陳情審査:京都駅前の高さ規制緩和求める有識者会議のまとめは撤回を(2026年5月26日/まちづくり委・都市計画局・やまね)

*京都市の説明

(→吉田・まち再生・創造推進室長)それでは陳情第4617号「京都駅前の再生に係る有識者会議の意見まとめの撤回等」につきましてご説明申し上げます。陳情者につきましては記載の通りでございます。

次に要旨でございます。陳情内容は2点です。1点目は、本年4月に本市に提出されました京都駅前の再生に係る有識者会議からの「意見まとめ」の撤回を求める。2点目は、市が開催する有識者会議に対して外部団体等の意見書・声明を参考資料として提出する基準の公表を求めるものです。

その理由についてです。「昨年4月に京都商工会議所の都市整備委員会委員長から市長宛てに提出された『京都駅前におけるまちづくりに関する意見書』は、第1回有識者会議に会議資料として提出されたが、同年11月に京都弁護士会会長から市長等に提出された『京都中央郵便局建て替え計画に対する意見書』や、本年3月に提出された『京都駅前の高層化計画に反対する会長声明』は、その後の有識者会議に会議資料として提出されず、議題に上がらなかった。

弁護士が法律によって強制加入とされる京都弁護士会会長の声明・意見書を資料として提出せず、商工業者の自由意思で加盟する京都商工会議所の一委員会の委員長の意見書が参考資料として提出されていることは、市が経済的発展に関する意見のみを取り上げ、それに危機感を抱いた基本的人権を擁護し正義を実現することを使命とする団体の会長からの意見・声明を無視し、有識者会議の結論をまとめたことに他ならない。市内の団体による声明や意見書を市役所内で恣意的に取捨選択した上で議論された有識者会議の意見まとめは、公平な議論の結果ではないため撤回すべきである」とのことです。

この陳情に対する本市の考え方についてご説明いたします。まず1点目について、有識者会議は陳情にあります商工会議所や弁護士会からの意見書や声明を含め、関連して提出されたご意見やパブリックコメントなどについて、全ての内容を全委員に共有しており、特定の意見を恣意的に取捨選択して議論を行ってはおりません。

陳情にある弁護士会からの意見書等の扱いについては、前回のまちづくり委員会でもご質問がありましたが、改めて考え方も含めてご説明させていただきます。弁護士会会長から市長等への「京都中央郵便局建て替え計画に対する意見書」については、その表題にありますように、個別の建築計画に対する問題や都市計画及び環境アセスメントといった行政手続きについての市に対する意見書であり、有識者会議で議論するテーマに沿うものではないことから会議の資料とはしておりません。また、この3月に有識者会議宛てに提出された「京都駅前の高層化計画に反対する会長声明」については、本市が受け取った後、各委員へ速やかにお伝えしております。なおその内容は、新景観政策や世界遺産保護の観点から高さ規制緩和に反対する旨のものでしたが、それまでの有識者会議ですでに景観や世界遺産からの眺望への影響などを前提に検討は行われていたことから、会議の資料とはしておりません。

以上、本市としましては、有識者会議の検討テーマや提出された時点での検討状況から、会議当日の資料とするかに違いはあるものの、内容については全て有識者会議に共有を行っており、第7回会議において座長からも発言がありました通り、弁護士会会長声明を含め様々な方々からのご意見の内容を全て踏まえた上で議論が行われておりますので、意見まとめの撤回を求める必要はないと考えております。なお、有識者会議の意見取りまとめのみならず、様々な方々からご意見が出ていることは市としても受け止めております。今後、市としましてもしっかりと検討してまいります。

次に2点目について、市の開催する有識者会議等への意見書等の扱いについては、個々の内容、会議の趣旨、提出タイミングなど、状況によって判断すべき要素が多岐にわたります。そのため形式的な基準は定めておりませんが、「市民参加推進条例」における本市の責務として、「市政に関する市民の意見、提案等を総合的に検討し、これらに誠実に応答するとともに、それらの内容を市政に適切に反映させるよう努めなければならない」とありますので、その規定を踏まえ、その時々の状況を判断しながら適切に対応してまいります。以上でございます。

*議員の質問

◆やまね/よろしくお願いします。改めまして、陳情も出されておりますので、何度もこの間議論をしてきている問題ですけれども、今回、有識者会議において、京都駅前の高さ規制緩和を求める京都商工会議所・都市整備委員会の意見書は資料として配布されたのに、高さ規制緩和に反対する弁護士会の意見書が、なぜ資料として配布されなかったのか、まさに4月の当委員会で私が質疑をした問題ですけれども。やはり市民の方から見てもですね、疑問を持たざるをえないということではないかなという風に思います。

で、今回指摘されてるのは、私はそこまで指摘をできなかった問題なんですけれども、弁護士会っていうのは、弁護士の皆さんが法律によって強制加入されるものであるのに対して、商工会議所はですね、商工業者が自由意思で加盟する団体ということで、なぜより幅広く公的な性格を持つ弁護士会の意見書がですね、配布資料にも議題にもならなかったのか。ま、この過程を見ますと、京都市はあくまで事業者の声を優先しているのではないか、あるいは批判的な声には耳を傾ける姿勢がないのではないかと、市民の方々に映ってもしかたがないのではないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっとあの、弁護士会からの意見書は、あ、商工会議所からの意見書につきましては、まさにこれから、様々な背景を踏まえ、京都駅前のあり方の検討を始める段階で提出されたものであり、かつ会議の直前だったということで、当日参考資料として、お示ししたものでございます。

で、その後、3月にありました、会長声明につきましては、世界、景観や先ほども申しましたが、景観や世界遺産からの眺望等へ、眺望への影響など、えー、について指摘されてるものでございまして、その内容につきましてはすでに、有識者会議で、検討を、行われていた内容でございますので会議資料としておりません。ま、あの、しておりませんが、委員に対しては、情報の共有をしております。

◆やまね/あの、今のお話だと、まさにこれから始める段階で、直前だったので資料を配布したっていうことですから、もし同じ時期に、弁護士会の意見書が出ていたら配布資料になっていたということでしょうか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっと、仮にということでございますけども、あの、そういった視点、え、が、いう定義がありましたら、え、会議資料になった可能性は、あると考えます。

◆やまね/はい、ま、会議に、資料になった可能性があるということです。で、私は不思議なのはですね、やはり第1回有識者会議のわずか3日前に開かれた商工会議所の一委員会による意見書が資料配布されたことなんですけれども。ま、先ほども少しご説明はあったわけですけれども、なぜこの資料を配布するという判断になったのか、外部団体の意見書・声明を参考資料として提出する基準がどうなってるのかですね。ちょっと改めてご説明いただけますか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっと今回の、有識者会議の設置でございますが、えっと、えっと、えと、ま、個別、あの、ま、今回のあの京都駅前の再生について、え、様々な、知見から、検討していただくという形で、設置をしております。で、その、京都駅前の、内容にあの、それにつきましての、商工会議所からの、意見でございましたので、参考資料という形でさせていただき、あの直前だったというタイミングもありますので、事前読み込みとかいうそういう、時間もない中で、提出、あの参考資料として当日資料としております。

◆やまね/それで、その資料配布をしようと判断をしたのは、誰なんでしょうか。有識者の方々から「これ配布資料にしてくれ」という要望があったのか。それとも有識者会議の事務局は京都市ですかね。京都市の判断なのか。これはいかがでしょうか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっと、えっと、ま、あの、有識者会議の、資料として、え、配布しようと考え、あの、判断したのは、京都市でございます。

◆やまね/判断したのは京都市と。で、先ほどですね、弁護士会の意見書のほうなんですけれども、これが、配布資料にならなかったわけですけれども、この理由としては「すでに検討していたから資料にしていない」という話があったんですよね。で、ただ、むしろ私は逆で、検討していた議論があったんだったら、なおさらのこと資料として配布すべきだったんじゃないかと思いますが、いかがですか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっと、あの、繰り返しになりますけども、え、そこで提出されている景観や、えー、世界遺産からの、眺望っていうことにつきましては、すでに、え、議論、有識者会議のほうでも議論を行ってその、え、議論の内容を、え、まとめて、今回、まとめる前の、会議の前に出されたということでございますので、えー、有識者会議等とも相談しまして、え、会議、情報は共有しましたけども、会議資料としては提出しておりません。

◆やまね/有識者会議とも相談してっていうことをおっしゃいましたけれども、じゃ、弁護士の、弁護士会の意見書については、京都市だけの判断ではなくて、有識者の会議の皆さんも「これは配布資料として必要ない」と言われたんでしょうか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)あの、有識者会議に、えー、言われたというか、あの、会長、あ、座長とも、え、相談しまして、議論が、終わってる、えー、内容ですので、もうすでに、議論してる内容ですので、えー、情報は共有した上で会議資料として、えー、提出しないことに決めております。

◆やまね/もう一度確認しますけれども、京都市だけの判断じゃなくて、有識者会議の方の、委員の先生方の判断も、弁護士会の意見書を配布資料にしなかったという判断には、有識者会議の方の判断も含まれてるということですね。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)あの、ちょっとあの、正確にちょっとあの、言葉遣い、ま、あの、正確性がなかったので、あの、改めて説明させていただきますけど。まず1点あの、京都中央郵便局については意見書でございます。え、弁護士会からの。それと、え、3月に出されたのは、会長、弁護士会の会長声明でございます。

で、先ほど申しましたけども、中央郵便局の意見書につきましては、個別の建築計画に対する意見書でしたので、これについては、宛先も京都市でしたので、京都市の判断として、今回の有識者会議のテーマに沿わないということで、え、あの、資料としては提出しておりません。

で、3月に提出された弁護士会からの声明、会長声明につきましては、え、届いた段階で、座長宛てでもありますし、すぐ翌日には座長にも、えー、共有させてもらって、その後、全委員にも共有させていただいた上で、先ほど申しました通りすでに議論の、進んだ内容でしたので、情報共有した上で、会議資料には扱ってないということでございます。

◆やまね/はい。その、ま、私がやっぱりおかしいと思うのは、議論が進んでいたから、議論が終わっていたから、配布資料にしなかったということなんですけれども、まさにそういう議論がされていたけれども、やっぱり弁護士会として会長声明としては「こうじゃないですか」という意見をそこで出たわけですから、それは議論が終わってるとか終わってないかって話じゃなくて、これまで議論してきたことに対して弁護士会から会長声明としてこういうことが意見が出てきたっていうことはですね、きちっとやっぱり会議の公式な資料として配布されなければですね、公平な議論とは言えないんじゃないですか。いかがでしょうか。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)ええ、ま、あの、会議資料として公開はしておりませんけども、ま、そういった議論、あの、意見が声明が出されていることは共有されております。また、あと弁護士会からのほう、弁護士会の声明につきましても、えー、すでに弁護士会のウェブサイトで、広く、公開されておりまして、ええ、ええ、こ、あの、その、それも踏まえて、え、あ、広く公開もされております。で、あの、座長のほうからも第7回の、ええ、会議の中でも、弁護士会からの会長声明、出ていることにつきましても、言及された上で、それらも含めて、えー、ええと議論を行ってきたということで明言されておりますので、ええ、ええ、議論をされているものと、考えております。

◆やまね/ま、あの、客観的状況として明らかに公平な扱いではないと思いますよ。私はどう見ても。で、情報共有してるとおっしゃるんですけれども、情報の共有ってのは結局どういうやり方だったんですかね。その委員の先生方、お1人お1人にメールを送ったということなんでしょうか。この情報共有の方法について教えてください。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)えっと、会長声明はまず、えー、弁護士会のほうから、京都市のほうにメールなり、あの、送られてきております。で、宛先につきましては京都市長、え、京都市ですね、それと、有識者会議の座長ということになっておりましたので、翌日に、私どもは、座長のほうには、え、その本、本文というかその、会長声明のほうを送らせていただいてます。で、え、あ、会長ですいません。あの、座長のほうに送らせていただいております。

で、座長のほうから各委員に、え、ま、有識者会議ですので、え、展開するということで、確認、あ、聞いておりますし、その後の、打ち合わせ等においても各委員、あの、受領したという風に聞いておるんで、参加されてる有識者会議の委員は共有してるということでございます。

◆やまね/えっと、そしたら座長のほうから、あの、会長声明ですね。座長のほうに京都市としてはメールを送って、そして座長さんのほうから各委員の先生方に共有されて、で、各委員のお1人お1人には京都市もそれが届いていることを確認したっていうことですね。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)はい、その通りでございます。

◆やまね/最後にしますけれども、やはり有識者会議としてですね、高さ規制緩和を求める経済界からの意見書が、公式に資料配布をされて、で、オフィス集積によって収益を上げることができる、利害者でもあると思うんですけれども、オフィス仲介業者の声は非公式に聞いてですね、で、地元商店街の声は聞かなかった、地元住民の声も聞いていない、で、弁護士会の声明も配布資料としない、会議で議題にもされていない。その中で作られたのが意見まとめ案であり、意見まとめですよね。そういうことですね。

(→吉田・まち再生・創造推進室長)はい。えっと、議員ご指摘のあの事業者のヒアリングについては、あの、この間、まちづくり委員会でも非公開、あの、公文、あ、あの、非公開ということで、え、させていただいておりますけど、あの、議論の内容については、え、第6回のほうで、ええっと、え、公開しております。

それと、先ほどあの商店街につきまして、意見を聞いてないではないか、直接のヒアリングは行っておりませんけども、今回、え、有識者会議のほうで行いましたパブリックコメントにつきましては、各、え、京都商店連盟会長であります、連盟会、え、でありますとか、えっと、エリア内の各商店街の、え、理事長等には、え、事前に、冊子を持っていくと、で、ご説明させていただくとともに、パブリックコメントの冊子につきましては、今回京都駅前の、えー、ま、議論してるエリアに、え、範囲内にあります、え、住戸につきましては、6000、全住戸に、配、配布を、実施して、意見、え、パブリックコメントを、周知して意見募集を行ったという形が取っております。

◆やまね/あの、これも何度も私言ってることなんですけど、パブコメが出た時点では、もう大体議論のまとめになってるじゃないですか。で、その結局最終的に出たものもですね、そのパブコメで出されてきた時にはもうほぼ出来上がって、結論が出てきたものが大体そのままになってるわけで。結局パブコメはやった、市民意見募集はやったというけれども、結局そこに示された案は、作られた段階ではですね、やっぱり広い市民の皆さんや商店街やあるいは弁護士会の意見は全く私は反映されていないと思います。

この過程を見ればですね、到底公平な議論がなされたとは言えないと、私も陳情者の方が言ってられるように、この有識者会議の意見をやっぱり撤回すべきだと思いますし、これを京都市の意見として具体化することは許されないと指摘をして終わります。以上です。

2026年5月26日【まちづくり委】都市計画局/陳情審査「京都駅前の再生に係る有識者会議の意見まとめの撤回等」

(更新日:2026年05月26日)