伏見の酒蔵ミニチュア作品の常設展示を(2015年10月22日/くらし環境委・文化市民局・やまね)

http://youtu.be/wJ_WL1FQtlE?t=1m

◆やまね/よろしくお願いします。私ですね、昨日の京都新聞でも報道されていることなんですけれども、昨年12月のくらし環境委員会で陳情審査もおこなわれました、伏見桃山城運動公園内のお城に、伏見の酒蔵の町並みを再現したミニチュア作品が残されておったと。耐震構造の問題でお城が閉鎖をされて、長年その作品が眠ったままになっていたため、市民の方から「酒蔵の町並みを再現した貴重な作品を多くの市民の目にふれる場所で常設展示を」との陳情が昨年ありまして、昨年12月のくらし環境委員会で自民党・しげ議員も「これはもう伏見区役所に置いたらええのちゃうか」と後押しをいただいていた件でございます。

この10月8日からですね、伏見区役所西側の上下水道局南部営業所のショーウィンドウで期間限定での公開が始まりました。地元のみなさんもですね、自分たちの声を京都市が受け止めてくれた、要望が前進したということで、大変喜んでおられたことをまずお伝えしたいと思います。作品を作られたミニチュア作家の内山正一さんも「ずっと眠ったままになっていた作品が日の目を見て大変嬉しい」と語っておられました。昨日の京都新聞でも報道されているとおりであります。

そこでですね、作品を所管されているスポーツ振興室で、最初にお話がいったのが伏見区役所と、今回実際展示をしてただいたのは上下水道局ということでですね、いろんな部局をまたがって連携していただいた結果なわけですけれども、この間努力された中身ですとか経過について、市民のみなさんも大変関心を持っておられますので、簡単でけっこうですので、ぜひご報告いただけますでしょうか。

(→松田市民スポーツ振興室長)はい、あの、ただいまございました伏見桃山状のキャッスルランドのお城の中にありました、伏見の酒蔵のミニチュア模型、あの内山正一さんというミニチュア模型の作家の方が作られて、まあ当時キャッスルランドが開園してる時に、まあお城の中で展示がされてたということでございます。

えーその後京都市のほうにお城のほうの譲渡がございまして、えーその酒蔵につきましては、貸出等という実績もあるんですが、まあ基本的にはお城の中で、保存されておったというような状況でございまして、まあ今もご指摘ございました、また昨年も当委員会の中で陳情もございまして、活用の部分につきまして、まあこの間伏見区役所さんのほうとも協議をしながら話をしてございました。えーただしちょっと区役所さんのほうのスペースにつきましても、まあスペース上の問題とか、管理上の問題もあるということで、えーちょっと若干時間もかかっておったんですが、区役所さんのほうのあっせん協力という部分もございまして、ちょうどこの春に開所致しました伏見区役所の西側のもう正面に、上下水道局さんの南部営業所というのが新しく建てられました。まあその正面、道路に面してですけれど、展示ギャラリーという部分も併設をされましたので、まあちょうどその場所が活用できるということで、今回まあ3カ月間というような予定ではございますけれど、その模型の陳列という形に至ったところでございます。

◆やまね/はい、ありがとうございます。伏見区役所のですね、1階にはそれこそ伏見のお酒が展示されているコーナーもありますし、それから京都市で制定された「日本酒乾杯条例」、これ「条例の目的」で「本市の伝統産業である清酒による乾杯の習慣を広めることにより,清酒の普及を通した日本文化への理解の促進に寄与することを目的とする」と、「本市の役割」としては「清酒の普及の促進に必要な措置を講じるよう努めるものとする」とありますし、「市民の協力」という項目には「本市及び事業者が行う清酒の普及の促進に関する取組に協力するよう努めるものとする」と、こう書いてあります。

で、私はこの作品というのは、この条例の趣旨にもつながる、京都・伏見の歴史を発信することのできるものだと思うんですけれども、いまお話がありましたようにですね、作品の公開が期間限定で3カ月間ということでですね、12月末までしか決まってないということで、このままいけばですね、3カ月たったらまた見られなくなってしまうということなんですけど、市民の方はですね、やはり「常設展示」をと、求めておられますので、現状としてはその後の展望はどうなるのか、教えていただけますでしょうか。

(→松田市民スポーツ振興室長)えーただいまありましたように、現時点で、えーその後という分についてはまだ決まってないというところでございます。あの、ま、区役所さんのほうも、当然気にはしていただいているという部分もございますが、まあ、あの基本的に区役所さんのほうでは期間、1週間2週間の展示やらという事例はあるみたいなんですが、なかなか常設というのも、ええまあ管理上の問題等も含めて課題があるというふうにお聞きしてございます。

あの、かといって伏見の酒蔵というような部分もございますので、伏見の中で、どっか展示できるような場所につきましては、今後も私どものほうも、ちょっと検討していきたいなというふうには考えてございますのと、あとまあ今回この実際市民の方々に見ていただくことによって、あの製作者さんのほうともお話しはさしていただいておるんですけれども、あの「うちでこういうのを展示したい」とか、そういった希望があれば、そういった部分への貸し出しとか、そういった部分も検討はしてまいりたいなというふうには考えてございます。

◆やまね/ありがとうございます。あのいろんな可能性を探ってはいただいていると思うんですね。現在、作者の内山正一さん、陳情者の市民のみなさんも、どこか新しい展示場所がないかということで探しておられるんですけれども、まだ見つからないのが現状であります。で、あのここはちょっと一般論として聞きたいんですけれども、たとえばですね、文化財ですとか、美術品、伝統工芸品なんかの作品、保存、管理、あるいは展示などはですね、文化市民局のどこが担当されているのか。教えていただけますでしょうか。

(→松田市民スポーツ振興室長)あの、いろいろとそういった部分のものによって違いはございます。あのまあ歴史的な分とか文化財的なものにつきましては、歴史資料館さんとか、文化財保護課さんのほうの管理の考古資料館さんとかございましたり、美術工芸品につきましては美術館とかいうものもございます。こういう民芸品という部分につきましてのちょっと取扱いについては、まああのはっきりしない部分もあるんですが、いま私どもスポーツ振興室におきましては、まあ伏見の桃山城の運動公園の管理の一環のなかで、まあ伏見桃山城の管理も含めてさしていただいて、まあその中に、近鉄さんが残していかれたものやということで今私どものほうで管理をさしていただいてございますので、えーまあ今後、いろいろな活用の部分につきましては、まあ関係部署とも連携をとりながら、対応ははかってまいりたいなというふうに考えてございます。

◆やまね/はい、あの今おっしゃっていただいたようにですね、あの私最初不思議に思ったのは、こういう作品がなぜスポーツ振興室で担当されているのかと、最初事情がわからなかったもんですから、いろいろ教えていただいたんですけども、そうすると今言われたように、この酒蔵のミニチュア作品というのは、ミニチュア作家の内山正一さんが20年前に、近鉄の伏見桃山城キャッスルランドから依頼されて製作をされて、で、2003年の遊園地閉鎖にともなってですね、作品がお城と一緒に京都市に譲渡されたと。で、そういうなかで、伏見桃山城運動公園ということで、その中にあるということで、いまスポーツ振興室が担当されているというお話をうかがいました。

で、たとえばですね、いま伏見区では昔ながらの酒蔵がどんどんどんどん減ってしまって、その跡地に次々とマンションですとか、大型店ができてくると、いうことで町並みが壊れていくことに大変あの、京都・伏見を愛するみなさんからも、心配の声が寄せられております。だからこそこの作品がですね、京都・伏見の歴史・文化を伝える市民の財産だと思いますし、学術的にも非常に貴重なものであります。京都新聞がこういう形で取り上げたのも意味があることだと思うんです。で、スポーツ振興室に大変ご尽力いただいてるわけですけれども、やはり私は、スポーツ振興室というのは、その名のとおりですね、スポーツの振興、あるいは、そういう環境整備というのが、本来の仕事であると思うんです。ですから、この作品の性格からいって、やはりその活用を考えるにふさわしい部署に、ぜひ所管を移すべきではないかと。文化市民局をあげてぜひ努力いただきたい、最後にその点だけ、ご見解を聞かせていただけますか。

(→松田市民スポーツ振興室長)あのーまあ今ご意見ございましたように、伏見桃山城の中にはこれ以外のものもございまして、えーまあこの間、先ほどの歴史資料館さんとか文化財保護課さんのほうに、まあ活用できるものにつきましては今移管作業等々整備をさしていただいております。ただしこのちょっと民芸品というものにつきましての取り扱いについては、えーまあ、ちょっとまだどういう形がいいのかという部分の課題もございまして、まあいま現状になっているようなところでございます。ま、先ほども申し上げましたように、まあ、関係部署等と連携をしながら、あの、有効な利用ができるような、えー内容を検討してまいりたいなというふうには考えてございます。

◆やまね/今回ですねまあそういう意味で区役所さんや水道局さんも連携をしていただいて、限定公開していただいたってのはやはりその価値をですね一定認めていただいたからだと思うんですね。やはり過去に、京都市に譲渡された際に、えーそれをちゃんと所管を移して保存管理していくという対象からはもれたかもしれませんけど、今回市民のみなさんからそういう陳情が出されて、こういう形で公開が実現して、京都新聞でも報道されている、まあそういう作品ですので、ぜひ引き続き検討を求めて、終わります。

2015年10月22日【くらし環境委】文化市民局:一般質問「伏見の酒蔵ミニチュア展示について」

(更新日:2015年10月26日)