チーム共産党

京都市のヘイトスピーチ規制ガイドラインに「公共施設の使用制限は市長の責任」明記を(2018年7月23日/総務消防委・総合企画局・加藤あい議員の質疑メモ)

◆加藤あい議員/公共施設におけるヘイトスピーチ規制、京都市のガイドラインが施行された。スタートにあたって京都市と施設管理者の責任の範囲をまず確認しておきたい。京都市のガイドラインでは、施設使用制限の実施は「施設管理者が行う」ことになっているが、「規制の対象」は、地方自治法244条1項で規定する「公の施設」。公の施設が何かと言えば、「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」で「設置は地方公共団体によって行われる」。これを見ると、「公の施設を利用する権利に関する処分は、地方公共団体の長が行う」というのが、公の施設についての法の趣旨ではないか。法律で規定されていることと、今回のガイドラインで、施設使用制限の実施を「施設管理者が行う」となっていることの関係性は。地方公共団体の長、市長が、こういった問題について対応していくのが法の趣旨だと私は思っている。どのような見解か。

(→牧・国際化推進室長)「指定管理者制度」は、施設の設置者である地方公共団体の管理権限の下で契約に基づいて、具体的な管理の事務・業務の執行を行う「管理委託制度」とは違い、施設の管理に関する権限を指定管理者に委託し管理を代行させるものなので、条例の規定により施設の使用許可や取消は指定管理者が行うもの。そのため制度上、設置者である地方公共団体、京都市は、管理権限の行使は行わず、設置者としての責任を果たす立場から、「必要に応じた指示などを行う」としている。しかしながら、これまでから施設運営にあたっては、施設管理者との情報共有・連携を図りながら進めており、今回のヘイトスピーチの事案にあたっても、6月末に開催した各施設管理者と施設所管課を対象とした庁内説明会で、「申請にかかる判断にあたっては、京都市で把握している判例解釈・川崎市など過去の自治体の処分状況・新聞報道・メディアなどの状況、そういった情報提供、また、5月に本委員会で「施設によって判断が異なることがないように」とご指摘いただいたことも踏まえ、第三者委員会からいただく施設可否にかかるご意見をともに検討し、「施設管理者と京都市で十分に連携をしながら対応したい」と説明会で説明した。庁内説明会に出席いただいた各施設管理者、施設所管課のみなさんからも一定のご理解を得ることができたと考えている。今後とも、判断を迫られる場面においては、施設管理者・施設所管課はもとより、我々国際化推進室、人権文化推進課、十分な連携を図りたいと考えている。

◆加藤あい議員/前に委員会で報告いただいた際、我が党のやまね議員が質疑し、いまおっしゃったとおり「それぞれの施設ごとに判断が異なるようなことがあってはならない」と申し上げた。そういう意味では、設置責任者は市長なので、使用制限についても「その責任において対応するんだ」ということを徹頭徹尾貫いていただきたい。

もう一点確認をしておきたい。川崎市や京都府が先行してガイドラインを作成し、その後京都市としてつくった。「不当な差別的言動は許されないし人権侵害を許さない」という大きな中身と、「表現の自由や集会の自由の制約にならないようにしなければならない」ということ、この両立が重要。この二つをとらえた時、京都市が「京都府に準じたガイドライン」にしたことの妥当性をもう一度確認をしておきたい。

(→牧・国際化推進室長)ヘイトスピーチに関しては、京都市としても毅然と対応する姿勢を示す必要があると考えている。ただその一方で、憲法で保障されている「表現の自由」「集会の自由」についても十分に配慮する必要がある。そうしたなかで、京都府のガイドラインはそういった配慮が十分行われているし、ヘイトスピーチ規制法の趣旨を踏まえガイドラインに基づいて公の施設の使用制限を行う際に、考え方が示されているもの。使用制限の要件について、川崎市のガイドラインとの違いであるが、川崎市は「ヘイトスピーチが行われること(言動要件)」と、その「ヘイトスピーチを行う者に施設を利用させることで他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険があること(迷惑要件)」と、この両方が認められないと使用制限できない、「言動要件かつ迷惑要件」というもの。京都府の場合は「ヘイトスピーチの内容そのもの(言動要件)」のみでも使用制限の判断ができる、「言動要件または迷惑要件」となっているので、より対象を広くとらえた内容となっている。また、京都市域において京都府との違いがあることによって、京都市民の皆様にいらぬ混乱を招かないということもあるので、こういった内容を踏まえ、京都府のガイドラインを京都市は採用しているもの。

◆加藤あい議員/ヘイトスピーチに対して実効性あるような規制にすべきだという判断、対象を広くとらえて対応するという判断をされたということなので、そういう点で言えば、前回やまね議員が申し上げたように、ガイドラインそのものにも「京都市が公共施設の設置者としてこうした問題に責任を負う」という文言を入れるということについて、ぜひご検討いただきたい。

2018年7月23日【総務消防委】総合企画局/一般質問「公共施設におけるヘイトスピーチ対策について」

※過去の質問はこちら→京都市はヘイトスピーチデモや集会へ毅然とした対応を(2018年5月24日/総務消防委・総合企画局・やまね)

(更新日:2018年07月23日)