大型道路事業、堀川油小路地下バイパス計画は中止を(2026年3月3日/予算特別委・建設局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いいたします。私からは、大型の道路事業についてお聞きしたいと思います。これは行財政局が提出いただいた資料に書いてあるんですけれども、いわゆる「投資的経費」がですね、この間年々増えておりまして、5年前から増え続けておりまして、令和3年度611億円だったものが令和8年度には820億円になると。そのうち一般財源も令和3年度127億円だったものが令和8年度192億円ということになっております。もちろん、必要な事業も含まれていると思っていますけれども、本市においてはやはり、平成初期の大型事業の借金がですね、その後の市財政を圧迫したということは、「行財政改革計画」の際、京都市自身が分析されていたことでありまして、その点を踏まえれば、今後も大型公共事業については、将来負担の面からですね、慎重に検討されるべきであると思っております。

加えて、これ「京都府域新広域道路交通ビジョン」、これ令和3年3月に策定されたものなんですが、国立社会保障・人口問題研究所の推計が載っておりまして。京都市の人口がですね、2040年には2015年比で13.2万人減少すると、8.9%減少するとなっています。山城地域で16.8%、南丹地域で28.8%、中丹地域で23.6%、丹後地域で37%減と。こういう予測になっているわけですけれども。そういう人口減少社会と言われる中で、この大型道路の建設というのが、将来的に過大な負担となりはしないかということで、ちょっとご認識をまず伺いたいと思います。

(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい。大型公共事業が将来に負担にならないかというご質問かと思います。公共投資につきましては、将来世代に過度な負担が生じないように、適切なコントロール、これは必要やと思っております。京都市、今回の「新京都市戦略」におきましては、持続可能な行財政運営を確立していく中で、公共施設の老朽化対策、これらをはじめとする必要な投資を計画的に実施していくように、長期的な視点に立ってですね、将来過度な負担が生じない範囲で、当面の市債発行高を年450億円程度の目安と、されているところでございます。

インフラの整備はですね、先生も今お話ありましたけども、必要な事業たくさんございます。市民の命と暮らしを守る、また企業活動の活性化とか、そういったところで市民サービスの向上に繋がるものたくさんございますので、こちらについてはですね、しっかりと費用対効果を見定めながらですね、着実にやらなければならない事業はしっかり進めていくと、いうような認識でございます。以上でごいます。

◆やまね/はい。ですので「過度な負担が生じないように」ということなんですけれども。

それで同ビジョンですね、京都府のこのビジョンではですね、「京都市及び周辺地域」についてどう書いてあるかと言いますと、「渋滞の緩和」であったり、「災害時のリダンダンシー」であったり、「物流」、それから「周辺都市とのネットワーク強化のために」ですね、「必要な幹線道路の整備についても検討」というふうにあるわけですよね。ただ、その前段でどう書いてあるかと言いますと、「今ある道路をより一層効率的に利用すること、パークアンドライド及び公共交通機関の利用促進など、車中心の社会から人と公共交通優先の社会への転換を目指し」というふうにも書いてありまして。

ですので、やはりすでにある道路の維持管理であったり、老朽化修繕というのが、私は何より重要ではないかと思いまして、で、公共交通の利用促進で、車中心社会からの転換を目指すということであれば、やはり新しく大きな道路を造っていくことについては、やはり慎重さが求められるんじゃないかなと思ったんですけど、この点もう一度ご認識いかがでしょうか。

(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい。事業、道路整備の事業のことかなと思っておりますけれども。先生がおっしゃっている通りで、老朽化対策であるとか防災対策は極めて私も重要だと思っておりますし、ただし、やはり京都市の将来に向けてですね、都市が発展していく、さらなる都市基盤の強化を図っていくという意味では、新たな道路整備についても、極めてこれも重要だと思っております。したがいまして、こういう投資につきましては、こういう防災であるとか維持管理、それと新たな道路の整備、これについてはバランスよく、費用対効果含めて考えながらですね、取り組んでいくべきものと考えております。以上でございます。

◆やまね/はい。老朽対策、防災対策、非常に重要だというお話ありました。

で、もう一つ、「都市が発展していく」ということもおっしゃったんですけれども、確かにですね、高度経済成長時代のような、どんどん発展していくような、経済がどんどん上向きで規模が拡大していくような時代だったらそういうお話もあるかもしれませんが、ちょっとそういう時代とはやはり違ってきているんじゃないかなと。人口減少、先ほど紹介したような状況があるわけですし、そういう時代に「都市の発展のために」ということでどんどん大きな道路を造っていくということが、果たして時代に合っているのかということは、ちょっと申し上げておきたいと思います。

で、次にですね、堀川油小路地下バイパス計画について改めてお聞きしたいんですが。この計画については、「まずは交差点改良等の短期的対策を進める」ということで、国土交通省がいくつか対策を実施されてきたと思います。一つは、令和元年10月にですね、九条油小路交差点から八条油小路交差点間(南進)の車線運用見直しと。それから令和2年2月に、八条油小路交差点(南進)の路面標示、案内看板設置、それから歩行者青時間短縮。それから令和2年7月には、堀川塩小路交差点(北進)のコンパクト化ということで、横断歩道橋階段の一部撤去、及び停止線・横断歩道の前出しなど実施されてきたと思います。

で、この対策実施からすでに6年、7年ほどが経過しているわけですけれども、令和6年度の「第1回京都府域渋滞対策協議会」でその効果が報告されておりまして、「八条油小路から九条油小路で速度が向上」「対策前後で速度の改善は見られる」というふうにあるんですけれども。

そこで2点伺いたいんですが。これ数字としてはどれくらい改善されたのか、少し詳しくご報告いただけないかということとですね、それから、これらの交差点改良にコストとしてはどれくらいかかっているのかですね。国が出しているのか、市も出しているのか、この点分かれば教えていただきたいと思います。

(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい。堀川通の短期的対策、国土交通省の取組についてでございます。今、具体的にどういう効果があるのかということでございますけれども、先生も資料を見ていただいているかとは思うんですが、ETC2.0というものがございまして、それで車の速度が一定どういう状況になっているのかというのが分かるというような分析ができるものでございますけれども。

これを見た限りではですね、一部、旅行速度がよくなった区間もあるということでの、今回この改善が見られるということかと考えております。ただ私これ実際見てみますとですね、旅行速度の低いところというのはまだまだかなり残ってございますので、こちらについては抜本的な対策も含めてですね、まだまだ必要な対策があるんかなと考えております。

あと、コストの話です。コストにつきましては、申し訳ございません、ちょっとこれ国土交通省のやっている事業でございますので、私ども持ち合わせておりませんけれども。国土交通省の中での、維持管理と言いますか交通安全対策の予算で行われているものということで聞いてございます。以上でございます。

◆やまね/分かりました。そしたら今、コストについてはちょっと国土交通省に確認していただいて、もし出せるようであれば、ぜひ資料として提出いただけないかと思います。後ほどお諮りください。(→個人資料として相談することに)

それでですね、私もこの資料を見ておりまして、九条油小路交差点付近でこれまで速度がですね15km未満、20km未満だったものが、30km未満まで改善されているところもあるということです。で、それから、この令和7年度の今年度の資料を見ますとですね、「短期的対策の効果検証及びさらなる対策の検討」というふうにあるんですけれども、この、ここで言う「さらなる対策」というのはですね、まだまだ短期的対策としてできることがあるのか、それとも、もう地下バイパスを掘るしかないという意味なのか。これ、いかがでしょうか。

(→小田・建設企画部技術企画担当部長)はい。今、先ほど申し上げました通り、国においてですね、ETC2.0で得られるデータを活用して、車両の速度等を確認してきているところでございますけれども、今現在、これまでやってきた国の短期的対策実施後においてもですね、まだまだ速度低下する区間というのが時間帯によって依然広く残ってございますので、抜本的な課題解決にはまだ至っていないというところでございます。

これについてはですね、短期的対策も含めて検討もありますけれども、抜本的な対策もですね見通して、これ短期的対策もやられているものでございますので、今ある道路のですね、まず機能を、十二分に発揮させる取組をするとともにですね、さらに抜本的な対策についても並行して、我々としてはやっていただきたいと思ってますので、国に対しては要望していくというようなところでございます。以上でございます。

◆やまね/これ資料を見ますとね、交差点の歩道橋や歩道上にビデオカメラを設置してですね、渋滞状況を撮影されているということなんですね。これ令和6年10月8日に撮影されてるんですけど。分析結果の一つとして書いてあるのが、「油小路東寺道北進部分で、ホテルや商業施設が立地しているため、観光バス、タクシーをはじめとした路上駐停車が多く、進行阻害が発生」ということなんですよ。ですのでね、これ別に大きな道路を新たに造るとか以前の問題で、観光バスやタクシーをそういうところに停留・滞留させなければですね、まだまだ改善できる余地があるということだと思うんですね。

この堀川油小路地下バイパス計画のルートはですね、京都高速道路計画時に堀川線としては事業費大体1200億円と言われた、試算されたものでして、現在の物価高騰を考えれば、建設費コストはですね、さらに高くつくんじゃないかという、可能性があるわけですね。で、だから、そもそもそれだけお金をかけても「整備効果が限定的」とされて中止に至ったのが京都高速道路ですので、それと比べればですね、今行われている短期的対策のコストというのは桁違いに私少ないんじゃないかと思うんですよ。まずはこの今やれる対策を徹底すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

(→小田・建設企画部技術企画担当部長)申し訳ございません。繰り返しになるかもしれませんけれども、もちろん短期的対策、今ある道路の改善、できるところは改善を図っていきますし、ただ、抜本的な対策についても、我々としては国に対して、今のボトルネックになっている現状を踏まえますとやっぱり求めていきたいと思っております。

昔話になって恐縮でございますけども、「将来道路ネットワーク研究会」、過去に府、国、あと学識者で構成される研究会ですね。これにおいてもですね、堀川通については近々の課題とされておりまして、やはり必要性、重要性ということがはっきりされておりますので、これについてはしっかり進めてまいりたいと思っております。

またですね、すみません長くなって恐縮ですが、先ほど先生の方から1200億円というお話もありましたけれども、これは当時、京都高速堀川線の概算費用として算出されたものと理解しておりますので、まだ現在ですね、堀川通の機能強化、抜本的な対策については、まだまだ国の方が調査を実施しているような段階でございますので、その整備内容であるとか、区間であるとか、構造であるとか、そういったものは決まっておりませんので。今の段階でそういう事業費についてはお話しできる段階ではないということは、改めてお伝えしたいと思っております。以上でございます。

◆やまね/はい。これまでもですね、これは指摘をしてきましたけれども、堀川油小路地下バイパス計画というのは、やはり今もアンダーパスになっている、さらにその下を通らざるを得ないわけですから、北陸新幹線延伸計画と同様、地下水への影響も懸念されると思いますし。国道1号線バイパスについては、これも取り上げてきましたけれども、「京都市中心部への交通集中」が検討課題となっております。それから鴨川東岸線第三工区については、そもそも信号も交差点もない道でありますので、拡幅の必要性そのものが疑問であると私たちは考えております。いずれも、巨額の財政負担となることを考えれば、必要のない事業ではないかと。

それよりも、市民の皆さんの生活道路ですね、白線が消えているところがいっぱいあるわけです。やはりそういう既存の道路の維持管理や、土木みどり事務所の体制強化などをぜひ優先して行っていただきたいと、このことを求めて終わります。以上です。

2026年3月3日【予算特別委】建設局/大型道路事業の検証を、堀川油小路地下バイパス計画は中止を

(更新日:2026年03月03日)