*京都市の説明
(→菅野・指導部担当部長)現在、京都市立総合支援学校全9校のうち、地域制の北総合、北総合中央分校、東総合、西総合、呉竹総合、計5校において、児童生徒の通学の利便性の向上を図るために、スクールバスを運行しております。本市のスクールバスは陳情にありますように、従来から車椅用スペースは設けておらず、登下校の際、車椅子を利用している児童生徒については、保護者と一緒に家庭用の車椅子でバス停まで来ていただき、車椅子から降りてバスに乗車し、学校到着後は学校用の車椅子に乗り換えて学校生活を送るという運用としております。
また、スクールバスには、乗車する児童生徒の障害の状態等を把握するとともに、介助等の研修を受けた委託業者の乗務員がドライバーを含め3名体制、一部のマイクロバスでは2名体制でございますが、毎日乗降の補助や車内の見守りを行っており、車椅子を使用する児童生徒は、乗務員らの介助によって乗降や座席移動をしております。
ご承知の通り、全国的に特別支援学校に通う児童生徒数が近年増加傾向にあり、本市においても直近10年間で児童生徒数が1.2倍以上増加しており、今後のさらなる増加も踏まえ、今年度新たに開校した北総合支援学校中央分校をはじめ、西総合支援学校の増築、呉竹総合支援学校の全面増改築など、増収容対策を講じているところです。同時にスクールバスにつきましても、乗車する児童生徒数の増加に対応するため、この間も継続して増車するなど、厳しい財政事情の中、障害のある児童生徒の教育環境の整備に努めてきたところでございます。
そうした中、スクールバスに車椅用スペースを設置する場合は、車椅子スペース1台あたり普通席4席程度のスペースを必要とするため、バス1台の総乗車人数が減ることとなります。今年度時点で本市所有のスクールバスは計26台あり、1台あたり平均3~4名、最大9名の車椅子を使用する児童が乗車している状況です。また、多くのバスにおいて、児童生徒増により、ひっ迫した高い乗車率となっており、こうした中で車椅子を使用する全ての児童生徒のために車椅子用スペースを設けますと、スクールバスの大幅な増車が必要となり、その場合には各校の駐車スペースにも余裕がないため、学校外に新たな駐車場所を確保する等の課題も生じます。
スクールバスへの車椅子用スペースの設置に関しましては、以前から総合支援学校PTAからご要望をいただいております。しかしながら、申し上げましたように、児童生徒数が増加傾向にある中でのスクールバスの大幅な増車や駐車スペースの課題、この間のコロナ禍におきましては、スクールバスにおいても密を避ける等の感染対策を優先してすべきであった事情等もあり、対応が困難であることをご説明させていただいてるところでございます。
車椅子を使用する児童生徒への対応につきましては、例えば、各校の校外活動において、車椅子に乗ったまま乗車できるリフト付き観光バスや福祉タクシーを庸車するなど、個別の事情を踏まえて対応しているところです。また、令和4年度から制度化いたしました、医療的ケアが必要な児童生徒の通学支援におきましても、医療的ケア児が車椅子を使用している場合は、車椅子用スペースを備えた福祉タクシー等をご利用いただくことも可能であり、今年度も実際にご活用いただいてる例もあり、従来から個別に対応させていただいてるところです。
なお、車椅子の購入につきましては、家庭用と学校用に購入する必要が生じることの経済的負担に対しましては、保健福祉局所管の補装具費支給制度で購入が支給される場合もございますので、そうした制度もご活用いただきたいと考えております。
今後とも「合理的配慮」の観点も踏まえ、一人ひとりのニーズに寄り添った対応を行ってまいります。以上でございます。
*議員の質問
◆やまね/私からいくつかお聞きしたいと思っております。改めて京都市の現状については、今ご説明がありましたように、京都市教育委員会においては総合支援学校のスクールバスについては26台ですかね、現状あると。で、車椅用のリフトだとか固定器具を備えたバスは今のところ1台もないというふうに理解をしました。それではこの総合支援学校のスクールバスというのは、耐用年数としてはだいたい何年ぐらいで、毎年例えば何台ずつ更新をされているのか。で、例えば全てのこのスクールバスを車椅子対応にすると、コスト的にはいくらぐらい必要になるのか、この辺り分かれば教えていただけますか。
(→菅野・指導部担当部長)はい、このバスの更新ですね、耐用年数っていうのが、いろんな考え方があるんですけど、一定、市バスと同程度ということであれば18年ぐらいなのかな、そういったところで18年~20年ぐらいを目途に更新をしていってるというような状況です。で、だいたい、年間1台とか2台の時もあったんですけど、増車をした時もありますので、そうしたところでそのぐらいずつ出てるというところでございます。
で、全てのバスを車椅子対応にっていうようなちょっと試算っていうのは特にまだ今ないんですけれども、例えばですね、今ちょっと先ほど申し上げましたが、今だいたい総合支援学校にですね、車椅子が必要な児童生徒というのは99人ということで、100人ぐらいいらっしゃってですね、その方を全て例えば乗せるということで言うと、これもざっとした、その細かい試算ではないですけど、だいたいバスをですね9台~10台ぐらい増やさないといけないかなということで、で、そう言うとだいたいバスが1台今だいたい予算ベースで4000万ぐらいですので、それで言うと4億円ほど、簡単に言うと、だいたい9台であったら3億6000万です、そのぐらいかかってくるのかなと。
で、合わせてですね、それに、そのバス増車すると運行の委託費というのもかかる、これもだいたい年間1億円ぐらいかな、で、合わせてそのバスを停めとく場所がですね、どうしても学校、支援学校の中ということですので、それについても限りがあって、その場合の例えば駐車代プラスアルファというようなこともありますので、これもちょっと少し現実的ではないですけど、全員乗せるとなるとちょっとそのぐらいかかる。
ただ、1台ずつ付けていくということで言うと、実際その今もあるバスに付けるっていうのは実はなかなか難しくて、で、低床化されてるバスが今2台あるんで、そこに付けるっていうのはちょっと改造費どのぐらいかかるか分からないですけど、できるかもしれないですし、で、あと新たに買うバスを低床型ということであれば、そのだいたいその予算の範囲内、今特にそのプラスアルファで大きな予算がかかるというものではないかなと、そんな形でございます。以上です。
◆やまね/はい、それで他都市の状況なんですけれども、例えば、政令市ですでに導入済みの都市だとか、あるいは京都市と同じように1台も導入してない都市などですとか、そういうのはつかんでおられるんでしょうか。可能なら政令市の状況調べていただいて資料でいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)一定、近隣市には聞いたりはしてますけども、だいたいバスに1~2席車椅子を設置してる例が多いとは聞いてます。ちょっと細かいところは今資料として持ち合わせておりません。以上です。
◆やまね/分かりました。そしたらちょっと近隣市とですね、政令市の状況について、この総合支援学校のスクールバス、車椅子対応の状況についてですね、ちょっとこれ資料提出を後ほどお諮りいただきたいと思います。
それで陳情の中でも訴えておられる課題の認識について、改めて伺っておきたいんですけど。私たち先日ですね、当事者の方から直接お話を伺う機会がございました。で、陳情の中にも書いておられるんですけれども、「スクールバスに車椅子ごと乗車できないため、自宅・学校・放課後等デイサービスにそれぞれ別途車椅子を準備する必要がある」と。で、例えば「電動車椅子の補助は1台しか認めてもらえないので経済的負担も大きい」「廃車寸前のものを10万円ほどかけて修理したけれども、普段乗っているものと別のものは乗り心地も操作性も違う」というお話もありましたし、それから実際に保護者の方がですね、「自宅から直接学校まで送迎しているケース」もありまして、その場合はですね、「車で送り迎えするとそれだけで往復1時間、これを毎日2回繰り返すことになる」ということで、本当に切実な状況があると私たちも聞きまして思いました。
それでですね、二点お聞きしておきたいんですけど、これ先ほどもありましたが、このスクールバスが車椅対応になっていないことで、保護者や関係者の皆さんが大変な今やはりご苦労を強いられてる、このことについて認識持っているのかということと、それからこれまでも改善して欲しいというご要望もいただいてるということなんですけども、これはですね、だいたいいつ頃からそういう要望が寄せられてるのか、この二点いかがでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)そういったご負担があるということ、もちろん車椅子、基本、学校のことだけで言うと2台持ちしていただいてて、で、バス停まで送っていただいて持って帰られてというのがあるっていうことは当然認識もしておりますし、ご負担もおかけしてるというのは事実でございます。
それからこの要望がいつからあったっていうのはすいません、ちょっと今私も持ち合わせてませんが、私の知る限りでも支援学校のPTAからのご要望としては頂いてたということでございます。
ただ、ちょっとご質問とあれなんですが、どうしてもこの間ですね、どうしてもその支援学校の児童生徒数が大幅に増加してることがあったりとかですね、あとどうしても、このコロナの時に乗車率を下げるというようなことがあったりとか、そういったところで今支援学校で持ってるバス以上にマイクロバスを委託して増車を図ったり、で、それはコロナ禍にやってたものを今もですね、継続してこれはもうコロナ禍ではないですが、さらに人数が大幅に増えるというとこを踏まえてやってた、そんな状況もあって、で、これどうしてもそのスクールバスのバス用にですね、車椅用の席を取ると4席取ってしまう、これも4席が減るんじゃなくて、今も実は改造して38人乗りのものを43人乗りに改造して席を確保してるということですので、それをもう一度38人乗りに戻して、さらにそこから4台取るということで、これ本当に実はちょっと心苦しいような状況もあって、どうしても今まではちょっと検討、検討はするものの、ちょっとなかなか付けていくという状況にはなかったという、こういったちょっと事情があるというのはお含みいただけたらと思います。以上です。
◆やまね/はい、教育委員会としてもいろいろ工夫も苦労もされているというお話だと思います。で、要望についてはこれまでから出されていたということはお話がありました。で、私ですね、当事者の皆さんからお話を伺って、深刻だなと思ったのはですね、そういう経済的な負担だとか送り迎えの労力ということだけではなくてですね、やはり子どもたちの安全性の確保を考えても、課題があるんじゃないかってことなんですね。
で、この陳情文書の中にもありますけれども、「スクールバスが車椅子対応の仕様ではないため、肢体不自由な子どもたちは、車椅子を降りてバスの座席に移動しなければならない」と。で、「乗務員や教務員、家族が子どもを抱き抱えて座席に移動する必要がある」「介助者の身体的負担が増すだけでなく、転倒や怪我などの危険性も伴う」というふうにあるわけですけれども。私たちがお話伺った方の中にはですね、てんかんを持っておられるお子さんの保護者の方もおられてですね、「いつ発作が出るかわからない。もし発作が出た場合には、全身が痙攣をして、その後には脱力した状態になってしまうので、身体がすり抜けていってしまう、そういう危険がある」ということでですね、「身体が大きくなれば当然体重も増えるし、落下して頭をぶつけたら大変危ない。そういう不安を抱えながら毎日通わせている」というお話でした。私はこれ重大な課題ではないかなというふうに思っております。で、やはり車椅子ごと乗るほうが安全なことは間違いないと思うんですが、乗務員さんの負担も減るんじゃないかと思うんですが、この点はどんなふうにご認識持っておられるでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)先生今おっしゃっていただいたような状況にあるというのは私どももちろん陳情書もあれですし、(要望書の提出)当日ですね、対応させていただいた職員からも聞いております。ですんで、この安全性に関してはですね、この間はこれについては、委託業者、ドライバー含めて3名ですね、対応してるということで、もちろん研修等も受けてということで、危険がないようにっていうのはもちろん対応してるところでございます。で、そうしたところで、もちろんその乗務員であったりが、もちろんご苦労いただいてるっていうのは本当に、その点は認識もしているところでございます。
で、合わせてこの福祉タクシーという制度は実際あるんですけど、これはこの間、医療的ケアの乗車する場合においては、福祉タクシーを活用してですね、そこに看護師を乗せる形での対応ということで、これはタクシー部分については京都府所管の就学奨励費を活用するんですけれども、そうした対応もしてきてるところでございます。この場合については、車椅子ごと乗れるような対応もしてきてます。で、今先ほどおっしゃった、私も実際、てんかんがあって危険があるというところで、ちょっと程度の状況っていうのは詳しく分かってないですけども、そうしたところでこの医療的ケア以外でも特別な事情があれば、そうしたものは活用できるということで、これが認められるかどうかまたあるんですけども、そうした制度もあるということなんで、ちょっとそういう個別のところについてはしっかり学校のほうで、きっちり個別事情もお聞きした上で対応については、そういう危険をお持ちだということについては、本当に重く受け止めないといけないと思いますので、その点については個別に何か考えられていくことができるのか、合理的配慮の中でどういったことができるのかっていうのは考えていきたいというふうに考えております。以上です。
◆やまね/はい、重く受け止めないといけないというお話がありまして。ドライバーさんへの研修だとか、福祉タクシーの活用という話もありました。ただですね、やはり個別的対応ではなかなか抜本解決にならないので、今回議会へ陳情されたんではないかなというふうにも思うわけです。で、車椅子対応にスクールバスがなれば、そもそもそういう個別的な相談をしなくてもいいわけですし、安全性も増しますし、乗務員さんの負担も減るということははっきりしてるんじゃないかなと思います。
で、この介助者、乗務員さんがですね、抱き抱えながら乗車しなければいけないという点で考えますと、安全性の問題だけではなくて、例えば中高生になる女性の生徒さんにとってはですね、「男性の乗務員さんに抱えられることが精神的な負担となる可能性もある」、こんなお声もお聞きしておりまして、私も確かにそうだなと思いました。で、ただですね、今の、現在の乗務員さんは大変丁寧に対応されていてですね、「おじさんでも大丈夫?」と、こういう声をかけながら対応していただいてるので、今は問題なく通ってるんだけれども、ただやはり「大きくなれば嫌だとなるかもしれない」と、こういう声もあったわけですね。
それから校外学習時の先ほど福祉タクシーの活用のお話もあったんですけれども、私たちがお聞きした中では、そういう介護タクシー、福祉タクシーで移動する場合はですね、同級生と一緒にたくさんで移動することはできないわけで、「車内での思い出を共有することができないことに悲しみを感じている」というお声もありましたので、これは乗務員さんや例えば教員の方々への研修とか、福祉タクシーの活用だけでは、やっぱり解決できない問題があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)本当にお声としてたくさんいただいてるのは事実ですので、本当にどういう解決策があるかっていうのは考えていかないといけないと思いますし、あと、車椅子の席を設置するということ、本当になかなか、本当困難な状況ではあるんですが、現実的なとこで言うと、更新時にっていうことでどう考えていくのかなというところでもあるとも思いますので、その点については引き続き検討とか、また、じゃあこれ1台作ったところ、1つ作ったところでということでもありますので、実際今私の手持ちでも99人の方利用されてるということですので、ちょっとこの辺の、例えば作った場合に、どう優先順位をつけていくのかとか、またその例えば、学校によっては空いてるバスもあるんで、そこに手荷物的に乗せられないのかとか、いろんなことちょっと、どういう場合があるのか、これは学校も教育委員会も一緒に研究もしながら、どういう形でそういったご不安を少しでも解決できるのかっていうのは、引き続き検討も研究もしていかないといけないかなと、そういうふうに考えているところでございます。以上です。
◆やまね/ぜひですね、頑張って検討していただきたいと思うんですね。今「更新時にどう考えていくのか」ということもお話があって、私非常に大事なことだと思いました。
それで陳情者の方はですね、こういうふうにも言っておられるわけですね。非常に大事だと思ったので読み上げたいと思いますが。「肢体不自由の子どもたちを含む総合支援学校に通う子どもたち一人ひとりに、安全かつ安心して登下校や校外学習ができる権利がある」と。「肢体不自由な子どもたちにとって車椅子は足と同じく大切な存在であり、車椅子ごと安全に乗車できる環境を整えることは、本人たちの安心感や自立心を高める上でも非常に重要」と訴えておられますので、やっぱりそういう方向をですね、ぜひ目指していただきたいと思うんです。
で、もう一点確認したいんですけれども、これまで京都市教育委員会としては、市の財政当局に「ぜひこういう車椅子対応のバスを導入したいので予算措置して欲しい」ということを訴えてこられたのか、で、訴えてこられて、なかなかそれでも財政当局からゴーサインが出なかったのか、それともですね、教育委員会としてはそもそも導入検討や予算要求そのものをしてこなかったのか、この点はいかがでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)はい、その車椅子を設置するための予算の要求というのはしてきておりません。というのは、先ほども申し上げましたが、この間はどうしても、この間というか、もうここ数年ずっとですけれども、この生徒数がどんどん増えていっている、どちらかというとその車椅子を設置するバスをというよりは、どうバスを増車、増やしていくかであったり、また、バスがどんどん老朽化してきてますので、その更新をどうするかという予算について、財政当局にも要求して、また市会のご理解もいただいてつけていただいたりということで、今までも進めてきたところですので、ですんで、車椅子のための増車という意味での要求はしてないですけど、バスの増車の要求はさせていただいて、今もその委託、うちが持ってんのは26台ですけど、合わせて今4台マイクロバスということで、業者にそのバスごと委託してるというのも加えて増車も図っている、これはコロナからですけど、そういった予算についてもご理解いただいて、つけてもいただいておりますので、そういったことで、ちょっと、増車という予算要求はもちろんしてきておりますが、その車椅子のための増車というような予算要求はしてきてない、これがまあ事実関係で言うとそういったところでございます。以上です。
◆やまね/はい、ま、設置のための予算は要求をしてきていないというお話でありました。それで今日のですね、ご説明、ご答弁を聞いていますと、予算だけの問題ではなくって、学校のその駐車スペースの問題であるとか、そういう課題もあるんだなということが分かったんですけれども、ただですね、やはり当事者の方から伺ったお話では、「東京、新潟、さいたま、大阪、神戸、近隣では大津市でも乗れるようになっていた」ということでありますし、当たり前のようにできている自治体がある中で、やはり京都市でもという思いは私たちもよく分かるし、そういう方向ぜひ目指していただきたいというふうに思うんです。
で、もう一点だけお聞きしたいんですけれども、やはり障害者差別解消法の観点も非常に重要で、現状はですね、いろいろ教育委員会としても頑張ってはいただいてると思うんですが、しかしこの現状は、いわゆる「合理的配慮」というのがないと言わざるをえないのではないかと、私たちは感じております。で、いろいろな課題、予算だけではなくてスペースの問題とか、いろんなハードルがあるということですけれども、それを理由に諦めるということではなくてですね、そのハードルを乗り越えるように、ぜひその方法を考えていただきたいと。で、陳情者の方がですね、こういうことも訴えておられまして、「全面導入が即座に困難でも、ハイエースタイプの福祉車両の導入など、小規模からでも改善に向けた検討ということも考えるべきではないか」という、先ほども「今後の更新の時期にどうするか」ということもありましたけれども、何かですね、やはり前進をさせていただきたいと。今まで予算要求もされてなかったというところから一歩、ぜひ前に足を運んでいただいてですね、改善を図っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
(→菅野・指導部担当部長)はい、当然、障害者別差別解消法、合理的配慮の提供というのを義務付けもされておりますので、当然その社会的障壁を取り除くための対応を必要とするところ、ま、あの、「負担が重すぎない範囲で対応する」ということは当然定められてるわけでございますので、そうしたところで今も我々、教育委員会としても学校としても、できること、できる範囲の中でどこまでやっていくかというところでの対応はしてきたつもりではございます。
ただ、今この陳情者にあるようなご要望は引き続きあるというのも認識はしておりますので、引き続き合理的配慮の中での、ま、どういったことができるのかっていうことについては、引き続き検討もしていくし、また、研究もしていきたいというふうに考えておるところでございます。以上です。
◆やまね/はい、その「合理的配慮」というのが「負担が重すぎない範囲で」というふうになってるんですね。で、ただやはりこれ、今当事者の方の強いられてる負担を考えればですね、やはり当事者の方々のこの負担をどう軽減していくのかということをですね、まず何よりも考えていただきたいと。で、「公共交通も車椅子で乗れるようになっているのに、なぜ支援学校のスクールバスで車椅子に乗れないのか」っていうのは、私は当然の声だと思いますし、京都市の現状は残念ながら今とても遅れた状況にあるのではないかと思います。ぜひ全ての子どもたちの基本的な人権を守る立場に立って、抜本的に改善をしていただきたいと、ぜひ来年度の予算にこれは反映をしていただきたいと、強く求めて終わります。以上です。
◎井上委員長(自民)先ほどやまね副委員長から要求のありました「近隣市と政令市の導入状況の資料」については理事者提出できますか。
(→菅野・指導部担当部長)はい、ちょっとこれから聞き取りしてまとめることになります。少々お時間いただきまして、提出をさせていただきます。
◎井上委員長(自民)はい、提出できるということですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ございませんか(異議なしの声)、はい、ご異議がありませんので委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者におかれてはなるべく早く提出していただきますようによろしくお願いいたします。
2024年12月25日【文教はぐくみ委】教育委員会/陳情審査「総合支援学校における車椅子対応スクールバスの導入」
(更新日:2024年12月25日)