万博への校外学習は中止を、学校トイレに生理用ナプキンの配置を(2025年4月21日/文教はぐくみ委・教育委員会・玉本なるみ議員の質疑文字起こし)

万博への校外学習は中止を

◆玉本なるみ議員/よろしくお願いします。大阪・関西万博の課外学習の危険性の問題について質疑したいと思っています。我が党議員団といたしましては、2回申し入れをさせてもらっていますが、直近4月11日に、「大阪・関西万博における児童生徒の校外学習の中止を求める申し入れ」を行いました。

4月6日に実施されました大阪・関西万博のテストランにおいて、重大な安全上の問題が多数確認され、教育委員会が期待されていた安全対策が極めて不十分であることが明らかになったと考えています。昨年3月にガス爆発のあったエリア付近に元消防士さんで守口市の議員が参加され、持参した検知器が爆発の危険のある濃度のメタンガスを検知しました。その後消防に通報し駆けつけた消防が実際にマンホールを開けた際にも、同様の数値が測定されたことになっています。万博協会も公式に「屋外の電気設備地下ピットを測定したところ爆発限界濃度の5vol%を超えるメタンガスが検出した」と報告されています。このエリアは児童・生徒が通るルートであり、極めて危険な状況になっていると言わざるをえません。

さらに問題は、万博協会に対して通報者が「引火すれば爆発の危険がある数値が測定された」と告げて対応を求めたにも関わらず全く対応されず、そして通報者がそれでは自ら消防センターに通報に行くことにしたけれどもそれも認められず、やむをえなく119番通報を行って消防が来られたと。でもそれも緊急出動ではなくサイレンを鳴らさずに駆け付け、迅速な避難誘導も行われなかったという実態がありました。

大阪・関西万博において危機管理体制がまともに機能していないと言わざるをえない状況だと、私たちは思っております。そしてメタンガスの発生だけではなく、雨を、雨風で大根リングの下ではそれをしのぐことができないという問題も起こりました。そしてトイレ本当に大事なんですが、足りているのか、使えるのかというところでも色々大変だったというお声を聞いています。今後暑くなってきた時に、熱中症の防止は万全かなどの不安にも応えるものにはなっていないということであります。

校外学習や修学旅行で大阪・関西万博に行く予定となっている学校の保護者から不安の声が私どものとこにもいくつも届いています。保護者が学校に申し入れをする中で行き先を変更した学校もあると聞いております。私は本当に賢明な判断を学校はされたと思っています。ここまで「安全確保は万博協会が行われる」というふうに言ってきた教育委員会はどのように捉えておられるのか、学校の判断の半疇を超えているというふうに考えますがいかがでしょうか。

(→坂崎・指導部担当部長)はい、失礼いたします。万博における校外学習の件でございます。今ございました4月のですね、メタンガスの発生の事案についてはもちろん把握をしております。今ご説明ございましたので割愛させていただきますけれども、万博のほうですね、主催者側でリスクの高い7箇所については1日3回の計測を増やしてですね、きちっと対応するということと、マンホール周辺ですね、につきましては、いわゆる柵で規制をしてですね、入れないようにするというような形で速やかに安全対策が取られているというふうに認識をしております。

また、本事案に加えましてですね、今ご指摘ございました熱中症の対策であったりとかですね、あと医師や看護師などの医療体制、また災害時ですね、の対応も含めましてですね、必要な安全対策は実施されているというふうに認識をしているところでございます。

万博の開催にあたってのいわゆる市民の皆様のお声ということで、これはもちろん実施を希望する声もあれば実施を見送るべきというようなご意見、多様なご意見があることは承知しております。ただあの学校でですね、きちっと、保護者の皆様、児童・生徒はもちろんでございますけれども、理解が得られるようにということで丁寧に、説明を果たしながらですね、適切にその校外学習としてですね、万博学習が有効なのかどうかというところにつきましてもきちっとですね、学校で議論をし、適切に判断をしていただけてるというふうに考えているところでございます。以上です。

◆玉本なるみ議員/必要な安全対策が取られているっていうふうにね、本当に言えるのかっていうことが問題です。学校の校外学習においては、集団で行動するだけに、児童・生徒が安全に過ごせ学べる環境であるか、必ずといっていいほど下見に行かれて、引率する教員自身がいろんな時間との関係、場所、この場所で行けるかなど、確認されるのがね、基本だと私は思っております。

この考えはどうかということと、まとめて聞きますが、今回の万博の場合は、旅行会社が主に間に入っておられて、行程を含め提案されているというふうに聞いています。現地の工事の遅れなどもあって学校の教員が下見に行く暇がなく、下見に行っていないという学校もあると聞いて驚きました。学校によってはそういった状況の中でね、下見にも行けないような状況なので、万博への参加は我が校としてはしませんというふうにはっきりおっしゃってる学校もあって、私はこれは本当に教員として学校として非常に賢明な判断をされているというふうに思っています。

すでに1校が参加しておられて、今後32校が参加だとお聞きいたしました。下見に参加して児童・生徒の安全が確保できる状態か教師の目で本当にその立場で確認することが重要だと思っているんですが、そういった下見に行ってるかどうかも含めて教育委員会としては把握されているんでしょうか。

(→坂崎・指導部担当部長)はい、主に下見のお話かなというふうに受け止めました。各学校ではですね、現在、4月のちょうど5日と6日、議員からもご説明ございましたテストランもございました。ここに参加している学校も15校ございましてですね、現地に行って確認をしている学校もございます。

また、学校で確認をしておりますと、各学校からですね、担当者から、万博協会さんのほうに色々問い合わせをすることができると。また、今お話ございましたように旅行会社が間に入ってですね、万博協会さんのほうに確認をできるという状況がございましてですね、今ご指摘ございました、例えばトイレであったり昼食活動の場所とかですね、活動範囲をどうすべきかとか、パビリオンですね、どういうところが可能なのか、これ学校のいわゆる人数によりまして、かなりきめ細かくですね、ご対応をいただけてる、様々な事情でですね、先生も多忙でございますし、どうしても下見ができないという状況もあるかもしれませんけれども、そこの部分に関しましてもこういった形でですね、万博協会さんのほうがかなりきめ細かく対応いただけてるというふうに聞いております。

また、その上でですね、その学習効果がきちっと果たせるかどうかということにつきましては、先ほど申し上げましたように学校で適切に判断をしていただいてるというふうに受け止めております。以上でございます。

◆玉本なるみ議員/そのやっぱり私はですね、先生自身がね、やっぱり現場に行って、本当にこの何十人も連れてこの昼食がちゃんと取れるのかとか、トイレにもちゃんと行けるのかっていうようなことはね、確認する必要があると思っています。それはやっぱり専門としての教員としてのプロフェッショナルとしての、私、見地が必要で、万博協会が安全だと言っていたけど安全でない状況も明らかになってますし、旅行会社の方がどれだけ子どもさんたちの状況を分かって仰っているのかということも本当に疑義があります。今からでも子どもたちの安全が保障されない大阪・関西万博への校外学習としてのね、実施は、教育委員会が責任を持って私は変更するよう求めるべきだというふうに考えております。このことも述べて、この件に関して終わります。

学校トイレへの生理用ナプキン設置について

◆玉本なるみ議員/4月10日に日本共産党京都市会議員団として、市長・教育長・公営企業管理者に対して、公共施設の常設でトイレ及び多目的トイレ個室に生理用品の設置を求める申し入れをさせていただきました。コロナ禍に「生理の貧困」が問題視されまして、当初は国からの予算も使って京都市立の学校に各学校に配備されました。当時より我が党議員団は「トイレに配備するよう」求めてまいりましたが、「保健室に取りに行くように」ということを基本として実施されました。今も保健室には当然配備はされていると思いますけれども、京都市立学校の生理用品のトイレ設置校っていうのを調べていただきますと、小学校150校中34、中学校64校中15、小中学校(義務教育学校)では8校中2校、高等学校9校中4校というふうに報告を受けました。全校設置になっていないということは、教育委員会として私はしっかりとした方針を持って予算を組んでいるのではなく、必要と判断して学校がやりくりしているということだと思うんですが、ご見解いかがでしょうか。

(→関・体育健康教育室長)失礼いたします。学校への生理用品の配備についてでございます。ご指摘のありました通り、令和3年度あたりから「生理の貧困」含め、子どもたちの非常に発達の、テンポが早い小中高校生に安心して学校で過ごせるように、まずは保健室を中心に、生理用品の配置を進めておるところでございます。で、その中でやはり、トイレへの配置というものも、学校の理解も進んでまいりまして、今55校配置をしておりますが、令和5年度の段階では34校でございました。学校でもかなり取組は進んできているというところでございます。

で、また、生理用品につきましては、いわゆる災害備蓄として京都市が保有していたものを学校に配布したり、あるいは文化市民局の予算を活用して、全局の体制の中で学校に必要な物品は配備できている状況でありまして、物がないからトイレに設置できないということではございません。以上でございます。

◆玉本なるみ議員/学校で配備しているところとしてないところに差が出てきているということに関してね、教育委員会として、やっぱりしっかりと、やっぱりトイレにも、個室トイレにも配備するっていうことをね、方針として持って、私は予算も組んでいく必要があるんじゃないかというふうに思っているんですけれども、私はトイレットペーパーを配備してるのと同じ感覚でね、なぜトイレに置けないのかが問題だと思っています。生理が起こる原理や衛生的にしておくことなど個人差はありますけれども、腹痛やだるさ、精神的ストレスなどがあったり、それこそ生理周期がまだまだ不安定な子どもさんも多い時期でありますので、いつ生理になるか分からないというようなこともございます。母性保護の観点や、リプロダクティブヘルスライツ(性と生殖に関する健康と権利)この観点から、私は困った時に使ってねというようなね、優しさを学校が持ってほしいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

(→関・体育健康教育室長)ご指摘いただきました、生徒への配慮、子どもへの寄り添いというのはこれまでも大事にしているところでございますし、で、各トイレへの配置という具体的な取組につきましては、補充作業などの管理面、あるいは設置場所における衛生面、あるいはこれまでの生徒への周知・指導との連続性、そして辺りで今、各学校に様々な有効事例をこちらからも発信をして、学校の取組をきっちり位置づけて、少しずつ増えてきてるというところでございます。こうした必要な物品と情報の展開、それは教育委員会として進めていきたいというふうに考えております。以上でございます。

◆玉本なるみ議員/当初の説明とあんまり変わってないなというふうに思うんですけど、やっぱり保健室ではやっぱりダメだと。いざっていう時のために、トイレに個室に生理用品、トイレ自身に置いとく必要があると。子どもたちが保健室にいちいち取りにお願いに行くなんていうことではなくてね、必要だから率先して実施されている学校があるっていうところを、しっかりと受け止めて、教育委員会としての方針を持っていただくことが、私はとても大事ではないかというふうに思っています。

「トイレに生理用品を」という発信をネットなどで配信された方が誹謗中象や殺害予告まで送られるというような大変な事態が、実は今ネットの環境では起こっています。本当に私たちはトイレットペーパーのように配備が当たり前にされるようになるとね、いちいちこんなネットで騒ぎにはならないと、当たり前だという感覚にしていく必要があるというふうに思いますし、学校や公共施設では生理用品の配備は当たり前というね、時代となるよう私は教育委員会が率先して取組を求めておきたいというふうに思います。終わります。

2025年4月21日【文教はぐくみ委】教育委員会/万博への校外学習について、学校トイレへの生理用ナプキン設置について

(更新日:2025年04月21日)