近鉄桃山御陵前駅の駅前・高架下に横断歩道設置を(2025年4月22日/まちづくり委・建設局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いいたします。私からは近鉄桃山御陵前駅の駅前の横断防止柵についてお聞きしたいんですけれども、まずこの駅前ですね、大手筋通の歩道が拡幅されて、大変歩きやすくなったということは、本当に良かったと思っております。歩行環境の改善ですね、この点については本当に地元の皆さん含め喜ばれてるということをまず申し上げておきたいと思います。

で、その一方で、2023年(令和5年)6月にですね、この駅前に横断防止柵が設置をされまして、通勤や通学等で近鉄の高架下を歩いて駅を利用されている方や、高架下のお店を利用されている方にとっては、大変不便になってしまったという面もあります。それから、足の不自由な方、それから高齢者の方、交通不便地域にお住まいの方が、駅前でタクシーにパッと乗れなくなりまして、大変困っておられるということで、結果的に市民、特に足の不自由な方の利便性が大きく損なわれてる現実がある。このことについてまずどう受け止めておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

(→黒井・道路建設部長)はい、大手筋通、大手筋通の整備でございます。大手筋通の整備につきましてはですね、元々、先生からご案内あった通りですね、整備前はですね、歩道の幅員が狭く、段差もあった、非常に歩きにくい歩道があったということでございます。特に近鉄の高架下でございますけれども、不適切な客待ちタクシーが列をなしてるとか、いわゆる乱横断と呼ばれる危険な横断が頻繁にあったということで、それらのことが、長年の地域の課題でございました。

今この大手筋につきましてはですね、この無電柱化・バリアフリー化事業、これを合わせて実施してございまして、今先生仰いました横断防止柵でございますけれども、京町通から道阿弥町通の間でございます、令和5年6月に設置してございます。合わせましてですね、地元のご要望も踏まえまして、京都府警におかれましては、道阿弥町の交差点に横断歩道を新設されたという状況でございます。

当初はですね、やはりこの道路環境、この変化に対しまして、道路利用者の方々から色々あの賛否も含めてですね、ご意見を頂戴いたしておりましたけれども、この柵を設置した後、また、横断歩道ができた後、約9割の方がですね、この横断歩道を通っていただけているという状況でございます。この高架下で見られました、いわゆるこの危険な乱横断であるとか、不適切なタクシーの客待ち、これについては概ね解消されてですね、事業区間全体に渡り、歩行者の安心安全、そして長年の地域の課題の解決ですね、また、秩序ある交通環境が確保できてるのでは、あると思ってます。

で、また、仰いましたその交通弱者と言われる、お年寄りであるとか、少し体にご不自由をお持ちの方に対してなんですけれども、当然道路としての安全性が高まってるということでありますので、そちらに対しても、しっかり安全性を確保できてるもんかなあというふうに理解してるところでございます。以上でございます。

◆やまね/実際に2年弱経ってどうかなと思ってたんですけど、今でもやはり不便だという声は寄せられておりますので、しっかり受け止める必要があると思っております。で、これ資料として要求しておきたいんですけれども、乱横断による事故、交通、この場所での交通事故ですね、2022年12月の陳情審査の際にはですね、「過去10年間で15件発生」していて、「そのうち歩行者を含む事故件数9件」「入院1ヶ月以上を伴うような大きな事故が2件」という答弁がありましたけれども、その柵ができて以降に、その事故件数がどうなってるか、これは後ほど資料として提出をお諮りいただきたいと思います。

で、その柵ができる前ですね、この2022年12月の答弁で「約4000人が南北を横断していた」という答弁があったんですね。で、もう1点確認しておきたいんですけども、この当該場所というのは、「横断禁止」ではないのではないかなと思うんですけど、この点はいかがでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)はい、今、委員仰られました区間につきましては、横断禁止の規制はなってございません。

◆やまね/はい分かりました。ですので、長年ですね、たくさんの人が行き交う場所であったと。で、法的にも横断禁止ではない場所に、横断防止柵が作られたわけです。で、先ほどもご答弁の中でご紹介いただいたように、駅の東のほうですね、道阿弥町通・大手筋の交差点の西側に横断歩道が新設をされたわけですけれども、私はですね、この「乱横断を防止する」とか「歩行者の安全を守る」ということが非常に重要な目的であるならば、高架下に横断歩道を設置すれば良かったのではないかと、今でも思ってるわけですけれども。元々あった人の流れをわざわざ断ち切って、わざわざこう迂するような形にしなければならなかった理由というのは、どういうところにあるんでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)はい、当該箇所ですね、横断の禁止っていう規制はされてないところではございますけれども、現場の状況で言いますと、当時はですね、やはり斜め横断であるとか、車両の直前直後これの横断、いわゆる乱横断と言われてる、道路交通法にも一定歩行者のルールが定められてるその横断の仕方ですね、そういう乱横断と言われるその横断の仕方が非常に多い状況でございました。で、それは地域の方々もですね、非常にご心配されてて、それに対する課題解決のために横断防止柵を設置したものでございます。以上でございます。

◆やまね/いやだから、その乱横断じゃなくてきちんと正々堂々と横断できるように、横断歩道を高架下に作ればスムーズにできてですね、わざわざ駅の東側、ちょっと離れたところに迂回をする、あるいは京町通りのほうに迂回をするようなことにならなかったのではないかということを申し上げたんですけども、いかがですか。

(→黒井・道路建設部長)失礼いたしました。えっと、横断歩道につきましては、京都府警さんのご判断によりますけれども、近鉄駅前への横断歩道の設置につきましてはですね、警視庁のですね、「交通規制基準」というのがございまして、その基準ではですね、「横断歩道の設置間隔は概ね100m以上を基本とする」ということになってございます。今委員仰っておられます、近鉄の高架につきましては、京町通の横断歩道とですね、間隔が約60m程度ということで、この交通規制基準に基づきまして設置は困難であると、京都府警において判断されている状況でございます。以上でございます。

◆やまね/おっしゃる話もよく分かるんですね。確かにその通りなんですよね。確かに警察庁の交通規制基準の留意事項に「横断歩道の間隔は市街地において概ね100m以上」と、「非市街地において概ね200mとする」というふうにあるんですけども、しかし、「ただし」ということでですね「通学通勤時、高齢者、身体障害者等の横断する場所や、商店街等で歩行者の横断が特に多い場所においては、設置間隔を短縮することができる」というふうにもあるわけです。

で、実際にですね、新しく設置された道阿弥町通のところの横断歩道と、京町通の元々の交差点のところの横断歩道は100m間隔そこもないわけですね。今の近鉄の高架下の新しくできた横断防止柵には看板が付いておりまして、南側から見るとですね、「横断歩道←(西へ)60m先」「→(東へ)25m先」というふうにあるわけで、足しても85mしかないんですよ。今新たに設置された横断歩道も100m以内の距離にあるわけですので、「100m以内に横断歩道を設置できない」という理屈は、私は成り立たないと思います。

で、もう1つですね、客待ちタクシーの対策のお話があると思うんですが、すでにですね、歩道が広がってますので、新たにそこに車道が狭くなってますから、以前よりはですね、そこに長時間タクシーがずっと停まってるなんてことはなかなか難しくなってる。で、しかも、もしも横断歩道を高架下にきちっと設置していれば、より対策になるのではないかと思いますし、道路交通法上は「交差点から5m以内」「横断歩道から5m以内」でのタクシー乗降は違法だと思いますので、駅前に高架下に横断歩道を設置すればですね、これが最も有効な対策となったと思うんですけど、改めていかがでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)はい、まず道阿弥町通に新設された横断歩道でございますけれども、今先生仰られた通りにですね、道阿弥町と京町通、この横断歩道の間隔約90m程度でございます。先ほど私申し上げました、交通規制、交通規制基準では、約概ね100mを基本ということでございます。ただ、この道阿弥町通の横断歩道の新設につきましては、横断防止柵を設置することによりまして、「乱横断の防止」と「不適切な客待ちタクシーの解消」という、この地域の長年の課題の解消ということで、京都府と私ども、その地域の皆様と合わせてですね、計画されたものでございます。それを踏まえまして、地元からもご要望を踏まえて、道阿弥町の交差点に横断歩道が新設されたっていう状況でございます。

それとあと、高架下に横断歩道を新設すれば、その、まあ、いいんじゃないかというお話でございますけれども、やはり、どう言いますか、そこの横断歩道、高架下の横断歩道を設置することによってですね、横断防止柵、これが途切れてしまえばですね、やはりタクシーの客待ち、これ行われることは避けられないというふうに考えてございます。タクシー対策としての有効性、これがですね、やはり大きく損なわれてしまうんではないかということで、長年の地域課題、これが再びですね、再発するという恐れが強いというふうに考えてるところでございます。以上でございます。

◆やまね/まあ今も停まってるのは停まってますしね。で、やはり今までの人の流れをわざわざ断ち切ってしまった。で、本当に足の不自由な方々にとっては「新たなバリアが作られてしまった」というですね、こう言われる方もおられるわけで、やはり地元の住民の皆さんの声はしっかりと受け止めていただかなければならないと思います。

で、もう一つですね、御香宮神社の南側に新たにタクシー乗り場が4台分設置をされました。ところがこのタクシー乗り場にはですね、日常的にほとんどタクシーが停まっておりません。で、利用状況については掴んでおられるのか。で、このタクシー乗り場を設置するためにかかった費用というのはどれぐらいになるのか分かるでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)はい、まずタクシー乗り場の利用状況についてでございます。タクシー乗り場につきましてはですね、今年の3月に供用させていただいてございます。供用前からですね、タクシーの利用者が多い近鉄のですね、高架下、出たとこの道路上にですね、タクシー乗り場への案内板等を設置いたしましてですね、周知・誘導を図ってきたところでございます。

で、新たな乗り場にはですね、タクシーがこう待機してるっていう状況をですね、私どももしっかり確認してございますし、また、タクシー協会に置かれましてもですね、一定の需要があるということを認識されてるということを確認してるところでございます。

それとあと費用の面ですけれども、あの、タクシー乗り場を作るための費用っていうのは、その個別で算出はしてございません。この場ではお答えすることはできません。ご理解よろしくお願いします。

◆やまね/「タクシーがしっかり待機してるのを確認」と仰いますけれども、地元の感覚とは全く違いますよ。ほとんど停まってないんですから。地元の方からはですね、「タクシー乗り場ができたのに1つも停まっていない。これこそ税金のムダ使いだ」と、厳しい声があることを紹介しておきたいと思います。

で、なぜ利用が少ないのかですけれども、やっぱり駅から遠く離れてしまってると。で、新たに設置されたタクシー乗り場は、これ近鉄の駅の高架下から何m離れてますか。

(→黒井・道路建設部長)はい、えっと新たに作らせていただきましたタクシー乗り場については、高架下から約130m程度離れてございます。

やまね/はい130mほど離れてると。で、しかも坂になってますので、そこ上らないといけないということで、駅前からタクシー利用されていた方、特に足の不自由な方なんかは利用がしづらくなったということであります。で、なぜタクシー乗り場が今の場所になったかなんですけれども、これ当初からその場所が一番いいと思ってらっしゃったのか、それとも、もう少し駅に近いところに作りたいと思ってらっしゃったのか。これはいかがでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)タクシー乗り場の設置位置についてでございます。乗り場を設置するにあたりましては、当然その設置場所に隣接する沿道の方々のご理解ご協力、これがもう必要となってまいります。合わせましてですね、やはり大手筋の商店街からですね、国道24号線、この間、事業しとるわけでございますけれども、この間におきまして、交通管理者と協議をさせていただいて、やはり道路的、道路幅員的、幅的にですね、余裕がございます道阿弥町から東側、いわゆる道阿弥町から国道24号線の間でですね、利便性を踏まえまして、可能な限り駅の近い箇所を設置、これを検討させていただき、沿道のご理解も得た上で、現地の御香宮さんの前にですね、設置させていただいたという状況でございます。以上でございます。

◆やまね/あの、もうちょっと近いところに、できればそれにこしたことはなかったわけですよね。

(→黒井・道路建設部長)はい、繰り返しになりますけれども、道路の幅的にですね、やはりあの余裕のある幅員がある区間がですね、やはり道阿弥町と国道24号線の間となります。その間でできる限り、現在の設置させていただいた位置もですね、できる限り沿道の皆様のご理解ご協力が得られる、一番駅に近い位置で設置させていただいたという状況でございます。以上でございます。

新設された4台分のタクシー乗り場(供用開始前)

◆やまね/もう1点ですね、このタクシー乗り場なんですけれども、この4台分のタクシー乗り場になってるんですけれども、そこにも柵が設置されているということでですね、要は、先頭車両、4台分の先頭車両のところまで行かないと柵が途切れてないので乗れないんですよ。で、この柵は何のために作られたのかですね。で、これ、撤去すべきじゃないですか。いかがでしょう。

(→黒井・道路建設部長)はい、まずはですね、タクシー乗り場、これの運用につきましてはですね、乗り場周辺、これの安全面もやはり考える中でですね、交通管理者、そしてタクシー協会と共にですね、協議の上、この乗り場の運用の、乗り方の運用も含めて検討して決定してございます。今委員からご紹介がありました通り、いわゆる並んだ先頭の車両から順に乗車していくという運用をさせていただいてございます。横断防止柵につきましてはですね、やはり乗車されるお客様、そして歩行者等がですね、車道にはみ出さないように、車道と言いますかタクシーの待機場所でございますけれども、車道にはみ出さないために、必要な施設であると共にですね、やはり並んでいるタクシーに順番にこう乗車していただくものでございまして、撤去する予定はございません。以上でございます。

やまね/あの少なくとも130m先の駅からですね、タクシー乗り場まで坂を上っていって、さらに柵の分をですね、もっと東で歩かないといけないということで、これも大変地元の方には、チグハグなことやってるなと映っています。

で、ただ、京都市もですね、色々タクシー事業者の皆さんも、何も考えてない、わざわざ不便にしようと思ってやっておらることでは絶対ないと思います。それはなんとか、今のやり方の中でできることはないかと色々考えた中でですね、されてると思うんですけれども、結果的にはなかなか不便な、不自由な形になってしまってると。で、そういう中でですね、近鉄駅前にはタクシー業務センターですか、タクシーの電話番号を表示した看板も設置していただいて、これも色々工夫される中で設置していただいてると思うんですけど、この看板はこれからも残されるということでよかったんでしょうか。

(→黒井・道路建設部長)はい、タクシーに関してですけれども、今桃山の近鉄の高架下にはですね、現在タクシーを電話で呼んでいただくための案内の看板を設置してございます。この看板につきましては、これから先もですね、現場に設置し続けるというふうに考えております。以上でございます。

◆やまね/はいありがとうございます。なので、駅前からそうやって電話でタクシーを呼ぶこともできるということであれば、そもそもなぜそういう不便な場所にタクシー乗り場を作ったのかということにもなる。こういう声も頂いておりますので、やはりですね、私は地元の住民の皆さんの声をしっかりと受け止めきれないままやってしまったと、いうことが、今回のチグハグな中身になっている最大の原因ではないかと思っておりまして、ま、これ、前市長のもとで行われてきたことですけれども、やはり松井市政に変わっておりますので、きちっとですね、前市長時代の失敗であったとしても、これは今の市政の問題として、より地元住民の皆さんの利便性、それから交通弱者と言われる方、あるいは足の不自由な方ですね、高齢者の方含めてですね、そういった皆さんの声に真摯に向き合っていただいて、ぜひとも改善策を検討していただきたいと、要望だけして終わっておきます。以上です。

◎委員長/先ほどやまね委員から要求のありました「横断防止柵設置後の事故の発生状況の資料」については、理事者提出できますか。

(→黒井・道路建設部長)はいえっと、事故の発生件数でございますけれども、これは京都府警さんがですね、把握してる通知でございます。京都府警さんからお聞きしてですね、お伝えすることはできますけれども、そういう形でよろしければお伝えさせていただきたいなと思います。

◎委員長/やまね委員、資料じゃない形でもよろしいですか(やまね/委員会資料でお願いします)はい、理事者、その点いかがですか。

(→黒井・道路建設部長)はい、京都府警さんからお聞きした数字、これを資料として提出させていただきます。ただ、資料の提出につきましては、少しお時間をいただかなあかんかなと思いますので、よろしくお願いします。

◎委員長/はい、それでは京都府警と連携しながらということで、提出可能とのことですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ありませんか。(異議なしの声)はい、ご異議が、ご異議がありませんので、委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者に置かれては、なるべく早くご提出いただきますようお願いいたします。

2025年4月22日【まちづくり委】建設局/一般質問「近鉄桃山御陵前駅前の横断防止柵について」

(更新日:2025年04月22日)