(→高見・自動車部担当部長)陳情第56号「本市による藤城学区における循環バスの運行に関する陳情」についてご説明申し上げます。えーその要旨でございますが、「JR藤森駅から学区の東部、南部の地域、万帖敷、安信、東安信、古御香、東古御香、峠町などには、公共交通機関がまったくなく、特に高齢者にとっては、買物、通院等生活のための手段がなく大変である」「しかたなく高齢であってもバイクや自家用車を運転しなければならない。やむをえずタクシーに乗らなければいけない状況が多い」「藤城学区において、敬老乗車省の交付率が低いと言われるのも、このような原因があるからと考えられる。誰もが安心して住み続けられる藤城を目指す観点からも市の責任で循環バスの運行を実現していただくよう願う」というものでございます。
はじめに、え、伏見区藤城学区の位置でございます。え、恐縮ですが、お手元のカラーA3(写真)の資料をご覧願います。藤城学区は桃山丘陵の中腹に位置しており、黄色の点線で囲まれた地域でございます。東は小栗栖地域、西はJR奈良線、南は桃山地域に囲まれ、北端はお手元の資料、上方枠外で恐縮でございますが、現在はほぼ暗橋になっております大谷川に接しております。近隣の駅はJR藤森駅でございます。平成27年国勢調査によりますと、人口は7528人、世帯数は2838世帯で、平成22年の前回調査より、人口は約150人、世帯数は約100世帯、増加しております。また、資料、緑色網掛けの部分は、今回の陳情にございます藤城学区の東部、南部の地域、万帖敷、安信、東安信、古御香、東古御香、えーそして通称で「峠町」と呼ばれております敦賀町のエリアでございます。この6つのまちの世帯数、人口は、平成27年国勢調査で人口4490人、世帯数1607世帯となっており、前回の平成22年調査との比較では、人口は27人の減少、世帯数は14世帯の増となっています。
同地域にもっとも近接する市バス路線として、現在、地図の左上、深緑色、濃い緑色の点線で示しましたJR藤森駅と地下鉄・近鉄・竹田駅とを結ぶ臨南5号系統を、小型バス車両により平日で17便運行しており、同駅東側のロータリーに乗り入れています。平成24年度に実施いたしました旅客流動調査では、駅東側のバス停留所において、1日あたり67人、1便当たり約4名のお客様が乗り降りをされております。
次に、藤城学区の道路環境についてでございます。周辺地域から同地域に接続する道路としましては、地域の北側からは小型バスが安全に走行できるような道路はなく、地域の西側からはJR藤森駅西側に位置しますA地点を経由するルート、桃色で示しました道路上のE地点を通るルート、そして緑色で表記しております道路上のD地点を通る3つのルートがございます。この他、地図右下、南東側の六地蔵方面からは、桃色の道路上のC地点を経由するルートがあり、合わせて4つのルートがございます。各ルートの状況でございます。地図上に赤色の矢印で示しておりますのは、狭わいな住宅地内の細街路を除いた同地域内の主要道路のうち、現在交通局が所有する車両幅2.5m、全長7.0mの小型バス車両が、お客様が乗車した状態で安全に離合ができない、おおむね6m未満の幅員の道路部分を示してございます。まず、A地点周辺の3つの道路は、いずれも道路幅員が4.0mよりも狭く、小型バスと普通車との離合が厳しい状況でございます。次にE地点においては、幅員が4m~5mで、こちらも小型バスと普通車の安全な離合が困難でございます。また、D地点は、幅員5.0m未満の部分があることに加え、JR奈良線の踏切部分における高低差も大きく、安全運行が難しいものと考えております。さらに、六地蔵方面においては、C地点の幅員が5.0mであり、大変急な坂道があることに加え、えー地域の中心部に位置しますB地点の幅員は4.0mであり、いずれも小型バスと普通車の安全な離合が困難であります。道路幅員の面だけではなく、丘陵地にある同地域には急な坂道が多く、市バスなど路線バスの車内ではお立ちになってご乗車になられるお客様もおられることから、急勾配の区間におけるブレーキ操作や、あるいは発信の際に車内転倒事故を招く恐れがあり、安全運行の面でも問題があるものと認識しております。こうしたことから、現時点では、ご要望の地域においては、周辺地域からのバスが、乗り入れることが困難な状況であり、また、バスが安全に運行できる道路環境にはないことから、この度の陳情の要旨にございます「市バスによる循環運行」は大変困難であると考えております。ご理解賜りますようお願い申し上げます。
最後に、市バスの路線新設の検討に対しては、まずはバスが安全に運行できる走行環境があることを前提条件に、公営企業である市バス事業は、公共の福祉の増進とともに、経済性の発揮も求められていることから、一定のご利用が見込まれることを要件としております。え、小型バス車両を使用している市バス路線のなかでは、太秦天神川駅とJR桂川駅とを結ぶ75系統のように沿線にお住まいの皆様による継続した市バス利用促進により、年々お客様の利用が増加している事例もございます。同学区におきましては、エコなまちづくりの推進と過度にマイカーに頼らない地域内での移動の確保にむけて、平成24年3月に地域にお住まいの皆様が主体となり、環境政策局との連携のもと、9人乗りジャンボタクシーを用いた地域内運行の社会実験に取り組まれ、さらには平成26年5月に、都市計画局との連携により、学区内の全世帯を対象とした「藤城学区の公共交通導入に関するアンケート調査」を実施されましたが、継続運行には至らなかったと聞いております。説明は以上でございます。よろしくお願い致します。
◆平井議員/よろしくお願いします。えっと陳情文書にあるように、JR藤森からその藤城学区の東部と南部地域には、あの公共交通機関がないということで、ま、実際にも、あの現地見てきましたけれども、えー、一番遠い地域の方のお宅まで行かしていただきまして、えー約、あの、JR藤森から1.4km離れてるってことで、徒歩で早い人であれば15分、高齢の人であれば20分~25分、えーかかる状況だっていうこともお聞きをしてきましたし、ま実際上そうだってことなんですけども、えーまあ、そういう方々は、バス(バイク)や自家用車などを使って買い物や通勤をしている状況があります。一方で車やバイクを使えない方も、高齢化も含めてですね、あるっていう状況ですけれども、ま、そういう状況の方々はどうしてるかっていうと、タクシーを使わざるを得ない、あの状況になっているということで、ま、先ほどご紹介いただきましたけれども、その、えー、地域の中で、坂道が非常に多いっていうこうとで、大変な地域になってるということです。えー気軽にあの生活できる状況をつくるために、交通局としても、ま先ほど「無理だ」って話も出ましたけれども、「循環バスを走らせるべきではないか」と、いうふうに思います。あの、住民の気持ちに対しては、交通局としてどう思っておられるのか。そのへんいかがでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、えー、日々の、交通の足、生活の足を確保するというあの地域の、えー要望につきましては、十分理解できるところではございますが、まずは、先ほど申しましたとおり、バスが安全に運行ができない、このような道路環境にございますので、まずはその点はご理解いただきたいと考えてございます。
◆平井議員/えっとあの、そのうえでですね、そのそういう住民から陳情が出てるっていうことに対してはどうお思いでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、陳情については、えー、重く受け止めてるところでございます。
◆平井議員/ま、そのうえでですね、あのこの藤城学区を含む深草支所管内は敬老乗車証の交付率が大変低いと、あのゆうことで、ま、3月、予算委員会で、我が党議員もその理由を聞きましたけれども、「これはもう如実に交通の整備状況を反映している」と、いう趣旨の答弁がありました。ま、同じ市民税を払っておられるっていうことでありながら、地下鉄・市バス・コミュニティバスなどの公共交通機関がないと、いう状況のために、敬老乗車証を利用できない状況でありまして、不公平と感じる市民の方々も多いということで、ま、交通局単体というだけではないですけれども、これを解決・改善することは京都市の責任だと、いうふうに思うんですけれども、局として、あのそこらへんはどういうふうにお考えでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、えー現在の藤城学区の状況でございます。あのーいわゆる「交通不便地」と言われる地域、ま、これはあの、国交省でも私ども本市京都市でも明確な規定というのはございませんが、これを解決するにつきましては、行政だけ、あるいは私ども交通事業者単体、でもってもなかなか解決しがたいものと考えてございます。したがいまして、あのこのような問題を解決するにつきましては、たとえば地域の状況を一番ご理解いただいている区役所さま、あるいは、えー、交通不便地を所管しております都市計画局、あるいは私ども交通事業者が、一緒になって地元と考える、ということは大切かと思います。現在の私どもの路線バス、一定の需要があって、それ、独立採算を原則としている運行を考えている中では、なかなか厳しい、私ども単独では解決しがたいものと考えてございます。以上でございます。
◆平井議員/え、いま少し、そういう話に入ってますけども、あのー経済状況なんかも、あの経済性なんかも発揮が必要だってことで先ほどはじめ答弁ありましたけども、ここの何か予測っていうのは何かしたはるんですか。その、乗客に対する、これぐらい乗るんだっていう予測をしてるからそう言ってはるんでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)えーあの、需要予測でございますが、その分については、あの取り組んだわけではございませんが、現在の臨南5号、藤森のご利用のお客様が1便当たり4人という状況を考えますと、なかなか厳しいものではないかな、と、考えてるところでございます。以上でございます。
◆平井議員/はいわかりました、あの、まあただここの地域っていうのはいま地図でも示されてる通り、まあ少し道幅も含めて孤立されてるわけですから、まあその今の、えー臨時の南5号、の部分だけで勘案するってことではないと思うんですよね。そこらへんはやっぱりもうちょっとあの明確な研究っていうのはいると思うんですけれども、ま、いま、まだ走らせられないと、ま、いまのこの道路環境では走らせられないということですから、ま、そこまでの予測がいってないっていうのは、あのよくわかる話です。あのーそのうえでですね、あの、西賀茂の特37の関係でも坂などの問題があって、足踏みをしている状況にあると、改良なしにはできないっていうことでありましたけれども、ま、交通事業者として、いまの藤城の、そのいま課題、あの述べていただきましたけれども、他局へのアプローチっていうのは、何かしているのでしょうか。このへんはいかがでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、他局との連携でございますが、藤城学区の陳情の件につきましては、えー深草支所、ならびに歩くまち京都推進室と情報の交換をしっかり行ってるところでございます。以上でございます。
◆平井議員/えーいま言われましたようにあの、歩くまちも含めて情報共有してるっていうことですけれども、あのーそういうなかで、歩くまちなんかは、あの、言っておられるのか、どういうふうに認識されているのか、ま、どこまで交換されているかはわかりませんけれども、えー、何か動きがあれば、そこらへんはいかがでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、えー、藤城学区の件につきましては、えー、あの特に動きがあったということは聞いてございません。以上でございます。
◆平井議員/えっとそのうえでですね、あの先ほど紹介いただきましたとおり、えっと、何年でしたっけね、あのエコバスの取り組みが、あのずっとされてると、いうことでまあ、交通局としてもあるい程度あの情報共有してるってことはよくわかりましたけれども、運行結果について、何か、あの交通局として、あの分析とかは、あのありますでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、えー、藤城学区の皆様が、えー取り組まれた、えージャンボタクシーによる実証実験でございますが、えーこの点につきまして、えー、1日平均約150人の方が、ま、ご利用されてという状況がございます。これは9人乗りのジャンボタクシーをご利用されているということでございます。で、あのー、ま、まあ、この数字が大きいかどうかっていうのは私どものほうでは分析はしがたいところではございますが、あのー、ま、時にはたとえば、あの乗り残しが出たという情報を聞いている一方、9人に満たなかった時もあるということを、えーうかがってございます。ちなみにあのー、ジャンボタクシーにつきましては、各世帯に無料乗車券を配った経過もございますので、無料ということでございますので、ここらへんの部分もちょっと勘案しなければいけないかなと考えてございます。以上でございます。
◆平井議員/えと、ちなみにそのあの無料券は何枚配られたんですか。
(→高見・自動車部担当部長)…各世帯に4枚を配布しているところでございます。以上でございます。
◆平井議員/えーちょっと外れましたけれども、まああの、先ほど、臨時南5が1日平均4人だっていうことで、あの言われてましたけれども、ま、それ以上の乗客数はルートはいろいろ別ですけれども、あったといのは事実だと、あのいうふうに思います。え、あのー、エコバスの運行結果から、まとめたあの報告書、あのたぶんそちらでも見られてると思うんですけれども、あの「昼間の時間帯に買物で利用」される方がダントツで多いっていうことと、「JR藤森駅から遠い町内のみなさんの利用」が多数だったと、もしバスが走れば「有料でも利用したい」ということで言っている方が80%以上あったっていうのが特徴で、先ほど答弁されたように、「積み残しもあって乗れない人もいた」と、ま、時間帯によってそれぞれあの違うと思うんですけれども、あのー、ま、いつも、えっとモビリティ・マネジメントの時に、「地域の機運がない」っていうことで、あのまあ、いろいろ言われてるとは思うんですけども、「地域に機運がない」のではなくて、この地域の、やっぱり問題を、一緒になって解決するという姿勢が大事で、あの京都市としても解決するあの姿勢が、あのちょっと弱いんじゃないかと、いうふうに思うんですけども、この点はいかがでしょうか。
(→高見・自動車部担当部長)はい、えー、M・M、モビリティ・マネジメントに取り組む交通局の姿勢でございますが、ま、先生おっしゃられているとおり、ま、市内の交通状況、地域の交通状況というのを、もちろん交通局、すべて把握するのが、あのベストかと考えてございますが、実態と致しましては、なかなかそこまで詳細な部分というのは、手に、情報は手に入らない。やはり、地域で、地域の方たちがどのようなご要望をお持ちで、どのような活動をされているかということを、つぶさに見ておられる、まずは区役所を窓口にして、交通政策を所管する都市計画部門と一緒に、そこに私どもも入るという、現在のスタイルが、一番、現時点ではいいものと認識してございます。以上でございます。
◆平井議員/えっとあの、まあ総論でいきますと、藤城学区だけの問題じゃないってことなんですよね。やっぱり交通困難地域が、あの京都市内中にまだ点在しているっていうことは明らかで、ま、そこのなかでいろんな、ほんとにあの要求というか、ま、願いがあの隠されているっていうのは確かで、もちろんあの交通局単体で、あのすべてやれるっていうことはこれまでの答弁を踏まえてですね、難しいということで言われていますけれども、やっぱり京都市の姿勢そのもので、やっぱりそういう地域を一つひとつ解決していくっていうのは非常に、あの大事だと思うんですよね。そこの姿勢を正して、ま、地域の声を区役所でいま聞き取ってるってことで、あのやっておられますし、ま、そういう聞き取るにしてもですね、えー、実現に向けて、そのー、ま、課題は明確ですから、あのー道路幅員等でやっぱり通れないっていうことと、小型バスでは通れないっていうことですけども、あのージャンボタクシーなどで、あのやってこられてるっていうことですから、ま、そういうまだまだ坂の道の改良とかも、あの一部では必要だってことと、あの都市計画道路なんかも一部あの途中で途切れてるっていうところもありましたし、ま、そういう、あのほんとに京都市総体として、えー動くべきだと、いうふうに思うんですけれども、最後、そこらへんはいかがでしょうか。
(→松本次長)はい、あのー今回、陳情いただきまして、あのー私ども、えーあのー、お示しいたしました図面、えーこれはあのー、に沿って検討加えた結果、いまあの、一定の答えにつきましては、あの高見部長から答弁したところでございます。あの先生からの、ま、ご指摘のとおり、あの市内、全、いまいわゆる市役所総体で、あの交通不便地域についての、えー、調査でありますとか、ありようについて考えるべしということでございまして、まあまさに宿、課題と致しましては当然認識しております。ただ、あの、えー、従来から答弁しておりますように、え、我々あのバス事業者、でございますので、バス事業者が担うことのできる領域と、あのそうでない領域とまたあることも現実、これでございます。で、当該藤城学区につきましては、従前のエコ学区の取り組みが、ジャンボタクシーを使ったと、いうことからもわかりますように、えーこれは想定されておりますのは、市バス事業というこの大きなバスを使ったものというよりは、えーやはり小回りのきいた、あのまあ乗り合いタクシーというふうな、あのー、手法もございますけれども、ま、おそらく、そういう点を、に注目をした実験があったのではないかなと、思います。えー、それ以降にも、アンケートもあの、えー行われたと聞いておりますので、で、我々と致しましては、先ほど来から高見部長答弁ありますとおり、あの交通不便地域のあの交通課題につきましては、我々も、あの客観的な立場でなくて、どのようにすれば前進するのかということの、主体的な、あの意識を持っております。で、その進め方につきましては、当該地域つきまして、この道路環境の下におきましては、えー我々が交通主体というふうなことが、ま、困難ということでございます。ただ一方では、あの交通課題への取り組みの意志はございますので、えー、毎回答弁してますとおり、あの協議体等が、あのー立ち上がりまして、えー我々が、そのー求めに、必要に応じて、求められるところがありましたら、出席をして、えーその交通課題が解決できるよう、取り組んでまいるのが我々の基本、の方針でございます。
◆平井議員/えっとあの、いまあの重要な答弁いただきましたけれども、あのーやっぱり主体的な意識としては持ってると、あのーゆうことで言われてますし、交通事業者でやれることっていうのは、非常にあの、あると、いうふうにあの認識してまして、あのこの地図、分析かなりされてると思うんですけれども、ま、こういう材料提供も含めてですね、あのこの地域での、あの交通困難な状況を解消していくていうところに、ぜひ、あの検討も、全体で入れていただいて、あの力も加えていただきたいというふうに思います。終わります。
2016年12月5日【交通水道消防委】交通局/陳情審査「本市による藤城学区での循環バスの運行を」
(更新日:2016年12月06日)