南浜地域の水害対策~国の責任を地域のみなさんへ押しつけるのはやめよ(2015年10月6日/決算委・消防局・やまね)

http://www.ustream.tv/recorded/74897568(34:40頃から)

◆やまね/伏見区選出のやまね智史です。よろしくお願い致します。えー私はですね、水害対策の問題について、とくに、えー伏見区南浜地域の今後の対策の問題についてお聞きしたいと思います。まず、「雨に強いまちづくり」ということで、いま上下水道局・建設局・産業観光局・消防局が「縦割りを排し、市民目線で政策融合」ということが言われています。これは大変大事なことだと私も思うんですが、消防局としてですね、各部局と、どういうふうに連携していくのか、いま大事だと考えている点など、まずお聞かせいただけますでしょうか。

(→岡口・警防部長)はい、えー「雨に強いまちづくり」の件でございます。現在えー、京都市消防局いまおっしゃりましたとおり、関係部局とともにですね、雨に強いまちづくりということで、えー業務推進をしているところでございます。で、えー、雨に強いまちづくりの中におきましてですね、そのなかにいろいろな、あー会議、グループがございます。えー「雨に強いまちづくり幹事会」であるとか、あーまた、ワーキンググループ、地区別検討会と、いうようなところでですね、いろいろ消防のほうも参画しているところでございます。えーワーキンググループにつきましてもですね、あのー、ま、警防部のほうから出席をしておりますし、地区別検討会については、京都市をですね、6つのグループに分けて、えー、その地区別の検討をしておるところですが、平成27年度からは、あー、全消防署、分署が参画することとして、すべてに地区別検討会、各消防署が取り組んでおるところでございます。消防局の取り組みと致しまして、水防体制の充実であるとか、あーそういったことを中心にですね、えーがんばっておるところでございます。以上です。

◆やまね/はい、ありがとうございます。それで、えー具体的に南浜、伏見区の問題についてお聞きしたいんですけれども、2年前の18号台風の浸水被害についてなんですけれども、その地域はみちはた議員(自民)も日頃から消防団で活動されている地域だと思うんですが、あのー当時ですね、中書島駅の西側の一帯が水に全部つかりまして、えー府立のプールも設備も被害を受けまして、えー十石舟の流れる濠川付近でも水がついたと。でー当時ですね、私も現地でいろいろお話聞きましたら、「雨が止んだ夕方になっても水が増え続けて、大変こわい思いをした」と、それからあの、「消防に電話をしたら、桂川で手がいっぱいだというふうに言われた」と、こういうお話もありました。で、当時のですね、浸水被害について、消防局として、その原因とか、経過についてはどんなふうに分析をされていますでしょうか。

(→岡口警防部長)はい、当時の分析でございますが、あー台風18号は京都で全国で初めて特別警報というような形で非常に大きな雨が降った、たくさんの雨が降った中身なんでございますが、実は昼頃には雨も止んでおりました。しかしながら、桂川のほうが水がですね、非常にまあ増えている、先ほどもありましたように増えているというような状態で、えー午前中をはじめですね、えー桂川水系の水を流すということで、えー淀川水系の水を、まあ一時止めているというような形になっておったと思います。で、それが今度、昼ぐらいからですね、桂川の水が流れ出したというようなことで、えー宇治川の水もどんどん流そうということで、えー水が増えたと、いうことで、えー濠川を始め、えーその宇治川に流れている河川がですね、えーあのー、出るところの、宇治川の水の水位が上がってしまったので流れなくなったと、いうようなことで、えー中書島を中心としてですね、えー水がつきだしたと、いうような状況で、分析はされております。

◆やまね/はい、えー今後ともですね、あの本当にそういう各部局をぜひとも横断して、えー連携を強めていただきたいと思うんですけども、そのうえで、いくつか地域からの要望が出されておりますので、紹介したいと思うんです。で、一つがですね、いまあの公益性という点で非常に重要な役割を担っていただいている自主防災への補助金の問題なんですが、これがまあ年間5万円ということで、えー地域の方から「京都市はいろいろやってくれと言うわりに補助金が少ないのではないか」と、「買わなあかんもんもいっぱいあるのに5万円では足りない。もっとアップしてほしい」という声もいただいているんですけれども、これもっと充実をさせていただくということはできないもんなんでしょうか。

(→西川安全救急部長)はい、えー自主防災組織の活動助成金の件でございますけれども、この制度は昭和62年度から始めまして、現在は、えー自主防災組織のみなさまが防災訓練などの自主防災活動に対して、えーそれぞれ年間5万円を限度に交付してるものでございます。ま、議員おっしゃられましたとおり、私費材の購入等は、この助成金を適用することはできない制度になっておりまして、えー、一部の地域のみなさまから増額について要望があることは、あー承知をしておりますけれども、えー市全体の補助金の見直しなどのなか、えー5万円をしっかり堅持してきた経緯もございますので、えー現在も多岐にわたり活動されているとは存じますけれども、えー財政事情も厳しいなか、自主防災組織の活動について、今後も5万円の助成をしっかりおこなっていきたいと、いうふうに思っております。

◆やまね/少し具体的な話を紹介したいんですが、たとえばそのヘルメットといいますか帽子でありますとか、えー旗ですね、それから火の用心の拍子木など、えーそういうものはあの、代々、次の会長さんに引き継いでいくということになってるそうなんですが、ある地域では「旗などはもう十年以上前に配られたもので、もううちの町内には残ってない」と。で、そこで「もう一度配ってもらえないか」と消防局に言いますと、「標旗を紛失した場合、再交付はできない。それぞれ自費で負担いただかないといけない」ということを言われて、で、具体的に旗の作成には12000〜15000円かかると、ポールが800円くらいと、そこで旗のつくる業者をですね3つほど紹介をされて「見積りとって安いところに言ってください」と、こう言われたというお話を聞いたんですけど、で、毎年の負担でないにしても、年間5万円の補助金のなかで、こういう出費があるというのは大変だと、いう声なんですね。やはり活動に必要なものはしっかり買えるようにですね、そういう補助金をしっかり充実させていただきたいと思うんですけれども、もう一度よろしいでしょうか。

(→西川安全救急部長)はい、えー、いま議員がおっしゃられたなかの、自主防災組織の標旗という旗につきましては、あーこれは昭和56年から交付しておりまして、もし新調される場合がありましたら、消防署のほうに言っていただければ、別枠という形になってると、別枠のほうで調達が可能だというふうに思っております。あとまあヘルメット、それから標識等につきましては、この自主防災活動助成金の適用にはなりません。あくまでも物を買っていただくだけになってしまいますと、自主防災組織の活動の活性化につながらないと、いうことから、現在ではその防災訓練でありますとか、研修でありますとか、えー広報活動でありますとか、えー自主防災会全体で活動していただいている事情について助成金を交付しているということでございます。

◆やまね/すいませんちょっと聞き逃したというか、もう一度、「別枠で調達が可能」というのは。

(→西川安全救急部長)あ、申し訳ございません。えー説明のほうが不十分でございました。旗につきましては、別枠で標旗の交付を致しておりますけれども、えーこれは自主防災組織が新規結成された時の場合でございますので、えー既存の自主防災組織の標旗については、いまのところ助成金の対象とはなってないということでございます。

◆やまね/えー、わかりました。えーそれとですね、もう一つ、もう一点なんですけども、いまですね、この南浜地域の、自主防災の方のところにですね、こういう話が実は来ております。えーこれ国土交通省からですけども「これからは三栖の閘門・洗堰と平戸の樋門、水門ですね、これを閉める作業を地域の人が担当してほしい」と。いうことで、あの実はすでに訓練もおこなわれて、今年7月には実際に大雨の時に出動もされました。で、自主防災のみなさんはですね、地域で何かあったら避難所の運営ですとか、いろいろやらなければいけないことがあるなかで、高齢化も大変ななかで苦労されておりまして、こういう声がありました。「もしもの時はいったい誰が責任を持つのか」「現場までたどり着けなかったらそういう時はどうするのか」、こういう声も寄せられているんですけれども、消防局としては、いまこういう事例があるということは、把握をされているでしょうか。

(→西川安全救急部長)はい、えー南浜学区の樋門の件でございますけれども、我々消防署のほうから情報を得ている中ではですね、えー、その開門については、南浜学区の自治連合会のほうが公募に応じられたと、いうふうに聞いております。で、その中で、えーそのメンバーの中にですね、えー南浜学区の交通対策協議員の方でありますとか、自治連合会の方でありますとか、自主防災部の副部長が1名、参画をされているというふうに聞いております。

◆やまね/えーこのですね、えー宇治川の水門の管轄というのは、そもそもは、国土交通省になりますし、それからポンプ場ですね、排水機場については、管理責任は市の建設局になると思うんですが、でー消防局の直接の管轄ではないんですけども、ぜひともちょっと聞いていただきたいことがありまして、平成26年5月31日(土)と、8月22日(金)、昨年の話でありますが、淀川の河川事務所伏見出張所で、国土交通省が住民のみなさんに対して「三栖洗堰並びに平戸樋門の操作に関する説明」をおこなっております。国土交通省がここで何を言っているか、あのー京都市の行政のみなさんにもぜひ聞いてもらいたいんで少し中身を紹介したいと思うんですが、2年前の、18号台風時の被害について、国土交通省として何を言ってるかってことなんですが、えー淀川、宇治川のですね、枚方から天ヶ瀬ダムまでの地域ですね、これ「河川事務所の担当者が4人しかいない」と。で「18号台風の時にはそのうち1人が育休中で、3人でまわしていた」と。で、「集中的な大雨で桂川、渡月橋が非常に大変で、あらゆる手をつくしたが、仕事の引き継ぎがうまくいかず、人手が足りずに回りきれなかった」と、こういう報告をしております。そして、水門の開け閉めについては「京都市の河川整備課に相談すると『市は対応できない。受け手がない、人手が足りない。市が受けたとしても地元に頼まないといけないだろう。府も同じことを言うはず。府は管轄も違う。消防局も消防団も同じだろう。観光協会の人もすべて地元民ではない』と言われた」っていうことをですね、国土交通省が地元のみなさんに説明をしていると。そこで地域の方にお願いをしたということなんですが。ここでこんな話もしております。「京都市は企業に丸投げして小栗栖の排水機場で問題が起こった。我々はそうじゃない。報酬を出す。自治連にお願いをしたら自主防災の方がいるということだったので公募をしたい」と、こういうまあ経過、説明があったようです。

で、あの形式上はですね、国交省の公募なんですよ。しかし、先ほども答弁のなかでもありましたけど、自治連合会に連絡して、そのなかでいろんな各種団体の方がおられて、その中には自主防の方もおられて、事実上、そういうみなさんが、あの、受けておられるわけなんですね。で、私これはちょっとひどいと思っておりまして、国交省が市の河川整備課に相談したというのは、本来なら行政が責任を持つべき仕事ではないのかと。そして国交省自身が、説明しているようにですね、枚方から天ヶ瀬ダムまで結局担当者が4人しかいないのが一番問題だと思うんですね。で、しかし、国交省は「人が足りない」と言って、京都市は、これは河川整備課の話ですけど、「うちは管轄が違う」とか「受け手がいない」と断られると。で、そのもとで、地域のみなさんがこういうふうにかりだされてしまっているというのが、ここが私は問題だと思っておりまして、で冒頭に私たずねたなかで、やはり連携強化というお話がありましたので、で、連携強化と言うんだったら、ぜひともですね、あのー消防局としても、現場の声として、国交省や市の建設局なんかに人員配置をしっかりやってほしいと、そういうことを求めるべきじゃないかと私は思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。

(→西川安全救急部長)はい、えー、いま議員がご説明された件、詳細についてまでは、消防署のほうからの情報得ておりません。えー消防署のほうが、あー学区の自主防災会長さんとですね、えー日頃から連絡を取っていると思いますので、その辺の状況を聞きながら、えーその雨に強いまちづくりの中でですね、えー他の部局のほうにも情報を提供したり、えーしていきながら、どういう状況にいまなっているのかという確認などをしたいというふうに思います。

◆やまね/で、これはやはり私は、管轄が違うということで、すましてはいけない問題だと思うんです。「管轄が違う」「管轄が違う」という話が積み重なってですね、地域のみなさんのところにこういうお話が来てる、というのが私は問題だと思うんです。で、決算をやはり見ればですね、あの消防職員も減らされていると。で、先ほどお聞きした自主防災への補助金も非常に少ないと。で、実際に起こっている問題についてもですね、管轄が違うから言えないとなったらですね、これではたして責任をはたせるんだろうかというのを思っておりまして、もしもこういう大雨の事態になりますと、自主防災のみなさん、地域のみなさんも、あのそれぞれやることがいっぱいあるわけですから。やはり河川というのは、行政の枠をこえて存在して、防災というのは各部局を超えてですね、連携をしないといけないということですので、ぜひとも人の配置も含めて、国と府と市と、それから関係部局で、少なくともこういう事例があることを、しっかりと情報共有をしていただいて、その解決をぜひとも考えていただきたいと、思いますけどもいかがでしょうか。

(→西川安全救急部長)はい、えーまず、あの担当の消防署のほうで、現状把握をしっかりさせていただきまして、えーまた、自主防災会のみなさまのご意見、ご希望なども聞いてうえでですね、消防署、消防局として、他の部局、または府、国のほうに、どのようなアクションを起こせるかについても、えーこれから調整をしていきたい、確認をしてきたいというふうに思っております。

◆やまね/えーやっぱり本来ですね、あの行政がやるべき仕事を、地元のみなさんに押しつけるようなことになってはいけないと、このことを求めて、終わります。

2015年10月6日【決算特別委・第3分科会】消防局質疑  

(更新日:2015年10月09日)