関西電力の値上げに正当性なし!(2015年6月9日/くらし環境委・環境政策局・井坂博文議員)

関西電力の電気料金値上げは何の正当性もない!京都市会で井坂議員が追及した部分の議事録を作りました。写真をクリックしていただければ動画もご覧いただけます。

◆井坂議員/電力料金の問題でね、いま宇佐美議員(維新)もおっしゃったけど、(関西電力の)まあ8%の値上げで、それを取りもどすくらいのいわゆる温暖化対策をやるっていうことが必要だっていうお話あったんですけど、理屈の上ではそうだと思うんですけど、私ね、ちょっと違う考えがあるのは、この8%が、「正当な市民の負担」であれば、そういう考え方もあると思うんですけど、今回の関電の値上げっていうのはまったくね、正当性も合理性もないということを、しっかり考える必要があるんじゃないかと思って。

分かる範囲でお答えいただきたいんですけど、関電は4年連続大赤字なんですよね。で、2年前もそれを理由にして値上げをした。で、今回原子力プラントが再稼働できないんで、それで火力に頼らざるをえないというような理屈をいろいろつけて、値上げと、こう言ってるんだけど、古井部長おっしゃった「脱原発依存」このスローガンにはいろいろ異論はあるわけなんだけどね、原発に依存してるのか依存してないのかを、こと関電について言えば、関電の原発依存率はいくらかご存知ですか。

(→古井地球温暖化対策室エネルギー政策部長)えー震災前の関西電力なんですけれども、全国的にも原発依存率が高いということで、5割近くを占めていたと、いうことでございます。

◆井坂議員/そうなんですよね。関電の原発依存率は51%で、日本の電力会社の中で一番高いんですよ。で、第2位がどこかと言うと、北海道電力で44%。で、この原発依存率の高さっていうのが、いま赤字を作っている原因だと指摘をされています。一番低いのがどこかというと中部電力なんですよ。中部電力の原発依存率は、実に15%なんですよね。で、LNG、いわゆる液化天然ガスの設備更新をしたり、いろんな経営努力をやっていくなかで、実はね、中部電力はね、黒字なんですよ。だけど、原発依存率の高い関電が4年連続赤字で、なおかつ原発は1基も動いていないんですよ。動いていないのに赤字で、これをね、再稼動したらもっと赤字が増えるというふうに指摘をされてるところなんですよ。

で、それを考えてみた時に、中部電力が黒字で、13年度の実績なんだけども、関電と中部電力の燃料差っていうのはね、1キロワット当たり1.4円なんですよね。1.4円の差があるんです。で、関電の販売火力は992億キロワットなんで、これ1.4×と1300億円の過剰出費になるですよ。単純計算で。で、今年度13年度の関電の赤字はいくらかと。1230億円なんですよ。1230億円の赤字を理由にして値上げを言ってるけど、この過剰の支出の1300億円をなくしたらね、赤字じゃなくなるんですよ。ペイできてるわけですよ。だからそういうことだっていうことで、今度の赤字だって言ってる点の経営努力が、あまりにも関電はずさんだから、市民のみなさんは怒ってるんです。

で、私も5月25日にね、宇佐美さんおっしゃったポストインされたのを見てね、本当にねビックリしました。あれ、おどかしですやん。このまま原子力プラントが稼働しなかったら値上げと、稼働させてくれたら値下げしますよっていうことでしょ。こんなね、ずさんな経営努力の関電が、こんなおどかしでね、市民に負担を押しつけるなんてね、到底許せないというふうに思うし、これ最後に付け加えで言っておきますけどね、関電はね、2015年度、原発稼働してないからね、ゼロなんですよ原発による電力の生産は。だけど、予算、出費の中にね、原子力による発電費をね、約600億円計上してるわけですよ。つまり、稼働してないけど、それを維持させるために600億円使ってると。

ということと、もう一つは、日本電源、若狭湾にありますね。そこに、年間ね、300億円の支払いをしてるんですよ。これ顧問料という形で入ってるんですよ。だけど、日本電源から関電はね、電力を一つも購入してないんですよ。購入してないのにこういう払いをしてると。こんなずさんな経営の能力しかないところに、こんな市民負担のね、値上げをね、言わせる根拠はないというふうに私は思うんですよ。

で、そういう角度で今度の電力料金値上げってのは認識してますか。これお答えください。

(→古井地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、えー電力料金の値上げについてですけれども、さきほどから再三申し上げていますとおり、あらゆる機会を通じて私どもは(関電に)申し入れをおこなってきたと。これにつきましては、当然、さらなる徹底した経営努力、こういったものについても求めておりますし、ま、あの、これからも求め続けていくと、この方向については間違いございません。

それと、電力料金の値上げですけれども、値上げによる負担増と、これもたしかにあるんですけれども、いま限られた電力供給体制のもとでですね、えー電力がこれ、止まってしまうと、こういったことが起こるのもこれまた市民生活、経済活動に大変な影響が及ぼすということで、常に電力の供給、電力の需要と供給の関係につきましては「S+3E」、安全性(Safety)を大前提として、経済性(Economic growth)、環境の負荷(Environmental conservation)、安定供給(Energy security)、こういったものを総合的に判断されるべきものと、こういうふうに考えております。

えーそして、そうした総合的な観点からですね、国においても総合的なエネルギー政策というのが推進されるべきと、考えておりまして、さきほどありました、国への予算要望におきましてもですね、一方で脱原発依存、原子力発電所のできるかぎり早期の全廃に向けたエネルギー政策の抜本的な転換と、これを求める一方でですね、電力、システム改革、これは4月から広域的運営機関というのが動いておりますけれども、全国的に電力の分散を調整をして、しっかりと電力が供給できるように、あるいはコストが低くなるように、えーそういった取り組みを国において総合的にされるということですんで、こういった、今後はこういった取り組みについてしっかりと、私どもも意見を申し上げていきたいと思いますし、引き続き申し入れもしていきたいと、いうふうに考えております。

◆井坂議員/京都市は関電の株主なんですよね。だから、国に対してモノを言いつつ、関電に対してもね、きっちりとモノを言っていかなあかんので、最後言っておきますけど、関電の株主のなかで役員さんね、役員さんの報酬1800万なんですよ。2年前値上げした時にね、これを下げろという話合ったけど下げなかったんですよ。で、今回はそういう声にこたえてようやく200万下げて1600万。だけどもね、本当にこれだけの負担を言っているんであれば、1600万は高すぎると、私は思うし、その経営努力について、もっともっと株主として、関電そのものにね、もっときつく言ってほしいと、いうふうに指摘をしておきます。

2015年6月9日【くらし環境委】環境政策局:一般質問「関西電力の電気料金値上げについて」

※6月12日夕方、共産党のくらし環境委員会メンバー4人で関西電力京都支店前の「キンカン行動」に参加しました!

(更新日:2015年06月12日)