◆やまね/2月21日に行われました京都マラソンのですね「実施報告書」を私も拝見を致しまして、で、昨年、それから一昨年の委員会の議事録も見ました。そこでこの京都マラソンのですねメインコンセプトに「震災復興支援」ですとか、「DO YOU KYOTO? 環境先進都市にふさわしい大会」ということが位置付けられて、このなかではですね「経済効果最高45億9400万円に」「申し込み過去最多」だったということも言われておりまして、いろんな波及効果があったとは思うんです。で、私自身が、共感しているのはですね、このメインコンセプトの前段にあると言われております大会の趣旨のなかで「走る人、応援する人、支える人、それぞれが主役の京都マラソン」と。これは「する・観る・支える」という観点だと思うんですね。スポーツを楽しむという時、実際にプレーをする人だけではなくて、えー、観る人も支える人も大きな役割を担っているということだと思うんですが、加えてですね、「市民スポーツの振興」というのも大会の趣旨の一つとして書かれておりました。そこでまずお聞きしたいんですけれども、この京都マラソンという取り組みの結果、「市民スポーツの振興」という点では、どういう効果、成果があったと考えておられるか。まず聞かせていただけますでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)はい、あの、まあ市民スポーツの振興という、あの京都マラソン、単にマラソンで走る人だけと違いまして、いまおっしゃっていただきましたように、えー、観る人、応援するっていう部分も大きな効果でございます。えー50万人という多くの方々が、まあ実際にランナーの走る姿を観られて、まあスポーツの、えー面白さ、また醍醐味というのを味わっていただいていると思いますし、またあの陰で、京都マラソンをたくさんの方、ボランティアの方々に応援をいただいてございます。ええその、スポーツを、みんなで支えるという部分につきましても、えーやはり京都マラソンの効果が、大きくいま広がってきているのかなというふうには感じてございます。えー私ども市民スポーツ振興計画、昨年度いま見直しをしたところでございます。やはりその意味の中でも、えーそういった観点の中で、まあ「する、観る、支える」、まあとくにそういうサポートするというようなボランティアの体制等も大きな必要性があるのかなということで、今回振興計画の見直しにも反映さしていただいて、まあ、大きな、あの視点でスポーツを進めていくというような取り組みをさしていただいているところでございます。
◆やまね/えーまあ、観たり応援したり、それからまあボランティアですね、参加をしていただいたりとかですね、えー、まあそういう意義があると、いうことだったと思うんですけど、で、あの財政的な側面から少しお聞きしたいんですが、例えばですね、この京都マラソンで、京都市がですね、財政的に潤ってですね、それが、このお金が他のスポーツの振興にもまわっていくと、いうようなことがあるのか。ま、それともこの経済的な側面から見た場合に、たとえばいわゆるこの、先ほども言われた、あの経済波及効果という側面が主なことなのか、予算が実際に増額されていくのか、ちょっとそのあたり、もしお考えがあればお聞かせいただけますでしょうか。
(→西原・京都マラソン担当部長)はい、京都マラソンの財政効果等についてでございます。あの、ご指摘いただきました、あの経済波及効果、これは地域経済に対して、あの広く経済への波及という意味で数字をあげさせていただいております。その他、まあこれに伴いまして、あの市税、本市への市税増収効果と、いうものも合わせて推計をいたしております。えー京都マラソン2015、昨年の2月の結果を見ますと、9900万円ということで、市税増収効果があったものと推計を致しております。えー、他あの、たとえばあの、公共交通の利用促進ということでの市バス地下鉄への乗客増収効果と、いうことでのあの効果というのを見込んでおります。以上でございます。
◆やまね/あのいま市税増収効果もあったということで、9900万ですか?はい、えーゆうことですけど、そのお金がですね、たとえばほかのスポーツの分野に回っていくということがあるのかどうか。その点はいかがでしょうか。
(→西原・京都マラソン担当部長)はい、えっと9900万円、推計値ではございますけども、あの京都市の一般会計に、あの効果をもたらすものということで、あのスポーツの特定財源という、そういう位置づけというものではございません。あの、一方で、京都市、スポーツ振興基金へのご寄付というのが、あの近年増加をいたしておりまして、ま、あのこれはあの京都マラソンへのご出走にあたってのご寄付ということでございますけども、えー今年の2月21日開催の京都マラソン2016におきまして、えーご寄付のほう4000万を超える、あのご寄付というものを頂戴いたしております。これあの京都市スポーツ振興基金のほうに全額を積み立てており、あの将来的なスポーツ振興に役立てる財源として、えー、蓄積いたしております。以上でございます。
◆やまね/わかりました。ま、一般会計ということで特定財源にそのまま入るということではないと、まあただ、そういう基金のところで4000万ほどあったと、いうことでありました。で、次にもう少しお聞きしたいんですが、あの「平成28年度京都市予算の概要」、いわゆる長帳を私もあらためて見させていただきまして、で、ここでですね、あのちょっとおやっと思ったのが、あの京都市のスポーツ予算のなかでですね、あの、スポーツ施設の運営・整備費をのぞいた部分なんです。で、スポーツ予算全体がですね18億1670万5000円で、そこからですね、施設運営・整備費11億6157万円を差し引きますと、ま、だいたいスポーツ振興対策というくくりでですね、6億5513万5000円となると思います。で、そのうちの、京都マラソンが4億200万円なんですよ。で、あの額で見れば、スポーツ振興対策というくくりのですね、61・3%が京都マラソンと。で、私はマラソンというスポーツの素晴らしさや、あの先ほど答弁していただきました京都マラソンの意義について否定する気持ちはまったくありません。しかしですね、お金の使い方、その額を見た場合にですね、これはちょっと偏りがあるんじゃないかってのが、私の率直な感想なんですけれども、その点についてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)あの、ただいまご指摘の、あのマラソンの経費、まあ4億なんぼというのが長帳のほうに載ってございます。まあ先ほどあの西原部長のほうからもお話、あの4億といいましても、ま、市の部分の、ま、経理上のしくみの部分がございまして、えー約3億円弱くらいは、まあ協賛金等の中の経費が入ってきます。えー実質京都市のマラソンに支出をしているのは、1億ちょっとというのが実態の部分でございます。えーなおかつ、ま、あのマラソン、京都マラソン開催するにあたりまして、えー公費の支出を極力抑えていくっていうのが、えーこれは我々もこの間いろいろ協賛金の確保とか、ま、先ほどお話ありました、サポートランナーの確保等に努めているところでございます。えーまあ、あくまで推計ではございますけど、市税増収経過やらも含めまして、えーまあ、できるだけ効率的に運営できる形で京都マラソンを進めさしてございますので、その割合がどうこうというような中身と違いまして、京都市のスポーツ振興、それ以外の経費がスポーツ振興に関わっている経費というような認識をお願いいたしたいというふうに思います。
◆やまね/ありがとうございます。あの4億円のうちだいたい3億は寄付・協賛金で運営をされていると、いうことであります。で。これはあの本当に、大変な努力をされていると思うんです。ただですね、ということは、京都市における純粋な「スポーツ振興費」ということで言いますとですね、さらに少ないことになるんじゃないかと。で、私はスポーツを担当される部局部署としてですね、ま、市全体が本当にコスト削減を迫られる、ま、そういう流れにあるなかで、できるだけですね、そういうスポーツの予算を維持しようとがんばっておられるというふうには思うんですけれども、やはりそもそもスポーツ予算というものが少ないっていう問題があるんではないかというふうに思います。で、施設整備費なんかはですね、あの国の補助金がなければ本当に厳しいと思うんですけれども、このスポーツ振興対策という部分も、やはり独自に増やすっていうのはなかなか厳しいということで理解してよろしいんでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)あのまあ、厳しいっていう、あの京都市の予算の関係ていう部分もございます。おおむね各都市におきましても、まあスポーツ振興、ええ、まあ施設管理とか施設整備ていうのに多額な経費がかかってございます。まあ本市におきましても、毎年10億を超えるような経費がかかってるところなんですけど、スポーツ振興の部分につきましては、えーまあ、地域のスポーツ振興とか、スポーツ推進委員の運営経費、ええ、また学校施設の開放事業等、えーまあ、あと市民参加のイベントの開催とか、ええそういった部分、まあ各都市同じような状況があるのかなと、本市につきましてもそれらについては、えーいろいろと市民団体等とか、また競技団体等と連携を取りながらしてございます。ええ、ただし、いまが充分という認識ではなく、えー市民スポーツ振興計画見直しをさしていただきましたけれど、やはりあの、より一層スポーツ振興をはかりたいという形で考えてございまして、ええまあ本市だけと違って、さまざまな方々と連携を取りながら、えーまあ計画に基づいた振興策をこれからがんばってまいりたいというふうに考えてございます。
◆やまね/あのまあやはり、スポーツ予算を本当に確保していくというのもなかなか大変な作業だと思うんです。で、あのー、たとえば京都マラソンがですね、あの初期に大きな赤字を出したこともあって、先ほどもありましたように、「できるだけこの公費を投じないようにしよう」ということですとか、それからその、これも先ほどありましたが、「その大きな部分を寄付金・協賛金でまかなっている」とすればですよ、あの逆にこれは、裏を返せばですね、「お金の集まる大会にしなければ運営ができない」ということになると思うんですね。で、そうすると、どうしても「イベント主義」にならざるをえないんじゃないかと。「経済波及効果がこんだけある」ということをアピールせざるをえないんじゃないかと思うんです。で、私は、スポーツ振興、スポーツ行政という時に、それがはたして大きな役割なんだろうかと、それでいいんだろうかというのを問題意識として持っておりまして、たとえばですね、障がい者スポーツですとか、マイナースポーツ、それから、それ以外にもですね、市内各地で日常的にスポーツ活動に取り組まれている方はたくさんおられるわけですね。それら一つひとつ見ればですね、必ずしも、お金が集まるような大会ばっかりではないと思うんですよ。で、私はスポーツ行政の役割っていうのは、まさにそこにあるんじゃないかと、思っております。で、京都市内各地で日ごろからスポーツをされている方々への支援ですとか、誰もがいろんなスポーツを楽しめるための環境づくりが大事な仕事ではないかと思うんです。で、京都市がですね、京都マラソンというこの本当に大きな、大イベントをやって、赤字は許されないと、経済波及効果だと、言うたびに、私はむしろもっともっと光をあてなければいけない分野があるんじゃないかと、そういう気持ちになるんですけども、その点のご見解はいかがでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)あのまあご指摘の、ま、京都マラソン、ま、京都マラソンにつきましては、先ほど来お話しをしておりますように、多くの方々、まあご賛同いただいて、いうような効果がございます。えーそのことはあの我々は必要かなと、考えてございますけれど、ま、それ以外のスポーツの振興につきましても、えー当然コストの部分で、えーなかなかその部分で企業さんの協賛金とか、といったものが集まるものでもございません。えーしかしながら、スポーツ振興のためには、ま、ソフト面、また当然ハード面、そんな部分がございますし、おっしゃられるように、まあいまスポーツが多種多様になってきているのが実態でございますので、えーより多くの方々に、スポーツを楽しんでいただくような形ていうのは、えー我々として取り組んでいきたいというふうには考えてございますし、えーそれらにまあ、当然お金が必要な部分も出てきますので、ま、そういった部分は財政のほうにも求めながら、より充実を目指してまいりたいというふうに考えてございます。
◆やまね/えーありがとうございます。あの最後にもう一つお聞きしたいんですけれども、あの「平成27年度の政令指定都市におけるスポーツ振興予算の状況について」という資料を以前作成をしていただきました。2月3月だったと思いますが、これ大変勉強になりまして、で、これはですね、あの、スポーツ振興予算のうち「スポーツ施設の運営や整備・修繕費」をのぞいた部分が、各政令市でどういう使われ方をされているのかというのをまとめていただいたわけなんですが、大きく分けてですね、一つは「国際的・全国的規模のスポーツイベント等の開催、誘致」。京都市で言えば「京都マラソン」あるいは「関西ワールドマスターズゲームズ」関連になります。ただ大部分は「京都マラソン」であります。もう一つが「その他の事業」で、京都市で言えば先ほどもお話がありました「市民スポーツフェスティバル」「体育振興会事業補助」「夜間校庭開放事業」「競技スポーツ強化振興事業」などでありますけれども、京都市はですね、この「国際的・全国的規模のスポーツイベント等の開催、誘致」というのが、「その他の事業」のですね、約4倍という形になっているんですね。で、あの、他の政令市で見ますと、同じような構成になっているのはさいたま市くらいで、全国的にはですね、あの、ほぼ同額か、むしろ「その他の事業」にお金をかけてるという政令都市のほうがですね多いと。こういう結果です。ただ、一応ただし書きがありまして、「各都市の事業予算については、事業の区分や形態が異なるため、単純な比較はできない」とあります。これは私もそうだと思うんです。あのいろいろやってる事業も違うし、プロスポーツが存在している都市もあればない都市もあると思いますので違うと思うんですけれども、しかし、やはり率直な印象として、他の政令市と比べるとですね、ちょっと偏りがあるんじゃないかと。京都市と人口規模が似ている川崎市ではですね、「全国的イベント」関連の約2倍、神戸市では約3倍近く、福岡市では約3倍のお金が、スポーツ振興といいますか、イベント関連でないくくりのところに分類をされていますので、やはりこの点はスポーツ予算のあり方を考える上で、ちょっともう少し考える必要があるんではないかなと思っているんですけども、いかがでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)あのただいまのご指摘でございます、まあ先ほどちょっとご説明をさしていただきました京都マラソンの4億円ていうのは協賛金の収入をいったん入れて出すという仕組みの中で4億円というような金額になってございます。まあ実質的には1億円ちょっとというような部分の形でございますので、まあ、おっしゃられたように、先生おっしゃっておられるように、まあ、あの大会やらの関係で1億ちょっと、それと市民スポーツ振興やらで1億円というような、1対1の、まああのご指摘の部分については、あのそのバランスがどうこうというようなお話ではないのかなと、ただし何べんもくり返しますけれど、私どもも市民スポーツの振興、いまが充分やとは考えてございません。えーそれらの充実を目指して取り組んでまいりたいという部分と、まあ他都市の状況によれば、ええ人口規模とか、あのスポーツ振興の体制が違ったりとか、いうような問題がございますので、ま、単純に他都市比較でどうこうというような中身ではないのかな、というふうに我々は感じてございまして、えー本市といたしましては、やはり市民の方々に、スポーツをちょっとでも、まあより一層やっていただけるような、まあ取り組みを進めてまいるというようなつもりで考えてございます。
◆やまね/えーまああの3億円を引いたらですね、1対1ぐらいになるというお話があったんですけれども、あのまあ先ほども、各都市と同じような状況もあると、いうこともお話があったんですけども、もう少しこの私の認識もまだまだ不十分だとは思ってますので、このいただいた資料をですね、もう少し詳しく、各都市の状況が、もう少し詳しくわかるような資料をいただけると大変ありがたいんですけれども。いかがでしょうか。
(→松田・市民スポーツ振興室長)あのすいません、あの、都市によってその、細かい部分とか、これもあのご紹介した中身で、作らさせていただいたんですけれど、ま、都市によってその、やり方が全然違うというような中身になってきますので、えーなかなかこれ以上の細かい部分ていうのは、我々もホームページを見たりとか、そういうような勉強をさしていただいてはございますけれど、えーきちっとしたその中身をするというのは、各都市の予算書という程度しかまあ各都市はないのかなというふうに思いますので、ちょっとこれ以上の資料っていうのは、まああのなかなか厳しいところでございます。
◆やまね/はい、わかりました。あの最後にします。あのまあ、あらためて申し上げたいんですけれども、あの、スポーツ行政の責任、あるいは役割というのは、私は財政的にもですね、それから人事体制的にも、その年1回のイベントに重きをおくんではなくてですね、やっぱり日ごろから市内で活動されている市民のみなさんを応援すると、より幅広いスポーツ活動を支援することにこそあると、いうふうに思うんです。で、先ほど美術館のお話でも、代替施設の問題でもですね、やっぱり足元の活動をどう支えるのかっていうのが大事だというお話あったんですけれども、私はスポーツの分野でもそれはあの一緒だと思います。で、あの、「京都市市民スポーツ振興計画」のなかにもですね、えー、「京都市における市民スポーツの課題」として、「身近な場所の環境整備の充実」と、それから「子ども、高齢者、障害のある人など多くの人が楽しめるプログラムづくりや体験教室、市民の主体的な健康づくり活動への支援」が必要ということでありましたので、ま、これで充分だとは考えておられないということもありましたので、引き続き、今年度通して議論をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
(→松田・市民スポーツ振興室長)まあご指摘の通り、あの、市民の方々に喜んでいただけるっていうのが私どもの役割やと思っておりますので、えーまあ、あのまあ、京都市、幸いなことに体育振興会とかが他都市にない大きな組織としてがんばっていただいている部分もございます。えーそういった中で、スポーツ推進指導員の方々も含めまして、えー連携を取りながら、がんばっていきたいなというふうには考えてございます。
2016年5月30日【くらし環境委】文化市民局/一般質問「京都マラソンとスポーツ振興予算のあり方について」
(更新日:2016年05月30日)