原発再稼働の理由はすべて破たん。いまこそ原発ゼロの決断を。(2016年5月10日/くらし環境委・文化市民局・やまね)

◆やまね/まずですね、先の甚大な被害が出ました九州・熊本地方での地震ですけれども、私も5月2日に現地に行きましたけれども、あの一時はですね、空港も新幹線も、あるいは高速道路もストップをすると、で、橋も崩落をしておりますし、そういうもとでですね、「万が一の避難経路が寸断されたもとで原発を動かし続けていいんだろうか」と、こういう不安の声も出されております。で、防災危機管理ということになりますと、行財政局ですとか、経済総務委員会の所管になりますので、ここでは冒頭に申し上げましたようにエネルギー政策の観点から原発についてお聞きしたいと思います。

で、2月議会の本会議でもお聞きをしましたけれども、京都市は原発についてですね、基本的な立場として、たとえば「平成24年の市会決議を重く受け止める」ということでありますとか、「脱原発依存」ということでありますとか、「できる限り早期の全廃」ということを言われてきたと思います。ですので、原発についてはですね、「将来的にはなくしていくべきもの」と認識されていると思うんですが、そしたらですね、「いささかも揺るがない」というふうに言われるときもあるんですが、この京都市の立場。なぜ原発をなくす必要があるのか。原子力発電というエネルギー政策にはどういう問題があると認識されているのか。基本的なことですけれども、非常に大事だと思いますので、まずお聞かせいただけますでしょうか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)京都市の基本的な考え方についてご説明をさせていただきます。京都市におきましては、市会決議を踏まえまして、原子力発電に依存しない、持続可能なエネルギー社会を目指しておりまして、市民や事業者のみなさまと一体となった徹底した省エネルギーの推進とともに、資源の枯渇の恐れがなく環境への負荷の少ない再生可能エネルギーの飛躍的な普及拡大、さらには、持続可能な低炭素社会の原動力となる技術産業の育成など、環境先進都市として、全国のモデルとなる対策を進めているところでございます。原発に依存するのではなく、京都市の都市特性を踏まえた自立分散型エネルギー活用の比重を高めまして、大規模集中型電源に対する依存度を減らすことで、あらゆる危機に対処する力を身につけた、災害に強いエネルギー環境を構築していく必要があると考えております。市会決議にもございますように、本市から近い若狭湾には、多くの原子力発電所が集中立地しておりますが、ひとたび大事故が発生いたしますと、京都市民の生活や経済活動への影響は過酷なものとなることは明らかでございますため、原子力発電に依存しない、持続可能で安心安全な電力供給体制を、一日も早く実現していくことが必要であると考えているところでございます。

◆やまね/ありがとうございます。あの、いま言っていただきました、特にですね、やはり「ひとたび事故が起これば、市民の生活や経済活動に大変な影響が出る」というところが、私も本当に大事だと思うんです。で、この問題は、司法の場でもですね、「原発の特別の危険」というものを問う判決・決定が、この間出されております。今年3月に大津地裁で高浜原発3号機4号機の「運転差し止め仮処分決定」も出ましたし、ちょうど1年ほど前、2015年5月には福井地裁で高浜原発の「運転差し止め仮処分決定」が出ました。そこでね、何が言われているかということですが、たとえば福井地裁では「大規模自然災害や戦争以外に広汎に(生存を基礎とする)人格権が奪われる事態を招くのは原発事故以外になく、具体的危険が万が一でもあればその差し止めが認められるのは当然」ということを言われてます。そしていまおっしゃられた「一旦事故が発生すれば運転を止めても事故は時の経過に従って拡大していくという原発の本質的な危険」と。大津地裁はですね、「国境をも超える影響」を指摘しております。原発には特別の危険があると。

そこでエネルギー政策の観点からお聞きしたいんですが、電力供給体制と原発の再稼働についてお聞きたいしたいと思います。先ほども言われましたように、将来的には京都市は、原発はなくすべきと考えておられると思うんですが、同時にですね、再稼働については否定をされておりません。で、その理由をお聞きをいたしますと、「原発に依存しない電力供給体制ができるまでの間」「やむを得ず再稼働する場合は、最小限の範囲で」ということをくり返し言われてきたと思います。そこでお聞きしたいんですけれども、それでは現在、関西電力の管内で稼働している原発はいくつあるんでしょうか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、現在のところ、関西電力管内で稼働している原発はございません。

◆やまね/はい、関西電力管内では原発はすべて止まっているということです。それではですね、その原発が実際に動いていないもとで、電力不足というのが起こっているのかどうか。たとえばこういうこと言われました。「病院が停電したら危ないんじゃないか」とかですね、「企業活動に重大な支障が出たらどうするんだ」とも言われたわけですけれども、そういう重大な事態というのはいま起こっているんでしょうか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、いまのところですね、そういうあの重要な事態は起こっておらないと、思いますけれども、ただですね、えーいまの関西電力の現状ですけれども、原発が停まっておりますために、火力発電への依存度を大きく増大させておりまして、必要な電力をまかなっているところでございます。火力発電への依存度でございますけれども、26年度の実績では、約9割にものぼっておるところでございます。あの、このような状況なんですけれども、持続可能性の低い状況と認識しております。したがいまして、電力不足そのものは回避されている状況でございますけれども、このような火力発電に過度に依存しました電力供給には問題があるのではないかと考えているところでございます。

◆やまね/えー「電力不足は起こっていないけれども、火力に依存しているのは問題ではないか」と、いうことだと思います。で、電力不足は起こっていないと、いうことでもう少し聞きたいんですけれども、あの、福井県の大飯原発がですね、2013年9月に定期検査のために止まってから、鹿児島の川内原発が再稼働するまで1年11カ月の間、日本社会は原発の電力無しで過ごしました。しかし、電力不足というのは起こっておりません。で、たとえばですね、これは電気事業連合会の定例会見資料を見たんですけれども、昨年夏の最大電力はですね、どの電力会社も供給力に大変余裕があってですね、福島原発事故前の2010年夏よりも低いと。もっとも使用率が高かった東京電力、四国電力でも92%という水準で、関西電力は88%でありました。全体で見ても、原発がある程度動いていた2010年と比べ86・4%という水準であります。で、年間の電力使用量もですね、2010年度以降で2014年度が最小ということなんですが、これは私は省エネ、あるいは節電がですね、やはり定着してきたことの表れではないかと思うんです。3月28日の関西電力の記者会見でですね、八木社長自身が「節電にご協力いただきながら電力の安定供給に大きなトラブルがなかった」ということを発言されております。先ほど火力の話は出たんですけれども、少なくともですね、関西電力管内ではいま原発は一つも動いていない、電力不足も起こっていないと。で、この事実を見れば、あのー京都市のね、答弁で「原発に依存しない電力供給体制ができるまでの間」という、この話については、成り立たないのではないかと、思うんですけれども、その点はいかがですか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)えーと・・・関西電力管内で、電力不足が起こっていない、状況ということでございますけれども、これは先ほども申しましたように、火力発電への依存度が高いということ、それと、あの、ええ・・・市民生活や、経済活動を確保するために、市役所でも率先して実行ですね、節電の取り組みをおこなったり、市民や事業者のみなさまにもご協力いただく、そういう節電対策を実施してまいりました結果でございまして、えーそういうこともありまして、えー電力不足は、回避できていると、考えているところでございます。

(→足立・地球環境・エネルギー政策監)若干補足をさせていただきます。えー火力発電の大幅な増大、それから、もちろんいま、やまね先生のご指摘のありました省エネ・節電の努力、ま、こういったものも相まって、電力の供給不足は生じていない、これはそのとおりだと思います。電力の供給不足が万一にも生じますと、突発的な停電、あるいは計画停電であっても、市民生活、事業活動、そういったところに大変な影響を与えますし、場合によっては生命も脅かされると、いうことで、供給不足は絶対あってはならないということが大前提だと思いますが、先ほどの、火力を大幅に増大さしているという現在の状況を、どのように評価するかという、やはりこのことも大事ではないかと、いうふうに考えております。えー市会決議にもありますように、電力が足りておれば良いということではありません。やはり持続可能で安心安全な電力供給体制が確立されているかどうか、こういうことが、必要な観点ではないかと、考えております。そういう意味で、現状では、真に環境負荷の小さい、安心で安定的な持続可能な電力供給体制には、いまだなっていないと、あのこうゆうのが我々の基本認識でございます。

◆やまね/えーまあその「電力の供給不足は生じていないけれども、火力を大幅に使っていることをどう評価するのか」と、いうお話だったと思うんですが、で、まあ、要は少し言い換えますとですね、「原発を再稼働してもしかたがない」、容認する理由としては、そういう火力発電の問題があるということでよろしいでしょうか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)原発稼働を容認する理由があるのかということでございますけれども、真に環境負荷の小さい、安心で安定的な持続可能な電力供給体制が構築されましたら、えー原発を稼働させる必要はなくなると考えているところでございます。

◆やまね/このCO2削減の問題ですとか、温暖化対策というのは、この原発の問題を論じる時にずっと言われてきたことであります。あの私もあらためて調べたんですけれども、経済産業省、それから電気事業連合会の資料を見ますとですね、東日本大震災・原発事故後ですね、たしかに火力発電が増えてですね、CO2の排出量も増えているんですよね。2012年、2013年は増加をしております。しかしですね、2014年には減少に転じていると。で、原発がある程度動いていた時期、2011年度とですね、同水準になっております。ですから、エネルギー政策としてね、温暖化対策として、持続可能なエネルギー政策として考えた場合にですね、原発を動かさなければCO2削減できないという話は、私はこれ成り立たないんじゃないかと、思っているんですけれども、その点はいかがでしょうか。

(→森元・地球温暖化対策室長)はい、あのいま議員からご指摘がありましたけれども、我々といたしましても、CO2削減、削減するために、原発を動かさないといけないと、いう立場に立っておりませんので、やはり、えー、エネルギー政策の充実と、一方で、えー先ほどから政策監や柳沢部長が答えていますように、安心で安定的な供給体制、これどのように考えていくかという部分と、出てきておりますので、CO2の削減をするために原発を動かすと、いう単純な立場には立っておりません。

◆やまね/ありがとうございます。あの、「CO2のために動かす立場には立ってない」と、これはあの大事な点だと思うんです。で、あのーたとえばですね、温暖化対策を議論する場で、実はいま原発はもう見向きもされなくなっていると。でーあの、先ほどCOP21の話もありましたが、昨年12月パリで開かれたCOP21にですね、世界の原発関係者が原発をアピールするために、展示や講演のために乗り込んだと。で、これあの、日経新聞のですね、3月28日付のコラム「経営の視点」というところに出てたんですけれども、「服部拓也・日本原子力産業協会前理事長」が、こういうふうに言っております。「原子力に追い風になると期待してCOP21の会場を回ったが当てが外れた」と。「どの国も再生可能エネルギー一色で、再生エネはイノベーティブだが、原子力は在来型技術とみなされて関心が薄かった」と振り返っておられます。再生可能エネルギーが、やはり温暖化対策の中心であってですね、原発というのは過去のものになっていると、いうことで、やはり原発再稼働の理由としては、いま言われましたように「温暖化対策」っていうのは私は理由にならないんではないかなと、いうふうに思います。

そこであの、もう一つお聞きしたいのが、経済の、あの、コストの問題です。で、いま新聞記事なんかをずーっと見てましたらですね、この原発の再稼働について、経済界からは、「電力料金を安くするためには原発再稼働しかないんだ」と、こういう声がくり返し述べられております。しかし私は、あの先ほど冒頭に答弁していただきましたようにですね、原発事故で何が起こったのかと、いうことを、真剣に受け止める必要があるんじゃないかと思います。福島では、たとえば農業、酪農、それから漁業、これやめざるをえなかった人がどれだけいるのかと。お店をやめざるをえなかった人がどれだけいるか。生業を失って自ら命を絶った人もおられる。地域経済とかですね、暮らしに影響を与えたね、これ影響は計り知れないと思うんです。慣れ親しんだ故郷を離れざるをえなかった人もたくさんおられます。こういう点をですね、考えますと、経済活動、あるいは電力料金、これを原発再稼動の理由にしていいんだろうかと。そのためだったらこういう危険と隣り合わせでもしかたないのかと。それが突き付けられたのが福島での事故だったんではないかと思うんですね。2月29日には高浜原発4号機が緊急停止をいたしましたが、その時に京都府の担当者がこう言っております。「電気料金を下げられると言って焦って動かし、安全を壊すような話ではないはずだ」と、怒りの発言をされておりまして、私もその通りだと思ったんですが、経済活動というのを再稼動の理由とすることは許されないと私は思ってるんですけれども、その点はいかがですか。

(→足立・地球環境・エネルギー政策監)えーもう世界の共通認識になってると思いますけども、安全性の確保というものが、最優先である、このことは原発だけに限りませんけども、あらゆる発電方法通じて一番大事なことだと思っております。で、福島第一原発事故以後、原子力規制委員会、設けられて、新しい規制基準が策定をされて、そのなかで、えー、新しい基準で、まあ、審査をして、それをクリアしたものについては、必要最小限の範囲で稼働さしていくということが、まあ国の方針としてはまあ、示されたわけでございます。ですので、その安全性の評価、そういったものをきちっとするということが前提のうえで、えー、必要性をしっかり説明をして、稼働していく場合にはあの、稼働される、これがあのこれまでから私どもがくり返し、あの、求めてきた基本スタンスでもありますし、えー、安全性を犠牲にして、経済性のために、動かすということを、我々は是認している立場ではございません。

◆やまね/えー、「安全を犠牲にして経済を優先させる立場でもない」と、いうことを言われました。あの、ただですね、「必要性の説明」ということが大事だということを言われたんですけども、その必要性ってのが、何かということがいま問われてると思うんですよ。で、私先ほどから言っていますように、電力の供給体制っていうのは理由にならないと、温暖化対策ってのも理由にならない、で、経済の問題でもですね、理由にならないとしたら、必要性ってのはどこにあるのか、その点、もう一度お答えいただけますか。

(→足立・地球環境・エネルギー政策監)いまおっしゃった要約は、少し正確でないというふうに思います。電力の供給体制というのは、どういう供給体制かということは、先ほど申し上げたように、環境負荷の、小さい、こんなかには、当然、CO2の削減、日本は国際公約をしてるわけですから、それの達成も入ってきますし、供給体制自身も持続可能で安心安全な、そういった電力の供給体制が確保されたらということでございます。くり返しになって恐縮ですけど。それから経済性のことは、ただいま申し上げましたとおりでございますし、安全性との関係も申し上げましたとおりでございます。

◆やまね/まああの、CO2の問題はですね、先ほども言いましたように、2012年13年は増えましたけどね、2014年には減少に転じてると、これはしっかり見ておく必要があると思います。で、電気料金の問題について一言指摘をしておきますが、「電気料金が安くなる」ということが言われますけれども、安くなるどころかですね、この原発を動かす限りですね、巨額のコストがかかると。莫大な損害賠償、すでに想定の10兆円という枠を超えてですね、いま事故対応や損害賠償でかかるということが確実になっておりますし、たとえば、ヨーロッパでも、フィンランド、フランス、イギリスなんかでですね、当初4000億円程度とされていた建設費が2~3倍になって、イギリスなんかではですね、固定価格買取を35年間政府が保証する破格の待遇をして、ようやく辻褄を合わせております。で、事故が起きればもちろん、損害賠償など大変なコストがかかりますけれども、事故がなくてもですね、高い買い物というのが原発の実態だと思います。もちろん安全対策をすればするほどお金がかかりますし、それは市民や企業への負担となってふりかかってくると、言われておりますので、私は、こういう点を見ればですね、暮らしや経済や、あるいは財政に深刻な影響をもたらしたエネルギー政策を、どうして続ける必要があるんだろうかと。原発こそ電力料金や、あるいは、財政問題で重大な負担となってしまうと、こういう認識はあるでしょうか。どうですか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、えーと、原発が大変なコストがかかってしまう施設だというお話でございますけれども、それが電気代の値上げにもつながる、そんなお話かと思いますけれども、原子力発電、えーたしかに、コストもかかるかと思いますので、えー京都市といたしましては、そういう原発から、脱原発という姿勢を取りまして、再生可能なエネルギー、そういうものにシフトしていくという政策を、進めているところでございますので、その原発のコストと、えー電力料金ということにつきましては、それぞれの電力会社さんのお話だと思いますので、そちらにつきましては、詳しいコメントは私どもからはできないと考えているところでございます。

◆やまね/えーもう最後にしますけれども、あのいま言っていただいたようにですね、たしかに原発はコストがかかると、だから脱原発が大事なんだということは、私どもも共感をいたします。で、いま申し上げてきましたように、原発の持つ特別な危険という問題ですとかですね、電力の安定供給の問題、それから、温暖化対策では世界では相手にされていないという問題ですとか、莫大なコストがかかると、で、こういう問題を見ますとですね、エネルギー政策として「総合的に考える」と言うんであれば、原発というのはもう今すぐやめるしかないのではないかと思います。

で、最後に、お聞きしたいのは「京都市の可能性」についてであります。あのーこの間、「風力発電が設備能力で原発を超えた」という報道がありました。京都新聞の2月20日付によれば、風力発電は2015年末時点で4億3242万kW、原発は2016年1月1日時点で3億8255万kWということで、国際エネルギー機関もですね、「2030年代初めまでに再生可能エネルギーが石炭を追い抜いて最大の電力源になる」という見通しがあるということであります。で、これはですね、たとえば、産経新聞に載っていたんですけれども、関西電力自身がですね、丸紅と一緒に茨城県に計画している火力発電所の記事でありますが、これは火力発電所ではあるんですが、「燃料に間伐材や建築廃材などを集めた木質ペレットを使うことで石炭の使用量を削減」するということでありました。関西電力自身もですね、やればこういう再生可能エネルギーに取り組む力を持っていると、私これ見て思いましたけれども、京都市はこの間、株主提案もされていると思いますし、京都市内には技術力をもった企業もたくさんあると思います。150万都市ですけれども、森林も多くて、高いビルも少ない京都市というのは、私は低エネルギー社会に向けてですね、もっともっとリーダーシップを発揮できるのではないかと、そういう可能性を持っている都市ではないかと思っているんですけども、そのあたりについて認識はいかがでしょうか。

(→柳沢・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、いま先生のほうからお話のありましたようにですね、関西電力が火力発電所、石炭から木質ペレットに、材料を変えているというお話でございますけれども、これはあの私どもが平成24年度から株主提案で関西電力の経営改善というものを強く求めております。これの一定の成果の表れではないかと思うところでございます。えーそれと、再生可能エネルギーですね、風力発電を例に出してお話をしてくださいましたけれども、再生可能エネルギーの普及につきましては、24年3月の市会決議にもございますように、原子力発電に依存しない、持続可能で安心安全な電力供給体制を構築していくために、これからしっかりと進めていかなければならないと考えております。えーこのために、本市では指定都市で構成しております「指定都市自然エネルギー協議会」で、門川市長が設立以来会長を務め、政策提言を行っているところでございます。また、門川市長が、東アジア地域理事会議長に就任しておりますICLEI(イクレイ)におきましては、イクレイが主催します国際会議等へ本市の取り組みを発信したりもしておりますし、また、イクレイと連携しながら、本市の小学生向け環境学習プログラムでございます「子どもライフチャレンジ」をマレーシアで導入しておりまして、27年度はマレーシアの223校で実施されたところでございます。えーさらに、昨年12月に、パリで開催されましたCOP21に合わせまして、本市の環境政策をPRするため、地球環境・エネルギー政策監を代表団として派遣した、そういうこともしているところでございます。引き続きですね、「京都議定書」誕生の地といたしまして、環境共生、そして、持続可能なエネルギー社会の形成に向けて、リーダーシップを発揮していくように、努めてまいりたいと考えているところでございます。

◆やまね/えーすいません最後にします。あのーいま言っていただいたように、株主提案ですとかですね、それから指定都市の会議ですとか、本当にいろいろと取り組みはされていると思います。で、やはり、せっかくそういう立場でがんばっておられるわけですから、やはりここはですね、「再稼働も認めず、全ての原発を廃炉にしよう」と、こういう決断をしてこそですね、再生可能エネルギーの導入・普及に取り組む市民や、あるいは企業の後押しになるんではないかと、思います。世論調査でも一貫して原発再稼働反対が過半数になっておりますので、たくさんの方にですね、支持していただける道であると思います。あらためて「将来的にゼロ」ということにとどまらず、もう一歩進んでですね、「再稼働を認めない」という、この立場にもぜひ立っていただきたいと、このことを強く求めて、終わりたいと思います。

2016年5月10日【くらし環境委】文化市民局/一般質問

(更新日:2016年05月12日)