世界遺産の景観と住環境守れ【二条城編】北西角の駐車場計画は、あと10台減らせば撤回できる!(2015年10月22日/くらし環境委・文化市民局・井坂博文議員)

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◆井坂議員/この間のくらし環境委員会での質疑と昨日おとといの市長総括質疑を踏まえたうえで、この陳情をどう受け止めるのかってことなんですけど、まず最初にお聞きしたいのはね、昨日の副市長の説明の中で、要は平たく言えば「最初のボタンのかけ間違いがあった」と、これに近い表現であったんですが、「最初の説明が回覧だったのでまずかった」と、つまり、一軒一軒の説明、あるいは住民に対してまとまって説明会を開くとか、そういうのがなくて東側ばっかりに思いがいって北西側が薄くなったと。ま、こういう表現があったんですけど、これは局も同じ思いなのか。どうですか。

(→土橋文化財担当部長)はい、あのこの計画案を作りまして、1月から2月にかけて作りまして、市民意見募集をおこなったところでございます。で、その際に、周辺住民の方への周知ということで、各学区の会長様でありましたりですとか、町内会長までは、ご説明を申し上げ、回覧のお願いをしたところでございますけれども、やはり、計画地の、本当に直面される住民の方にはですね、やはり一軒一軒まわって、丁寧なご説明が必要であったのではないかと、ゆうふうには思っておりまして、その点につきましては、心から反省しているところでございます。

◆井坂議員/あの、反省しはるのは謙虚に反省しはっていいことだと思うんですけど、だけどね、それをね「手の問題」だというふうに歪曲をしたらね、元も子もないというふうに思うんですよ。つまり、説明のしかたが丁寧でなくて、回覧でまわしたっていうぞんざいな方法だったからあかんかったんだと、いうことを教訓にしたら、これ何にもね、生かされないというふうに思うんですよ。あらためて思うんですけど、行政の立ち位置というか、行政の姿勢がね、問われているというふうに思うんです。つまり、どなたかも言いましたけど、観光のためやったら多少はね、目つむってもらってもいいんちゃうかと、こういう気持ちがみなさんのなかになかったのかと。つまり二条城の中に観光客をためようと思ったら、大型バスで大量輸送・大量動員・大量移動してもらうっていうことが必要だと。そのためにはバス駐車場を、東側の景観守ろうと思ったら北西角に持ってかなしゃあないんだと、ゆうような思いがなかったのかと。そこの点についての反省はありますか。

(→土橋文化財担当部長)今回の計画につきましては、東側空間の安全面、景観面を考えまして、計画したものでございます。その際に、エントランス広場をもうけることによりまして、駐車場の面積が減る、そのことによりまして、それまで東側で観光バス30台を停めることができていたものを10台しか確保できないと。ゆうことになりまして、残り20台をどうしようかということで、さまざま検討してきたところでございます。はじめから北西という案があったわけではなくてですね、はじめは東側のほうで何とかならないかということも案の中ではあったわけですけれども、やはりその、ま、経過の検討の中で、東側では無理だということで、西南も含めてですね、検討しましたが、まあ物理的にといいますか、広さ的に可能であるのがあの部分であったということで、やむなく計画したものでございます。

◆井坂議員/うん。やむなくそこになったって言うけど、さっき説明あったように、もう一回やっぱり見直してみたら、東側の自動車スペースのところを使ったらそこに20台分はめることができるっていうね、結論が出たわけでしょ。だから何でね、真剣に、それを最初に考えなかったのか。もちろん私はね、北西角を10台にするってことを前提にして東に20台持ってきたらいいという意味で言ってるんと違いますよ。最初は無理だと、東側では。というふうに思ってたのが、やれ北だ西だ南だと考えて結局もう一回東にもどってきて、当初は10台分しかあかんというところを、20台やっぱりいけるなということが、考えつくことができたわけでしょ。だったら何でど真剣にね、最初に考えてこなかったのか。安易に東守るために北西角にまわしたらいいと、ゆう発想があったんではないかと。そこにはやっぱりバス30台ありきと、ゆうのがあるから、ところてん式にどんどん回していったらそういう北西角っていう案が出たんではないかなと、いうふうに思うんですよね。だからそういう意味で、今回東側をもう一回見直して20台できると、ゆうふうになった経緯ね、で、それをきっちりと説明してもらえなかったら「やっぱりよく考えたらできますわ」なんてね、そんな説明を地元で言ってみなさい、地元はね怒りますよそんなん。自分たちは20台来るっていうことでね、とんでもないと思ってるのをね、10台できるというのを「よく考えたらできました」なんていうのを言われたら、その間の生活、よく言うけどね、精神的苦痛を含めた責任どうとってくれるんだと。ゆう声が出てくるのは当たり前ですよ。そんな説明をするつもりですか。どうですか。

(→土橋文化財担当部長)今回見直しました、東側空間で20台確保できるというお話ですけれども、元々バス駐車場として10台がありました。で、秋の繁忙期にはですね、これ計画には書いてあるんですけれども、普通自動車駐車場、計画では120台、東側空間にあります。で、秋の繁忙期にはですね、この駐車場の、東側と西側に車を停めるようなってるんですが、東側の駐車場を、バスが通過するバス専用道路として使うということで、元々普通車の自動車駐車場は、120台から半分くらいに減る予定でございました。で、今回、再度の見直しをするなかで、このバスの車路の部分にバスを停めると。ゆうことで見直したものでありまして、元々はですね、普通車の駐車場の車の通路、それと、バスの通路っていうのを2本用意してたわけです。計画では。そこをですね、バスの車両を駐車場にして、若干普通車の自動車駐車場の利用者には、ご迷惑をかけることにはなろうかと思いますけれども、そこを一本にして、えー計画を見直したものでございます。

◆井坂議員/そしたらね、まあ五十歩百歩譲って、そういうふうに真剣に考えたらそういうことができたと、ゆうんであれば、もう10台分何とかならないんですか。もう10台分何とかなったら北西角の計画はゼロにすることができるわけでしょ。そこでねあらためて立場を聞きたいのはね、産業環境局で、観光行政として、このバス駐車場問題をどう考えるのかと、いう点で質疑をしたんですよ。そしたらね、観光局はあんまり考えてなかったですよ。なんで考えてないかっていったら、観光バスと自動車と公共交通使って、どれだけの人が二条城に来てるのか、そのシェアを調査したのかっていったらね、「してない」って言うんですよ。してるんだったらば、それはやっぱりバスが必要なんだなという点はね、理解できると思うんだけど、なんでバス30台分を前提にしてんのかと。そこからやっぱり考え直さないといけないんちゃうかなと思うんですよね。つまり大型バスの30台っていうのが、やっぱりどうしても必要だっていうふうに言うんだけども、そこの発想を変えてね、大型バスによる大量移動・大量輸送ではなくて、もっと公共交通機関を使った二条城への接近、それを考えることができないのかと。たとえば今日も部屋で話してたんですけどね、天龍寺。あそこも世界遺産でしょ。だけどね、天龍寺に大型バスで人がいっぱいいっぱい来ますか。やっぱり嵐電で嵐山駅で降りて、そこから歩いて散策しながら天龍寺に行かはるわけでしょ。そういうことかて、街のど真ん中にある二条城で、同じ世界遺産で、その景観を守るっていうんであれば、コアゾーンを壊すことなく、そういう方法でね、もっと発想の転換ができないのかと、いうふうに思うんですけど、いかがですか。

(→土橋文化財担当部長)えー二条城の観光バス30台が必要という、ところにつきましては、これまでの実績を踏まえて、実績によって設定しているものでございます。また、天龍寺にはバスの駐車場が少ないとおっしゃられましたけれども、嵐山にはですね、えー市営駐車場でバスの駐車場も大きいのがあります。そういった意味で、えー、まあ、二条城にはそういったところが周辺にございませんので、二条城の中で30台確保することを考えているところでございます。

◆井坂議員/ま、そういう理屈でやりとりをずっとしてきたわけなんですけど、この陳情の最後に、住民の方、会の方がおっしゃってるのは、あくまでも見直し検討ではなくて「白紙撤回」を望むと。こういうふうに書いてあるんですよね。で、今度説明会をやったとして、まああの、森委員(京都党)は「そこに市長が出るべきだ」と、こういう話もしてはりました(市長総括質疑)。で、市長が行ったとしても、会のみなさんの思いは変わらないと思うんですよね。だから、そういうことを考えた時に、あえて最後に聞きますけど、見直して10台にする、あるいは、160mの伐採を80mにし、130本が80本にすると、桜や紅葉は残すと、こういう見直しがさっき説明あったんだけども、文字通りの白紙撤回してゼロベースでやり直すという選択肢っていうのはないんですか、みなさん方の中に。

(→土橋文化財担当部長)先ほども申し上げましたが、えーその30台というのは、これまでの実績を踏まえて設定しているものでございます。で、今日、観光客が非常に増加している、また、外国人の観光客も非常に増えているという中で、30台を減らすという選択肢はないのではないかというふうに考えておりますし、えー、まあ、これを仮に、えー減らした、30台ではなく、20台に仮にしたとしてですね、やはりその周辺のウロツキ交通であったり、えー不法駐車であったり、そういったことで、周りの住民の方に、ご迷惑をかけるっていうことは、二条城を管理している文化市民局としては、できません。

◆井坂議員/それはウロツキを前提にしているからであって、ウロツキをしないようにどうすんのかも含めて考えるべきではないかと、いうふうに言ってるんですよ。つまり、繁忙期、観光の繁忙期、超繁忙期、そしてオフのシーズンありますよね。で、オフのシーズンであれば、あそこの10台分置いたとしても、使わない可能性があるっていうふうにみなさんは言ったわけでしょ。だとすれば、そこをベースにして考えて、繁忙期、超繁忙期、の間について、そのバス30台必要だというふうに言うんであれば、北西角に置く予定の分を、どうにかできないのかと、いうことかて考えられると思うんですよ。みなさん方はそういうことを考えることができるから東側のところを10台しかないところを20台置くと、いうところを考えついたわけなんだから、オール京都市で、おもてなしというふうに言ってるんであれば、都計局、産業観光局とも連携しながら、オフの段階をベースにして何とかできないのかと、いう点もね、ぜひ考えていただきたいと、いうふうに思います。終わります。

2015年10月22日【くらし環境委】文化市民局:陳情審査「二条城北西角への駐車場設置計画の撤回を求める陳情」について

(更新日:2015年10月24日)