学校体育館の断熱化を早期に(2025年2月18日/予算特別委・教育委員会・やまね)

◆やまね/はいよろしくお願いいたします。まず冒頭ですね、先ほど井上委員からも質疑がありましたけれども、就学援助の年齢の引き上げ、拡充されるということで、我々も求めてきたことでありますので、歓迎をしたいと思います。

それで今回のですね、増額補正のところで、「学校管理費」「幼稚園管理費」の部分で増額補正行われてるのは大変重要だなと思っているんですけれども、要因が、ご説明にもありましたように、光熱費への対応ということなんですけれども、その光熱費への高騰への対応といった時に、物価高騰、そもそもの物価が高騰してるという部分と、猛暑への対応でエアコンの使用が増えたという部分と、これはどちらの面もあるという理解でよかったのかどうかということと。

それからこの増額補正の額なんですけれども、これは現場からの報告と言いますか、電気使用量といいますか、それがそのまま反映をされてるということなのか、それとも実際はもっと使ってるんだけれどもその一部ということなのか、ちょっとこの辺り教えていただきたいと思います。

(→有澤・総務部担当部長)はい、今回の増額補正について、光熱費についてでございますが、今回のはやっぱり燃料費が上がってきてるということで、そういった物価高騰による部分、これについて、当初は一定見込んでおりましたけれども、それが上回ってきたということで、今回増額させていただいてるということでございます。

で、使用量につきましては、今回のコロナが始まりましてから一気に換気の確保というもので増えているとこでございますが、これはもう令和3年度からですね、予算を増額してですね、堅持しているとこでございまして、それについては引き続きしっかり確保してるというとこでございます。

なお、学校の使用につきましては、それぞれ学校の経常運営費として全体、光熱水費を含めまして配分してるとこでございますが、このコロナ以降ですね、やはり使用量が増えてくるとこについては、やむを得ないというとこで、学校の使用量がもし超過した場合についてもですね、学校のほうのその光熱水費は配慮して進めているというところでございます。以上でございます。

◆やまね/はい分かりました。先ほどもありましたけれども、やはりこの電気代を心配して、学校現場でエアコン使用をためらうことがないようにと言いますかね、本当に熱中症対策の点から、子どもさん生徒さん、教職員の方々の健康を最優先にして、迷わずにエアコン使用をというような形で現場にはお伝えいただきたいと、求めておきます。

それから「学校施設の長寿命化・安全対策等16億2000万円」についてなんですけども、私はこれまでも学校体育館や校舎の断熱化ということを求めてきましたので、ちょっとその現状といいますか、到達点を確認しておきたいんですけれども。令和4年9月に文科省が公表した「公立学校施設の空調(冷房)設備の設置状況」という調査ですが、この中で体育館等についてはですね「断熱室数」とそれから「断熱室率」という数字がありまして、で、京都市は小・中学校も高校も特別支援学校もですね、他の政令市の数字に比べて大変高くなっておりまして、で、私はこの数字を見て非常に京都市として教育委員会として努力いただいてるのかなということで受け止めてきたんですけれども、ただこの間お話を少し詳しく伺っていると、この時の数字というのは、現在京都市が長寿命化改修やリニューアルの時にやっている断熱化工事とはちょっと違うものだということをお聞きしました。

で、そこで確認したいんですけども、この体育館の断熱化といった場合にですね、令和4年の文科省調査ではどういう基準で報告を求められたのか、京都市としてはどういうことを報告したのかということとですね、それから現在の体育館リニューアル等で断熱化という時にはどういう工事を実際に行ってるのか、この点教えていただけますでしょうか。

(→大山・教育環境整備室長)文部科学省の調査の内容でございますけれども、その時の断熱化の基準、当然断熱材が貼られてるとか、そういうことがあればもう断熱化ということなんですけれども、特に設計図面等で確認できない場合については、昭和55年に「省エネ基準」というものができてるということ、ちょっと私も詳細はあれなんですが、その「省エネ基準以前の建物は断熱性なしとするように」というような指示がございまして、それを踏まえまして、それ以降の建物は断熱性あり、それからそれ以前であってもリニューアル等で断熱材を入れてるということ確認できる場合には断熱性ありということで、そういう基準で京都市は回答したということでございます。ちょっと他都市とバラバラの基準での回答であったので、数値がばらついてたのかなというふうに考えてるところでございます。

で、現在、断熱化、体育館リニューアルの断熱化と言いますと、屋根に断熱材を入れる、それから外壁に断熱材入れる、それから床に断熱材を入れるということ、それから窓ガラスについては複層ガラスにというようなことで断熱化をしているというところでございます。

◆やまね/分かりました。ということはやはり文科省の調査で示されてる数字というのは、けっこう都市によってバラバラで報告されているものであるということであります。で、令和4年のこの文科省調査の、この京都市の回答ではですね、今おっしゃっていただいたような中身で報告いただいたということなんですけども、この体育館等について、小・中学校では保有室数249に対し断熱室数が209(83.9%)、高校では保有室数16に対し断熱室数11(68.8%)と、特別支援学校では保有室数が8に対して断熱室数6(75%)となっているんですけども、仮に今お答えいただいた中身ですね、現在断熱化工事として行っているものを基準に見た場合には、これそれぞれの数字というのはどうなるのか、今お答えはいただけるでしょうか。いかがでしょうか。

(→大山・教育環境整備室長)体育館リニューアルを実施してる学校ということで言いますと、42校ということで、令和6年度末の数字であったか・・・すいません確か42校でございます。ただ、他の学校で、例えば校舎の中に体育館が入ってる場合ということもございまして、そういう最近できた学校は当然断熱化されておりますし、ちょっとその数までを全て把握できてないところでございまして、体育館リニューアル実施してる学校、それから今申しました最近できた学校で校舎の中に合築してるというような学校については、断熱化できてるという考えております。

◆やまね/はい分かりました。そしたらですね、全施設数に対して、例えば新築であったり、あるいはリニューアルなんかでできている学校について、それぞれですね、小・中学校、高校、それから特別支援学校、体育室とか体育館がある学校についての現状の、断熱化の状況について資料をいただきたいと思います。後ほどお諮りいただきたいと思います。

それから、教室の空調設備の更新や体育館の空調設置については、来年度予算の審議の中で議論されると思うんですけども、やはり私はこれからの時代、断熱化ということを同時に追求をしていかなければならないんじゃないかなと改めて思っておりまして、で、それがなされていなければ、エアコンを仮につけたとしても非常に効率が悪くなってですね、電気代やガス代がかさんでしまうと。で、これ断熱化に詳しい、以前にもご紹介しましたが、東京大学の前準教授によりますと、「さいたま市の小学校で天井の温度を測定したところ42℃あり、エアコンをフル稼働しても教室内の温度が30℃~35℃までしか下がらなかった」という報告もあります。

で、教育委員会さんの答弁でもですね、以前断熱化のこの効果検証について、教室等ではやってないんだけども、「体育館で実施した簡易な測定では大体10℃程度、外と中で違う」という、そういうお話もありました。ですので、この断熱化工事についてはですね、現状としてはリニューアル工事とか長寿命化改修とかですね、こういう中で対応されてるということなんですけれども、部分的にでも先行的にでもですね、もし実施できるものがあれば、ぜひご検討いただきたいということで、これは要望をしておきます。

で、最後に減額補正のところで、先ほどもありました人件費の減額補正が15億円ということで、今回計上されてるんですけれども。やはり非常に大きな額で、学校現場ではですね、先生が足りない問題が本当に深刻に今色々言われてる中で、非常に大きな額だなと思って、先ほどご説明も一定あったんですが、このやはり年度途中に退職をされたりだとか、あるいは育児休業等ですね、こういう欠員も実際にはあると思いますので、これだけの減額ということになるのであれば、やはり京都市独自で正規の教員をもっと雇っておくことができないのか。この間増やしてきていただいてるとは思うんですけれども、さらに充実させていけないのかどうかってことをちょっとお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。

(→樫木・総務部長)教員の確保ということでございますけども、やはり正規教員ということになりますと、国からの財政措置、これがなければ全く単費となってくるわけでございますので、この辺りはやはり財政的な負担も考慮しながら、慎重に判断していく必要があるのではないかなというふうに考えております。ただ、この間、採用、正規の予定数につきましては講師の数も、できるだけギリギリまで見極めながら、これだけ教員確保が困難な時代ですので、先も見通しながら、そういった確保には努めているところでございますので、これからもそうした視点で、も、持ちながら、採用確保には努めていきたいというふうに考えております。以上です。

◆やまね/はい、で、先ほどご答弁の中で、この人件費の減額15億円の内訳ですね、おっしゃっていただいて、「国からの定数措置の見込減に伴う減額が約4億円」「正規教職員の年度途中の退職、育児休業等による欠員で約2億円」「退職者・休職者等と代替講師の人件費の差が約9億円」ということだったと思うんですけれども。これ例えば、それぞれ、人数に直すと何名ぐらいになるのかってのは分かるんでしょうか。

(→樫木・総務部長)はい、具体的には、国からの定数措置につきましては、見込みから37名、約37名、見込みよりは少なかったというところでございます。また、欠員につきましては、これちょっと人数ということではございませんけども、だいたい450人・月(※月1人の欠員が年間450あった)と言いますか、これだけ見通し、それだけの数が入っていない、欠員が出ているということに対しての2億円ということでございます。また、退職者と補充で入る先生と、正規教員との人件費の差9億円ということでございますけども、これにつきましては、年度途中の退職者17名とですね、育児休業の取得者約250名分、また、当初見込んでいた補充講師に比べ実際必要となった講師が少なかった分約28名、こうしたものが差額として、概算で合わせまして9億円ということでございます。以上です。

◆やまね/分かりました。先ほどもありましたように、年度当初からですね、講師プール制ですかね、取り組まれて、一定欠員が少なくなったということは一歩前進だと思いますし、私たちもその点は良かったと思ってるんですけど、しかし、それでもまだまだ欠員が埋まっていない状況があると思います。やはり市独自で正規で教員を採用して30人学級実現していく、あるいは欠員が出てもですね、対応できるようにするということが、改めて今求められてるんじゃないかなと思いますので、要望して終わります。以上です。

◎さくらい委員長/はい、それでは先ほどやまね委員から要求がありました体育館の断熱化の状況の資料については理事者提出できますか。

(→大山・教育環境整備室長)体育館の断熱化の件でございますけれども、まさに令和7年度予算で提案しております「学校体育館の空調整備計画の策定」を計上しておりますけれども、この中で体育館の断熱の状況は確認・調査をするということになっておりまして、現状どこまで遡れるか難しいところございます。体育館リニューアルを実施してる、で、断熱化してる学校については判明しておりますので、その部分だけでちょっとご容赦いただければと思っております。以上でございます。

◎さくらい委員長/はい、よろしいですか。はい、それでは提出できるとのことですので、委員会資料として提出を求めることにご異議はありませんか(異議なしの声)、ご異議がありませんので求めることといたします。理事者におかれましては速やかにご提出いただきますようにお願いいたします。

2025年2月18日【予算特別委】教育委員会/補正予算「光熱費高騰への対応」「学校施設の長寿命化・安全対策等」「人件費の減額補正」

(更新日:2025年02月18日)