ウィングス京都の機能強化へ、若者の声反映を(2025年1月22日/文教はぐくみ委・文化市民局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いいたします。私からもいくつか改めてお聞きしたいと思います。今、津田委員(自民)からも初めにお話ありましたように、「本来の機能をしっかり守っていく」ということ、本当に私も大事だと思っております。で、それでですね、前回の委員会でもかなり議論をさせていただいたんですけれども、「京都市男女共同参画センター・ウィングス京都の今後の方針案」が報告されまして、その結論としてはですね、私が印象を持った、受け止めた結論としては、「若い人の利用が少なくて、新たな賑いを生み出すために、来年度に民間活用に向けたプロポーザルを実施する」と。こういう中身だったんではないかなというふうに思います。

で、その方向付けの理由というか根拠にされていたのが、昨年8月~9月に行った利用者アンケートでありますが、回答数は82名ということであります。ただですね、これは市自身が前回報告されましたように、ウィングス京都の来館者が令和5年度だけで34万人ということですので、一つお聞きしたいのは、このわずか82名の回答で、「若い人の利用が少ない」とか「40代以上の利用が全体の8割を占めるとか」ですね、「10代の利用が0%」と、こういうことを断言していいのかどうかですね。このことまず認識をお聞きしたいのと。それからこの82名の方というのは、ウィングスのどの施設を利用された方々なのかですね。私はこれ見てると、スポーツルームとか音楽室を利用された方々には何も聞いておられないんじゃないかなという印象を受けたんですが、この点はいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、市民アンケートにまずつきましてはですね、これを全て根拠に取組を進めるというふうにしてるわけではなくてですね、新たな賑いを創出していく、その中で、調査として参考にしたものという位置づけでございます。

で、例えばですね、市民意識調査のほうで、アンケートさせていただいてですね、そこには若者の利用というところも確かに出てきている状況でございます。で、これが多分もしかしたら市民アンケートの状況とは少し異なるのではないかというようなご指摘もあろうかとは思います。で、一応ですね、市民意識調査の中でですね、頂いている回答としましては、実数としてはかなり少ない状況ではございますけども、中央青少年活動センターのですね、利用目的でアンケートに答え、これをウィングス京都として答えておられる方もおそらく一定数いると思っております。

で、やはり我々としましては若年層による男女センターの利用ですね、こういったところをですね、進めていきたいというところにおいて、市民アンケートを参考にさせていただいたというような状況でございます。で、あと、その82名のご利用者様にご意見伺っておりますけども、こちらの利用先につきましては、ちょっと確認はできてないという状況でございます。

◆やまね/市民意識調査のほうですね、今おっしゃっていただきました。後で少しお聞きしようと思ったんですけれども、その調査のほうでは、若者の声も出てきてるということでした。それで今おっしゃった中で、要は「男女共同参画センターの部分を若者にもっとたくさん使って欲しいんだ」という思いがあるということですよね。それ私も理解をします。

で、どの施設を利用されたかどうかっていうのは分からないということだと思うんですけれども。ということで、この結局、一体誰を、どの施設を利用されている方にお聞きしたのかっていうことで言うと、それはもう全然わからないってことなんでしょうか。スポーツルームを使っている方には全然そもそも聞いてない、例えばサウンディング調査をしたのは1階と2階部分だけだと思うんですよね。その部分に絞って声を聞かれたということなんでしょうか。ちょっとこの辺りもし分かれば教えてください。

(→工藤・共生社会推進室長)ちょっと施設の利用、どこの施設を利用していったかっていうところは聞けてないという状況はその通りでございますけども、今回の利用アンケートの実施方法なんですが、こちらにつきましては、ウィングス京都の受付窓口のところでですね、貸館をご利用いただく方、そして施設の申し込みをされる方、そういった方を中心にですね、そういった方にお願いするような形で取らしていただいております。これはやっぱり配架だけではなかなかアンケートが集まりにくいというような状況がございます。で、期間につきましても8月9月というところではございますが、やはり毎月の利用の方がですね、割と固定化されるということで、窓口に来られる方が、要はあんまり期間を増やしてもですね、ちょっとあんまり変化がないというところで、期間のほうもこのような形で設定させていただいたというところでございます。

◆やまね/はい、そしたらアンケートとしては、貸館利用なんかで利用されている方に窓口でお願いをされたということでありますけれども。そこでですね、前回のね、委員会で、もう一つのほうですね、963名の方が回答しておられる男女共同参画市民識調査についても報告されまして、そこで先ほども少し言っていただいたんですけど、改めて確認をしたいんですが、この調査ではですね、ウィングス京都を「毎週1回以上利用している」「月に1~3回程度利用している」「年に数回利用している」「今まで何回か利用したことがある」「知っているが利用したことはない」など、それぞれのこの回答ごとにですね、最も割合が高かった世代を教えていただけますでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、市民意識調査につきましてですね、最も回答の割合が高かった層という部分におきましては、やはり20代30代の方が多く、パーセンテージとしては多いかなという印象でございます。

◆やまね/すいません、報告書の中に、世代ごとのパーセンテージもあると思うんですけども、私今お聞きしたのは、その回答ごとにですね、どの世代が一番高かったのかってのをお答えいただきたいんですが。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、失礼いたしました。ちょっと時間いただきます。まず、「毎週1回以上利用している」というところにおいては30代の方が一番多いと。で、「月に1~3回程度の利用」というところでも30代の方が一番多いと。で、「年に数回利用している」とこにつきましては20代の方ということでございます。あと最後に、「今まで何回か利用したことがある」という世代では、非常にこれ母数はちょっと少ないんですけども、18歳19歳というような状況です。

◆やまね/はい、今お答えいただいた通りの結果になっております。で、「知っているが利用したことない」という方はですね、70代以上が一番多くなっております。それでですね、この男女共同参画市民識調査の回答では、20代30代の若い方たちが頻繁に使っておられるという傾向が見えてくるわけなんですけれども、そうするとですね、やはり利用者アンケートで82名の方が答えられた中身とはちょっと違う結果ではないかなと思うんですが、この辺りもう一度受け止めはいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、2種類のアンケートの違いでございます。まず、ウィングスのほうで取りました市民アンケートにつきましては、男女センターの窓口として受付を行ったものであるため、中央青少年活動センターのご利用の方については、そこにはおそらくいらっしゃらないというふうに考えております。で、一方で、市民意識調査につきましては、京都市内の行政区、人口分布ごとにですね、一定数抽出して、割合にムラが出ないようにさしていただいてますので、まず取り方としての違いが一つあるというふうに思っております。

で、その点でも、中央青少年活動センターをご利用いただいてる層も、市民意識調査の中では一定数回答されてるのではないかというところで、その辺りが若年層の中で一定現れるという状況があるのかなというふうに思ってます。

◆やまね/はい、で、今お答えいただいたね、中身っていうのは、前回の委員会では何ら報告をされなかったわけですね。で、私はこれは非常に恣意的な情報の出し方ではないかなと思います。で、前回の委員会ではですね、湯浅議員のほうからも、「アンケートだけが一人歩きして青少年が少ないというのはいかがなものか」「結論を急ぐ必要はないんじゃないか」「もう少し深掘りしてもいいんじゃないか」とのご指摘がありまして、私もその通りだと思いました。で、こうしたご指摘をきちんと受け止めてですね、私は改めて年間を通してですね、この利用者アンケートというのはやり直すべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、先ほど答弁を少し申し上げたところでございますけども、基本的には男女センターの利用の活性化、これ若年層であるとか親子世代も含めて、それを進めていきたいというのがまず一点ございます。で、その中で、アンケートの取り方ということでございますが、やはり期間の話で言いましても、先ほどやっぱりなかなか利用者が固定化されてるというような状況もございますので、期間を設けてやったとしても、もうこれ以上ね、あのおそらく傾向的に違いは出てこないのかなと思っております。

で、そのような中ではございますけども、先ほど津田議員の答弁でも申し上げました通り、関係者であるとか、女性の支援団体、そういったところにもですね、しっかりと情報を提供して意見をお伺いしながらですね、よりいい取組になるというような方向でですね、ちょっと取組を進めてまいりたいというふうに思っております。

◆やまね/まあ少なくとも34万人が利用されている施設で82名だけの声を聞いて、「もうこれ以上同じような答えしか出てこない」っていうのは、ちょっとね、乱暴な議論ではないかなと改めて申し上げておきたいと思います。

それでこの男女共同参画市民意識調査のほうではですね、ウィングス京都の利用目的についても聞いておられるわけですけれども、これもですね、前回の委員会資料からはなぜか省かれた部分ですが。そこでこれも確認したいんですけども、「相談事業の利用」「図書情報室の利用」「男女共同参画に関するイベントでの利用」「男女共同参画以外のイベントでの利用」「会議室の利用」「その他」というふうに項目があるんですけども、それぞれのパーセンテージを教えていただけますでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、市民意識調査における、今、議員からご指摘がありました項目ごとのパーセントでございます。まず「相談事業の利用」につきましては全体として14.1%、「図書情報室の利用」につきましては26.3%、「男女共同参画に関するイベントでの利用」につきましては24.2%、「男女共同参画以外のイベントでの利用」につきましては30.3%、「貸会議室の利用」が37.4%、「その他の利用」が6.1%、というふうになってございます。

◆やまね/はい、ありがとうございます。いま紹介していただいた通りの数字になっておりまして、特徴として書かれているのは「貸会議室を利用する人が最も多い」「男女で利用目的に差が見られる」ということがですね、分析的に書かれてあるということです。これは複数回答ではあるんですけれども、利用された方の中で、相談事業が14.1%ですから、7人に1人の方が使われてる、図書情報室は26.3%ですので4人に1人ぐらいですかね、で、男女共同参画のイベントでも24.2%、大体4人に1人ぐらいが利用されてるということですので、私は大変重要なこれも数字だと思います。

で、今回ですね、委員会資料で出していただきましたのが、「利用者アンケートの集計結果の詳細」ということでまとめていただいたんですけれども、この「問2」のところではですね、「ウィングス京都の魅力向上に向けてどのような施設があったらいいと思いますか」ということで、3つまで選択可能というふうにあるわけですけど、これの項目を見るとですね、「レストラン・カフェ」「市民のためのフリースペース」「コワーキングスペース」「ショップ」「女性活躍に資するスペース」「リスキリング・リカレント教育の場」「その他」と、なっておりまして、例えば「相談窓口の強化」とかですね、こういう専門性を高めるための提案はないわけですね。で、私は初めからそうした発想がないというのが非常に問題じゃないかなということを一つ指摘をしておきたいのと。

で、先ほども少しありましたけど、前回の委員会で今後の方針案がですね、男女共同参画審議会に図られることなく提案されたこと自身が、私はおかしいと思ってるんですけれども、その点も厳しく前回指摘をさせていただいたんですが、その際、前回のご答弁の中で「報告資料をこの後速やかに審議会委員のみなさんに共有し、それに対する意見もお伺いしたい」ということだったんですけども、これはその後、審議会委員の先生方には、この委員会質疑で出た意見も含めてきちんと報告はされているのか、ただ資料を渡しただけなのかですね、その点はいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、審議会委員への情報提供につきましては、今ただいま議員からご説明いただいた通りでございまして、前回の常任委員会の報告以後、速やかに資料の書類を送らせていただきましてですね、一応ご意見をお伺いしたいということで、この1月24日の締切とさせていただいておるところでございます。で、一定この間も意見は出てきているところではございます。で、その中で、最後ご質問ありました、前回の質疑の状況の情報提供、これにつきましては行っていないというところでございます。

◆やまね/はい、それもね、非常にもったいないと思うんですよ。私は。前回議論したのはですね、我々、共産党の私だけじゃなくて、自民党の先生からも維京国さんからも公明党さんからも議論があってですね、で、それをきちっと市議会ではこんな議論になりましたというのを審議会のみなさんにもきちんと情報提供して、改めてご意見いただくというのは当然のことだと思うんですよね。それがなぜされないのかというのが非常に私は問題だということを指摘をしておきたいと思いますし。

最後にですね、もう一つだけお聞きしたいのは、先ほど女性団体とかですね、色々地域の方々とか、いろんな方にこれからも意見聞いていきたいということがありましたので、それはぜひ進めていただきたいと思うんですけれども、合わせてですね、やはり若い方々に、この男女共同参画の部分をもっと利用していただきたいという、そのお気持ちもねらいも私もその通りだと思いますから、であれば、やはり若い方の声を聞くということをですね、もう少し力を入れることができないだろうかと。

で、例えば京都市は、やはり「大学のまち」でありますので、前回の委員会で私紹介した、「性的同意のリーフレット」、あれは大学生有志とこの男女参画のですね、指定管理者の方が一緒になって作ったものであります。で、さらに、例えばある大学では、痴漢被害の防止のためのポスターを一緒に作っていたりとかですね、で、私が出身の龍谷大学では、男子トイレの中にですね「#みんなで考える生理」ということで、女性の方の生理についてね、男子トイレの中にそういう啓発のポスターを貼っておられるわけですね。これ私すごいなと思って見たんですけどね。だからそういうふうに京都市の大学の中では、非常にジェンダーの問題、あるいは生理の問題であるとか、LGBTQの問題とか、いろんな問題を積極的に取り組まれている大学もあるし、先生方もおられるし、そして非常に意識を持って勉強されてる学生さんもおられるわけですので、そういう大学や学生のみなさんからもですね、このウィングスについてご意見伺うというようなこともぜひすべきじゃないかと思ったんですが、いかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、ウィングスというわけではないんですが、今回市民意識調査の中にもですね、自由記述として、全ての内容をあげさせていただきまして、その中でも数多く若い世代の方からのご意見もいただいておりますので、そういったこともしっかりと参考にさせていただきたいと思っております。

で、また、ウィングス京都の中にですね、中央青少年活動センター併設しておるわけですけども、今の時点においてですね、本当に積極的な連携が行われているかといえばそういう状況でもございません。そういう点も踏まえてですね、ユースサービス協会の方ともですね、しっかり情報共有をしながらですね、若者たちのこう生の意見、そういった中でですね、聞かせていただく、そういうような手法もありますし、ご紹介いただきました男女共同参画通信、これもやはり学生の、学校のほうからもですね、こういったものを周知したいというようなお声もありますので、そういったことを通じてですね、その生徒の反応とかですね、もし聞かせていただけるんであれば確認する方向もあるのかなというふうに考えております。

◆やまね/はい、今おっしゃっていただいたように、青少年活動センターですね、ユースサービス協会のみなさんともぜひ連携して、青少年活動センターとか利用されてる方の声もですね、ぜひ聞いていただきたいと思いますし、学校のほうからもそういうお声あるということですから、これはぜひ大学とか高校とか、そういう分野のみなさんの声もぜひ、来たから聞くってことじゃなくて、京都市の側からですね、どんどんアプローチしていただいて、声を集めていただきたいと思います。

で、第5次京都市男女共同参画計画が令和7年、2025年度までだったと思うんですね。で、京都市でもこれから第6次の計画が策定されていくと思うんですけれども、これまでと決定的に違うのがやはり女性支援新法が施行されていることだと思います。で、今後の計画っていうのは当然その中身を反映したものにしていかなければならないと思いますし、そういう点でもですね、含めて、ウィングス京都のあり方、そして今後の男女共同参画のですね、計画の中身についてもですね、ぜひそういう大学、教員や学生さんの声もどんどん積極的にお聞きする中で、ぜひとも今後のあり方を考えていっていただきたいと思いますし、我々の会派としてはやはり、単純なこの民間活用方針というのはすべきではないということ、この点は申し上げて終わりたいと思います。以上です。

2025年1月22日【文教はぐくみ委】文化市民局/一般質問「ウィングス京都の利用者層について」

(更新日:2025年01月22日)