◆やまね/よろしくお願いいたします。国道1号線バイパス計画についてなんですけれども、今年4月1日にですね、国土交通省が、この国道1号バイパス建設について、ルートを絞り込む「計画段階評価」に着手すると発表しておりまして、で、政府の2025年度予算に調査費を盛り込んだとされております。で、それ以前には「国道1号(大津・京都間)道路検討会」の第1回が昨年11月28日、それから第2回が今年3月17日に開催されていると思います。そこで今日はですね、その検討会で示されている資料に基づいていくつかお聞きしていきたいと思います。
それでこの第1回の検討会の資料を見ますと、現在の道路状況などの分析が行われておりまして、そのp2にあるんですけれども、「高速ネットワークでは、新名神高速道路(大津ジャンクション~城陽ジャンクション)が整備中」「一般道路では、国道1号栗東水口(みなくち)道路I、山手(やまて)幹線(滋賀県事業)が令和7年秋全線開通に向けて整備中」というふうにあります。それでまずお聞きしたいのは、この現在整備中の新名神などの整備効果としては、どのような点が期待されるのかということですね。逆に交通量が増えて、京都市内の交通量が増えてしまうというようなことはないのかどうか。この点のご認識いかがでしょうか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい、国道1号バイパス、滋賀京都連絡道路についてでございます。第 1 回の検討会の中での資料を見てのご質問かと思います。まず新名神についての効果はどうかということでございますけれども、高速道路網としてはですね、今現在、名神の渋滞とかそういったところ、観光シーズンなんかはあるかと思うんですが、そういったものが、一定交通量が分散されるということも考えられますし、また大雨大雪の際にもですね、名神については通行止めするようなことも過去にはございましたけれども、一定そういう防災面でもリダンダンシーということで、強化が図られるようなことが期待できるんではないかという風に思っているとこでございます。以上でございます。
◆やまね/国道1 号の栗東水口道路、これについてはどうですか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)失礼しました。国道1号の栗東水口道路でございますけども、こちらについては今、滋賀県内で、ま、どちらかというと今の現況、国道1号のバイパス的な機能ということで、整備され、今事業中というようなところでございます。ま、どちらかと言いますと、滋賀県内の地域内の交通の円滑化って言うんでしょうかね。渋滞対策、交通安全対策にも寄与するものとして今現在進められていると認識してございます。あの一定は、まずは滋賀県内の円滑化なのかなとは思うんですが、今後ですね、道路が色々繋がっていって、またそういう道路のネットワークが形成されていきましたらですね、広域的な効果も発揮されるんではないかと、そういうふうに認識しております。以上でございます。
◆やまね/はい、で、もう一つご認識伺いたいんですが、この第1回資料のですね、p8に、人口動態や自動車保有台数について載っておりまして、京都市は人口が減少傾向にあって自動車保有台数が横ばい傾向と。大津市は人口が横ばい傾向で自動車保有台数が増加傾向と。で、湖南4市は人口も自動車保有台数も増加傾向ということなんですけれども。この点を考えた時に、この京都市の交通量というのは、市内のですね、自動車保有台数とか、そこはそこまで増えているわけではなくて、むしろ周辺都市から京都市内へ車が流入してきているという部分が大きいのではないかなと感じたんですけど、この点のご認識いかがでしょうか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)今回の国交省、今回のというか第1回の国交省の資料においては、そのような今の現状をですね、事実として、現状は示されたところとか、いうことで考えております。
ま、流入してるかどうかということでございますけれども、まず、滋賀県内の交通量につきましてはですね、県内の中での移動って言いますか、これは増加傾向にあるっていうのは第2回の資料なんかでも実は示されてるとこでございまして、ま、それと比べますとですね、滋賀京都間での府県境と言いますか、府県をまたぐと言いますか、そういった交通量については一定横ばいになってるような状況でございますので、なかなかこう流入というところまではいってなくて、横ばいっていうような状況というのが、第 2回だったかな、第2 回の資料で示されているところかなと思っております。以上でございます。
◆やまね/はい、それでもう一つですね、気になったのは、この第1回目資料のp10なんですけれども、この中で「平成31年4月の新十条通無料化に伴い交通量が増加、稲荷山TNを通過する発着が山科区中心部から山科区南部や京都市西南部へ拡大」というふうにありまして、要は地域の交通量を表す指標の一つであります「発生集中交通量」というものがですね、山科区南部に広がってる。で、京都市西部や京都市の南部にも拡大している図が載っております。そこでお聞きしたいんですけれども、この大量の車をさばける道路ができることによって、地域全体としては車の量が増えるという面がやはりあるのかですね。で、京都市としては、この交通量が増えたという場合に、どういった車が増えてるのか。そういう分析はされてるんでしょうか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい、今の10ページの資料でございますけれども、これちょっと、一見見ますとですね、交通量が例えばこの道路に乗ってくる交通量がどんと増えてるように見えるんですけれども、ちょっと一つずつ説明させていただきますと、まず今の新十条通りでございますけど、稲荷山トンネルですね、こちらについてはですね、平成31年にですね、阪神高速から移管して無料化したというようなところでございます。平成27年、無料化する前ですね、の、交通量が約7000台、そっから令和3年の時点の移管後の、無料化した後がだいたい2万4000台というようなところでございます。実際、稲荷山トンネルの交通量は増えているというようなことでございますけれども。
今回この10ページで示した、この派生集中交通量の考え方なんですけれども、こちらについてはその「稲荷山トンネルに通行している交通がどこから発生しているか」ということを示したものでございます。ですので、ま、言うなれば、有料の時代には山科の一部、限られたエリアだったけれども、無料になったことで当然その稲荷山を使う方が増えてきたということで、その使われる方のエリアが一定増えてきたという、そういう見方なのかなと思っております。それが発生集中交通量っていうのは、稲荷山を通る人の発生した交通が、発生したものがどれぐらいあったか、そういうことを示したものでございますので、今現段階で言いますと、その総量として言うたらちょっと誤解があるかもしれませんけれども、交通の、各道路に乗っている交通量がですね、増えたかと言われれば、そういう状況にはないというところでございます。以上でございます。
◆やまね/はい、ま、しかし新十条通り、稲山トンネルを通る車は間違いなく増えたわけですよね。で、それでちょっと時間の関係で先へ行きたいんですけれども。
第2回検討会資料でですね、気になったところが、p14以降なんですけれども、「高規格道路の必要性」ということが強調されておりまして、その中でですね、「期待される効果」ということとともに「配慮事項」というものが出てまいります。で、滋賀県・大津市・京都府・京都市に関わる部分がそれぞれ書かれているわけですけれども、その中でもp28に、京都市関連について書かれているんですが、「周辺道路の交通への配慮」ということで、「特に、京都市側の交通への影響について検討が必要」というふうにありまして。
中でもですね、p31にはですね、このように「京都市中心部への交通集中などの検討課題については、引き続き、関係者で連携し、必要な機能強化や整備手法等の検討を進める」というふうにあります。これご覧になったら分かるように、赤いゾーンで示されておりまして、南は名神高速道路、北は九条通り(9号線)あたり、大変広い範囲がですね、赤いゾーンになっております。で、やはりですね、国道1号バイパス建設によって、京都市中心部に交通が集中する、交通量が大きく増えるということが危惧されているのではないか。この点いかがでしょうか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい、道路整備はじめとするですね、公共事業っていうのはどうしても、そのま、すごい効果が、効果もある上、あるんですけれども、その一方で、配慮するべき事項であるとか、検討課題が出てくるっていうのは、ま、つきものなのかなという風に思っております。今後ですね、この計画の具体化ということが、に、向けてはですね、国が取り組まれることになるんですけれども、こういうなんて言うんですかね、まだ、これから、まさに計画を具体化していこうとする前の段階からですね、こういう配慮事項であるとか、課題であるとか、そういったものをですね、しっかり想定してですね、また、それ、そうすることが、今後のこの事業の、適切な事業の執行につながるんかなという風に思っておりますので、今この現段階でですね、これをどう、これがじゃ具体的にどうなのかって言われたらですね、まだルートも特に決まっておりませんので、ただ、実際道路ができればそういうことは考えていかなければならない課題やという風には思っておりますので、そこについては今後しっかりと国とも議論しながら進めてまいりたいと思っております。以上でございます。
◆やまね/「影響はつきもの」だと言われました。で、今「考えていかなければ課題だ」ということも言われた。つまり、やはりこの国道1号バイパス建設によって、京都市内中心部の交通量が集中する、増える、この可能性はあるということなんでしょうか。もう 一度確認したいと思います。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)ま、あの、それについては、一定今後、様々分析・検討がされていくものでございますので、ちょっと、ま、そこのあの実際どうなのかっていうところについては、今後分析された上で、十分判断していきたいなと思っております。以上でございます。
◆やまね/ま、否定はされなかったと、受け止めておきたいと思います。
で、他にもですね、「景観への配慮」として、「神社仏閣など、歴史・文化・自然景観と調和を図るよう配慮」ということもあります。ですのでこれらが具体的にどういう点をですね、心配されているのか、配慮が必要だと思っておられるのか。京都市がですね、ここで言われている「配慮事項」、それから「検討課題」として懸念している問題について、これは資料として提出をいただきたいと。後ほどお諮りいただきたいと思います。
それでやはりお話を伺っていて、この資料を見ていて思いますのは、渋滞対策っていうのは非常に重要なテーマだと思います。私たちもこれは大事なことだと思うんですけれども、大量の車を受け入れてさばくために、巨額のお金を投じてですね、大型道路を作っていくという発想だけでいいんだろうかと。で、例えばこの国道1号バイパス建設によって、この検討事項というか検討課題というか、配慮事項というか、示されておりますように、もし逆に新たな渋滞が引き起こされればですね、またこれじゃあ周辺の道路を大きくしていくのかということになりかねません。で、それによって、また交通量が増えていけばですね、この大型道路を際限なく作り続けるようなスパイラルに陥ってしまうのではないかということも、私はこの資料を見ていて思いました。で、それ以外にも神社仏閣や景観へ影響が出ないのか、さらに言えば、今日は時間がありませんのでもう議論しませんけれども、自治体への財政負担の影響もどうなるかという点も非常に重要だと考えておりますし。
で、防災の観点も、私たちもこれも非常に重要だと思っております。で、ただその点ではですね、幹線道路だけではなくて、やはり生活道路の防災面をいかに強くしていくのかと、特にその山間地を始めですね、対策が必要な道路っていうのは他にもいっぱいあると思いますので、この点はやはり引き続き議論をしていきたいと思うんですけれども。この大型道路を作り続けるということになってしまわないのかと。この点についてはどんなふうにご認識されてるでしょうか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)えっと、すいません、あの失礼しました、あの、そうですね、道路、こういう道路のネットワークにつきましては、平成30年にですね、「将来道路ネットワーク研究会」というものを開いておりまして、そういった中でですね、ま、これは国、府、あと学識の先生方にも入ってもらった研究会なんですけれども、こういう、ま、大型というのがどこまで大型かっていうのもあるんですけれども、こういう広域的にネットワークを作るような道路につきましては、その中で示されたものがありますので、まずはそこからていうことですので、それ以上を広がるっていうよりかはですね、まずはそこから進めていくっていうことになろうかと思っております。以上でございます。
◆やまね/非常に重要なテーマだと思いますので引き続き議論をさせていただきたいと思います。
今日は終わります。以上です。
◎西山委員長/はい、先ほどやまね委員から要求のありましたバイパス計画における配慮事項の詳細に関する資料については、理事者提出できますか。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)あのすいません、えっとですね、資料ということでございますけれども、一定ですね、あの、ま、神社仏閣であるとか、そういったところへのまだルートが決まっておりませんので、あの具体的にどこを配慮するかということになりますと、なかなかそれは今の段階ではお示ししづらいんかなと思っております。あのほんまに一般論ということであればですね、何らか、その、箇条書きのメモみたいになるかもしれませんけれども、そういう一般論であれば、何らかメモ作成をさせていただいて資料として提出させていただこうかなと思ってます。以上でございます。
◆やまね/あのそうしたら、できる、書ける範囲で結構なんですけども、この中に配慮事項として、丸が 4 つ大きくありまして、で、いくつか項目があるわけですけども、そのできる範囲で結構ですので、できるだけ分かるような形で、説明いただくような資料を出していただけたらと思います。はい。
(→小田・建設企画部技術企画担当部長)あの、ま、項目みたいな感じになるかもしれませんけど、そういったものであれば提出させていただきます。
◎西山委員長/はい、それでは提出できるとのことですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ありませんか。(異議なしの声)ご異議がありませんので、委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者に置かれましてはなるべく早く提出いただきますようお願いいたします。
2025年6月2日【まちづくり委】建設局/一般質問「国道1号線バイパス計画について」
(更新日:2025年06月02日)