京都市立芸大の入学金廃止を(2026年3月4日/予算特別委・文化市民局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いいたします。私からは、京都市立芸術大学の授業料や入学金について、主に聞きたいと思います。まず市立芸大における授業料や入学金の独自の減免の実績についてなんですけれども、直近の年度を、直近でわかるところで、何人の学生さんが減免をされているのか、その内訳も含めて、そしてその総額がいくらになるか、まずお答えいただけますでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい、京都市立芸大の減免の実績の状況でございます。直近の実績といたしましては、令和6年度、79名の学生さんに減免をしております。減免の総額は1235万円となります。79人の内訳といたしましては、留学生が16人、院生が48人で、学部生が15人というふうになっております。

◆やまね/はい、わかりました。ありがとうございます。それでこの京都市立芸大の学費、授業料負担についてなんですけれども。現在の年間授業料は53万5800円と。で、入学金が28万2000円で、市外出身者の場合は48万2000円ということになっているかと思うんですけども。

そこで、もう2つ確認したいんですが、この数年、国公立大学の授業料値上げということが非常に問題になっているわけですが、市立芸大においては、昨年度、今年度、あるいは来年度、授業料や入学金は変わっていないという理解でよかったかですね。

それからもう1つが、直近では、この授業料と入学金それぞれの年間の収入総額というのはいくらになるでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい。授業料・入学金の変遷でございますが、近年、京都芸大が公立大学法人に移行した平成24年度以降、ずっと変わってございません。直近の実績額といたしましては令和6年度でございますが、授業料収入が5億5615万円、入学金の収入が1億3583万円となってございます。以上でございます。

◆やまね/はい、わかりました。平成24年度以降は値上げなどもされていないということだと思います。授業料収入はだいたい約5億5000万円、それから入学金の収入は約1億3000万円ほどだと思います。つまり、合わせて約7億円分ほどの新たな負担があれば、学費の無償化ができるということになると思います。

で、今、公立大学が率先して無償化に取り組んで、国に高等教育の無償化を迫っていくというのは非常に重要だと私は思っているんですけれども、せめてこの1億3000万円ほどでできる「入学金を廃止する」ということが、京都市の判断でできないのかどうか。この点いかがでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい。経済的な困難を抱えておられる学生に対する支援策、負担軽減策につきましては、国の制度などに基づきまして、個々の学生の状況に応じて適切に対応しているところでございます。

また、あわせて京都芸大では、独自の授業料減免制度により、留学生や大学院生などに対して授業料の減免といたしまして、入学後奨学金等を受給しても、なお経済的理由により授業料の納付が困難な学生に対しまして、世帯所得金額が基準を下回る場合に授業料の減免を行っているところでございます。ですので、入学金の廃止については大学では検討されてございません。

◆やまね/はい。入学金の廃止については検討されていないということですが、そもそも大学の入学金制度というのが日本独特のものであって、韓国も同様の制度があったそうなんですけど、2023年にはもう廃止されたと聞いておりますし。

私は、この今の日本の中で「入学金廃止」ということを京都市が決断をすれば、「芸術を学ぶならまさに京都市で」ということで、もう内外にこの文化芸術、若手アーティストの育成、京都市は本当に本気で取り組んでいるということを訴えることもできるし、何よりも学生さんの支援になると思いますので、ぜひこれは検討していただきたいなと思っています。

それで、代表質問のときに奨学金返済支援についても取り上げたんですけれども、こういう声もいただいております。「入学金の納付期限が早すぎる。祖母に借金をして納めなければならなかった」という声とか、「アルバイトを始めたり奨学金を受け取った後の入学後にすることはできないんですか」という声も若い方からいただきまして。確かに通常、どこの大学も合格発表から1週間、2週間ほどで入学の手続き期限が来るわけですけれども、この京都市立芸大において、入学金の納付についてもう少し余裕を持たせることができないのかどうか、この点はいかがでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい。京都芸大の入学金の納付状況でございますが、まず2つある学部のうち美術学部では、合格発表が今年度で言いますと3月6日の午後4時と。それから入学金の納付の手続きについては3月13日から3月15日までに行っていただくことをお願いしております。で、音楽学部については3月20日の午前11時に合格発表で、その入学金の納付等手続きは3月25日から3月27日までに行っていただくことをお願いしております。

で、大学ではこの入学手続きの完了をもちまして入学意思の最終確認とさせていただいておりまして、限られた定員の中で確実な入学者数を把握し、教育環境を整える必要がございますので、入学金は入学に伴う初期の事務経費などにも充てるような、そういった性質上、原則として事前の納入をお願いしているものでございます。ただ、委員からいただいたご意見につきましては、大学にも伝えてまいりたいと考えております。

◆やまね/はい。本当に今、学生さんの負担軽減というのを考えていただきたいと思いますので、検討いただきたいと思います。

それから次に、国の財政措置についての姿勢を少しお聞きしたいんですけれども。公立大学の場合、私学助成や国立大学の運営交付金というような制度がなくて、現在は公立大学の運営に要する経費というのは、普通交付税の基準財政需要額の中に算入されているということだと思います。元々は公立の医科大学の経常費補助金だとか、看護系学部に対する補助だとか、それから芸術系大学に対しても独自の支援措置があったわけですけれども、ところがこれが平成15年度を最後に廃止をされているということでございます。

そのもとで、これ門川市長の時代、2023年、令和5年11月ですけれども、「令和6年度の国への緊急提案・要望」の中に書いてあるんですが。「市立芸大のさらなる発展に向けた支援」として、「大学の安定的な運営のため、地方交付税において、大学が果たす役割や実態に見合った基準財政需要額となるよう、公立大学学生1人当たり単位費用の大幅な引き上げを求める」としておられました。

で、公立大学学生1人当たりの単位費用が、すべての種別で減少傾向にあることを指摘をされていましてね、京都市が。「令和4年度の芸術系の単位費用が79万円である一方、京都市立芸術大学では令和4年度決算ベースで、学生1人当たり228万円の経費を要している」ということを訴えておられるんですよね。

で、そこで2点お聞きしたいんですけども。昨年の6月に提出された国への要望を見ますと、新たに文化芸術系の学部・学科で学ぶ学生の支援についても触れられているんですけれども、この市立芸大の記述は、巻末の提案・要望一覧の中に項目としては入っているんですけれども、説明資料の中からも省かれております。で、松井市長になってからこの位置付けが変わってしまったのかどうかですね。変わっていないなら変わっていないということでいいんですけれども。それがまずお聞きしたいのと。私、この高等教育の無償化、公立大学への国の財政措置というのは、ちゃんとやってもらわないといけないということで、しっかりこれを求めていくべきだと思いますが、この点のお考えはいかがでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい。まず1点目、京都市立芸術大学のさらなる発展に向けた支援の国への要望でございますが、こちらについては、昨年の要望では項目に掲げておりまして、引き続き文化市民局から国の担当部署には同じ内容の要望は提出をしてございます。ですので位置付けが変わったということではなく、継続して国には要望しているという状況でございます。

また2点目、国への要望でございますが、国に対しては支援の充実や運営費交付金の総額確保などを要望しております。国において、令和6年度から「高等教育の修学支援新制度」の中間層への対象拡大などがなされまして、令和7年度から多子世帯への学生の授業料無償化が開始されておりまして、そういった動向を注視しながら、引き続き国への要望は取り組んでまいりたいと考えております。

◆やまね/ですから位置付けとしては変わっていないということですね。はい、わかりました。重要なことだと思いますので、頑張っていただきたいと思います。

それでですね、京都市においては文化市民局に文化芸術都市推進室というのを設けておられて、この京都市にとっては、この文化芸術というのは重要な都市特性だというふうに思うんですね。それで今回、宿泊税も改定をされて、その使い道として「観光課題の解決」とか「都市基盤整備」なんていう話も出てきているわけですけれども。私は、京都が京都であり続けるためには、文化芸術、今日もお話ありました文化財とか歴史的建造物とか伝統産業分野をきちっと守っていく、そして発展をさせていく、そのための予算をやはり抜本的に増やしていただきたいというふうに思っております。とりわけ伝統産業や芸術を志す若者を支援することは、京都市の都市特性から言っても大事ですし、担い手を作っていくという点でも非常に重要だと思いますので。これ局として、そうした分野への予算増というのは、これは財政当局には求めておられるのかどうか、この点ちょっとお聞きしたいと思います。

(→市田・文化市民部長)はい、ありがとうございます。まず文化芸術分野についてですけども、これまでから宿泊税を財源として幅広い文化施策の方、文化市民局では展開しているところです。

一方、京都市立芸術大学への運営費交付金についてもおっしゃられたのかなと思うんですが、こちらの方は、将来の文化芸術を担う人材育成という面がありますが、やはり教育的側面ということが大変大きいので、一般財源により賄っているというところでございます。

引き続き文化市民局としましては、市民の方、また観光客の方にご理解いただき、宿泊税の充当先については、財政当局の方に協議をしながら有効活用させていただきたいと思っております。

◆やまね/はい。最後にですね、西京区の芸大跡地について私も少しだけお聞きしたいと思います。これまでも、京都市議会には、芸大卒業生や芸術家の方、あるいは市民の方から、「市民が使える公共施設にしてほしい」とか「文化芸術の拠点となるような施設にしてほしい」というような陳情が提出されたこともありまして、この間、売却検討されてきたけれども頓挫をして、現在は先ほどもありましたように土壌汚染対策のためにストップしている状況ということで。

そこで2点お聞きしたいんですけれども。私はやはり売却ありきではなくて、今だからこそ地元や市民の皆さんの要望を改めてきちんとお聞きして、再検討する必要があるんじゃないかということでお考えを聞かせていただきたい。それから2つ目に、あのグラウンドについては汚染をされていないと聞いておりまして。であれば、暫定的にでも周辺住民の皆さん含め市民の皆さんが使えるように、あるいは現在の芸大には広いグラウンドがないわけですから、これもずっと私求めてきてるんですけれども、芸大生の皆さんがサークル活動等で使えるようにすべきではないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

(→吉岡・文化芸術都市推進室・京都芸大・文化連携推進部長)はい。跡地活用に関しましては、行財政局において進めていただいているところではございますが、文化芸術の拠点等も含め、京都市が自らの用途として跡地を使用する予定はございませんでして、民間活力により、洛西地域、西京区の活性化、ひいては京都全体の活性化に寄与する活用を行うという方向性で進めております。

また、芸大跡地の活用を進めるにあたりまして、行財政局において様々なご意見を聞いてこられております。文化芸術施設だけでなく、企業の誘致、商業施設、教育施設などの跡地活用に関しては多種多様なご意見をいただいているということでございます。

活用の方向性を文化芸術施設に限定するものではございませんが、民間事業者から文化芸術の拠点整備という視点で優れた活用計画をご提案いただければ、今後の再公募の手続きの中で適切に評価させていただきたいと行財政局からは聞いております。

また、2点目のグラウンド等の暫定利用の件でございます。現在、敷地内の一部の区画が要措置区域に指定されたために、法に基づきまして適切に対応を進める必要がございまして、対応が終わるまでの間は、関係者以外の方の立入を禁止するという、そういった状況を継続する必要がございます。関係者以外の方が立ち入り、何らかの活動を行われますと、土地の使用履歴を上書きすることになりまして、再度土壌調査を行わなければならない可能性がございます。調査だけで数千万円規模となる経費をまた重ねて支払うということは困難でございますので、暫定利用はできないというふうに考えております。

◆やまね/そうした「土地の使用履歴が上書きされる」という話が、そういう事情があるというのはなるほどと思いましたけれども。しかしですね、やはりあのグラウンド自身は有害物質は検出されていないわけですよね。ですので、そのグラウンド自身が汚染されていないにもかかわらず、大変長期間の間、広大な土地が学生や市民の皆さんが使えないというのは、大変これはもったいない話だと思いますんで、ぜひともですね、暫定利用が何とかできないのかということは引き続き検討いただきたいと思います。終わります。

2026年3月4日【予算特別委】文化市民局/市立芸大の入学金廃止を、芸大跡地は市民のために活用を

(更新日:2026年03月04日)