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住環境守るために「民泊規制」を!京都市の姿勢は「限界に挑戦」どころか「自粛路線」(2017年11月8日/教育福祉委・保健福祉局・井上けんじ議員の質疑メモ)

◆井上議員/まず現行制度における民泊に関わって質問したい。第一は「要綱の改正」を求めたい。「帳場の設置義務」ってのは「中に人がいなけりゃならん義務と同義語」だと、何度もくり返し確認をしてきた。そういう人の存在を前提にした帳場の機能から言えば、お客さんが施設を出る時も、帳場の前を通られるわけだから、「どうもありがとうございました」と、施設側もまだ中に残ってはんのか、無事晴れて出て行っていただいたのか、ということを確認しなけりゃならないと思う。ところが、安心安全要綱では、「チェックインの時」だけに限定してる。少なくとも私は要綱第8条について「少なくとも利用の開始、および終了の時は」と改正されたらどうかと思うがいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)…我々が指導上、要綱に基づいて指導する際には、8条には明確に「開始にあたって」ということで、「面接をここでやりなさい」と書いているが、基本的にカギの受渡しを対面でやれっていうふうに言っているので、チェックインだけではなくてチェックアウトの時も、基本的には対面でカギの受渡しをやりなさいということを指導している。

◆井上議員/よく説明会とか地域で問題になるのは、いまもおっしゃった「帳場の設置義務=中に人がおらんといかん」と、それともう一つは要綱の第8条で「チェックインの時には人がおってね」と、この二つを拠り所にして我々交渉したりするわけだけれども、今のご答弁は、前者の条例の解釈上「チェックアウトの時も当然人がおってしかるべきだ」と、こういう理解でいいわけですね。

(→中谷・医療衛生推進室長)我々「カギの受渡し」っていふうに言っているので、お帰りの際にカギを従業員の方にお渡しするということが基本というふうに考えている。

◆井上議員/いやそれで一致したつもりなんだけど、ただカギの受渡しって言われると、僕が仮に営業者だとしたら、お客さん来はった時には、帳場の中にいて「いらっしゃい」「今日はおおきに。今晩ゆっくり楽しんでね」と言うて開けといたらいいわけでしょ。ほんでいまおっしゃったように、出はる時も、「ありがとうございました」と、言うて帳場の中で「おおきに」って言うて送り出したらやね、別にカギの受渡しもくそもお客さん関係なしで、僕がカギを先に来て開けて、帰らはった後で僕がどっか出かけんねやったら閉めて、外へ行ったらいいだけの話であって、カギの受渡しっていうこと自体がちょっと僕はよくわからない。その辺はどう理解したらいいんでしょう。

(→中谷・医療衛生推進室長)お帰りの際に、通常であれば、精算をされてカギを返してお帰りになられるのかなと思う。精算はともかくとして、カギの受渡しってことで最後にカギを返す時には従業員いないとダメですよってことを言ってる。それはすなわち、その時には帳場の中には従業員いてくださいねということと理解しているし、そのように我々指導している。

◆井上議員/ちょっといまわかってきたのは、カギっちゅうのは家のカギでなくて部屋のカギっていう意味やね。そういうことやね。それだったら一般のホテルなんか行った時に外出する時に預けたり帰ってきたらまたもらったり、そういう意味ではわかりました。僕は建物全体のカギのことかいなと誤解してたので。いずれにしてもチェックインの時も、チェックインの時と同様、やっぱり人がおらんとあかんと、いうことが原則だと確認させていただく。ただ、ある業者は「要綱はあくまで要綱」やと。そういう業者の方にも粘り強い説得が必要だと思うが、学者によっては「要綱の法規的性格」という論を展開されてる方もおられる。僕は素人なんで難しいことわからんけど、だからやっぱり条例の解釈、いまおっしゃった解釈も含めて、粘り強く説得していくうえで、もっとそういう意味での根拠の研究なりがいるんじゃないかと思う。

いずれにしても、1年前の決算委員会でも議論して、許可を得る時には帳場がハード的にあると、で、「ここの中に人がちゃんといて営業やってくださいね」「わかりました」「ほな許可します」と。実際やってみたら人置かんと公然と営業やったはると、こういうことがある。だからこそ説得してがんばっていただかんといかんと思うが、いったん許可した民泊でも、その後許可要件を欠いている、すなわち人を置かずに出入りしてる、こういう場合の指導の現状がいまどうなっているか。JTBの職員さんに指導する権限があるのかどうか。このあたりはいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)(JTBへ)委託しているのは「調査」で、旅館業法に基づく「指導」については有資格者がやらないといけないことになっているので、委託されている委託先の調査員が直接指導するということはあり得ない。ただ、いまは無許可の調査をやっているので。それとは関係ないが、例えば通報相談窓口にご相談などあり「どうも隣が騒がしい」と、「全然帳場に従業員さん見えへん」「注意もしてくれない」ということであれば、その場に行って、許可を得ているものであれば、従業員が帳場でちゃんと面接等やってるか、迷惑行為防止のための説明をしてるか聞き取りして、やっていないということであればしっかりと指導していく、あるいは、許可施設のホームページや宣伝物とかを見てどうもこれきちっと現場で帳場使っての面接がされてないなということであれば、これも状況を聞き取って、できていないということであればしっかりと指導していってる、そういう状況。

◆井上議員/僕らのまわりではほとんどね、お客さんが入らはる時も出はる時もそんな従業員さん中にいはる形跡がなんてまったくないですよ。お客さんが番号カギいうんですか、番号押して勝手に入って出入りしたはりますからね。僕はやっぱりそこんところの点検なり指導なりをほんとにやっていただかないと、許可取る時だけ「人置きますわ」って言うといてね、後はほったらかしっていうようなところを放置しとくってのは具合悪いと思う。そういう意味では前から言ってるように体制の強化を含めてぜひ指導強化をしていただきたいと思う。

私個人は、指導が受け入れられなければ、許可を取り消すことも可能だと確信している。市においてそれを避けたいのであれば、「客の滞在中」、または少なくともさっきからの議論で、「開始時終了時の人の配置」を条例化すべきではないかと、これはもう何度も言ってるが、すでに台東区や千代田区などでは「営業時間中の配置」と。僕が営業時間中とはいつのことですかと聞いたら「24時間ですよ」と現地の課長が答えていらっしゃる。僕は確信してるけれども、市においてそこまでなかなか至らん面があるとすれば、ここは条例化させてはっきりさしといたうえで堂々と胸張って指導してもらうと、いうことをぜひお願いしたいとあらためて思うが、なんでこの良い議論してるのにね、そこへきたらやね、ちょっとトーンが下がっちゃうと。趣旨があなたたちと私と共通してるんであればね、ぜひここは条例化をして、より強い根拠を手にすると、いうことが必要だろうかと思うんだけどもいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)先ほど山本先生のご質問にもあったが、そうした宿泊施設の管理運営にかかる本市独自のルール、これは住宅宿泊事業法の来年6月の施行を踏まえて、住宅宿泊事業法の施設だけではなく、旅館業法も含めた宿泊施設全般について検討しているところ。有識者の検討会議でもいろいろとご提案もあったので、ご議論踏まえてそこでルールの骨子としてお示ししたものを土台として、現在検討を進めているところ。

◆井上議員/タイミング良くというかタイミング悪くというか、新しい法律ができてしまったなという気はしとるわけだけども。そこで新法について聞く。市長は「法の限界に挑戦する」とおっしゃってるが、限界と言うなら法18条の規制は「市域全域ゼロ日」、これこそが限界だと思う。そこからどうしていくかという議論やと思うんやね。国会答弁でも、小宮山委員という方、これ民進党の方ですかね、ゼロ日という質問されたら、政府の田村政府参考人という方が、「それは適切ではないというふうに考えております」と。そこで小宮山委員が「適切ではないと考えるかもしれませんけども、それを妨げるものでもないということですよね。自治体の判断ということは、ゼロ泊もあるということですよね」と、そこで田村政府参考人が「当然、最終的には自治体のご判断ということになろうかと思います」と、こういう答弁を国会で公然と、公の場でされてる。このことについては1回目の検討会議で北村副座長・先生がこの問題を引用されて「霞ヶ関の官僚よりも国会答弁のほうが優先して当たり前だ」っていう趣旨の発言もされたかと思うが、僕はそれが仮に極論だとしても、そっから出発して、なんぼなんでもそれはというんであれば、「じゃあ制限を外す区域をどう広げていこか」と、いうことから出発すべきであって、あるいは逆に京都市全域を規制のかけない区域設けない地域として、京都市全体を設定すると、そこから出発して、順番に区域をどう増やしていこかと。それの第一番目ってことで「住専」が議論になってるかと思うが、そういう意味で言うたら、最初の「論点の設定」と言いながら、いま僕が言ってる範囲の設定について、なんかもう住専に限定した議論に矮小化されてしまってるんじゃないかと。この点で旅館業組合さん、宿泊関係の事業者の団体のみなさんからの要望書には、「これこれの地域を制限区域として設定してもらいたい」と、いろんな地域の事例をあげて要望されておられる。じゃあなんでこういうことが検討されないのか。検討会議のあり方として疑問に思ったりする。地域・区域の設定について検討会議でどんな問題意識になってるのか、このことについてまずちょっとお聞きしたい。

(→中谷・医療衛生推進室長)先ほども申し上げたが、憲法上、条例は法律の範囲内で制定するということで、条例制定権の限界というのがある。この条例制定権にかかる訴訟もいくつかあるが、その中で、最初から法が許してるものを全く認めないという内容の規制をつくった場合には否定をされている実態がある。井上先生おっしゃいますような「全域ゼロ日」というのは、明らかに憲法違反というか、違法ということになろうかと思うので、これをスタートラインにするのはちょっと難しいかなと考えている。北村委員もゼロ日規制について、そういう国会答弁があるということはご承知の上でご発言されてるが、「ただ全域では無理ですよね」というのは我々のほうでもご意見として賜ってるところ。そういう中で法律のほうは「生活環境の悪化の防止の観点から、合理的に必要と認められる限度において、政令に定める基準に従い、条例により区域を定めて、宿泊事業を実施する期間を制限する」というような、定めになっているので、この定めを踏まえて、本市でこれをどう具体化していくかを検討していくのが我々の姿勢。

◆井上議員/「ゼロ日」「市内全域」という設定から出発する方法もあるけれども、逆に、市内全域を区域と定めずに「100%市内ではOKですよ」と、「京都市においてはどこでも180日OKですよ」とMAXのところから出発して、そのうえで一歩ずつ「住専はじゃあ区域に指定しよか」と、「袋路は区域に指定しよか」と、「マンションの敷地は区域に指定しよか」と、少しずつ制限すべき区域を増やしていくという議論だってあり得ると、その時には「増やしすぎだ」という意見もあるかもしれない。だけども「論点の設定」って言うんだったらね、まず考え得る規制区域をどのように設定しようかと、そのうちの一つとして住専地域もあると、いう議論の順番が必要なんじゃないか。その点で旅館ホテルの業界のみなさんが「ぜひ」と例示されている区域の紹介もさせてもらって、そんなことあなたたちもハナからわかってる話でしょ。そういう角度からの議論がなんで検討会議でされないのかってことを聞いてるわけですわ。

(→中谷・医療衛生推進室長)検討会議の中では、我々が一定事務的に、どこが適用可能かということを整理したうえで論点としてお出ししている。我々も先生おっしゃったように、いろんなところで適用できないかということは検討さしていただいたが、法律の枠の中で、できそうなところはどこかというところで、住居専用地域というのが独自規制の対象として適当なんではないかと骨子案をお示しした。先生おっしゃいますような、いろんな地域でできないかという検討は、それ以前の段階で我々としてはした結果としてお示ししている。

◆井上議員/いや、した結果ってね、そういうことも含めて議論してもらうために検討会議を設けてるわけでしょ。市があらかじめものすごい枠狭めてやね、「さあこれでお願いしまっさ」って。僕がもし検討委員の仮にメンバーだったとしたら「いやもっとその前にどういう区域設定の候補地があげられるのかっていう議論から始めないと論点の提起ってことにならない」と、「なんで限定した1カ所だけの区域の設定から出発せんといかんのか」と、誰だってこう思って当たり前だ。先ほど来、「法律の制約」と、「法令の範囲内」でと一生懸命言われるけれども、「条例により区域を定めて期間を制限することができる」と、まさに条例で決めたらいいわけですよ。だから住専以外の地域を設定することがなんで法令違反になるのか。さっぱりわかんない。そういう議論をぜひ広げてやっていただきたいと思う。

この点について関係団体の意見をもっと直接聞く機会をつくるべきだと言ってきたが、じゃあ僕が紹介したホテル旅館業界のみなさんの区域の例示も示されている要望書について、あなたたち、この団体のみなさんにどういう返事をされたのか。「却下ですよ」ということなのか。ご意見をどんなふうに採用されたのか。されてないわね。じゃあその理由をどんなふうに説明されたのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)それを踏まえていまルール案、検討しているところ。まもなくパブリックコメント実施するので、その際には我々のパブリックコメント案については、きっちりと各団体のほうにはご説明したい。

◆井上議員/いや、それを踏まえてというか、含めてといまおっしゃったかな。案を考えてるということは、住専に限らない地域設定もあり得る話としてパブコメが用意されるのか、この辺りどうなのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)いろいろご提案をいただいた中で、我々がこれであれば法律の18条に基づく規制が可能であるというふうに考えたのは、ルール骨子案でお示しした住居専用地域に関する規制。その他のものについては、残念ながら18条に基づく規制にははまらないなということで、他のものについては記載をしていない。

◆井上議員/まあ僕はなんかね、こういう議論がね、「法の限界に挑戦」と言えるのかどうかね。最初っからもう自粛してやね、枠はめてやね、狭い狭い範囲で議論してると、いうふうにあらためて思う。営業者の常駐問題にしても、これは京都市長自身の対政府要望の中にも書かれているわけだから、法律も例外的に「家人が不在となる時は管理業者に委託する」と書かれてるだけで、その「管理業者の常駐を条例でうたってはいけない」とは書かれてない。住宅であるならば、家人または管理業者の常駐が当たり前のことであって、僕は原則も例外も20分もね、関係ないとそんなこと。市の条例上「常駐」としておくべきだというふうに思う。この辺り、条例の立案にあたってどんなふうにお考えか。

(→中谷・医療衛生推進室長)先ほども申したが、住宅宿泊事業法の施設、旅館業法の施設も含めた、宿泊施設の管理運営については、現在鋭意検討しているところ。両方の制度が並び立つような状況の中で、どのような形で管理していくのがいいのか、しっかりと現在の法律、制度等も踏まえながら、整理して、本市独自のルールをつくっていきたい。

◆井上議員/マンションについても、条例、パブコメの原案を提案する立場だとすれば、マンションという敷地を18条で言うところの「区域を定めて」の区域に設定するとすれば、制限地域とあてはめたらどうかと。管理組合の規約、または集会の決議で、「宿泊事業の営業を認める」と決めたり規約で書いてある場合以外は禁止とするようにしてはどうかというのが意見。投資マンションについてはもう所有者が北海道におられたり九州におられたりするわけで、ここは全面禁止したらどうかと。賃貸マンションについては各部屋がそれぞれ住宅なんだから各部屋ごとに、たとえワンルームであっても家の人間、または管理業者の客滞在中の常駐・存在が前提になるべきだと、集合住宅について思うが。この辺りはどんなふうに条例案を準備されているのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)法律、政令の中で、「届出にあたって、施設が分譲マンションである場合については、分譲マンションの管理規約等で、営業が禁止されてないことを示す書類を付けなさい」となっているので、そうした形で合意があるかどうかを確認したうえで受け付けるということになっている。また、そうした書類が添付されていないということであれば、それは届出を受けつけることができない、すなわち営業ができないということになろうかと考えている。賃貸住宅については、家主、所有者の確認、営業について承諾をしている書類を添付することになっているので、これも所有者の承諾を示す書類がなければ営業はできないことになっている。そうした形で集合住宅・共同住宅については歯止めがかかっているという状況。

◆井上議員/マンションについては「禁止条項がなければ構わないと解釈する」としちゃうと、もう8割方が高齢化しとってやね、総会もなかなかきちんと開くのも大変であったりという現状もあるから、だからこそさっき言ったような方法のほうがいいんじゃないかと思っている。

次にいくが、この18条は「自治事務」なのかってこともこの際聞いておきたい。いかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)自治事務であるというふうに考えている。

◆井上議員/そしたらね、(地方)自治法の2条の13項ではやね、こんなことみなさんにとっては釈迦に説法なんだけども、「法律、またはこれに基づく政令により、地方公共団体が処理することとされる事務が自治事務である場合においては、国は地方公共団体が地域の特性に応じて当該事務が処理することができるよう特に配慮しなければならない」と。これは地方分権のなかで、こういうふうにどんどん打ち出されてきてるし、先ほど来言ってるように、「条例により区域を定めて期間を制限することができる」っていうふうに法律でもなってるわけだからね、この間の検討会議は、自粛路線ということをあらためて思う。こういう条文なり解釈をてこにして、拠り所にしてやね、ぜひ積極的な、文字通り「限界に挑戦する」条例案をお願いしたい。

それで、市民しんぶんについて2~3だけ聞いて終わりたい。先ほど山本議員からもご紹介あった。1ページの左の下に、「民泊を取り巻く動き」ということがあって、「民泊の急増」と。で、「法整備が整わない中、徐々に民泊が増加」と。こんなふうに書いてるが、僕は立派に旅館業法があって、簡易宿所の条項も存在してるわけだから、むしろ整わないのは市の指導体制じゃないかと。事の本質をすり替えて、法の整備に矮小化したらいかんと。こんなふうに思うがいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)この趣旨だが、今までの旅館業の業態とは違う新たな業態が出てきたということで、十分な規制や調査指導というのができない状況があったというふうにご理解いただきたい。

◆井上議員/旅館業法があって、それの施行規則があってやね、それの具体化する京都市の条例もきちんとあって、京都市の要綱もあってね、法制度としてはきちんと整ってるんですよ。だから京都市の許可を得て、営業しなさいよと、その許可要件として帳場の設置が義務付けられてますよと。何も別に法整備が不備でも何でもない。むしろそのことを指導しきれない行政の側に問題があるってのが本質だ。

最後の最後に、市民しんぶんの3ページのところ、「京都市が目指す適正な民泊の在り方」っていう欄に、1・2・3という数字が出ていて、「原則として旅館業の許可を取得していただきたいと考えています」と、これはいまのことをおっしゃってるのか、来年6月以降のことをおっしゃっておられるのか、ちょっとよくわからないんでご説明を。

(→中谷・医療衛生推進室長)法令のことについて申し上げると、特に違法民泊、無許可民泊の対策というのが、今の現在の法律では十分に対応ができない、これはこれまでも説明しているが、例えば、そうした施設に対しての報告聴取権、立入調査権というのは認められてない。あるいは、無許可営業に対する刑罰が非常に軽いというのが、法の不備というふうにご理解いただきたい。

市民しんぶんに書いている「原則として旅館業の許可を取得していただきたいと考えています」というのは、住宅宿泊事業法と旅館業法、二つの制度が並び立った中でも、旅館業法のほうを選択をしていただきたいという趣旨。

◆井上議員/ちょっとこれね、今の時期に書かれるんだったらやね、原則としてもくそもやね、「旅館業の許可を得なければ営業できませんよ」と、きちっと書くべきであってね、ほんで来年6月以降に二つの法律が並行した時にね、こういうことをぜひお願いしますって言うんだったらわかるんだけど、その辺がちょっと2・3もね、いまのことなのか6月以降のことなのかちょっとわかりにくいというか。読んでる方が整理がつかない。僕だけが整理ついてないのかもしらんけどやね、その辺りのスタンス、説明を。僕はむしろさっきから言ってるように、「チェックイン・チェックアウトの時には人がいなけりゃ違反ですよ」と、そういう条例解釈なり要綱の8条をきちっと紹介して、「人がいないのに出入りしてはったらぜひ告発してくださいね」と、「京都市に申し出てくださいよ」ということこそをね、もっと強調して書かれたらどうかなと感想として思う。最後にこの辺り答弁をいただいて終わりたい。

(→中谷・医療衛生推進室長)これは下にある「条例化に向けて検討中 京都市における民泊の運用ルールについて」というところの周知を図るもの。来年6月15日の法施行に伴い本市がルールをつくっていく、その基本的な考え方をお示ししたもの。その際には旅館業法と住宅宿泊事業法の二つの制度があるが、できるだけ旅館業の許可を取って、旅館業の制度の枠の中で営業していただきたいというのが、本市の基本的な考え方だというものをお示ししているもの。

◆井上議員/ということはここのページは来年6月以降のことをおっしゃってると、僕も聞かれたらそういうふうにお答えしたらいいということやね。はいわかりました。終わります。

2017年11月8日【教育福祉委】保健福祉局/一般質問「住宅宿泊事業法と京都市の独自規制について」

(更新日:2017年11月08日)

管理者不在の民泊“駆けつけ要件20分”に明確な根拠なし!?京都市答弁できず(2017年11月8日/教育福祉委・保健福祉局・山本陽子議員の質疑メモ)

◆山本議員/新法に向けて「在り方検討会議」でこの間3回検討されてきた。一番の課題は、住民のみなさんの生活とどう調和させていくか。京都市のルールが問われている。検討会議の資料に各種団体の方からのご要望が添付されているが、住民の方からもいろいろご要望や陳情も出されている。住民の思い、新法の条例にこめてほしい願いも多数。在り方検討会議では、どこが住民の意見を受け止めた提案となっているか。

(→中谷・医療衛生推進室長)基本的には「宿泊施設と地域住民の生活環境の調和を確保していく」ということで検討してきた。意見の中では、様々な民泊による迷惑事象があるので、そうしたものをできるだけ起こさないようにルールをつくらしていただいている。どこがということではないが、基本的には「周囲の皆様に営業というのを十分理解していただく」「営業者も宿泊施設の営業にあたって周辺住民の方に十分配慮していただく」ルールをつくっていきたいと考えている。

◆山本議員/具体的に重要なものを考えると、住民のみなさんは営業者との協定書などをつくって、「地域住民の要望を営業の中で取り入れてほしい」というのが、住民との調和を図るうえで機能を果たしてきたと思う。この点についても「地域活動への参加・協力」を「努力義務」として提案され、「協定書の締結」も進めていくという姿勢は示されている。協定書締結がこの間、旅館業のところでは「要綱」という形で京都市は提案されているが、要綱だからあまり重視されないこともお聞きしたことがある。住民の方は「協定書を法的義務として求めたい」というご意見もある。私も住民の方の思いを受け止めれば義務化を求めたい。協定書締結を京都市が引き続き奨励するということであれば、条例上も明記していただきたいと思うがどうか。

(→中谷・医療衛生推進室長)宿泊施設の営業者と周辺住民がしっかりとお話し合いをして、お互い様の気持ちで営業していただくのは非常に大事なことかなと思っている。そのために営業に関して一定のルールをお話しいただいて決めていくことは、円滑な施設運営、地域との調和に役に立つものと認識。住宅宿泊事業法の施設についても、これまで旅館業法の施設について要綱で求めてきた取り組みが行われることは望ましいと考えている。条例の中に明記できるかどうかはまだ検討中だが、努力義務として今回、ルールのほうにはあげているので、そうしたものをできるだけ反映していきたい。

◆山本議員/提案されているルール骨子案の記載の仕方を見ると、「自治会や町内会への加入など地域活動への参加・協力」を「努力義務」と書いてある下に、「自治会等への加入や協定書の締結など参加協力に努める」と書いているので、「協定書の締結」も入れていただいたら一定効果はあるのではないか。住民の方からいろんなところからあがっているのが「協定書の締結をもっと義務化してほしい」という強いご要望。ぜひそれが法的義務ではないにしろ、京都市が独自ルールとして出す時には、条例上に明記されることが市民のみなさんの思いに応える一つの形にもなる。これは求めておきたい。

もう一方、住環境を守るための防衛策、先日配っていただいた京都市の「市民しんぶん」について少し聞きたい。内容見せていただいて、今の時期によく広報していただいたと評価している。住宅宿泊事業法が実施されるまでに「住民の方が自ら住環境を守る方策」、なかなかわかりにくい法律の制度なので、それをまずはわかりやすく大まかに住民の方にお伝えしたということで、何らかの対応ができれば、努力していただければできるのかなと。あとはこれが京都市も一緒になって応援して、地域住民の住環境守るために実現していけばいいなと思う。先日、党議員団のやまね議員も「建築協定」で町内を守るという事例も取り上げ「こういった広報をすべきだ」と言っている。「地区計画や建築協定などのルールがあります」「分譲マンションでは管理規約で民泊を禁止にできます」と、いま考えられる、条例以外の住環境を守る方策を住民の方にお示ししたということは評価している。前に私、「民泊に関する宣伝物を全てください」と言って全部チラシをもらった。そしたらその内容は全て業者さん向けだった。これだけ地域住民の方が民泊について困っておられるのに、住民の方の立場に立った広報物がないということに問題だと思って、「ないんだったら党議員団でつくろうじゃないか」ということで、パンフを作成し多くの住民の方に喜ばれた。本来、京都市が早くすべきと思っていたので、住民の立場に立った広報というのは、私は評価している。地区計画や建築協定、他の部署の管轄になるが、こういった方策で住環境を守るために京都市も支援していくということでいいか。広報を出されたお考えを。

(→中谷・医療衛生推進室長)違法民泊対策、本市は窓口設置をはじめ昨年来積極的に取り組みを進めている。ただ我々だけではなく、地域住民が主体的に動いていただくことも大切。来年6月の法施行を控え、それまでにお取り組みいただける中身を今回まとめてお示しをした。分譲マンションについては、各管理組合には8月に「管理規約の改正を行ってください」というご案内さしあげているが、そうしたものを含めて今回まとめてお知らせした。こうした取り組みについてはそれぞれの部署において行政のほうも支援をしていくということで問い合わせ先も記載している。そちらのほうに問い合わせいただいて取り組みを進めていただきたい。

◆山本議員/この宣伝物は市民しんぶんに折り込まれるだけでなく、区役所でもいただけると思うので、ぜひ目に届くところに置いて、住民の方の参考資料にしていただきたい。この中に京都市が目指す「適正な民泊のあり方」ということで、京都市の姿勢が述べられている。「安心安全は大前提であるため、原則として旅館業・簡易宿所の許可を取得していただきたいと考えています」と書かれている。このような姿勢はこの間答弁していただいているが、これが本当に実効性あるものとして京都市の独自ルールつくられていくのかがポイントになっていく。例えば、新法の中での規制内容見ると、区域を指定して日数制限かかるのは「住居専用地域」だけという提案。それ以外は新法のもとでの届出で営業が始められてしまうことになる。この点だけでは、旅館業許可を取得へ誘導するには不十分と思う。現実にそうなっていくために、京都市はどうしていくのか。その方策はどのように考えているか。

(→中谷・医療衛生推進室長)元々宿泊業というものには、短期で多くの方、不特定多数の方が滞在され、いろんなリスクがある。そうしたものをきちっとコントロールするために、旅館業法、あるいは施設について消防法や建築基準法などの法律で、しっかりとハード・ソフト両面を縛っていくというのがこれまでの法の枠組みだった。そうした中で、宿泊業に伴ういろんなリスクは管理できるということで、できれば従来の法の枠の内でやっていただきたいということで、原則として旅館業の許可を取得して、多くなっていただきたいというのが我々の立場。その中でどうしても旅館業許可が得られないけれども、我々が目指している上質な宿泊環境の整備に役立つようなものであれば、それについては今回の住宅宿泊事業法を活用して営業してただけたらいいかな、その代りそれに対しては一定の安心安全の担保を伴うような措置をしてくださいということで、全体のルールはつくっていこうかなと考えている。どういうってのはないが、いま検討会議のほうに示しているルール案、総体、パッケージとして、こういう方向に向かっていくという取り組みを進めたいと考えている。

◆山本議員/誘導するためにはその条件がつくられなければならない。それがちょっとなかなか見えてこない。区域を指定した日数制限も住居専用地域だけ。いま本当に民泊が問題となっているのは市内中心部の密集したところ。どう誘導されているかを見ると、「管理者の常駐」というところを、旅館業とは違って打ち出されているが、例外を見ると「駆けつけ要件」で例外が満たされる。いまの簡易宿所と同じ。いまの簡易宿所は「チェックインの時に対面で」ということで、それ以外管理者はいなくてもいいと、そしてそこに駆けつけるには「20分」ということで指導されていると、聞いている。新法のもとで提案されている条例の中身で「管理者が常駐」だと言っているにもかかわらず、例外はいまの簡易宿所、不在でいい簡易宿所と同じ20分でいいというのは、論理的な整合性がないと思っているが、この駆けつけ要件の20分というのはどこから出てきた基準なのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)ちょっと誤解があるかなと思うが、20分というのは、旅館業法の施設、簡易宿所について「町家を活用した施設については玄関帳場の設置を求めない」、その代りに駆けつけ要件「連絡あれば速やかに駆けつけるように」という形で規制をかけている。その「速やかに」の基準として、いま一応「20分以内に駆けつけられる体制を取ってください」ということで、許可を与えている。この駆けつけ要件については、いまの20分はあくまで本市で取ってる基準だが、この20分をそのまま採用するかどうかというのはまた別の話。

◆山本議員/元々この「駆けつけ要件20分」というのはどこから出てきた基準でしょうか。

(→中谷・医療衛生推進室長)この20分については、宿泊者から「緊急事態である」というような連絡が営業者のところに飛んだ時に、駆けつけられる距離・時間ということで…、明確な基準というのはないが、速やかにということであれば、少なくともこれぐらいでは駆けつけられないといけないだろうということで20分という時間の基準が設けられたものと考えている。

◆山本議員/何か参考にされた「20分」ではないのか。20分で足りるというような判断の理由付けというのがとても曖昧だが。なぜ20分で駆けつければいいという根拠になるのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)特に基準というのはないが…、速やかにというものを、きちっと実現するのに適当な基準というのはどれくらいかということで20分になったのかなと。30分では遅すぎる、10分では駆けつける事業者のほうが早すぎるというようなことではないかなと考えている。

◆山本議員/それではとても不十分だ。かなり「原則」と「例外」に差があると言わなければならない。宿泊営業される時に、宿泊者の方が、もし何かあった時に、すぐに対応できるというのが「管理者常駐」という原則の趣旨だと思う。その例外が「20分でいい」というのは、よっぽど常駐と同じくらいの何らかの、常駐でなくても同じくらいの要件でなければ「例外」は認められないと思う。論理的整合性が全くない、理由付けもない例外というのは破たんをしている。ぜひ20分より、少なくとも短くしなければ、不在でいい簡易宿所でさえ20分なんだから、それより短くしなければちょっと整合性が取れないと思うので検討を求めたい。

「無許可営業物件の取り扱い」について。「一定期間無許可営業を行っていない旨の宣誓書提出」を求め、届出要件だが、無許可営業を行っていないかどうかの確認がされるのか。京都市は違法民泊についてこの間調査もされているし、一定無許可営業の実態把握もされている。そういった情報との照合はされるのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)今回は新しい制度が立ち上がるということ。住宅宿泊事業法の国会審議の中でも、「この制度が単にこれまでの違法民泊を追認するようなものにならないようにしてほしい」というご意見もあった。本市はこれまでから違法民泊対策、ご承知のように全力で取り組んできた。我々としてもその思いはひときわ強い。無許可対策に今後一層強力に取り組むとともに、そうしたなかで悪質な事業者が新たな制度の枠組みの中に入りこまないように、一つの工夫として、いま制約させるということをルールとしている。これが実効性を持つように、法律の範囲内で様々な工夫をしていきたい。

◆山本議員/ちょっとモニャモニャ言われたのでわからなかったが、法律の範囲内で工夫をするとのことだが、もしこの宣誓書が機能を果たすと言うなら、正直な違法民泊の営業者の方は「自分は宣誓書を出せないから届出の営業はできない」という帰結になる。違法民泊をしてたら届出要件を満たすことができないから営業できないということになる。ただ、違法民泊をしてて虚偽の宣誓を出した方は、その後違法だとわかったとしても営業を続けられるというのは、正直者がバカを見るような内容になってしまうと思う。このことがどうなのか。「宣誓違反にすぎないのであまり重い罰則は問えない」というような議論もされてたかと思うが、そうであるとしても、違法だから宣誓書は出せないと判断された方との均衡を図るべきだと考えるが。

(→中谷・医療衛生推進室長)先ほども申したが、悪質な事業者が新たな制度に潜り込むということがないように、我々としてはこうした取り組みをしっかりと進めていきたいと考えている。

◆山本議員/法制上様々な問題あるかと思うが、しかしこの間ずっと「違法民泊の根絶だ」と言ってきて、違法民泊の営業者が、この住宅宿泊事業法のもとでは、何食わぬ顔で届出さえすれば適法になるというのでは市民感情として納得できないと思う。だからこそ違法民泊の実態をつかんでこれが反映できるような形で対応していただきたいと求めておく。

最後に、条例化にあたって、先日の在り方検討会議でも、京都市としては、「政省令の内容が厳しい」としきりに言われて、条例での規制があたかも「困難」だというふうなお話があったが、しかし北村副座長が指摘されたように、「具体的に法律で委任されたのは制限区域と期間の定めだけで、それ以外の事項については」、何にも法律はこの定めをしなあかんとか「言ってない」と。「規定してはいけないとは言っていない」ということなので、「規定することは他の事項はできる」ということだ。この点、国交省の担当者にも聞いたが、そのように言っていた。「具体的に法律が委任した内容以外のことを国は拘束しているわけではない」とのこと。とすれば、条例の独自ルール、何が大切かということを今一度見直さなければならないと思う。この間、在り方検討会議でも最後に言われるのは、「訴訟を起こされたら対応できない」と、「営業権の侵害と言われた対応できない」と言われて「規制が厳しくできないんだ」と言われるが、守らなければいけない利益は営業権だけではない。住民の方の住環境を守る生存権を守れるかどうかだ。とすれば、「訴訟を起こされたらどうしようか」ということではない。もしこのルールによって民泊に火事が起きて、重要な地域に火事が広がってしまったらどうしようか、もしこの住宅宿泊事業法のもとで営業が規制できなくなって住民が住めないまちになってしまったらどうしようか。もしこの住宅宿泊事業法の営業によって犯罪の温床になる事件があったらどうしようか、そんなことになったら、京都市のまちは壊れてしまう、その汚名がつくられてしまう、こういった結果こそ危惧して、独自ルールをつくっていかなあかんと私は思う。条例化にあたっては、最後確認するが、具体的に委任された内容以外のところでは、国は規制をしているものではないと、住民の住環境守るための独自ルールをつくるべきだということを最後に求めて質問を終わる。ご答弁を。

(→中谷・医療衛生推進室長)有識者会議の最後に市長あいさつをさしていただいたが、その中でも申し上げてたように、本市としてはやはり地域の実情に応じた宿泊環境整備をしていきたい、それでなければ持続可能な観光というものは維持できないということで、法律を条例で補完して京都市の実情を踏まえた使い勝手の良い制度としたいという思いがある。国にもるる要望してきたが、結果として示された今回の法律・政省令については、我々思ってたよりもかなり自由度の低い厳しい、その意味で厳しい制度であったと理解している。その中で、法律の限界ギリギリのところで、しかも実効性をしっかり持てるような仕組みというものを法学者・弁護士、検討会議に入っていただいた委員・先生の方にもご意見うかがいながら、しっかりと検討を進めているところ。「訴訟で負けるのがなんや」ということだが、やはり負けてしまうとその条例の規制であるとか、条例そのものの実効性というのがなくなってしまうという部分もある。その辺り慎重に検討していかなければいけないと考えている。何度もご説明しているが、憲法上、条例は法令の範囲内でしか制定できないので、そうしたいろんな制限の中で、どれだけ我々が地域にの実情に応じた、我々の思いにかなったような条例を、ルールをつくっていけるか、しっかり検討進めるのでご理解いただきたい。

◆山本議員/最後、その法律の限界と言われてることの中身だが、具体的には「制限区域」と「期間」の定めが規定されているということ、それ以外は住民の住環境を守る、「騒音などの影響がある場合に規制できる」と言ってるわけだから、その範囲内では規制できるわけで、これと論理的に結び付けられる事情はすでに京都市にはある。何と言ったって、簡易宿所、違法民泊から生活環境、さらには騒音で被害を受けられている実情はあるので、これを規制する因果関係なり理由は既に存在する。なので具体的な規制はこの法律の中でできるということをあらためて申し述べて質問を終わる。

2017年11月8日【教育福祉委】保健福祉局/一般質問「住宅宿泊事業法と京都市の独自規制について」

(更新日:2017年11月08日)