておく。

問題はそればかりじゃない。違法「民泊」は、法を守って観光を支えている旅館業を営む、中小ホテル・旅館に大きな打撃を与えている。そもそも「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」に対して、旅館業法は、厳しい規制を課していると思うが、なぜそうしているのか。端的にお答えを。

(→北島・厚生労働省生活衛生食品安全部長)旅館業法については、厚生労働省として、宿泊者に対する衛生面の確保、旅館業という業を適切に運営していただくための確保、そういった面から規制を行っている。

◆こくた議員/つまり、安全を確保するために、衛生を確保するために、戦後、昭和23年にスタートしているが、そういうものをきちんとするということでやってる。特別な規制を課している。私は京都で、旅館業を営む全国旅館ホテル生活衛生同業組合の方々と懇談した。その際、組合の方々はこう言ってる。「たとえ1日であっても、お客の命と財産を預かってお泊めするのが宿泊サービスであり、だからこそ消防法や建築基準法、衛生の規制は当然であり、環境整備が大事だと思っている。こうした基準をクリアするにはコストがかかるが、万が一事故が起きたときのために、我々は旅館業法を守って営業している。同時に、近隣住民との協力は必須の条件だ。地蔵盆や地元の自治会の各種の催しの会場を提供するなど地域コミュニティを重視してきた」と、このように述べておられる。法を厳格に守り、地域になくてはならない存在として営業している。宿泊サービスは、観光客(ゲスト)、旅館・ホテル(ホスト)、近隣住民、この三者が協力して安心・安全が守られて初めて成り立つもの。だから、コストをかけ、基準をクリアする努力があってこその宿泊営業だ。「民泊」に対し、その基準を緩和すれば、既存事業者とのイコールフィッティング、つまり公平な条件が損なわれる。結局そうなると、小規模な旅館が多い京都の業界などは壊滅的打撃を受けかねないと思う。

そこでみなさんにお配りした全旅連青年部が提案を行っている配布資料を見てほしい。そこには民泊の緩和に関するルールへの要望書がある。

【全旅連青年部の「❝民泊❞の緩和に関する新設ルールに対しての要望書」】

1.❝民泊❞は宿泊に関する業務として旅館業法適用とする。

2.❝民泊❞を含めて全ての宿泊施設(所謂ホームステイ型・投資型共に)は行政官庁への申告登録を経て、許認可を得る必要があるとするべきであり、許認可営業及び脱税行為を厳しく取り締まる必要がある。

3.テロの脅威を未然に防ぐ為に、❝民泊❞を含めて全ての宿泊施設は宿泊者の対面確認と記録の保存をすることが必要である。

4.❝民泊❞を営むものは他の宿泊施設と同様に納税、衛生管理、消防の義務を負わなければいけない。また近隣住民に対する告知の義務を負う必要がある。

5.❝民泊❞は一般住宅などを使用するため、営業日数を1物件年間30日以内に限るべきであり、都道府県がその日数を管理する必要がある。

6.❝民泊❞を仲介するプラットフォーム提供事業者は、❝民泊❞を含めるすべての宿泊施設が正式な許認可を得ているか確認する義務を負う。また、プラットフォーム提供事業者は税務署の宿泊施設提供者に対する調査に全面的に協力する義務があり、その他宿泊地の法令を順守する必要がある。

7.❝民泊❞の無許可営業を含む違法な宿泊業者、プラットフォーム提供事業者の罰則を強化することが必要である。

「❝民泊❞は宿泊に関する業務として旅館業法適用とする」と。さらには「❝民泊❞を含めて全ての宿泊施設は宿泊者の対面確認と記録の保存」「納税、衛生管理、消防の義務を負わなければいけない」「近隣住民に対する告知の義務を負う必要がある」、こういうことを含めた7項目。これらの要望は至極当然と思うし、最低限の要望と思う。大臣の所感を求める。

(→塩崎・厚生労働大臣)今日るるご指摘をいただいている通り、ここ数年、いわゆる「民泊」サービスが急増している。これは日本に来られる外国人観光客のニーズが増えているということはその通りだと私は思うが、一定の要件を満たす「民泊」サービスを適正なもとで推進するとともに、無許可で旅館業を営む違法「民泊」への対応はきちっとしなければならない、それは急務となっていると思っている。このため、現行の旅館業法のもとでの対応に加えて、先ほど申し上げた通り、新たに「民泊新法」を制定しようということで、公衆衛生の確保、地域住民等とのトラブル防止に留意をしつつ、ルール作りを行って、旅館業法の改正も同時に行うことによって、違法「民泊」に対する取り締まりの強化を行うということにしている。いまお配りいただいた全旅連青年部の要望書には、いくつかの事項が書かれているが、厚労省としては、まず「都道府県知事による立ち入り権限を創設をして無許可営業に対する取り締まりを強化する」、そして「無許可営業者に対する罰金の上限額を引き上げる」ことも先ほど申し上げた通り。また、「民泊」サービス提供者に対しては、「清掃等の衛生管理を義務付け、公衆衛生の確保をはかる」という元々の旅館業法の基本哲学を実現をしていく。そういったようなことを含めた措置を講じていこうということ。旅館業法が順守をされて、「民泊」サービスが適切に実施をされるように、官公庁などと連携をしながら、必要な法整備に全力で取り組みたい。

◆こくた議員/私はね、そういうことをいくら言っても、適切にって話にはならんと。いま大事なことは、旅館業法に基づいて厳しく取り締まって、違法な「民泊」はなくすと、いうことをしなけりゃ、それが蔓延するということだ。蔓延してるから認めちゃおうなんて話はね。しかも名前まで、聞くところによると「住宅宿泊事業法」と伝えられるが、住居専用地域における「民泊」も認可すると取り沙汰されているが、冗談じゃないと言っておきたい。

観光のニーズという話があった。「観光立国推進基本法」には理念が定められているが、そこには、簡単に言って、観光理念というのは「住んで良し、訪れて良し」と、このことだと思う。この観光理念から見て、現状をどう見るか。国土交通副大臣に聞きたい。この考え方の根本を簡単に。基本理念。

(→末松・国土交通副大臣)「観光立国推進基本法」については、「我が国の発展のために観光立国を実現することが極めて重要であることに鑑み、観光立国の実現に関する施策に関し、基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、当該施策の基本となる事項を定めることにより、観光立国の実現に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民経済の発展、国民生活の安定・向上、及び、国際相互理解の増進に寄与することを目的」としている。

◆こくた議員/何が目的か、簡単に言うと、国内外からの観光旅行を促進することによって、将来にわたる豊かな国民生活の実現、つまり、国民の豊かな生活を実現するってことが目標だ。6000万人4000万人来ることが目的じゃない。国民の暮らしが豊かになるってことが目標だ。そこをわきまえないとあかんと私は思う。京都の観光総合調査によると、京都の宿泊客は、2015年は外国人客が130万人増えている。ところが、日本人客が110万人減だ。減ってる。110万人も減ってる。だから、そのうえに「京都観光に訪れる日本人客の満足度が低下している」となってる。そこで観光政策審議会が出した観光政策の基本方向について一言言っておきたい。これも「より良い地域づくりに貢献するものでなければならない」と、「人愉しむところ人集うと言われるように、よい観光地づくりは地域住民の生活の質を高める」と、ここが目的だ。人が来ればいいっていうもんじゃない。その住民が豊かにならなくちゃならんと。だから、いま言った観光立国の考え方、それから観光基本の政策、そういうもとからすると、いずれもその事態にそぐわないのが「民泊」によって生じている。だから、「民泊」によって、地域住民が自分たちの住むまちに対して魅力や誇りが失われているのではないか。これでは観光の発展という戦略からしても本末転倒とちゃうのかと。ひと言、末松さん。

(→末松・国土交通副大臣)先生ご指摘の目的。「観光が、健康でゆとりのある生活を実現するうえではたす役割の重要性に鑑み」ということだから、それが逆行しておるんじゃないかというご指摘だが、だからこそ、新しい法律を、まだ閣議決定していないが、法整備していこうという考え方もある。ただ、現状において、海外のサイト、エーアンドビー、4万5000件の宿泊先が提供されていると、これについては、国内では、現状の法律の中では取り締まることが極めて難しいという、そういう話し合いもなされていることはご理解いただきたい。

◆こくた議員/遅れてることに対して、正しく手を打つということが必要だ。だから規制強化をきちんとすればいい。さっきの話だと何も動いていないと。最後にひと言言うと、「よい観光地づくりは地域住民の生活の質を高め」「よく保存された自然環境や文化遺産は非常に貴重な資源だ」と、「観光はそれらの破壊者ではなく、保護者となるべきだ」と、書いている。いま何が起こっているか。「民泊」でそういう事態が、破壊が起こっているということじゃないか。一度京都に来ていただいてもええけどね。そういう全国で起こっているってことは、まちづくりを破壊されるはね、良き伝統を破壊されるはね、そういう従業員だとか一緒に抱えている旅館業はなくなるだとかね、そういう事態に対してまともな対策打たなあかんと。そういうことをあらためて述べて終わる。

2017年2月23日【衆院予算委分科会】「民泊」問題についてこくた恵二議員(日本共産党)の質問

(更新日:2017年02月25日)

再生可能エネルギーの補助金は、中小零細業、商店街、農林業のみなさんが使いやすいものに(2017年2月23日/予算特別委・環境政策局・やまね)

◆やまね/えーいまお話がありましたように、国から7億円の補助金を受け入れて、6億円を公共、それから1億円を民間の分野で活用を目指したけれども、結果として1億2300万円を国庫へ返還をすると、いうことになったということなんですけども、やはりあのーいまもお話があったようにですね、再生可能エネルギー、それから防災に関わるお金がですね、使い切れなかったということについては私も非常に残念に感じています。で、いまも内訳の数字も、えー公共分野では(6億円のうち)約3500万円、それから民間のところでは(1億円のうち)約8500万円、使いきれなかったということなんですけれども、これは事業の中身としてはですね、えー太陽光パネルと蓄電池を設置をするというのが主だということで理解してよろしいんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー太陽光パネルと蓄電池等の設置ということでございます。

◆やまね/で、あのー、民間の活用が伸びなかった理由として、えーまあ「災害用に限られる」ということとか、それから「補助率が1/3しかなかった」ということなんですけれども、でー、ただ、その民間の施設として「京都薬科大学体育館」、それから「京阪淀ロジスティクスヤード」の名前がまああるわけですね。で、まあ使い勝手が悪い中でも、手を上げていただいたところもあると。で、そこであのお聞きしたいのがですね、えーこの京都市として、こういう民間施設への案内というか周知といいますか、えーこれどういう取り組みをされたのかですね。でー、ま、努力をしたんだけれどもやはりなかなか申し込みというか、手が上がらなかったのが実情というふうに理解していいのか。そのへんはいかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー、民間補助についてでございますけれども、え、広報につきましては、えー合計で5回行っております。えーそれと合わせまして、えー、補助の対象となります、えー団体等にも働きかけを、えー行ってきたところでございます。

◆やまね/えー5回の広報を行って、補助の対象となるような団体にも働きかけを行ってきたと、いうことであります。あのー「事業計画書」、今日の資料にはないんですけど、「事業計画書」というのをホームページから拝見をしたんですが、あのそこにはですね、えー、「地域防災計画に基づく指定避難場所・57施設」、それから「福祉避難所・163施設」「子どもの一時預かり等の協力施設・383施設」「医療機関・306施設」「帰宅困難者収容施設・選定協議中」、数字が出ているだけで909の施設が、あのー、「事業計画書」の中には、あのーあるわけですね。で、あのー、「補助対象数」は、「10~20件程度」ということでしたので、本来ならこの中から10件20件くらいはやりたかったということなのかなあと思うんですけども、そういう909の施設に、いまおっしゃられたような案内というかお知らせをしたということなんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)えー、全てのところということではございません。あの、えー例えば、えー保育園連盟ですと、連盟のほうにお願いに行きまして、え、加盟のところにお知らせしていただく、そういう、間接的なところもございますけれども、え、なるべく広く、えー協力していただけるように、働きかけを行ったところでございます。

◆やまね/わかりました。それからあの、資料のですね、えーいただいている資料の、えー、大きな〔〕の中ですね、えー※があって「平成25年度GND基金事業の概要」というところで、えー「対象事業」として三つあるわけですね。一つが「地域資源活用詳細調査事業」、それから二つ目が「公共施設」、三つ目が「民間施設」と、いうことなんですけども、あのこれもですね、「事業計画書」のほう見ますと、実はもう一つ項目がありまして、「風力・地熱発電事業等導入支援事業」と、えー、いう項目があってそこがゼロ円となっているんですけれども、で、横浜市の計画書も私拝見しましたら、同じような項目があって、これ全国的に共通した項目なのかなあと思ったんですが、これはあの対象事業としてはあるんだけれども、やはり京都市では、あの活用できない、活用しにくいと、えーいうことで判断をされたのか、そもそも検討もされなかったのか、この点はいかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー、風力の部分でございますけれども、国の制度としてはございますが、えー京都市としては、今回の取り組みでは、えー、取り組まなかった、項目でございます。

◆やまね/ええと、その取り組まなかったというのは、やはり京都市にはそういう条件はないというふうに判断をされたんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)えー、風力につきましては、えー、京都市に吹く、その風力の状況、えーそれと景観等の問題もございまして、なかなか難しいという判断で、えー、取り組みからは、え、取り組んでこなかったということでございます。

◆やまね/でー、あのーこのグリーンニューディール基金事業というのはですね、希望すれば無条件で受けられるわけではなくて、あのそれぞれの自治体が手を上げて、えー競争の中で、ま、選定されて、採択、配分をされたと聞いておりますが、あの全国的にはどれくらいの予算で、いくつくらいの自治体が手をあげたのか。そのなかで、えー、京都市が、京都市もですね、自治体の一つとして採択された理由、これはいかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー、京都市が手を上げましたのが、(平成)25年度のグリーンニューディール基金でございまして、えーこの時は、京都市を含めまして、えー21自治体が採択されているところでございます。

◆やまね/あのー21自治体というのは採択をされた、あの都市だと思うんですけども、それ以外にも手を上げられたところがあったのかとか、その点いかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、その、えー、どこの、えー、自治体が手を上げられたかっていうことにつきましては把握をしておりません。私どもにつきましては、採択をされた自治体のみ確認をしております。

◆やまね/でーその、なぜ採択されたのかという理由はわからないんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー国のほうから「採択」ということで、えー、お知らせをいただいておりまして、えー詳細は、えー、うかがっておりません。

◆やまね/であのー、えっとですね、もう少し聞きますけども、民間施設への導入について、これは横浜市の、えー資料もちょっと拝見をしたんですけども、えー横浜市ではですね、えー平成26年度、問い合わせが14件、この民間施設の対象のものにあって、具体的な相談となったのが5件と、申請受付はゼロと、いうことでした。やはり全体として、あのー公共分野では使えたんだけれども、民間分野では使いにくかったのかなあというのは、他の自治体でもこれは同じ状況なのか。ま、全体としてはですね、これ全国的には245億円の予算で、これが21自治体(16都道府県+5政令指定都市)に配分されているわけですけれども、あのなかなか民間の部分で使いにくかったというのは、他都市も同じような状況なのか、その点はいかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー他都市の状況でございますけれども、えー、京都市と同じく、えーグリーンニューディールの、え、採択を受けました5つの政令市、それと、えー近畿の3府県の状況でございますが、えーそのなかでは、えー本市と、えー大阪府と、えー大阪市の3自治体だけが補助を行うことができている状況でございまして、えー、他都市においても大変苦戦されている、そういう状況でございます。

◆やまね/えー、他都市でも苦戦をされていたということですが、で、あのちょっと資料をいただきたいのは、この採択をされた21自治体がですね、先ほどの4つの項目、調査事業・公共施設・民間施設・風力地熱発電、それぞれどれだけ活用して、どれだけの残額が出たか、ぜひ資料提出をいただきたいと思います。それからあの、先ほど京都府とも連携をしてですね、「使いやすい制度へ改善を」と国に申し入れたということなんですが、これはあの具体的にどういう改善を求められたのか、それに対して国のほうからはどういう回答があったのか。その点いかがですか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー、国のほうにはですね、えーこの事業3年間でございますけれども、えー、この期間の延長をお願いしたのが一つでございます。それと、民間の補助でございますけれども、え、1/3という、あの補助率でございますが、この補助率の緩和、これについてお願いしたところでございます。えーそれであの、国のほうにつきましては、あのそういう条件の緩和は難しいということで、えー、厳しい、厳しく断られている、そういう状況でございます。

◆やまね/ま、これはやはり、できるだけですね、使いやすい制度にしていただいて、えー、再生可能エネルギーの導入普及を、やっぱりさらに進めていく必要があると思うんで、引き続き国にはですね、求めていただきたいと思うんですが、あのー私は単純にですね、ま、「民間企業が使いやすくなったらいんだ」ということではダメだと思うんですよ。で、あのー先日、昨日ですね、海外行政視察団の報告にもありましたけれども、「資本力・発信力のない中小企業」への支援というのが、求められていると私も思います。で、アイデアや技術はあっても、資金力・資本力がないために力が発揮できていない企業・団体・施設もあると思いますので、補助金というのはそもそも、そういうみなさんに、えー向けられるべきではないかと思いますので、ぜひですね、京都市が想定されていたこういう民間施設に加えて、中小零細業や地域の商店街、あるいは農林業といった分野のみなさんが、ぜひ使いやすい制度にということで、あのこれは国に求めていただきたいと思いますけども、いかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、えー、防災の視点、それと、えー低炭素な社会というものは、えー重要であると、いうふうに考えておりますので、えーそういうことにつきましては、国のほうに機会があればお願いしていきたいというふうに考えているところでございます。

2017年2月23日【予算特別委】環境政策局質疑「平成28年度一般会計補正予算・再生可能エネルギー等導入推進基金(グリーンニューディール基金)事業に係る残余金返還…1億2300万円」についての質問

(更新日:2017年02月23日)

国費4億2000万円で京都市やトヨタが共同研究。できあがった新燃料はリッター1500円。問われる「産学公連携」(2017年2月7日/くらし環境委・環境政策局・やまね)

◆やまね/えーまず、ごみ収集車両の更新について、少しお聞きしますが、えーいまご説明をいただいたように、京都市ではこれまで、えー車両の更新基準年数は7年だったと。これを政令市で最長となる12年として、かつ走行距離を10万キロ以上とすると。で、1台当たりの車両購入費用は約1100万円で、当面年間で7台ずつ更新をしていくと、いうことでありました。でー、やはり安定した、えーごみの収集業務のためにはですね、定期的な更新というものが必要だと私たちも考えております。同時に、今回ただ車を新しくするのではなくて、使用する燃料を「B5」、これは「軽油にバイオディーゼルを5%混ぜた燃料」ということですが、これに切り替えると、いうことで、で、この場合ですね、まずお聞きしたいのは、民間委託をしている車両についてはどうなるのか。えー直営・民間、それぞれ燃料を切り替える必要のある車両っていうのがどれくらいあるのか。今後どう対応されていくのか。あらためてちょっとご説明いただけますか。

(→久保・循環型社会推進部長)はい、えー、現在あの、直営・民間合わせて188台で、えー収集業務を従事してございますが、そのうち、えー136台が、この「B100」(バイオディーゼル100%の燃料)を使って、えー走行してございます。で、えー、契約にあたりまして、その仕様書でその条件を定めております。えー軽油の場合は、あの事業者の方があの調達していただくわけですけども、えーB100を使用する場合には、本市から燃料を支給すると、いう条件の下に入札をしていただいておりますが、ま、その契約期間が3年なり5年と定めておりますので、その契約が切れる時点、あの、更新する際に、あのあらためて発注仕様書で、えー使用燃料について、えー規定をさしていただくということで、民間の場合は、現在使用していただいている燃料については契約の更新に伴って、えー変更していくと、いうことでございます。

◆やまね/わかりました。それから、えー、資料にはですね、あの「これまでの燃料B100」、これはバイオディーゼル100%ということですが、これは「更新後の車両に使うと、排ガスの浄化装置の動作に支障をきたす」と、いうふうにあるんですけれども、これはやはり燃料としては、更新後の車両に使うのは不適格、故障の原因になるということで理解してよろしいですか。

(→久保・循環型社会推進部長)はい、あのー、ま、排出ガスの規制ということで、あの、いま、あの電子部品かなり使って、車両にはもうかなり使われてるんですけども、その際に、あのーいわゆる排出ガスの規制を超えるような成分が排出されますと、自動的になんか、えー、止まったりと、いうようなことも、ありうると聞いておりますので、えー、ま、実際に走るとは思うんですけども、あのー、収集の過程でストップ・アンド・ゴーをくり返してますと、やはりあのそういった装置が働いてですね、もう動かなくなるというようなことも、聞いておりますし、まああの、その規制値は、あのクリアできないということでございます。はい。

◆やまね/それからですね、あのー、後半部分で説明をいただいた、えー、この間研究されていた「第2世代」の「バイオ軽油」についてお聞きします。で、京都市の過去のホームページを見ますと、平成26年6月19日付で「平成30年度からの実用化を目指す」というふうにありました。しかし今回先ほど説明があったように、「製造量が大幅に少ない」と、それから「24時間体制の作業員の配置が必要」ということで、「製造コスト低減の目途が立たなかった」と、いうことであります。で、そこでちょっと確認ですが、これまでこの研究開発にはどれくらいのまあお金が投入をされてきたのか。で、本市の負担というのはどれだけあったのか。その点はいかがでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)はい、バイオ軽油に要した研究費用ということでございますけれども、えーこれにつきましては、平成24年度から26年度まで、えー国の、委託費をえーいただきまして、えー研究を進めてきております。えー3年間で委託費用は、約4億2000万円ということでございまして、え、この研究開発につきましては、国費でまかなっているところでございます。

◆やまね/えー平成24年度から26年度の3年間で、国費で4億2000万円と、いうことであります。で、いま言っていただいたように24年から26年で、えー4億2000万円ということなんですけども、それではですね、平成27年から28年の2年間というのは、これについてはどういうあの位置づけだったんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)えーはい、3年間国費を得まして研究を致しました。えーその結果ですね、えーその開発したバイオ軽油につきまして、えーどういう性質のものなのか、えーそういうことの検証作業も行ってきたところでございます。

◆やまね/その検証作業というのは、何か別に予算化をされて、行ってきたということではないんでしょうか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)ええとそれにつきましては、えー、一定の市の経費は使わせていただいております。

◆やまね/えーとそれは、いくらぐらいになるのかっていうのは今、お答えできますか。

(→柳澤・エネルギー政策部長)えーとすいません、ちょっとあの詳細な金額はいま持ち合わせておりませんので、後でまたご報告させていただきたいと思います。

◆やまね/わかりました。そしたらちょっとそれは、後でまた資料としていただきたいと思います。でー、あのー、えー、まあ先ほど「全て国費だ」ということでお話もありましたが、しかし私はあの、国のお金だったらですね、好きに使っていいんだということにはけしてならないと思うんです。で、あのー、今回そのー、「製造コスト低減の目途が立たなかった」ということなんですけれども、あの単純な疑問として、えーもしこれ、今、この「バイオ軽油」を導入した場合ですね、リッターあたりの価格というのは、いくらぐらいになると予想されますか。どうでしょう。

(→柳澤・エネルギー政策部長)えっと、バイオ軽油を製造した場合に、どれくらいの金額になるかということでございますけれども、えー試算をしました結果、えー製造単価でございますが、1ℓ当たり1500円程度になる見込みでございます。

◆やまね/えー1ℓ当たり1500円と、あの、かなり高いとは聞いてたんですけども、あのーこれではなかなか難しいなと、いうのが率直な感想であります。で、以前ですね、門川市長が記者会見で語っていたのは、リッター130円~200円くらいでできるだろうと、いうことでありました。で、ということは、いまお話を聞いておりましたら、その後の実証研究によって、そういうところではとてもすまないと、いうことが明らかになったと、いうことだと思うんです。でー、あのー、そしたらですね、もうひとつお聞きしたいのが、こういう製造コスト低減の目処が立たないというのは、いつの時点でわかったのかと。先ほどのお話ではですね、実証研究としては平成24年~26年で、ま、研究としてはその時点で終わったと。で、こういう早い時期から、それがわかっていたのか、それとも、実証研究後のいま言われた2年間の間に、最後まで「実用化できる」と、そういう確信をもって、準備をされてきたのか。最終的にこの「できない」と判断されたのはいつになるんでしょうか。

(→足立・地球環境エネルギー政策監)えー第1世代のBDF(バイオディーゼル燃料)の開発・使用について、私ども京都市は、全国をリードするような、取り組みをしてまいりました。これはあの市民の皆様の、おー天ぷら油の、回収作業に多大なご協力をいただいたうえでの、ことでございます。で、そのうえで、このB5の、おー、先ほど燃料性状としての、限界を超えていくために、こういった、まったく軽油と同等に使えるような、新たなバイオ燃料を開発したい、こういう思いで、国に、国費の申請を致しました。国としてもこれは、挑戦する、研究開発として挑戦するに値する、そういった事業だということで、ま、先ほど申し上げましたように、3年間で4億2000万円の国費をいただきました。で、3年間、さまざまに取り組みを行いました。そして最終的には、あのー先ほど申し上げましたような分析の結果が出たわけでございますけども、ま、技術のことですので、さらにこの壁をぶち破る方法がないかということで、27年度、それから28年度も、何とか継続して国の国費を取る方法がないかということで、ま、さまざまに模索を致しましたけども、え、現在の段階では、そこが難しいと、いうそういった状況でございます。ですので先ほどのおたずねについては、24、25、26年度、えーその3年間の研究が終わった段階で一定判明をしておりましたが、えーその後のさらなる研究の継続が難しいと、いうことが明らかになった、ま、今年度になりまして、最終的な判断をさしていただいたと、そういうことでございます。

◆やまね/えーそうすると、実証研究の3年間でだいたいのコストというのはわかったけれども、えーいろいろその後も努力をしたけれども、判断をしたのは今年度と、いうことであります。でー私はですね、あの研究段階のものでありますので、ま、最終的にですね、「これはなかなかすぐに実用化ができない」と、いう結論が出ることもですね、当然ありうることだと、私は思います。ただ、先ほども、いまおっしゃっていただいたように、使用済み天ぷら油の回収は市民のみなさんにも協力をしていただいて行ってきました。ですから、今度これがいますぐ実現できないということで、残念がられる方も、ひょっとしたらおられるかもしれません。

で、さらにはですね、最初の問題なんですけども、ちょっともどるんですが、この使用燃料がどうなるかによってですね、これが決まらなければ、ごみ収集車の更新ができないと、いうことですよね。で、このことによって更新がもし遅れてしまって、ごみ収集車の故障が増えればですね、安定した、えー収集業務に支障をきたす危険もあったと。これは先ほどご説明された通りだと思うんです。で、あの、私ここでちょっと思いましたのは、もし仮にこの「第2世代」のバイオ軽油が、あのー価格がどうあれですね、できたとしてもですね、これも資料の中にありますけど、「製造量がとても少なくなってしまう」と。で、ゆうことで考えると、そもそも、全ての車両の燃料を「第2世代」バイオ軽油にするというのは、不可能だったのではないかと、考えますが、この点はいかがでしょうか。

(→渡邉・適正処理施設部担当部長)はい、あのー、第2世代のバイオ軽油の実証研究でございますが、あーただいまあの政策監も説明をさしていただきましたように、結果としましては、あー製造コストの低減の目処が立たなかった。まずは我々、技術的に一定の成果を上げるべく、24年度からの国費を得て、えーがんばってまいりましたですけれども、おー技術的に、確かに一定の成果を得ることはできました。実車走行実験でもまったく問題なく走行することができた。あー、一方で製造コストの低減の目処が立たなかった。もしもその、仮にバイオ軽油がうまくいってても、その収率といいますか、投入した原料に対して、えー、できる燃料、えーバイオ軽油の製造量が少なかったら、あー、ごみ収集車両に、いー、全てまかなえなかったのではないかと、いうご質問でございますけれども、おー、当然我々、当初目指してましたのは、あー、ごみ収集車両にまかなえるだけの、おー、原料を投入してその分に相当する燃料を、バイオ軽油を作るべしで実証研究を続けてまいりましたですけれども、途中で非常にコスト面で難しいと、いうことがわかってまいりましたので、えー、全ての収集車両ではなく、ま、一定の、収集車両について、えー、バイオ軽油相当分、これはもう100%になりますけれども、そういったものをまあ使っていきたいと、いう方向で、実証研究を進めてきた、というものでございます。

◆やまね/えーまあ、当然全部まかなえるだけのものを目指していたけれども、途中で、全てというのはなかなか難しいと、判明したのでまあ一定のものに使いたいと、いうことで目指してこられたということです。でー、であるならですね、あのー私は、あのー29年度からってことではなくて、一定程度のものでと考えておられたんであれば、これまでも、あのー、収集車の更新というのは、年に数台ぐらいずつでも、できなかったのかと、いうことが、思うんですけれども、なぜここまで、収集車の更新が、何もこの数年間、何もされずにここまできてしまったんでしょうか。この点はどうでしょうか。

(→下間・環境企画部長)はい、あのー、資料の中でも説明さしていただいてますけれども、まああの、車両の更新を、まああの、行ってこなかった理由というのはですね、二つございまして、まああの一つはやはり、えー本市の厳しい財政状況を踏まえた経費削減、えーこれが一つでございまして、やはりあのーこの点あのー、できる限り長期にですね使用していくということを続けてきたと、いうことでございます。

◆やまね/えーまあ理由は二つあって、一つはこの燃料の問題と、で、いま言われた財政状況の厳しさと、いうことでですね。でー、そこでもう少しお聞きしますが、このバイオディーゼル燃料化事業、えーを進めるにあたってですね、家庭から回収している天ぷら油だけではなくて、レストランやホテルなどから出る事業系の廃食用油を購入しているということをお聞きしております。で、それでは、えーこの家庭系の、まあ天ぷら油、それから事業系の廃食用油というのは、その量としては、割合はどれくらいになっているんでしょうか。

(→渡邉・適正処理施設部担当部長)はい、えー、事業系の廃食用油の購入量と、おー、市民のみなさんから回収致しました廃食用油の割合でございますけれども・・・ちょっとお待ちください・・・えっと、年度によって多少のバラつきはございますけれども、おー直近の平成27年度で申しますと、おーいわゆる家庭から回収した量が、年間で約18万ℓ、それから、あー事業系として購入致しました廃食用油が85万ℓ、このような割合になっております。だいたいあの他の年度も若干前後を致しますけれども、その程度の割合となってございます。

◆やまね/わかりました。えー、27年度では家庭系が18万ℓ回収があって、事業系は85万ℓ、購入をしていると。でゆうこと、まあ他の年度もだいたいそれくらいの割合だということなんですが、あのーですから実際はですね、多くが、この事業系のものだということだと思います。で、それでもう一つお聞きしますが、この事業系の廃食用油を、毎年いくらぐらいで、購入をされているのか。この数年ぐらいの数字でけっこうですので、それはわかるでしょうか。

(→渡邉・適正処理施設部担当部長)はいあの事業系の廃食用油につきましては、あー本市に、えーバイオディーゼル燃料化施設が竣工いたしました平成16年度から、購入を開始しております。えー、その各年度の、おー、データがございますので、これはあの平成16年度以降直近まで資料として、えー購入量と、それから購入価格を、資料として提出させていただきます。

◆やまね/はい、そしたら、いま言われていた一覧ですね、この購入を始めた年から、だいたい毎年いくら買って、量と購入金額、後で資料でいただきたいと思います。でー、少しお聞きしているのはですね、たとえば平成26年度は90万9580ℓで5648万4918円。それから平成27年度は85万4000ℓで5487万8040円。こういう量と金額だったとお聞きしました。で、ですから年間5000万円を超える、なかなか大きな金額だと思います。でー、その場合ですね、もし例えばこの、えー購入がですね、B5の燃料を作るだけなら、ここまでたくさんの廃食用油を、購入する必要はないんではないかと。でー例えばですね、今の燃料でありますB100、これをすべてB5にした場合、95%はまあ軽油になると思うんですけれども、えーその場合、リッター単位、あるいは総額としてコストはどれくらいの差が出てくるのか。その点はいかがでしょうか。

(→渡邉・適正処理施設部担当部長)えー現在あのー、製造しておりますB100につきましては、あー、リッター当たり、いー、全て、えー、燃料化施設の運用費等を全て入れますと、ま、170円程度、のコストがかかってございます。それに対しまして、ご存知のように、軽油そのものは、あー、もう少し安い価格で購入できるかと思います。うー、従いまして、あのB5、つまり軽油の割合が大きくなればなるほど軽油の価格、単価に近づいていくと、いうふうにお考えいただいたらいいかと思います。

◆やまね/えーということはですね、まあB5に全て変えていくということになりますと、コストとしては安くなっていくと。ま、環境負荷はもちろん考えなければいけないと思いますが、コストとしてはおそらく数千万円くらい違ってくるのではないかなと、思います。で、先ほどですね、あの、財政状況の厳しさから収集車両更新できなかったというお話もあったわけですけれども、えー、そうしますとね、やはり、もちろん環境負荷は考えなければいけないんですけれども、単純にこの金額考えますと、やはり年間数台はですね、これまででも、更新をできたのではないかと、思わずにはおれません。で、研究開発ってのは、もちろん大事だと思いますが、本来のごみ収集の業務、その収集車の更新に影響が出るようなやり方というのは、ちょっと問題があるんではないかと。いかがなものかと思いますが、その点はどうでしょうか。

(→山田・環境政策局長)えー通常のごみ収集作業に、支障はしないような、整備点検体制をとってると、先ほどご説明したと思っております。えーその証拠に、この10月から、昨年10月から、燃やすごみの完全午前収集、これも実現しております。こういったことは、ごみ減量の成果、それからこういった天ぷら油回収事業を通じて、市民の皆様に、環境意識の向上に努めていただく、ま、こういったことがあいまって、こういった取り組みが進捗してきていると思っております。えー、この間、大変財政状況が厳しいと、いうことで、更新を見送っておりましたけれども、やはり10年を超えるものが、51%ということで、やはり、このままでは、えー安全な部分が、若干不安が出てくると、いうなかで、今回見直しを進めていくものでございます。

◆やまね/まああの、いまお答えいただいたように、これまでまあ、本当にがんばっていただいてですね、支障は出ないようにされてきたというのはその通りだと思いますが、しかし同時に、おっしゃっていただいたように、このままでは不安が出てくると、いうことですので、えーやはりその点は考える必要があると。で、今後の問題としてお聞きしますが、この燃料を全てB5にすればですね、まあ先ほども申しましたが、95%は軽油になるということで、ほとんどがまあ軽油になると。で、その場合でも、これからも京都市は、この廃食用油を使って燃料をつくり続けるのか。で、またあるいは、事業系の廃食用油を買い続けるのか。この点はいかがですか。

(→下間・環境企画部長)はい、あのー、報告資料にも書かしていただいてますけれども、まああの、使用済み天ぷら油、の、おー、回収事業ですね、これはあの引き続き行うと、で、これまでも、あの100%、これはあのごみ収集車両等の燃料に使っておりますし、ま、今後、B5に変わりましてもですね、その混合割合、率は変わりますけれども、全量、燃料として使う、このことには変わりないものと、えー報告さしていただいている通りでございます。

◆やまね/すみません、えーと、事業系の廃食用油を買い続けるのかどうか、この点はいかがでしょうか。

(→下間・環境企画部長)はい、あのー家庭から排出する分については全量を用います。そして、まあ燃料についてはですね、あの現実問題として、供給をちゃんとする、安定的な供給というのも重要ですので、B5を作るために、えー家庭用だけで足りない部分については、あの事業系の廃食用油も使用しますが、まああの、これは時期がくればですね、ちょっとどのような形になるかというのは今後検討してきたいというふうに考えております。

◆やまね/えーまあ家庭の分だけで足りなければ、えーということですが、今後検討していきたいと、いうことでありました。えーあの最後にします。えー、このASTEM、京都高度技術研究所のホームページにある資料も拝見を致しました。であの、これ平成27年9月のものですが、これはですね、「使用済み天ぷら油などから第二世代バイオ軽油を製造し、京都市の市バスやごみ収集車による実証運行に成功」と大々的に報じております。あのもう、ここにあるように、「人の輪と熱意で実現」と。こういうふうにも書いているわけですけれども、ここにはですね、平成26年9月17日に行われましたバイオ軽油実証運行の出発式典の記事が載っておりますが、ここでは、門川市長をはじめ、環境省・京都大学、そしてトヨタ自動車、から「新たなバイオ軽油燃料化に大いに期待している」という趣旨の挨拶があったと紹介をされております。で、最後に申し上げたいんですが、「産学公の連携」ということよく言われるんですけども、私はこれはですね、結局、本来は企業がやるべき、自前でやるべき研究開発を、我々国民の税金、そして地方自治体の組織を使ってやっているということじゃないのかと。再生可能エネルギー、それから廃棄物利用、これはですね、もちろん今後も探究すべき重要なテーマだと私たちも考えておりますが、しかし今日私が少し指摘しましたように、市民目線で見た場合に、やはり少しおかしいんではないかという点があれば、ぜひこれは、今後しっかり検証して、あらためていただきたいと、思います。最後にその点を指摘して終わります。

(→足立・地球環境エネルギー政策環)えー第1世代BDFの開発利用、そして、このバイオ軽油、第2世代の研究開発、そしてその経過については、ご報告したとおりですけども、この、燃料の、開発には、化石燃料である軽油、この一部をバイオ燃料に置き換えて、CO2の削減、それから資源の循環、そういった意味で、大変意義の深い、えー、挑戦であったと、いうふうに思います。えー今回、残念ながらコスト面で、えー、実用化まで至りませんでしたけれども、この3年間の研究成果につきましては、えー社会全体で、共有できるものとなっておりますし、えー今後、これの、壁をぶち破れるような、新たな研究が出てくることも我々は期待しておりますけども、あのーいずれも無駄になったというふうには考えておりません。そして、これは、あー、自動車メーカーが、やるべきものなのか、あの、そういったことはなかなか難しい面がございます。えー従来は、あー化石燃料で、それに対応する形で、エンジンを開発してこられた。ま、そこにこういった、バイオ燃料を混合する形で使えないかということで、これはある意味国の政策、あるいはヨーロッパも含めて、世界全体でバイオ燃料を拡大していこうということで、えー私どもにも、第1世代の蓄積がありました。また、そういった専門知識を持った職員、そしてそれをサポートしていただける大学の先生方、そしてトヨタ、タクマをはじめ、研究に一緒にやろうということで、ご協力をいただけるみなさん、そして何よりその原材料を集めてくる市民のご協力、こういった場があったからこそ、あのこの研究開発にも挑戦できたものだと、いうふうに思っております。えー私ども、京都市が中心となってこれに取り組んだことの意義につきましては、ぜひともご理解をいただきたいと思います。

京都市環境政策局資料「ごみ収集車両の更新及びバイオディーゼル燃料の今後の活用について」

京都高度技術研究所資料「車両適合性のある第二世代バイオディーゼル燃料利活用に向けた技術開発実証研究」

2017年2月7日【くらし環境委】環境政策局/理事者報告「ごみ収集車両の更新及びバイオディーゼル燃料の今後の活用について」への質問

(更新日:2017年02月21日)

ネーミングライツは「通称」を付けるだけの権利?その実態は・・・(2017年2月7日/くらし環境委・文化市民局・井坂博文議員&赤阪仁議員の質疑メモ)

2017年2月7日【くらし環境委】文化市民局質疑「美術館再整備工事の契約とネーミングライツの契約の締結」について

【井坂博文議員(日本共産党)の質問】

◆井坂議員/最初に工事落札者の決定について聞く。最初の入札が失敗して再入札した。京都市としては100億円の規模でと言われていたが、今回の再入札の予定価格はいくらか。

(→北村・文化事業担当局長)今回落札された入札予定価格は、税込みで101億5500万、税別で94億300万円。

◆井坂議員/松村組が93億でギリギリのところで落札した。第1回目の入札で130億から30億、3割も違うということで、見通しがどうだったのかという指摘をした。「基準を下げるということではないが、可能な限り、美術館の本来の在り方からいくらまで絞れるのか」ということでやられたが、今回外れた清水・岡野JVとの落札における決定的違いは何か。

(→北村・文化事業担当局長)質問の意図が十分くめないが、清水・岡野特定共同企業体は、108億という入札で予定価格を超過ということで、松村組が落札した。

◆井坂議員/金額はそうだが、落札にあたって金額だけを判断基準にしたのか、プレゼン的なものを踏まえて、京都市の描いている図面、絵柄との関係で何か違いがあったのか。

(→北村・文化事業担当局長)詳細は分析していないが、2社から入札があり、1社が価格超過ということで落札者が落札したということ。

◆井坂議員/予定価格よりも下で入れたところに落とすのは当然だが、安けりゃ安いほど良いということではない。結果そこに落札したが、京都市が描いていた美術館の基本設計の関係で、後で不具合が出てはいけない。最終的には2月市会で議決になるが、松村組の93億で確信をもっているのか。

(→北村・文化事業担当局長)1回目の入札に大きな開きが出たということで、契約課等と協力しながら、入札価格と本市の予定価格のかい離の原因を応札者等にヒヤリングをやったと報告してきた。そのなかで、文化財指定に向けたところや特殊な建物であるとか、「DB」ゆえにリスクを見込むようなことがあったと分析したなかで、2回目はそういうリスクをできるだけ排除して、応札していただけるような設計等をして応札、落札いただいた。この金額で工事していただけるもの。

◆井坂議員/それでは詳細は契約議案のときに行う。参考までに教えてほしい。松村組が本市の事業、公共施設で行った実例、あるいは全国的に美術館・博物館での実績はどういうものがあるのか。

(→北村・文化事業担当局長)松村組は大阪に本店を置く中堅のゼネコンで、これまで、京都の国立近代美術館、東京の国立新美術館、大阪の国際会議場等、最近では京都市第二卸売市場も受けている。

◆井坂議員/2月市会に間に合うよう、今答弁された中身、松村組の実績の資料をいただきたい。次に、京セラのネーミングライツの契約について聞く。美術関係者が先日、京都市宛に申し入れをされた。そして、京セラの社長は年頭の新春インタビュー・京都新聞の記事で「反対を押し切ってまでやる考えはない」「あとは京都市の判断だ」と言われた。この発言は重い。そういう発言や、美術関係者のこの間の発言を踏まえた上で、正式に契約を締結したのは、「反対を押し切ってまでもやる」ということを京都市が判断したと受け止めてよいのか。

(→平竹・文化芸術政策監)引用された京都新聞の年初の記事、京セラに確認すると、「京都市民を二分するような」と社長は発言されたが、「新聞記事にはそこがなかった」と聞いている。したがって、京セラさんとしても我々と同じように「市民を二分するような」意見が分かれているという認識ではなくて、そういう意味で粛々と契約を締結したということ。

◆井坂議員/「粛々と」とおっしゃったが、「二分している」ときに、2月の予算市会に契約として議案を出さないといけないので、その財源の裏打ちとして50億が必要だということで正式契約がやられたのが実際だ。「二分している」のであれば、もう少しそういう意見や声にも耳を傾けて、最終的な判断をすることも必要なのではないか。そういう思いはなしに、粛々とやられたと理解してよいのか。

(→平竹・文化芸術政策監)いろんなご意見の方がおられることは十分承知している。反対されている方が申し入れとか来られたときには、ちゃんと対応している。ただ、私どもの理解では、「ネーミングライツの撤回」という請願が市議会に提出され、この委員会に付託になったが、結果的には取り下げになったと、そのプロセス等を拝見していると、基本的には市民の代表である市会の先生方の間では基本的には「撤回すべきだ」という請願には賛成でない方がたくさんおられたと理解している。基本的には私どもは、全体として二分しているとは理解していない。

◆井坂議員/今の発言は重い。京セラの社長は「二分している」と言ったが、政策監は「二分していると思わない」と。議会は「ネーミングライツの撤回を求める」請願を否決はしなかったが、全体として状況を見て、請願者のみなさんが取り下げられたということで、議会としては「撤回」という方向ではない、それは少数だからと言われたが、そう言うと何も物事は始まらないし、動かないという点はしっかりと指摘しておく。

具体的な中身について。契約書のなかで、「通称」を本館、大展示室、中庭、新館、スロープ広場、日本庭園まで、すべての敷地のなかの施設を対象にして、なおかつ、「企業活動を情報発信するスペースとして提供」し、「展覧会、レセプション等のために施設を使用し」、「展覧会を鑑賞する機会を設ける」となっているが、言い方を変えたら、京セラの企業活動のために京都市美術館のすべての施設を使ってもかまわない、差し出すということになると受け止めてよいのか。

(→北村・文化事業担当局長)契約書の中で「情報発信スペースの提供等」とあり、大きく3つ「地域貢献活動、その他の企業活動を情報発信するスペースの提供」「展覧会、レセプション等のための施設の使用」「展覧会を鑑賞する機会」とある。あくまでも条文にもあるが前提として、「ネーミングライツの目的に基づき」「美術館の設置目的」「法令その他施設の管理」「来館者の安全の確保」「美術館に相応しい仕様等を勘案して」という大前提がついているので、「京セラのために美術館すべてを差し出す」という表現をされたが、そういったことではなくて、冒頭申し上げた3つのようなことをしようというのが今回の契約の趣旨だ。

◆井坂議員/京セラの社長が新春のインタビューで言ってるのは、「これだけのお金を出すからには、株主に理解してもらわないといけない」と、その分については京セラにとって役に立つように使わせてもらうということだ。それをせず50億出すのは背任になる。これは企業の論理で、ある意味当たり前かもしれない。しかし、今度の契約の中で、第8条でいうと、新しい美術館に「必要な範囲内で」「表示した看板及び案内標識その他物件等を設置する」と、「この場合にその費用は甲」つまり京都市が持つ。第9条では、京都市は「乙」京セラが新しい「美術館のネーミングライツの取得者であることの周知を図り、本件通称等の普及に努める」と。京都市が京都市京セラ美術館、京セラがネーミングライツをしたよというのをもっともっと積極的に宣伝すると。全部京都市の負担になっていく。そして、「展覧会等の催し物」において、「積極的に本件通称等をチケット及び広報媒体へ使用させるよう」にすると、「京都市京セラ美術館」という名前をいろんなところで使うというのが次々と出ている。これに含めて「レセプション」や「展覧会」をやるときに、優先的な特権を京セラが持って、京都市美術館を使うことができる。このことを、どれだけ市民に周知されているのかが大事な点だ。本館や新館、展示室だけではなく、日本庭園も対象になる。審査会が最終的に結論を出すというが、例えば日本庭園も京セラ日本庭園となるのか。そうやって全部京セラの名前が使えるということが今度の契約の中にある。そういうことが市民のみなさんに伝わっているのか。政策監は「二分してない」と言われたが、そういうことがきちんと市民に伝わったうえで、そういう反応として返ってきていると理解されているのか。

(→北村・文化事業担当局長)今回のネーミングライツパートナー募集に対して、京セラの応募趣旨のいの一番には、「創業の地である京都の文化への貢献とその地域に発展をしたい。日本を代表する文化芸術拠点のシンボルとして京都の発展につなげていきたい」という京都市美術館をはじめ、京都の文化芸術、地域振興に貢献、寄与したいのだということを強くおっしゃってる。一方で、株式会社という性格だから、株主等々への説明責任もあるということで、情報発信スペース等のこともあるが、その辺は京セラさんとして地域貢献と株式会社を十分バランスをもって臨まれるというのが、我々交渉しているなかで、肌で感じているところだ。

また、8条の看板とか、9条の周知は、ネーミングライツの契約と極めて本体の部分で、名前を付けた限り、そうした名称を付けた看板を付けるとか、周知、普及に努めるということなので、これはネーミングライツ契約の根幹のところかと理解している。

最後に、個別の施設名称はどうなるかわからないが、審査会にもかけて、ネーミングライツの募集要項でも「市民の皆様の御理解をいただきながら」「美術館の歴史的経過」市民のみなさんの「愛着を踏まえながら」進めて行くと、募集要項の段階でもうたっているので、そういうことも十分踏まえていただいて、個別施設の名称をご提案いただけるものと考えている。

◆井坂議員/今回の契約は2月1日付けでやられた。もう一方で、京都市のネーミングライツの実施要綱については、改正案が経済総務委員会に報告され、議論されている。改正案が決まるのはどういうプロセスで決まるのか。この新しい実施要綱と今回の契約というのは、後先でいうとどちらが先なのか。

(→北村・文化事業担当局長)今回のネーミングライツは、平成20年に策定された現の要綱に基づき進めている。今、行財政局で制度の見直しがされていることは承知しているが、今回の2月1日付けの契約は現在の実施要綱での契約だ。

◆井坂議員/今度の改正案で出されているのは、美術館のネーミングライツを検討する際の前提にはなっていないと。それでは角度を変えるが、この実施要綱の改定は、何が原動力で改正案が出てきたかというとこの美術館のネーミングライツのやり取りをめぐって、このままいったら、際限なくいくのではないかという懸念なども含めて議会で議論になってそこからされた。だが、その改正案を待つまでもなく美術館のネーミングライツを市長が決定し、今回契約した。それは古い制度要綱のもとでやるのだったら、この制度要綱は、何のために改正案を議論しているのか。

(→北村・文化事業担当局長)ご紹介の通り、この美術館のネーミングライツに関わって、議会の関与の問題等々が議会から指摘されたことに端を発して、今、行財政局で 要綱の見直しがされていると承知している。ただ、見直しの途中ということなので、現在は現要綱に基づいてネーミングライツを進めているが、要綱の見直し内容がまだ確定していないので、明確に申し上げられないが、現時点において2月1日付けのこの要綱は、現在の要綱に基づいて契約した。

◆井坂議員/それでは「ネーミングライツの基本的な考え方」は、現要綱と改正案とどう変わっているのか。

(→北村・文化事業担当局長)一つは、現要項は現行制度の目的が、主として「財源確保」にウエイトがおかれているが、現在の見直しの中では「施設の魅力向上」だとか、「京都の品位、品格、歴史性等を考慮するということを明確化」する。「対象施設」「対象企業」がどうか。「通称に使う名称にどういった条件を付けるのか」「審査の明確化」「市会の関与」「契約が長期の場合の不測の事態の対応」を視点に見直されている。

◆井坂議員/第3条、基本的な考え方はどう変わっているのか。

(→北村・文化事業担当局長)京都の歴史性やまちの品位、品格の考慮、市民の理解が得られるようにという条文が3条には加わっている。

◆井坂議員/旧要綱では何が消えたかというと、「本市の財産、事業等の本来の目的に支障が生じさせない方法により実施する」ということだ。これが削除され、先ほどの「京都の歴史性やまちの品位、品格の考慮、市民の理解が得られるように努める」となった。美術館の今度のネーミングライツと照らし合わせてみて、ここがなぜ変わったのか。

(→北村・文化事業担当局長)確かにそういう表現になっている。一方で、導入するにあたり、やはり美術館に寄せられる市民の愛着や歴史性を大事にしたいと思い、要綱の中にしっかり書き込み、「市民の皆様のご理解をいただきながら進めて行く」ということを要綱にはなかったが、美術館の募集要項には書き込んだので、そういったことを含めて新しい3条に反映されているものと理解している。

◆井坂議員/私はここに注目した。従来はいろんな問題点はある要綱だ。広告の機会を拡大するということで、文字通り企業のもうけのためにネーミングライツをやると受け取られかねないもので、これは削除された。しかし、第3条の「本市の財産、事業等の本来の目的に支障が生じさせない方法により実施する」という考え方から、実に抽象的な「京都の歴史性やまちの品位、品格の考慮、市民の理解が得られるように努める」となったのは、今、問題にされている京都市公有財産のあり方とは何なのか、この従来踏み込んでいた中身が、はしごを外されていると危惧する。「本市」を「美術館」に換えたら、「美術館の財産、事業等の本来の目的に支障が生じさせない方法により実施する」となる。これが外されて、「歴史性やまちの品位、品格」、非常に抽象的な概念で基本的な考え方、ネーミングライツの目的に位置付けられることはいかがなものか。これについての考察はあるのか。

(→北村・文化事業担当局長)第3条の改正の趣旨は、私も深く理解しているわけではないが、「本来の目的に支障を生じさせない」というのは当然のことであって、さらに加えて歴史性、まちの品位、品格、市民のみなさんの理解ということを大事にしていこうということ。新たな第3条においても、本市の施設等の公共性を考慮し、社会的な信頼性、事業推進における公平性ということも書いているので、より前向きに歴史性だとか、市民のみなさまの理解ということを書き込んだものと私自身は理解している。

◆井坂議員/今度の美術館の契約はどの要綱に基づいてやっているのかと聞けば、現要綱だというが、みなさんの思いは、この美術館の契約の取り組みを通じて、新しい要綱にも思いが反映されていると言われる。だとしたら、第4条で新たに「対象外とする施設」で、「市役所、区役所などの庁舎、学校、病院、市営住宅の他、ふさわしくないと判断した施設等」は、「事業の対象外とする」となっている。その具体的な中身で3つあるが、「市民生活に混乱を招くおそれがあるもの」「公平性・中立性を損なうとの誤解を受けるおそれがあるもの」ということで、「庁舎、学校、病院、市営住宅」「二条城」を対象から外しておいて、なぜ、美術館は対象になるのか。どこが違うのか。

(→北村・文化事業担当局長)第4条、新設されている項目で、対象外。深く第4条の策定趣旨を理解していないが、美術館のネーミングライツが、これにあたるものではないということで第4条が策定されているのではないかと私個人では思うが、一度、制度担当に意図は確認したい。

◆井坂議員/ここは経済総務委員会ではない。それは聞いてもらったらいいが、この実施要綱に基づいて今回のネーミングライツはやっているというのであれば、いま私が疑問を呈したのは、市民的にもそういう声なのだ。「市役所や学校、病院、市営住宅は対象外とするのに、なんで美術館は対象になるのか」と聞かれたときに、「私はわからない」と担当局長が言われたら、私はそのまま、そういう疑問を呈した市民の方に答えるしかない。美術館を責任持って管理しているのはあなたでしょう、みなさん方でしょう。なぜ、どこが違うのかは、きちんと説明を。

(→北村・文化事業担当局長)私がわからないと申し上げたのは、第4条の策定経過なり意図の部分で承知していないということを申し上げたわけで、京都市美術館のネーミングライツについては一義的に私が責任者なので、この間、経過、目的等々申し上げた通り、再整備を確かなものとするために、実施していくということで、京都市美術館についてはネーミングライツを対象として現在の要綱に基づいて進めているということ。

◆井坂議員/逆説的に言えば、美術館のネーミングライツは市民生活に混乱を招かない、公平性や中立性を損なうとの誤解を受けないと、みなさん方は言っているということだ。あらためて、なぜ、そのように言えるのか。

(→北村・文化事業担当局長)美術館のネーミングライツ導入について、さまざまな意見を聞く。昨日も団体の方と美術館とで意見交換の場を設けた。団体でなくても個人的にも周りの方から意見、感想を聞く。反対の方もあるし、賛成の方もいる。井坂先生から、過去の美術館への寄贈者にしっかり説明するようにとご指摘を受け、順次さかのぼって説明してきている。現在で11年間分までさかのぼることができ、平成17年度までの寄付者にこのネーミングライツの導入について説明しているが、「寄贈品を返してほしい」とおっしゃる方はゼロだ。こういったことも含め、一定お考えがあって反対の方もおられるが、丁寧に説明する中で寄贈品を返してほしいという方はゼロという状況も含めて、美術館のネーミングライツ、大きくは市民のみなさんに理解されていると認識している。

◆井坂議員/あなたの説明をうがって聞くつもりはないし、言うつもりはないが、ネーミングライツを推進するあなたが説明して、それに対して返せという人が一人もいなかったというのは、「はあ、そうですか」というようにしか聞こえない。申し訳ないけど。私らのところには、「返してほしいくらいだ」というふうに言った方の話が入ってきている。それは、出るところ、入るところで違うのかなと率直に思う。あらためて、今度の改正で抽象的だと私は言ったが、「京都の歴史性やまちの品位、品格を考慮し、市民の理解を得られるように努める」と、これは押しなべて、美術館のネーミングライツがこのようにちゃんと受け止められるようなものでなければならない。二分している反対のほうは少数だと言われるかもしれないが、本当に市民理解が得られるかどうかというのは、もっと真剣に時間をかけてやるべきではないかと、80数余年の歴史がある。これは京都の歴史性だと言える。3200点を超えるコレクションのなかで8割が寄贈品。これも品位であり品格だ。こういうものにしっかりとこたえた京都市美術館の名前が必要だ。私は今回のネーミングライツの正式契約の締結は、あらためて見直して、時間をかけて検討すべきだと指摘する。

【赤阪仁議員の質問】

◆赤阪議員/私自身が疑問に思ってること。ネーミングライツに関する契約書を見ると、「ネーミングライツとは何か」と表記しているのが、結局「通称名を設定することができる」ということ。そういう契約なのに、契約書の中身が、実際問題これはいかがなものかというものがある。いくつか指摘したい。

初めに、「通称名の設定」なので、一般的な契約は普通あまりないことだが、第4条2に「乙は本契約で合意したネーミングライツを第三者に転貸し、譲渡し、使用若しくは収益を目的とする権利を設定し、又は抵当権若しくは質権を設定してはならない。」と書かれている。一方で第8条の3、「乙は乙のグループ会社に対し」ということで、いろんな業務に関連して、「京都市新美術館のネーミングライツを有する旨を記載し」ということで、「前条及び前項において乙が許容される行為と同様の行為を行うことを承認することができる」と。乙が、つまり京セラが、全てどういうふうに使うかについては、子会社、グループ会社に対しては、全て許容することができるとなっているが、これについてはどのように考えているか。

(→北村・文化事業担当局長)京セラの募集要項に対する応募のなかで、「京都市美術館への貢献」「京都の文化芸術の振興」「青少年の健全育成」にも貢献していくということで、具体的に提案があったのが、「京セラのグループ会社が世界約40カ国に7万人の従業員」「この従業員を介して京都市美術館の周知や京都の文化芸術の振興に努める」といった提案もいただいた。そういったことを踏まえて契約書の中でも、4条の2項は第三者にということだが、第8条ではグループ会社は一体として京都の文化芸術の振興に寄与いただくということで定めたという経過だ。

◆赤阪議員/「契約者と第三者のグループ会社とは別」だと、これが通常の考え方だ。契約者を超えて、グループ会社、世界を股にかけて、その問題を利用することができると権利譲渡したといっても過言でないような状況が生み出される可能性がある。この点は疑義があるので見直していただきたい。

2点目に、第8条と9条の5。第8条には「京都市新美術館に必要な範囲内で本件通称等を表示した看板及び案内標識その他物件等を設置するものとする」「費用は甲が負担する」、京都市が負担するということだ。これは「必要な範囲内で」と書かれている。ところが、第9条の5には、「京都市内の道路標識及び京都市内を通行する交通機関の駅名・路線名並びに地図等のうち、甲が所管するものの表示における京都市新美術館の表記に本件通称を含めるものとし、」ですよね。なんで甲がそんなことをせなあかんのかなと。「甲が所管しない道路標識等についても関係機関に申し入れを行う等、本件通称が含まれるよう努めるものとする。この場合における費用については、乙は負担しない」と。だからなんでもかんでも、全部通称名の記載、道路標識、そういうものをすべて京都市の責任でやるということか。

(→北村・文化事業担当局長)8条の「必要な範囲内で」「通称等を表示した看板」「案内」等々、これは基本的に美術館の建物や敷地のなかに、「ここが京都市京セラ美術館ですよ」と表示する看板を指す。ただ、「たくさん付けてくれ」という声があってもいけないので、あくまでも京都市が判断する「必要な範囲内で」という表記を8条の1項では書いている。

9条5項は、京都市が道路管理者等として設置する道路標識、交通機関の駅名、路線地図、こういったもので京都市が管理するものについては、ネーミングライツ普及の一環、また、実際に利用される市民の方、観光客にも便宜をはかるという意味で京都市の負担において整備するということ。第三者等の設置されるものについても、そういったことがされるようにお話しかけをしていくということが9条5項なので、ネーミングライツの契約と一体となっていると理解している。

◆赤阪議員/これが「通称名の契約」と言えるのか。百歩譲っても、美術館の中の関係の名称については、サービスでちょっとは京都市がやりましょうというのはわかっても、関係の道路や、関係のない京都市の所管しない道路標識等についても「努める」、「甲及び乙の義務」の事項のところに入っている。こうしたものを義務付けされるということが、どうして一般的な契約内容として対等平等の契約になるのか。これはおかしい。この点は、京都市民の財産権の処分に関わることでありおかしい。このことはあえて指摘しておきたい。

3つ目に、5条の2、京都市美術館の「展覧会の開催状況等の概要について、乙に報告を行うものとする」と。これが対等平等なのか。それと、9条の6、「乙(京セラ)は、」ということで、先ほど、京都市の子どもたちの育成や、美術館の繁栄をはかるのだとおっしゃったが、だいたい、この9条6を見たら、京都市美術館への「来館を促進するための催し等」と書いてあり、もう企画も入っているわけや。こういうものも企画することも含めて、「環境やスポーツ等を通じた将来を担う青少年の育成に向けた取組」ということまで、この「通称名」を変えることによって、こんな中身まで入っていくのか。こういう具体的な京都市美術館の管理運営というのは、本来、京都市が行うと聞いてきたが、いかがか。

(→北村・文化事業担当局長)あくまでもネーミングライツ契約は、「通称名を付与する権利」ということ。京都市美術館の運営は京都市が責任を持ってこれからも続けていく。そういうなかで、5条2項で「開催状況等の報告」というのがある。その1項に、当然だが、努力義務として「著名な展覧会等を実施する」とか、京都市美術館に「相応しい機能水準」「評判」「名声」を「確保するように努める」と、ここに書かなくても当然私ども努めていくが、契約書上そういうったことを掲げたので、それを検証するためにそういったことの「報告」を掲げたということ。

9条の6項は、逆に京セラさんに対する努力義務で、グループ会社を通じた広報をしてくださいよとか、京都市美術館に来館者が増えるような取組をしてくださいよと、京セラさんに対する義務ということなので、何かこれでまたプラスして京セラさんに特典があるかのようなことではないので、ご理解いただきたい。

◆赤阪議員/京都市が独自にやるものだとおっしゃる、これは大事なことだ。企画や美術館のこれからの運営については京都市が、先ほどの契約時の京セラさんの言葉の中からすれば、すばらしい、世界に名だたる美術館をつくってほしいと、そういう企画をやってほしい、今まで以上に美術館が使われるようにしてほしいと言っているにもかかわらず、こういう形で京都市が企画したことについては報告する。乙の京セラのほうが情報発信で企画したら、それについては「事項等に努めるもの」となっているが、「これは京セラさんの努力の中身だ」という。それでは7項を見てほしい。「甲は、前項に掲げる事項に関し、乙の要請に応じて必要な協力を行うものとする」と。結局、京セラさんがやることについて、まずそれについて話を聞いて、協力して、企画をしてという形になってしまうのではないか。これが対等平等な一般的な契約関係なのか。「通称名」の契約が、こういう形で京都市美術館の中身や利用についてどんどん発展していっている。いわば、京都市民の財産であるものが「財産処分」につながっているのではないかと危惧する。こういう点でこの契約内容は見直してほしい。最後に、この間申し上げてきた美術館の工事中の団体や一般の美術館利用者の「代替え利用の保障」は、最終的にはどうなっているか、把握しているのか。

(→北村・文化事業担当局長)来年の4月から本館を3年間閉鎖せざるをえないということで、市民のみなさま、美術団体のみなさまにご迷惑をかけることは、非常に心痛く存じている。議会でも請願が全会派一致で採択されているということもあるので、現在申し上げることはできないが、引き続き代替施設、何らかの形で少しでも確保できるように、鋭意検討を進めている。

◆赤阪議員/具体的な状況がわかるものを資料なり、報告していただきたいが。

(→北村・文化事業担当局長)今、議会でご報告できる段階に至っていないので、そういう段階が来ればご報告する。

◆赤阪議員/この委員会で北村さん自身が「全力をあげて」この代替え利用については、保障するために「頑張ります」と決意表明をされたわけだから、工事期間中に美術館は閉鎖されても、実際に美術館を利用していた美術家の方たちや団体のみなさん、子どもたちも、そういう学校の関係者も含めて、日常的に活動しているのだから、その活動を止めるようなことはあってはならない。この点、何としても代替え利用施設については、きちんと保障していただきたい。(別館の)抽選会のときでも全年度落選したのが、一部欠席を含めて14団体あったのだから、最後の結末はどうなったのか、北村さんの決意はどう生かされているのかがわかるようなものを報告していただきたい。途中計画も含めて、団体のみなさんに、まもなく契約が終わったらなっていくわけだから、きちんと同時並行で進めていただきたいし、地元の足元が、京セラさんが言うように、市民のみなさんがこれまで以上に活動できる場所、そういうものを保障していただきたいということもおっしゃっているわけだから、しっかりとやっていただきたいが、最後に決意を求めたい。

(→北村・文化事業担当局長)本館工事中の代替施設の確保は、非常に大切な問題だが、くらし環境委員会で、全会派一致で採択されているという重みも踏まえて引き続き鋭意検討する。

◆久保議長/資料について理事者提出できるか。

(→北村・文化事業担当局長)今回は出せる状況ではないので出せる段階になれば、出すということで、今回、提出は見合わせていただきたい。

◆赤阪議員/じゃあいつ頃になったらそれが報告されるのか。

(→北村・文化事業担当局長)関係機関等々との調整もあるし、さまざまな調整もあるので、そういった調整ができて、ご報告できる段階になればご報告する。

◆赤阪議員/団体のみなさんは、井坂議員が8月の段階で申し上げたが、たいへん(値段が)高いところで利用せざるをえないという事態になっていることもあり、それが、団体の運営や美術家のみなさんの負担に関わっているということで、これは死活問題なのだということを認識していただきたいし、そういう点でのこの報告をしっかりと求めていきたい。

◆久保議長/井坂議員からの資料提出についての確認。

(→北村・文化事業担当局長)提出する。

◆久保議長/赤阪副委員長から要求された資料については、出せる時期になったら、出していただきたいということだがどうか。

(→北村・文化事業担当局長)今回は出せる状況にないので、資料の提出はできないというふうにご理解賜りたい。

◆久保議長/それは先ほど言っていただいた。出せる時期になったら出していただきたいという要求だが。その点どうか。

(→北村・文化事業担当局長)出せる時期になったら、資料という形がいいのか、報告か、何らかの形で情報を報告するようにする。

2017年2月7日【京都市会・くらし環境委】文化市民局/理事者報告「美術館再整備工事の契約とネーミングライツの契約の締結」についての質疑メモ

(更新日:2017年02月09日)