京都市美術館ネーミングライツは違法ではないのか(2017年1月24日/くらし環境委・文化市民局・やまね)

◆やまね/あのーまずですね、昨年、12月20日の委員会で他の委員から質問がありました、えー12月初めに「芸術関係者の先生方が市長を表敬訪問された件」について、少しお聞きしたいと思います。で、この時ですね、「芸術家の先生方がどういうご意見をお持ちだったのか」という質問に、平竹政策監は、「先生方からは『ネーミングライツの導入はともかくとして、いい美術館を整備してほしい』との旨を述べられた」と答弁をされております。同時に、「激励文」の中身が、ネーミングライツについて踏み込んだ表現となっていることに、「私どもとして反省してる」と、述べられました。そこでまず、お聞きしたいんですけれども、この表敬訪問というのは、京都市からお願いをしたのではなくて、あくまで芸術家の先生方による自主的なものだと私は受け止めているんですが、その芸術家の先生方の、自主的な文章に対して、京都市がなぜ、反省をする必要があるんでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー、いま先生のご質問の、芸術家の先生方が、あのー、市長のほうに激励をと、いうことについてのおたずねでございます。あのー、いろいろえー、今回のネーミングライツによります整備について、えー、反対、異論、いろいろ、えーご意見がある中で、一度、えー有志の先生方が、しっかりと美術館の再整備を進めてほしいと、こういうことを直接、えー市長に申し上げたいと、いうふうなことの、えー、お声がけをいただいたと、いうのが発端でございます。えー、そういうなかで、えー先生方とのこう日程調整でありますとか、まあ市長がお会いさしていただく、えー日程もございますし、場所の設定とか、それからえー激励文なんかも印刷したりと、いう、こういうことがあって、お手伝いをさしていただいた、でー来庁の日程等のサポートもさしていただいたと、そういうなかで、そういった、えーことになっていたと、いうことについて、えー、年末の、えー委員会で、経過等々を申し上げたと、こういう経過でございます。

◆やまね/あのー12月3日付の京都新聞はですね、この表敬訪問について「激励文」を引用して報じております。ネーミングライツで京セラが50億円出すことについて、「『気概に感服し、深甚なる敬意を表す』と評価し、『愛称を付けることに種々の感慨もあろうかと推察するが、首肯に値する』と財源確保のために必要との考えを示した」と、いう報道です。一方ですね、同じ日の毎日新聞は、激励文を読み上げた代表者の方が、記者団に対して、「『我々は(命名権売却について)反対・賛成と言っているわけではない。とにかくいい美術館を再整備してほしいという願いを込めて激励に来た』と話した」と、平竹政策監が答弁された中身を報じております。で、読み上げられた激励文ではですね、明らかに「ネーミングライツについて踏み込んだ表現」があるのに、この激励文を読み上げられた方は、「反対・賛成と言ってるわけではない」と話されている。なぜこうした食い違いが生まれているのかというのが、率直な、不思議に私は思いました。で、この文章は、どなたが起案されたのかというのは、私は存じ上げませんが、ま、少なくとも、芸術家のみなさん、先生方が相談をされて、作成をされた文章なのかと、いうことと、も一つ、えーいずれにしても、この表敬訪問というのは、先日の平竹政策監の答弁通り、「ネーミングライツをやってほしい」「賛成だ」という趣旨ではないと、このことを確認したいんですけど、よろしいでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー当日のーようすを各紙が報道されてます。あのー12名の芸術家の先生方の連名での、えー激励文ということで、その場であのちょうど当日くらし環境員会の日でしたんで私ども同席ができておりませんが、あのー読み上げられたというふうに聞いてございます。あのー美術家の先生方、あのー12人おられて、えー激励文という形で、えーまとめておられますが、そのええっと、聞くところで、あの激励終わった後にいわゆる記者のぶら下がり取材といいますか、あのー記者のみなさんが、えー先生方囲んで取材されたと、そういうなかで、えーいま先生からご紹介があったような、えー発言があったというふうに聞いております。あのー美術館の再整備、それからネーミングライツを導入すること、えーいろいろ、えーそれぞれの方が、それぞれのお考えをお持ちで、あり、でございます。そんなかでこの先生方が、ぜひあの市長を激励したいと、いうふうな、あのことで、えー来られましたので、私どもとしたらそういった思いを、えーあの、受け止めて、えーこのネーミングライツによる、えー再整備、進めてまいりたいと、いうふうに考えております。

◆やまね/であの、「美術館を再整備してほしい」というのは、あの多くの方の、共通の願いだと思います。私もそう思っております。で、ただ、そのやり方、特にネーミングライツ、京都市美術館に一企業の名前を付けると、いうこのやり方については、たくさんの方から、いまも言われてましたように、疑問・反対の声があがっていることも事実であります。で、えー、年明けにですね、1月13日付のこれは産経新聞のWEB版に長文の記事が掲載をされました。タイトルは、「『撤回せよ!』命名権導入に市民団体が大反発 歴史ある京都市美術館が『京都市京セラ美術館』に…50億円白紙も!?」と、いうものであります。で、少し紹介しますと、「命名権をめぐっては、市民団体などが『市民を無視した導入手続きに問題がある』などと撤回を求めている。命名権を得た京セラにとっては市民の反対が広がれば広がるほど、株主の理解を得られないということにもなる」「50億円もの出資について、株主から『市民が反対するところになぜ出資するのか』と反発を招きかねない。京セラにとって、株主の理解が得られなければ、契約の解除も検討せざるを得ない状況になる」と、こういう中身です。で、私はあの以前の委員会でも指摘をさせていただきましたが、これだけ市民・美術関係者の方から反対の声があがるなかで、「このままでは手をあげていただいた企業にとってもマイナスになるのではないか」と、この委員会で指摘をさせていただきましたが、この産経新聞の記事でもですね、同じような、危惧がされている。これ、このことについてどう受け止めておられますでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー今回のネーミングライツによる美術館再整備、私どもの、えー公募に対しまして、えー京セラさんが、えーその趣旨に賛同して、えーご応募いただいたと、いうことでございます。そういったあのー応募の時の申請書類の中身には、えー創業以来、えー京都の地への感謝の気持ちでありますとか、え、それに加えて、えー京都の文化、えーそれから地域の発展に寄与したいと、こういうふうな趣旨で、えーご応募いただいてます。えーとはいいますものの、えー株式会社でございますので、えー50億円もの巨額の費用をねん出されると、いうことですから、あのー株主の理解が必要、えー市民のみなさんに喜んでいただいて、株主のみなさんにもご理解いただいて、えーネーミングライツ事業を進めていきたい、こういった、えー、京セラさんの、えーお気持ちであるというふうに、理解をしております。

◆やまね/あのー1月7日の京都新聞では京セラ・山口社長の新春インタビューが載りました。で、そのなかで、記者から「市民には(美術館の)名前に企業名が入ることに賛否もあるが」と問われて、えー山口社長はですね、「京都のために役立てればと応募した。何もなしに50億円を出すのは株主に対して説明できない」と、言われた通りです。「ただ、反対を押し切ってまでやる考えはない。あとは市が判断すると思う」と答えておられます。で、私はあの、この場で京セラという企業に対して、良い悪い、そういう評価をするつもりはまったくございませんが、この社長さんの言葉としてですね、「反対を押し切ってまでやる考えはない」とおっしゃってる。「あとは市が判断すると思う」とおっしゃってる。ですから京都市の態度が問われると思います。京セラの社長さんがですね、「反対を押し切ってまでやる考えはない」と言ってるものを、京都市は反対の声を押し切ってやるのかどうか。いかがでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー今回の公募は、もちろんあの私ども、えー京都市が責任をもって、えー募集をしまして、それに対して京セラさんが応じていただいたと、いうことでございますから、あのー京都市が判断する、というのは、えーそういった仕組みであろうかと思いますし、あのー美術館の、えーネーミングライツを利用した再整備について、えーさまざまなご意見を頂戴してます。えー賛成・反対の意見もございますれば、えー3年後のオープンを非常に楽しみにすると、いうようなお声も頂戴してます。いろいろなご意見いただくなかで、私どもとしては現在の、この、えー老朽化の本館、また、えー、新しい機能を持つ新館、えー、賑わい施設等々、必要な、えー、整備というふうに考えてございますので、えー引き続き、えー丁寧にみなさんに説明をしながら、えー京セラさんにも喜んでいただけるよう、再整備事業、えー美術関係者のみなさんにも喜んでいただけるよう、えー再整備事業進めていきたいと、このように考えております。

◆やまね/あのー京セラの社長さんがですね、「反対を押し切ってまでやる考えはない」と、おっしゃってるわけですから、これこのまま突っ走ったらですね、京セラさんともすれ違いが生じてしまうんじゃないかと、私は思います。で、この山口社長が述べているように「何もなしに50億円を出すのは株主に対して説明できない」というのはですね、企業側の率直な思いだと思うんですよ。で、単なるお金を出すだけ、寄付だけではなくて、やはり何らかの見返り、企業にとって有益になることがなければ、説明できないと。で、そのための命名権であり、あるいは施設優先使用権であると思うんですが、しかしそのことがですね、やはり法律に触れるんじゃないかと、あのーこういう指摘があります。

で、あらためて弁護士の先生からもご意見をいただいてますので、いくつか確認をしたいと思いますが、え、地方自治法は、地方自治体が所有している不動産を公有財産の一部として、さらに、行政財産と普通財産とに分けていると思います。で、この行政財産というのは「公用又は公共用に供し」ている財産のことであって、京都市の公表している公有財産一覧、これ見ますと、京都市美術館というのは「行政財産」とされておりますが、これは間違いないですね。で、京都市美術館ていうのは行政財産と。で、公用又は公共用に供している財産ということですから、で、その場合ですね、地方自治法238条の4「行政財産の管理及び処分」というところでは、行政財産というのは、「これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、出資の目的とし、若しくは信託し、又はこれに私権を設定することができない」とされております。今回京都市は、この行政財産である京都市美術館に私企業の名前の入った愛称をつけると、いうことなんですけども、これは「私権の設定」ということには当たらないんでしょうか。あらためて確認をしたいと思います。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー先生いま、えっと地方自治法の、えー紹介がございました。あの、行政財産に私権の設定はできないと、いう、えー項目、えー条文でございますが、えーこれはあの総務省の見解におきましても、えー、ネーミングライツ、えーこの私権の設定に、えー当たらないという見解がございますし、私ども京都市としても、同様の見解に立っております。

◆やまね/えーまあいま言っていただいたようにですね、総務省は、「ネーミングライツに含まれる命名権は、単なる私法契約上の債権であって、行政財産に対する私権の設定に当たらない」と、つまり「命名権は、単に京都市と企業との間の約束に過ぎず、京都市美術館という建物に対して私企業が何かの権利を有しているというわけではない」と、こういう見解だと思います。しかしですね、問題は、名前だけではないと、いうことです。あの今回の、京都市美術館へのネーミングライツは、その募集要項をあらためて見ましたら、えー「ネーミングライツパートナー企業への特典」としてですね、建物の名前だけでなく様々な権利が設定をされております。で、たとえば「施設の優先利用権」。これは複数から利用の、施設利用の申し込みがあった場合に、その施設を優先して、えー京セラが利用できる権利だと、思いますが、これ見ますとね、展覧会だけでなくレセプションやイベント会場としても使えることになっている。他にも「美術館内で企業のPR」ができると。で、「情報発信スペースの設置」も可能という、こういう記載があります。で、さらに「名称の浸透・定着支援」のために、「報道機関への資料配布」とか、「京都市の広報紙への掲載」、あるいは「市バス・地下鉄の駅や車内でのアナウンス」、こういう明らかに特別扱いがされる中身になっている。私はこれはどう見ても名前だけではないのではないかと。「京都市美術館という建物に対して、一企業が明らかに、何らかの権利を有している」という実態に、なるんではないかと。で、この「施設優先使用権」、それから「企業のPRスペースの設置」というのは、地方自治法238条の4に定める「私権の設定」には、当たらないんですか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのーいま先生からご紹介がありましたのが、私どもがえっとネーミングライツパートナーを募集した時の募集要項の中で、えーこのネーミングライツパートナー企業への特典例ということで、えー示しているものでございます。あのーネーミングライツ、えっと、美術館の運営、それから施設等々、当然京都市の公の施設でございますので、これは引き続き京都市が、もちろん責任を持って、えー運営をしていくということでございまして、あくまでも「通称を付けることができる権利」、えーこういうものでございます。そういったなかで、えー、まあ、えっとロームシアターの例もございますが、えー、その付けた名前をできるだけ、え、浸透、定着するように、えー努力するというのは、この契約上、えー不可分の、えー内容かと思いますし、えーそういった一環として、えー情報発信スペースでありますとか、えー施設をご利用いただく、えーこういったことを、えー特典例として、えー掲げていると、いうことでございまして、具体案につきましては今後、京セラさんといろいろ協議をしていくと、いうことになろうかと思います。

◆やまね/あのー、ま、通称を付ける権利だと、まあ正式名称は変えないんだということはこの間も言っておられるんですけども、いま私が聞いたのは、「施設優先使用権」や、「企業のPR」、これが美術館の中でできるというのは、「私権の設定」に当たらないのかと、こういう質問ですがいかがでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのーすいません、あのー答弁漏れておりまして、あの、いずれもあの、私権の設定に当たるというふうには考えてございませんし、あのー募集要項上あの特、えっと特別優先要件というような少しあの誤解を招くような表現もしてございます。あのこの辺はしっかりあの美術団体、市民のみなさんと、ともに理解いただけるような形で、えー実現してきたいというふうに考えております。あのいずれに致しましても、えー私権の設定ということには当たらないというふうに理解をしております。

◆やまね/でね、もう少しありまして、あのー地方自治法の96条の1項では、「議会の議決で決定しなければならないこと」ってのが定められております。その中に、「負担付きの寄付又は贈与を受けること」というものがあるわけですけれども、つまり、いま私が聞いたように、ただお金をもらうだけではなくて、えーこの地方公共団体が、負担の付いた寄付や贈与を受ける場合には、地方公共団体の長が勝手に決めることはできないと、議会の議決を受けなければならないということになってるわけですけども、やはり議会の議決というのは、いらないんでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのーネーミングライツの制度に関わることにつきましては、現在あの行財政局のほうで検討中、というふうに承知をしてございます。あのー現在私どもは、現にある要綱にもとづきまして、えーこのネーミングライツの事業を進めさしていただいておりますし、えー先生からいまご紹介のありました、えーこのネーミングライツが「負担付き寄付又は贈与」に該当するのではないかと、いうふうなご指摘ですが、えー我々としてはこれには該当しないと、いうふうに理解をしております。

◆やまね/えーなぜ該当しないんでしょうか、ちょっとよくわからないんですけどね、あのーただお金をもらうだけじゃなくて、明らかに、施設を優先的に使用できたり、そこで企業のPRができたり、するわけでしょ。で、京都市の市バスや地下鉄の中で、PRも、アナウンスもすると。これ、「負担」じゃないんですか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー、ネーミングライツ、いわゆるその契約で50億円の対価として、えー名前を付ける権利、あるいはそれに付随して、えー特典例としてございまして、えーあのそもそもあのいわゆる「寄付」でありますとか、えー「贈与」ということには当たらない、というのが、私どもの見解でございます。

◆やまね/このー議会の議決という点で、えーネーミングライツに関わってですね、東京地方裁判所が平成27年3月13日に出した判決がありますが、えーこれ、この中身は京都市として把握はされてますでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー承知しております。

◆やまね/えー承知をしていると、いうことです。で、これはですね、東京都渋谷区が区立宮下公園の命名権をスポーツ用品会社「ナイキジャパン」に売却をして整備計画を進めたことに反対する市民グループが起こした裁判です。で、東京地裁は何と言ってるか。「ネーミングライツが財産的価値のあるものである以上、被告が負う当該義務が『負担』に該当することは明らかであり、本件契約の締結は『負担付の寄付又は贈与を受けること』に該当するから、議会による議決が必要だと言える」と、こういう中身であります。つまり、「ネーミングライツの設定には議会の議決がいる」という判断を、東京地裁はしてると。で、これをですね、京都市の、私たちの場合にあてはめれば、考えれば、京都市美術館に対するネーミングライツは議会の議決を経ておりません。この判決の理屈からすれば、違法になる可能性があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのーいま先生からご紹介ありましたあのー地裁の判決は私どもとしても承知してございますが、あのその後、控訴審、高裁での判決で、えーいま先生ご紹介なったような判断というのは支持をされておりません。ということも含めまして、えー私どもこの、えー今回の、ネーミングライツが「負担付きの寄付」であるとか、「贈与」に当たるというふうには考えておりませんので、ご理解いただきたいと思います。

◆やまね/えーまあ結局ですね、ただ公園の名前は、ナイキにはなっていないと、思うんですね。で、あのー、要綱の見直しという点では昨日の経済総務委員会で議論がされているということであります。で、昨日の行財政局の質疑の中で、えー新しい、えー資料、私も拝見をしましたら、えーたとえば、役所の庁舎、学校、病院、市営住宅などは対象外になると。で、さらにですね、「市民生活に混乱を招くおそれがあるもの」、それから「公平性・中立性を損なうとの誤解を受けるおそれがあるもの」、えーそれから「元離宮二条城など、歴史に由来する固有の名称が付されているもの」、これらが対象外となると。こういう中身でありますが、これを見たらですね、学校や役所、そして二条城はダメで、なぜ京都市美術館はいいのかと、いうことになると思います。で、他にもですね、この見直し前の要綱にあった「広告の機会を拡大する」という文言は削除されております。やっぱりふさわしくないと、いうことだと思うんです。で、質疑の中では、「一定の額以上のものは議決がいるのでは」と、こういう意見も出されたと、聞きました。で、所管をしている行財政局、この経済総務委員会の中でも、こういう大きな議論になっている問題ですから、これは、一度、立ち止まるべきではないのかと。このままではまさに「混乱を招くおそれがある」と思いますが、いかがでしょうか。

(→北村・文化事業担当局長)はい、ええと昨日の、ええと経済総務委員会で、えー行財政局から、えー資料が配られて、えー議論がされたと、いうことは私も承知をしております。あのー昨日初めて、えー、議会に、えー案を報告されて、議論をされ、それから、これから、この制度を見直されると、いうことでございます。あの一方、私ども、これまでご説明申し上げてます通り、えースケジュール感も含めまして、えー、現在の、ネーミングライツの要綱、これにもとづきまして、えー進めてございますので、えーそこの点については、ご理解を賜りたいと思います。

◆やまね/であの、先ほど京都会館、ロームシアターの話もされたんですけれども、もう最後にしますが、あのー京都市美術館というのは、博物館法で規定されている「登録博物館」の一つだと、私は認識をしております。で、京都会館とはですね、施設の性格がまったく違うと。それを、同列に紹介すること自体がですね、結局まあ事業規模が同じだからというような説明されるんですけど、結局そういう建物の大きさでしかね、美術館見てないんじゃないかと、物語ってるようなもんだと私は思います。で、場所貸し・箱貸しのホールやスポーツ施設と違ってですね、公立美術館というのは、学芸員を要し、作品を収集・所蔵して、時には貸し出しを行って、企画展や公募展などを主催運営し、地域や様々な教育機関と連携をして、文化教育事業をですね、主体的に・多角的に行っている施設だと思います。どうしても、その性格上ネーミングライツには馴染まないと。公立美術館のあり方としておかしいと思います。で、そして、今日私指摘をしたようにですね、施設の命名権だけではなくて、美術館の施設の優先使用権や企業のPRスペースの設置まで抱き合わせにされてると、これは、明らかに「負担付の寄付又は贈与を受けること」に該当するんではないか。議会の議決なしに行政が独断でこれを行うというのは、進めるというのは、その裁量権を超えて、地方自治法に抵触すると、このことを指摘をしたいと。以上のことから、京都市美術館のネーミングライツ導入にはあらためて反対をしてですね、中止を強く求めたいと思いますし、美術館の再整備は100億円ありきではなくて、私は身の丈にあったものにすべきだと。最低限、議会の議決が必要だと、このことを指摘して、終わります。

(→平竹・文化芸術政策監)あのいま美術館のネーミングライツにつきまして、あのーるるご質問いただいたと、いうところでございます。あのー私どもはあのー、先ほど来議論になっております、まあ「私権の設定」と、いうことに関してですけれども、あのーここに、募集要項に書かしていただいているのはあくまでも特典例と、いうことでございますし、基本的にはやはりあの、法令のほうが当然それに優先すると、いうことについては、あの十分理解をしたうえで、まあ進めてると、いうことでございますので、あの、えー、先ほど来、ご懸念のご意見をいただいておりますけれども、まあそういったことにならないようにまあしていきたいと、いうふうには、考えております。

それと最後におっしゃいました美術館につきましてはあの、えー「登録博物館」ではなくてですね、博物館の「相当施設」、ということでございますんで、あの、なのであの、まあ、どこが違うのかというとまあ若干の要件が違うくらいのことで、博物館法の適用を受けていると、いうふうなことについては、あの、間違いはございませんけれども、まあそういったなかでもやはり、あのー美術館、博物館の運営そのものはですね、あの先ほどおっしゃってましたように、あの基本的には公立美術館としてのあり方を、我々としては責任を持って、まあ守っていくと、いうふうなあの立場には変わりはございませんけれども、やはりあのそこに、民間の企業の、まあ、あの、ある種ネーミングライツという形の、こう寄付ではなくて、まあ、一種の契約にもとづくですね、ま、形をあの、言えばご支援の一種と、いうふうには思いますけれども、ま、そういう形で、ま、今回進めていくと、いう方針を立ててまあ現在あの事務を進めてるところでございますので、基本的にはあのそういった形で、あの粛々と進めていきたいと、いうふうに考えております。以上でございます。

◆やまね/すいません、ちょっと私が間違ってたら申し訳ないんですが、えーこの美術館は、京都市美術館は博物館法で言う「相当施設」だと、で、私は、あのちょっと調べてたら、登録博物館なのかなあという認識だったんですけど、以前登録博物館だったということでもなく、これずっとそういう施設だということなんでしょうか。

(→平竹・文化芸術政策監)はいあのーえっと、えー私が知ってる限りはあの「相当施設」であって、あの「登録博物館」であったということはなかったというふうに思います。あの、えー、もう一度確認して、あのー間違っていればまたあのお答えさせていただきますけれども、はい。

◆久保委員長(公明)/はい、えーこの件に関連して他の委員の方ございませんか。はい、井坂委員どうぞ。

◆井坂議員(共産)/先ほどのやまね委員の質問の中で、あのー、北村担当局長、答弁がなかったんで、あらためて指摘をしてお聞きしたいんですけど、えー12月の、12人の芸術家による「激励文」ね、で、これについて、えーこれは12人の芸術家のみなさんが書かれたものなのか、ということが一つと。それと、いろんなやり取りをされたと。日程調整を含めてね。その中で、この「激励文」の中身についてのやり取りはなかったのかどうか。これについてはどうすか。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー「激励文」は、えー12人の先生方の総意という形で、作成されたものです。えー中身については、あの特段の議論があったというふうには聞いてございません。

◆井坂議員(共産)/いや特段の議論というのは、京都市のみなさん方が、その文章の作成について、関与していたのか、いなかったのかと聞いてるんです。

(→北村・文化事業担当局長)あのー先生方の総意を受けて、あのーコピー等々の事務的なあのお手伝いはしたように賜ってございますが、あの文章そのものは、あの先生方の総意で作成されたものでございます。

◆井坂議員(共産)/では京都市が、その文書の中身について、表現の問題について、一切関与はしていないと、こういうふうに言い切れるんですね。

(→北村・文化事業担当局長)はいあのー先生方の総意を、えーこの文章になってるということでございますので、あのーそういうふうに理解いただいてけっこうです。

2017年1月24日【くらし環境委】文化市民局/一般質問「京都市美術館ネーミングライツについて」

(更新日:2017年01月24日)