爆発の危険のある大阪・関西万博は中止を(2025年4月11日/衆院経済産業委・たつみコータロー議員の質疑文字起こし)

◆たつみ議員/日本共産党のたつみコータローでございます。今日はこの委員会で何度も何度も何度も取り上げてきた万博問題、メタンガス問題を取り上げたいというふうに思います。4月6日、テストランが行われまして、我が党の寺本けんた守口市会議員が、昨年3月に爆発事故が起きたグリーンワールド工区ですね、夢洲1区の工区、東トイレ付近のマンホールを検知器で測定をしたところ、メタンガスが爆発する濃度の5vol%超えが表示されました。寺本議員はすぐに会場スタッフに伝えましたけれども、消防に通報することもなく、事の緊急性を把握せずに、防災センターにもつないでもらえずに、やむをえず119番通報をいたしました。まず大臣、今回の爆発濃度のガスが出た状況、原因を教えてください。

(→武藤・経済産業大臣)はい、グリーンワールド工区の屋外の電気通信設備の地下ピット、ここで今委員仰られたような5vol%超えのメタンガスが検出されました。当該箇所である夢洲1区というのは、これまでもメタンガスが発生していた場所であります。で、今、当該箇所につきましてはですね、会期中のメタン対策として、穴が開いたマンホールへの交換などの対策を講じておりますが、結果として、原因は、十分な換気ができていなかったということが原因と考えているところであります。

◆たつみ議員/今大臣仰っていただいたようにね、昨年の3月28日に爆発事故が起きて以降、万博協会はその対策として、電気設備が下に入ってる、配線が入ってるようなところのマンホール、これは元々穴が開いてないようなマンホールなんだけれども、そこに穴を開けて、有孔化ですね、穴を開けてガスを出す対策をしますと言って、この間、工事期間中もやってきた。で、会期中もこれでやろうとしていた。ところが、ところが、結局ガスは除去されなかったと、されておらずに爆発濃度のガスがそこに滞留をしてたということなんですよ。これね、大問題なんですよ。大問題なんですよ。穴が開いてますからね、これいつかの質問でも私やりましたけれども、これタバコでも入れられたら一巻の終わりですよ。爆発ですよ。これ大臣、これ対策がちゃんとできていなかったということなんじゃないですか。なんでメタンガスは逃げていなかったのか。対策ができていなかった。このことをお認めになりますね。

(→武藤・経済産業大臣)今回5vol%超えのメタンガス検知において、その他のグリーンワールドエリアの地下ピットでは基準値を超える濃度は検出されていません。また、当該地下ピットですが、蓋を開けて換気を行ったところメタンガスは検出されなくなりました。このことから、局所的かつ一時的なものと考えられておりまして、会場全体には広がる全く事象ではないというような報告が受けているところです。今委員仰られたように、今回ガスが検出された地下ピット、これも蓋を常時開放することとして、周辺箇所も含めて、モニタリングの頻度を上げていくと、などの追加対策を講じることによりまして、さらなる安全確保、これに万全を期すものと承知しているところであります。

◆たつみ議員/蓋を常時開放しって言うんですけどね、これなぜそうなったかと言うと、4月6日のテストランで爆発濃度のメタンガスが検知をされたからなんですよ。ですからこの約1年間やってきた対策は何だったのかと。全く役に立ってなかったということですよね。これ蓋を常時開放せなあかんわけですから。で、今日お付けした資料の中にはね、「人が立ち入ることがないように当該箇所の周囲に柵を設けることにしました」って言うんですよ。今になってそういう対策をせざるをえなくなったってことが大問題なんですよね。これね、大臣ね、これグリーンワールド工区ってのは、これメタンガスが1日、1日ですよ、2t以上出てるんです。25mプールにすれば、これ9つ分以上のメタンガスってのが毎日毎日これ出てるんです。これ今増えてると言われております。これね、柵を作るとか、蓋を開けとくとか、ここだけでええんですかってことですよ。これグリーンワールド工区、夢洲1区ってのは、本来は立入禁止にせなあかん。そういう類いのメタンガスが常時、毎日、制御できない、コントロールできないメタンガスというのが出てるということ、これをね、やっぱり認識せなあかんと思いますよ。非常に杜撰な対策。このことも指摘しなければなりません。

で、それだけじゃありません。今日お付けしました資料も見ていただきたいんですけれどもね。ペロっとめくっていただきますと、2枚目3枚目ですかね、これはガス抜き管なんですけれどもね、バスターミナルのところに数十本のガス抜き管というのが出ております。これ私危険だ危険だという話で指摘をしたところですね、これ先っぽがですね、傘をこう逆にひっくり返したようにくるっとなってるんですね。これは私が「もしこのガス抜き管のところにタバコの火でも入れられたらえらいことなるよ」ということで、この蓋の部分も逆にクっと対策をしたということだとお聞きをしております。ところがですね、それだけの対策では全く不十分だということが分かりました。

これ真ん中辺りにですね、穴があるのが分かりますでしょうか。実はここにメタンガスの検知器を毎日差し込んでメタンガスがどれぐらい出てるのかってことを、万博協会が調べてるんですね。ところがこの4月6日のテストランの時には、何か普通はこのガムテープでこの穴を塞いでるらしいんですけれども、このガムテープがペロっともう剥がれていたということで、消防士である我が党の寺本けんた守口市会議員が、じゃあここでも調べてみようということで検知器を指しますと、もちろんこれ爆発濃度のガスが検知をされたと。ガスを出してますからね。そら濃いのは当然なんです。だけど問題は、ここはね、誰でも行けるところなんです。バスターミナルの通路ですからねここは。こんなところに先ほども申し上げたように、上からタバコはほれないかもしれないけれども、これちょうどタバコが入るような穴の大きさなってるじゃないですか。高さなってるじゃないですか。こんなところに入れられたらね、一巻の終わりじゃないですか。これどうするんですか。大臣いかがですか。

(→武藤・経済産業大臣)このグリーンワールドのこのガス抜きの管ですけども、多分去年の臨時国会の時だったかな、委員からその後指摘を受けて、で、私もその後行って、あれはなんじゃと、あれやばいだろうっていう話があって、で、すぐやるということになって、そのこういう形で、形を変えてらっしゃるんですね。で、今仰ったような、このメタンガスの測定の穴っていうものも、これはもう確認させていただきましたけど、測定孔というやつで、ガス抜き管の測定孔については通常メタンガスの測定時以外はテープで塞いでると、いうことなんだそうです。で、理由は分からないけど剥がれちゃったって言うから、ちょっとそれは待てと、それはダメだよっていうことで、いやこれはもうそういうことで間違いなく外れないようにこれからもうちゃんとやりますと、じゃあ何で外れたのって、お前ちゃんとビデオで確認してんのかとそれを、そういうものも当然ですけど、これはカメラもあるわけですから、誰があったのかはよく分かりません、これ虫か鳥かもしれませんし、何か分からないけれど、一応そういう意味で万全を期すために、このテープ補強というものの対策を講じながら、委員のご指摘も含めて、異常がある場合には直ちに報告するよう警備等に、警備員等に周知して、さらに徹底していきたいというふうに思ってるところであります。

◆たつみ議員/いや本当にそれで十分なのかなあというふうに思いますよ。ま、タバコはね、こういうところでは吸えないということになってるんでしょうけれども、ま、タバコ好きな人は耐えれない人もいますからね。本当に。大阪市役所の中でタバコが吸えないということで、わざわざ公用車を借りてその中でタバコを吸うた大阪市長っていうのがいたんですね。万博誘致した松井一郎さんなんですけれどもね。耐えれない人いるんですよ。どんだけ対策してもね。これはね、こういうところで本来やるべきじゃないってことなんです。

それとね、もう一点、ガスは夢洲1区中に出てますから、非常に危険で、裸火は禁止だという話をね、1区ね、全体でも火は禁止だという話があったのにも関わらず、万博協会はいろんな例外を作ってプロパンガスの使用なども認めてきた、これも非常に重大だと思うんですが、ライターの問題、ライターね大臣、これ実はライターの持ち込み、「多量のライターの持ち込みは禁止」ってなってるんです。ところがこの寺本議員も持ち込み検査やった時に、ライター1つだけ持っていった、それはオッケーだっちゅうんですよ。何で1つはええのに多量はダメ。これライター1本だって火つけれますよ。これライター全面的に禁止をするべきだと思うんですけれども、いかがですか。

(→武藤・経済産業大臣)はい規約も見させていただきました。大量のライターダメだというふうになってんですけれども、現時点でライター自体の持ち込みについては禁止していないものと承知をしてるところです。一方で、安全性、これはもうやはり担保するためには、基準値を超えないようにすでに追加対策を講じ、引き続きメタンガスの低濃度管理を徹底していくという報告を受けているところであります。

◆たつみ議員/いや、怖い怖い。怖いです。もう大臣。やばいやばい言うてるぐらいでしょ。これね、メタンガスってのはコントロールできないから怖いんですよ。先ほどの爆発濃度の時もね、彼が検知したその日も、朝検査した時は0vol%だったっていうんです。朝0であっても、昼間になったら爆発濃度にいっちゃうんですよ。で、その穴だけじゃないですよ。夢洲1区全体が、ゴミの焼却、下水汚泥も入ってる、だからメタンガスが出るんです。だから普通はこんなところで巨大イベントはしないんですよ。これね、事が起こったらね、誰が責任とんのかと。メタンガスのコントロールは不可能ですから。万博の開催中も発生を止めることはできませんので、13日からの開催は見合わせるべきだということは、改めて求めたいというふうに思います。

もう一点、万博協会の問題を今日は指摘をしたいと思うんですが、今回のテストランの参加には、全てのメディアが許可されたわけではありません。会期中における、しんぶん赤旗、我が党の機関紙です。大阪民主新報。あるいはフリーランスのジャーナリストは、実は排除されてきたんですね。で、こんなことはね、赤旗で言うと、愛知万博でも、東京オリンピックでも、なかったことなんですよ。当時、赤旗もですね、AD証と言いまして、通過証、通行証ですね、メディアに発行される、このAD証、取材パスも出ていました。私ね、多額の国費が投入されてるイベントで、これはないだろうというふうに思います。大臣に改めて確認しますけれども、なぜ、しんぶん赤旗、フリーのジャーナリストが、これ取材、メディアパス、これ排除されてるんですか。

(→武藤・経済産業大臣)はい、これちょっとご説明をさせていただきます。委員からも事前通告いただいてたので、博覧会協会は、大阪・関西万博での取材についてのガイドラインっていうものを作られております。で、記者会見の参加などが可能なメディア関係者について、入場証を発行していると。で、同ガイドラインには、取材・撮影における禁止事項として、「特定の政治、思想、宗教等の活動目的に利用される恐れがある事項」というものを掲げているということだそうです。だそうです。博覧会協会では、ご指摘のしんぶん赤旗を含めて、政党紙、宗教紙に関しては、こうした恐れがあることから、メディア関係者用の入場証を、入場証発行しない方針としていると、承知しております。ただし、ただし、同ガイドラインは、政党機関紙の記者が、一般来場者として場内に入り、会場内に入り、撮影をする、取材活動することを妨げるものではないということだそうです。このため、しんぶん赤旗を含めたメディアについて、不当な取材規制をかけているものではないとは認識してるところであります。

◆たつみ議員/いやいやいやいやいやいやいやいや(委員長/たつみコータロー君)あ、失礼、いや大臣、今申し上げた特定の政治?思想・宗教等の?活動・目的に利用される恐れがある?こういうところ排除してんですか?これ初めて聞きましたよ。初めてですよ。大臣ね、経済産業省の記者会見も、内閣府の記者会見も、厚生労働省の記者会見も、赤旗は認められて入ってんですよ。万博協会は公益社団法人ですよ。役員、職員は「みなし公務員」ですよ。何でそんな万博協会が、そんなことで排除できるんですか。これ要するに、万博に都合のいい報道してくれるところだけを認めるってことじゃないですか。万博に都合の悪いような報道するようなところは認めないってことじゃないですか。大臣これありえないと思いますよ。そういう方針は撤回するべきだと思います。いかがですか。

(→武藤・経済産業大臣)はい、ま、くり返しになりますけど、博覧会協会のガイドライン、これは政党機関紙の記者が会場内に入り撮影する、取材活動することを妨げるものではないと認識をしてるところでありまして、現時点でメディアガイドラインの改定等の措置を行う必要があるとは認識していません。ただ、ただ、えー、他のイベント等の事例については、これは事務方にちょっと確認させていただきたいというふうに思います。指示していきます。

◆たつみ議員/え、ちょっと待って、(委員長/たつみコータロー君)大臣ちょっと最後聞こえなかったんですけど、他のイベント、今私が申し上げた官公庁などに赤旗が認められて取材をしてるということなども勘案して、万博協会としてそれも勘案して判断していくということでよろしいですか。

(→武藤・経済産業大臣)それを踏まえて、他のイベントの事例についても、ついてはですね、事務方に確認を指示していくところであります。

◆たつみ議員/指示?指示?(委員長/たつみコータロー君)他のイベント、他のイベントにしんぶん赤旗が参加をして取材をしてるということを確認するということですね大臣。今うなずいていただきました。そしてそれを、実態を見て、万博協会としての取り扱いも、それを踏まえた取り扱いをしていくということでよろしいですか。もう一度答弁。

(→武藤・経済産業大臣)その意味で事務方に指示をしておきます。

◆たつみ議員/いやこれね、本当にそうなんです。私メディア、これ昨日ね、昨日ですよ、昨日、経産省のほうから頂いた、このメディアガイドラインっていうのを見たんですけどね、「記者クラブに加盟してる記者は認めます」とか色々書いてあるんですけれどもね、せやけど一つね、こう書いてあるんですよ。「10万人以上のフォロワーを持つインフルエンサーは認める」って書いてるんです。しんぶん赤旗ね、80万人の読者いてるんですよ(場内から笑い)。ね。いやいや、そのいや本当に認めて、認めていただきたい。今回メタンガスの爆発濃度が分かったのも、私たちが、私たち、我が党の議員が中に入って、おかしいんじゃないと。だから改善されたんでしょ。良かったんでしょ。対策することができたんでしょ。それは私たちが行ったからですよ。これね、フリーの記者も含めてきちっと認めるということを改めて求めたいと思います。

同時に、今声が出てるのは、今からフリーの記者もね、申請書出す言うてますよ。申請書全然出してくれなかったんだから。出してくれなかったんですよ。審査に数週間かかるとも言われてるんです。13日から始まるって言うんだから、大臣ね、審査を急いでもらう、赤旗、フリーの記者に関して、審査を急いでもらうということも指示を出していただきたい。いかがですか。

(→武藤・経済産業大臣)先ほど申した通り、そういう意味で確認してきますので、指示しておきます。

◆たつみ議員/来週も経済産業委員会ありますからね、大臣よろしくお願いいたします、本当に。

もう一点、これだけのガス爆発濃度が出てるということで、非常に危険なんですが、同時にですね、今、文科省として、今日は副大臣にもお越しいただきましたけれども、万博遠足や修学旅行、これどんどんやりましょうという話になってます。3月19日の私の質問に対して、武部副大臣はですね、「文科省としても、学校への安全対策に関する情報提供に協力してまいりました。文部科学省としては引き続き安全確保の徹底について、関係省庁を通じ要請するとともに、都道府県教育委員会等に対する必要な情報の提供についても関係省庁と協力して対応してまいります」と。こういうふうに答弁をしております。今回の爆発濃度のメタンガスの検知に関しても、こういうことが起こったよということを、各都道府県の教育委員会に通知していただけませんでしょうか。

(→武部・文部科学副大臣)今般の万博のメタンガスにかかる事案については、文部科学省としても経産省から説明を受けてるところです。会期中の安全対策は博覧会協会において講じるところであります。文部科学省としてもこれまでも、委員のご指摘の通り、関係省庁等に対しまして、安全確保の徹底を要請しております。また、博覧会協会等における学校への安全対策を含めた情報提供に協力してきたところであります。引き続き、安全確保の徹底について、関係省庁に要請するとともに、今後の都道府県教育委員会等に対する大阪・関西万博にかかる必要な情報の提供についても、関係省庁と連携し適切に対応してまいりたいと思います。

◆たつみ議員/ほぼ前回と同じ答弁ですよね、大臣ね、これね、そうやけど現場は本当に困ってますよ先生方は。大丈夫なのか。こういう懸念が払拭されないので、万博遠足やめるという学校も今どんどん増えてきております。これ事が起こったらね、これ責められるのは現場の先生、教職員たちですから、これ文科省として、これもうどう考えても安全とは言いきれませんから、これは遠足や修学旅行を見合わせろということ、これを求めていっていただきたいというふうに思います。危険な万博、ストップさせるために引き続き頑張る決意を述べて、私の質問といたします。以上です。ありがとうございました。

2025年4月11日【衆院・経済産業委】爆発の危険のある大阪・関西万博について

(更新日:2025年04月11日)