陳情審査:連棟建物における簡易宿所に反対(2018年4月24日/教育福祉委・保健福祉局・自民、共産、民進議員の質疑メモ)

【京都市当局からの説明】

(→中谷・医療衛生推進室長)本市では、「市民と宿泊者の安心安全の確保」と「周辺の生活環境との調和」を大前提に、京都にふさわしい良質な宿泊環境の整備を進めており、いわゆる「民泊」に対しては、その適正な運営を確保するため、法令に加え、条例をはじめとする本市独自のルールを制定するなど、取り組みを進めている。本件は平成30年3月13日開催の教育福祉委員会で審議・審査した陳情と同一の事案。地域住民の方から当該計画に反対している旨の連絡を受けたことから、事業者に対して、地域との調和を図るため地域住民と十分に協議を行うよう指導し、説明会の開催など一定の取組が進められていることを確認している。今後は、計画地の実情や地域住民のご意見を踏まえ、できる限り計画を進めるよう、法令および本市独自ルールに基づき事業者に指導し、市民と宿泊者の安全安心と周辺の生活環境との調和の確保に努める。

【当局説明に対する質疑】

◆橋村芳和議員(自)/現場は路地の奥の、長屋というわけではないが、周辺の道も狭く、店舗もない住宅街ということ。宿泊施設の営業に不向きな場所のように思うが、用途地域など法的な問題はないのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)計画地の用途地域は「準工業地域」であり宿泊施設の立地が可能。前面道路は路地ではなくいわゆる位置指定道路、建築基準法上の問題もない。旅館業法に定める構造設備等、要件を満たしていれば許可が可能な地域と理解している。

◆橋村芳和議員(自)/地元のみなさんは連棟ということで、特に騒音の問題を心配されているような内容だが、許可基準のようなものがあるのかないのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)こうした事例の場合、騒音が非常に問題なること多いが、旅館業法上、騒音に関する許可基準というのはない。

◆橋村芳和議員(自)/住民のみなさんは長い間ここにずっとお住まいになって、お互いに気心もしれており、しっかりとしたコミュニティが形成されているとうかがっている。そのような場所に今回のような不特定多数が出入りされる宿泊施設ができると、これまでのコミュニティ、お互い様という関係が期待できない観点からも、地元のみなさんが不安に思われたり、負担を感じられるような点は、十分理解できる心情。私もここが宿泊施設にふさわしい場所とは話を聞いていて思わない。しかし一方で、法律に反してまで許可を止めることができないし、それを分かっていながらやみくもに計画の中止や不許可処分を行政に求めていくのも、なかなかいかがなものかと思う。今回の陳情の中で、具体的に「防音工事」を求められている箇所がある。このように、地元のみなさんがご心配されていることをできるだけ具体的な形にして、一つひとつずつ現実的な解決策を探って理解を得る、その点について指導や助言をしてほしい。ただ漠然とした不安や反対だと結局しっかりとした対応ができず感情論になってしもて、双方とも得るところなく終わってしまうケースが多いと推測する。今回の事業者に対しても、地元のみなさんの声にしっかりと真摯に対応していただくよう京都市からも指導をお願いしてるが、この点についてはどうか。

(→中谷・医療衛生推進室長)説明でもふれたが、何よりも市民・宿泊者の安全安心、地域の生活環境の調和の確保、これが大前提と我々常に考えている。議会でも、住宅宿泊事業にかかる条例の審議で「協定書」を努力義務とされ、しっかり地域との関係をつくるようにとご指摘をいただいた。我々も前回の陳情以降、業者に指導したこともあり、いまのところ事業者は地元住民とお話を続けるという姿勢を示している。すでに1回説明会も実施している。さらに続けての説明会も予定されていると聞いている。ご指摘重く受け止め、事業者に対しては、地域の状況、みなさんの思いをしっかり受け止めたうえで、具体的な課題、それに対してどう応えていくのか解決策、対案を提案させて、地元のみなさんと丁寧に話し合いをして、許可を取得するようにとしっかり指導していきたい。

◆橋村芳和議員(自)/2月市会の条例制定の議論において、自民党の提案もしたが、しっかりと地元の声を聞くという観点を重んじながら、修正可決もしていただいたが、2月市会の議論の重みを十分に認識をしながら対応をしていただきたい。重ねてお願いして終わる。

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※休憩後、質疑再開

◆くらた共子議員(共)/先ほど橋村委員の質問に対してお答えがあった。あらためてうかがいたい。この上京区一番町の案件、二度目の陳情が出されている。4月17日には、市長への要望書も提出されている。非常に切実な住民の暮らしの実態との関係で、具体的リアルに京都市にその実情を認識していただきたいとの思いの中で出された陳情。聞き取りされている住民の実態、要望について、京都市として事業者側へ何らかのコンタクトは取られてきたのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)3月に教育福祉委員会で陳情の審議あった。その後に事業者のほうが説明会を実施し、営業者から説明会の概要の報告も受けている。その後、地元のみなさんからも「こういう要望があります」ということでお話もうかがっている。そうしたお話聞く中で事業者には、「しっかりと地元の方とお話をして、折り合いを、お互いに理解と協力のもとに開設ができるように取り組んでください」と指導している。

◆くらた共子議員(共)/第1回の説明会が開かれ、どのようなやり取りが双方でなされたのか、これらについても事業者側から、京都市には報告文書が提出されていると思うが、住民側からはそのやり取りの記録について疑義があると。近隣住民の切実な暮らしの実態、このことを発言した内容が記載されていないと指摘され、やり取りの記録修正が住民側から求められていた。修正されたものがあらためて京都市に事業者側から報告があったのか。

(→太田・医療衛生担当部長)市民の方のやり取りの中で訂正されたという報告は受けていない。

◆くらた共子議員(共)/住民は「あくまで議事録(案)としてお示しいただきたい」と、そして「双方で1回目の記録として確認をしたい」と申し出ておられた。そうすると、修正されたものとして京都市は認識されておられないということか。あらためて確認する。

(→太田・医療衛生担当部長)修正されたものについては確認していない。

◆くらた共子議員(共)/その修正されていない中身が、今回の京都市長に対する要望、あらためてそれぞれの個々の暮らしの実態、これは個人情報につながるので詳細はここでは述べないが、それぞれ病気を抱えながら暮らし向きの中で、今回の宿泊施設の計画については受け止められないと、痛切な叫びであった。この中身について、4月17日の懇談の場では赤裸々に住民の方からお話があったと思うが、内容について認識しているか。

(→太田・医療衛生担当部長)地元住民の方が医療衛生センターのほうにおいでになり、お困りの内容、こちらで確認をさしていただいている。

◆くらた共子議員(共)/ぜひそのことをしっかり、先ほども室長のほうで「そうした住民の要望をしっかり受け止める」と答弁いただいているが、ぜひお願いしたい。そのうえで、この陳情では、議会についても「現場を見に来てほしい」という陳情になっているし、市長に対しても「京都市として現場の実態、暮らし向きの実態についてしっかり視認をしていただきたい」という申し出がされている。これまで現場は視察したか。

(→太田・医療衛生担当部長)これまでは、事業者のほうに指導さしていただいたところだが、現場のほうにはこちらからはうかがっていないという状況。

◆くらた共子議員(共)/ぜひこれは現場のほうにしっかりと来ていただきたいとお願いしたい。答えをいただきたい。とりわけ近隣、町内会が、あらためてどういう土地特性の中で自分たちが物を言っているのか、京都市が現場に来てほしいとおっしゃっている要件に、「仁和小学校の東門との距離」がある。本市においては小学校周辺での宿泊施設の規制は条例にも定めていないが、仁和小学校東門と当該施設の距離は把握しているか。

(→太田・医療衛生担当部長)こちらのほうで把握している。

◆くらた共子議員(共)/このことも地図上の把握ではなく、立体的に捉えていただきたいという要請。ぜひ現場に視察していただきたいと思うがいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)これまでから、住民の方から苦情・相談あれば、必要に応じて、住民の方からもしっかりとお話を聞いて、事業者のほうにも聞き取りを行う、あるいは必要に応じて現場調査も実施してきた。今回の事案についても、陳情書の中にもあるように、あるいは先ほど橋村先生(自民)からもご指摘あったが、防音工事の必要性など、指摘、要望あるところなので、そういったものについては現場をしっかりと見さしていただきたいと考えている。現地のほうに必要に応じて、調査行かしていただきたいと考えている。

◆くらた共子議員(共)/ぜひよろしくお願いする。立地と、そもそも私どもは、連棟における宿泊営業は、近隣、隣家との暮らしの調和がはかりがたい、だから積極的に規制すべきという態度をとってきたし要請してきた。今回の事案について、切実に住民が述べているのは、「暮らしている住民の健康という意味でも、保健福祉局だから、そのことへの影響を深くとらえていただきたい」という要請。4月17日の要望・懇談の場でも、新年度の町内会長、地域では健康の取り組みを率先して行っているリーダー的な方だが、「やっぱりこの問題は住民の命と健康に関わる問題だ」と、「京都市は当然そういう立場で考えるべきだ」というご意見も出されていた。私も、個々の切実な赤裸々な、それぞれのご家庭の実情、近隣町内がどのように暮らしあっているか、その実情をうかがい、肉薄した思いとして受け止めるなかで、思いを同じように強く持っている。ぜひこのことを大切に考えていただきたい。お願いしておきたい。それから陳情にある事業者が示した防音対策、私自身は、隣家、住民の生活を守ることができるようなものではないと思っているが、事業者側が講じようとする防音対策の内容について認識・把握しているか。

(→太田・医療衛生担当部長)事業者のほうから説明を受け把握をしている。

◆くらた共子議員(共)/京都市はこれまでもこの問題について「界壁工事など防音対策の基準というのはない」と明言してきたが、先ほど言ったように私は様々な問題が生じる、連棟での宿泊業は規制すべきとの立場ではあるが、せめて防音対策について陳情にも示されている、建築の専門家が指摘しているように、「最低限、隣家との防音壁は、ホテルやマンション、及び、老人施設の界壁に準じた施工」を求めるべきだし、また、「防音壁の使用は石膏ボードの厚さが例えば12.5㎜の場合は二重張りが必要だ」「胴縁間はグラスウールを充てんする」「防音壁は床下はもちろんのこと小屋裏まで達するように施工する」と、ここまで技術としては十分にいま現在あるということなので、こうした独自のルールを検討されるべきと考えるがいかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)先ほども申し上げたが、騒音に関しての構造設備の基準はまだない。我々としては、そういった点については許可基準の中にはないので審査の対象にもならない。ただ、騒音等についてご心配されている状況があるので、その点についてそういった課題をどういった形で解消できるのか、その住民の方の主張も十分にうかがいながら、営業者のほうにもその旨きちっとお話をうかがうようにと指導して、何とか折り合いのつく形で防音対策ができるように指導に努める。

◆くらた共子議員(共)/これで最後にするが、この他にも近隣住民の暮らし向き、暮らしあい、ということの実態、本当に路地に暮らす住民が、家々の実情を打ち明けて、京都市の判断を求めている。これがこの陳情の趣旨だ。事業者と住民の話し合いだけではない、やっぱり京都市独自の判断というものを、しっかり示していただく必要があると思う。このことも重ねて要望して終わる。

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◆中野洋一議員(民)/ここの予定されている家屋は、6月15日から始まる住宅宿泊事業法に基づいた宿泊施設、つまり「民泊」という認識でよかったか。

(→中谷・医療衛生推進室長)いま現在ご相談いただいているのは「簡易宿所」で、住宅宿泊事業法の届出施設としてご相談いただいているものではない。

◆中野洋一議員(民)/わかりました。合わせて、いま様々な議論があった。心配されている一つは「防音」だが、先ほどの答弁の中で、一応事業者側から「防音対策の提案があった」とのことだが、具体的にはどういったものか。

(→太田・医療衛生担当部長)こちら、事業者のほうと今回の件、指導する中で、いま現在の壁の状況をお聞きしている。防音対策については、今後地元の方のご意見を十分聞きながら指導を続けていきたいと思っているが、いま現在具体的な何㎜の数字というふうなことまではちょっと手元にない。申し訳ない。

◆中野洋一議員(民)/「事業者側から防音対策の提案があった」との答弁だったが。「何かやりますよ」という話であって、具体的に何をするっていう回答ではなかったということか。

(→太田・医療衛生担当部長)事業者のほうから「住民の方に防音対策について説明をしている」と聞いている。

◆中野洋一議員(民)/内容はどんなものか。

(→太田・医療衛生担当部長)すみません。「石膏ボードの12.5㎜一重張り」という形になっている。

◆中野洋一議員(民)/それはここ(陳情文書)に表記されているものではないということか。これの一部ということか。

(→太田・医療衛生担当部長)申し訳ない。一度事業のほうから住民の方に提案をして、その後意見を聞くというふうなことで聞いている。

◆中野洋一議員(民)/ちょっと整理するが、「事業者が提案した防音対策」というのは、ここに書いてある「隣家との防音壁~云々かんぬん~施工すべきと指摘している」、これが事業者が提案している防音対策か。いまのやり取りをうかがっていると、これは全然違う、一般的に「こうしたほうがいいんちゃうか」というアドバイスに聞こえたが。これが具体的に事業者から出されている防音対策なのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)すいません。具体的にどのような工事内容を事業者のほうが住民の方に提案されたかというのは、申し訳ない、こちら承知していない。ただ、陳情文書の中で防音工事の内容について提案されていること、「石膏ボード12.5㎜一重張りではなく別の形にしてください」というご要望が出ていることから、我々としてはこの石膏ボード12.5㎜の一重張りというのが、事業者のほうから住民の方に提案されたものと認識している。

◆中野洋一議員(民)/ということは、事業者側からの一定の提案はあるけれども、一般的に、この一級建築士のアドバイスとしては「それでは足りない」と、もっと二重にしたりとか、グラスウールを充てんするとか、そういうふうな形での話があったと。わかりました。住民のみなさんは、当然建築にお詳しいわけではないので、事業者から出された防音対策に対して、実際にそれでできるかという判断はなかなかしづらいと思うが、逆にこういった工事方法にも精通されてるみなさんにとられては、一定この防音対策は、効果があると思われるのか。

(→中谷・医療衛生推進室長)一級建築士の意見として別の工事を提案されているが、これは「ホテル・マンション・老人施設の境界壁に準じて施工すべき」というご意見。それなりの効果はあるのだろうと理解はしているが、我々も構造、防音工事の施工について、十分な知識を持っているわけではないので、これが十分な効果があるのか、どの程度の効果があるのかというところは承知していない。

◆中野洋一議員(民)/わかりました。合わせて何回か室長から「防音対策について簡宿は義務ない」と答弁があった。一方で2月23日に付帯決議出したものでは、「防音対策も積極的に指導し」という文言が入っているが、これらを受けられてみなさんとしては、この簡宿に対して、どういった指導をされる予定か。

(→中谷・医療衛生推進室長)やはり一定そうした防音、騒音に対する苦情も多いし、そうしたことをご心配される住民の方も多いので、営業者のほうに一定対策を求めていくということを指導していきたい。そのためにも現地の建物の構造とか、状況がどうか、今回現場も見さしていただいて、しっかりと把握した上で、どの程度の防音対策が具体的にできるのか、あるいは、すべきであるか、お互いの話、十分に聞くためにもそういった把握をして、そのもとで両方の協議のもとに適切な防音対策ができるよう、指導、助言してまいりたい。

◆中野洋一議員(民)/ぜひそこは、どういう防音対策が効果あるのか、特に連棟、長屋については、「隣の家が民泊」ではなくて、「隣の部屋が民泊」でもあるので、そこを考えると、この防音対策は市民の暮らしをいかに守るか、脅かさないような形で存続させるか、大きなカギだ。今回の取り組みを、この案件だけではなく、ぜひ他の連棟を含めて運営される民泊、簡宿に対しても、一つの事例、ないしは、こういった形でやってほしいという、付帯決議の中の「防音対策も積極的に指導し」を具体化するものとして、きちっと構築していただきたいと思う。残念ながらここのように業者が積極的に防音対策、満たされるか満たされないか別だが、業者側から積極的にこういった形で提案されるというのは、様々な民泊問題の相談を受けている私としては非常にうらやましい。そういった義務化がないので、一切そんなものはしませんと、その一言で強行に運営している民泊、簡宿が多々ある中で、今回のこの事例は、今後6月15日から始まる民泊の運営の中で大きな要だと思う。今回のみなさんの取り組みは、住民はもちろん、民泊、簡宿で苦しんでらっしゃるみなさんも注視されてると思う。積極的に業者と地元のみなさんと話を進めていただけたらと思う。合わせて、防音、騒音のみならず、うかがっていると、細い路地の中に10軒程度あり、そこに外国人旅行客、外国人にかかわらず全然地域の方に関係のない旅行客が出入りされる。騒音以上に、見ず知らずの人が出入りする、それが日常茶飯事になるのは、普段の生活を送られるうえでは、非常に不安を呼び起こされるのが実際のところ。特にお年を召された方、幼い子どもさんを抱えてらっしゃる家庭の方にとっては、「果たしてこの人は旅行客なのか、それとも不審者なのか、分からない」と。法律的には簡宿を建設できるが、住民の方の暮らしをいかに守っていくのか、脅かさない形でどう施設を運営させるのか、ここは大きなカギでもある。今回のケースは積極的に取り組んでいただいて、一つの改善するサンプルとして、活用できるような形でつくり上げていってほしい。その辺の覚悟を聞かしていただいて終わる。

(→中谷・医療衛生推進室長)ご指摘のように事業者の中には「構造設備の基準がないのだから斟酌する必要はない」という姿勢を見せるような者もある。その中でこの事業者については一定周辺の住民の方とも、しっかりお話し合いをしようと、要望についても受け止めてある程度は対策を取ろうという姿勢を見せている。そういう意味ではいい状況にあるので、その機会を逃さずに、しっかりとお話し合いをしていって、より望ましい形、地域と調和のとれた形で、開業・運営ができるようなものにしていきたい。そのために指導しっかりしていきたい。

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◆隠塚功議員(民)/一点だけ質問さしていただく。先ほどから「現地視察をされる」と、前向きに取り組まれること評価したいと思うが、この現地視察はみなさん方だけでされるのか、先ほど「構造上の問題は専門家ではない」と自らおっしゃられた経緯もあるので、都市計画局、もしくは専門家の方と一緒に行かなければ、こういうものに対してどう対応するのかという判断はつかないと思うが。

(→中谷・医療衛生推進室長)我々としては許認可に関わる部分だけなので、その部分については先ほども申しました、十分な知識がない。ただ、しっかりと事業者のほうと、地域の方と、調整ができるように、現場の状況というのはしっかり踏まえて、「やはり一定の防音対策は必要ですよね」とか、いうこともこちらからしっかり指導ができるように現場を見ていきたいというふうに考えている。技術的な部分に関しては、ご指摘を踏まえ、もし必要であれば、都市計画局の建築部局のほうにも、現地を見るなり、何らかの防音対策についての助言をしてもらうということも検討していきたい。

◆隠塚功議員(民)/ぜひお願いしたい。これが最初で最後でないと我々思っている。付帯決議の状況も踏まえて、これまでとは違う体制をこのことについて取り組んだという姿勢を示す意味でも、これまでも騒音問題の対応ということで事業者にいろいろ対応されていると思うし、もう一歩踏み込んで、どうすれば解決につながるのか、ある意味仲介的な役も果たしていただけるようなことをしようと思うと、やはり専門家の方々に関わっていただく必要があるかなと思うので、あらためてそういうスタンスを持って市民のみなさんにもご理解いただけるようにし、こういう問題については次起きた時にも、一つの判例ではないが、一つの経験を持って同じように対応できるように、そういうふうに進めていただきたい。あらてめていかがか。

(→中谷・医療衛生推進室長)「安心安全の確保」「地域との調和」が大前提であるので、それへ向けて事業者のほうも、地域住民の方も、一緒に力を合わせていただけるような形でアドバイスというものを、助言、指導ができるようしっかり努めてまいりたい。ただ、騒音に関しては、構造設備の基準等がないので、一般的な防音の対策としてこんなものがありますとご助言はできると思うが、それを必ずどこでもやってくださいとはなかなか難しいかなと思っている。営業者にも必要性はしっかり理解していただいて、ハード面だけでなくソフト面の対策もあろうかと思う。そうした形で住民の方のいろいろなご不安、ご心配、具体的な不利益がきちっと対策でき調和が保てるような形で運営できるよう努めてまいりたい。

◆隠塚功議員(民)/ぜひしっかり進めていただきたいが、くり返しになるが、こうした助言、指導のための基準を一定設けていくこともこれからあっていいのかなと思う。必ずしも守らなければ認めないという立場でなくても、やはり「京都市として推奨するものはこういうものですよ」というようなものが一つあって、そのことに対して、業者がどう向き合うのかということを行政側から投げていく、そういうところで事業者の意識を高めていただくことも大事かなと思う。そういうステップにつながるように、この案件を生かしていただきたい。

2018年4月24日【教育福祉委】保健福祉局/陳情審査「路地裏、連棟家屋の家主不在型民泊計画の反対等(上京区一番町)」

(更新日:2018年04月24日)