ウィングス京都(男女共同参画センター)は「賑わいづくり」でなく「ジェンダー平等・女性支援の専門性」を高めるべき(2024年12月25日/文教はぐくみ委・文化市民局・やまね)

文教はぐくみ委資料「ウィングス京都の今後の方針案」

質疑文字起こし(自民、維京国、共産、公明)

ジェンダーハンドブック「必ず知ってほしい、大切なこと。性的同意」

◆やまね/私からもいくつかお聞きしたいと思っております。先ほどですね、津田委員(自民)のお話の中で、非常に大事なお話があったと思いまして、これまでの機能がどうなっていくのかというお話があってですね、「レイアウトの見直しなどで本来の機能が縮小してしまうのでは意味がない」と、私も本当にその通りだと思いましたし、それから答弁の中では「決して営利目的ではなく、市民の交流拠点として」というお話もありましたので、ぜひ方向性としてはそういう形で頑張っていただきたいと思っております。

で、まずちょっと確認したいのはですね、先ほども「行財政改革計画」のお話があったんですけど、その中の位置付けではですね、「民間移管・存廃や必要な機能に応じた施設のあり方を検討」ということが明記されたということだったんですけど、そういう施設とされたわけですけども、大きな方向としては、施設そのものは今後も存続をすると、公共施設として、で、例えば府の施設と統合したりだとか、売却したりするということはもうありませんと、こういうふうに理解してよかったでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、統合等につきましては、現時点でで申し上げることにつきましては、あのそういったことは検討はしていないということでございます。

◆やまね/はい、それで資料のですね、1ページ目の「施設の利用状況」というところでまずお聞きしたいんですけれども、先ほどもありました「40代以上の利用が全体の約80.4%」ということで「若年層の利用が少ない」、そして「立地の良さや中央青少年活動センターが併設されている環境が生かしきれてない」ということが書かれております。で、そこでですね、この数字の元になったアンケートが、今年8月~9月に実施されたものというふうにこれ書いてあるかと思うんですけれども、何人の方が答えられたのかということちょっと確認したいのと、で、この40代以上で合計してる理由ですね。男女共同参画推進の事業において、何かこの40代以上と以下で、何かそういう区切りになるような施策があるんでしょうか。いかがですか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、すいません、40代以上というところにつきましては、いわゆる若年女性と言われるのが30代までというところと、それ以上というところで分けさせていただいてるというとこでございます。

で、調査を行いました人数、アンケートを回答いただきました人数は82名ということになっております。

◆やまね/アンケートの数で言うと82名ということですよね。で、このウィングス京都、年間で利用していただいてる人数っていうのはもっともっと大きい、多いはずですよね。で、このわずか8月~9月のところだけの82名のお話ですので、果たしてこの「利用者層」と言った時に、それが本当に全体を反映してるのかどうかっていうのはちょっと私疑問付がつくところであります。

で、この「40代以上の利用が全体の約80.4%」という点でもう一つ確認しておきたいんですけれども、そもそも少子高齢化が進んでるわけですから、40代以上の利用者数が多くなるのは当然ではないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、40代以上が多いのではないかということでございます。ちなみになんですけども、京都市の統計人口、統計でその辺り見させていただきますと、総数で言うと40代以上がだいたい60%で、10代~30代までが32%程度ということになっておりますので、やはりその点から見ましても、今回のアンケートの年齢層には少し偏りがあるのかなというふうに思っております。

◆やまね/はい、私もですね、今のそのデータちょっと見させていただいたんですね。京都市の統計ポータルというサイトで年代別人口のデータが載っておりますので。今年10月時点のデータ見てみました。

すると、例えばこの資料では利用者層が「10代0%」となっていますが、年代別の人口を見ますとだいたい8.4%ぐらいの方がおられると。なのでなかなか10代の方には使っていただけてないというのは確かにそうだと思うんですが、ただこの年代の皆さんはですね、学校とかクラブ活動とか塾だとか、色々そういうものもありますし、ライフスタイルの中で京都市に1か所しかないウィングス京都までわざわざ来られるだろうかというのは大変疑問ですので、なかなか利用するといっても難しいんじゃないかなっていうことは思います。

それから20代がですね、これ資料では「6.1%」と。で、これ年代別人口で見ますと13.8%ですので、やはり構成比としては実際におられるよりも利用してる割合少ないっていうのは確かにこれもそうだと思うんです。ただですね、この年代で言いますと、例えば京都市外から来られた学生さんなんかはやはりこの施設を知らない方も多いだろうし、仕事を始めた方なんかはですね、日中に使えるってことはなかなかないと思いますので、やはりなかなか難しい、利用するのは難しい面はあるんじゃないかと思いました。

で、30代はじゃあどうかと言いますと、ここではですね、資料では「11.1%」と。で、年代別人口では10.2%なんですよ。30代については年代別人口の構成比よりも多い方が利用されてる。で、40代はここの資料では「17.0%」、年代別人口では12.5%ですので、構成比より多い方が利用されてる。で、50代はですね「17%」ですね資料では。これ年代別人口データ見ますと14.7%ですので、それほど変わらない、数%程度の差です。で、60代が利用者層で見ると「23.2%」ですが、年代別人口では11.1%と。かなり60代の方がですね、構成比では多い、なっているということです。

で、それから70代以上っていう数字を見ますと、資料で「23.2%」になってるんですけども、年代別人口のデータを計算しますとこれぴったり70代以上で23.2%という数字になりましたので、だいたい京都市に住んでおられる方の割合でちょうど使っておられます。

ですのでね、私これ「40代以上の利用が全体の約80.4%」と、わざわざ太字で下線も引いて強調されてるんですけれども、少なくとも70代以上は年代別の人口データとぴったり同じ数字で、50代もさほど変わらない、で、30代については人口構成より多くの方が使っている。確かに先ほどおっしゃっていただいたように40代以上の方の人口が60%ちょっと超えるあたりですかね、で、その方が80%っていうことですので、ちょっとそれより確かに多いんですけれども、さほど私はこれはですね、これ本当に極度な偏りがあるっていうふうに見てもいいんだろうかということを思っています。で、40代以上ひとまとめにしてですね、「若年層の利用が少ない」というふうにまとめてしまうのはちょっとね、恣意的なものを感じております。

で、次に稼働率のことについて聞きますけれども、直近の令和5年度を見ますと、4階のスポーツルームが99%、会議室2室で88%、2階のセミナー室2室76%、会議室6室で93%、地下1階の会議室3室89%、音楽室94%、フィットネスルームが92%と、この辺り大変高い数字となっています。で、一方で、※印で「太地部分は全室平均を大きく下回っている」ということで、2階のイベントホール45%、そして和室2室が65%、ビデオシアター62%、調理コーナー40%、1階のギャラリースペース38%ということに、令和5年度ですね、なっています。で、ちょっと確認したいんですけども、この表のこの一番右の部分ですね、そこが「直近5か年平均の稼働率」ということで、さらに太い線で囲まれて強調されてるわけですけれど、京都市としては、稼働率を見る際に、この5か年平均というのを一番重視されているんでしょうか。いかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、稼働率の考え方でございます。やはり、この間、コロナ禍等もございましたので、年度において大きく稼働率に差があったということもございます。そういう点では、直近5か年が、京都市として通常使う考え方かと言われますと、今回は5か年で取らしていただいたということでございます。

◆やまね/5か年平均を何か重視してるとか、これを最も大事にしてるということではないですね。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、あのちょっとコロナ禍の特殊事情はあろうかと思いますけども、やはりいろんな予算の算定とかで含めて、いろんな視点で考えるにあたっては、複数年で平均を出すっていうのは、一般的に役所の中では使う方法かと思っております。

◆やまね/はい、で、この表全体を見たらですね、全ての部屋で令和5年度の稼働率がこの「直近5か年平均」を上回ってるわけですね。おっしゃった通り、コロナ禍のやっぱり影響がですね、相当あったかと思うんですね。で、それで利用が落ち込んだんですが、現在ではかなり回復しているっていうことを、今この表からも分かると思うんです。で、さらに見るとですね、直近のこの令和5年度の数字が、コロナ前の令和元年度を上回ってる部屋もいくつかありまして。例えば、地下1階の音楽室91%が94%になってる。フィットネスルームは88%から92%。2階の和室2室が58%から65%。ビデオシアターは42%だったのが62%になってるということなんですけども。ところがですね、そのコロナの落ち込みも含めて5か年平均というところで見ると稼働率が低いように見えるわけで、これこういう、私これも見せ方としてはですね、ちょっとどうなのかなということを感じております。

で、次に、資料の2ページ目の「3、サウンディング型市場調査の結果」として改めて概要がまとめられておりますが、我々としては、極めて公共性・公益性の高いウィングス京都を、営利企業の儲けのために差し出すようなことはやめるべきだということを、この委員会で繰り返し議論をしてきました。で、重要なことはですね、我々だけが言ってることではなくて、専門家の先生方も言っておられるわけです。京都市男女共同参画審議会の中でも厳しい意見が続出をしておりました。昨年3月30日に開かれた男女共同参画審議会の議事録を見ますと、次のような発言があります。「国の男女共同参画センターの強化というのは、男女共同参画事業そのものをいかに強化していくかということだと思う。サウンディング型市場調査は、財産価値として有効性を発揮していこうというもので、趣旨目的からすると違うと考えざるをえないのではないか」と。これ我々も同感です。そして、当時の会長さんはですね、「サウンディング型市場調査の対象となってるエリアが男女共同参画センターの建物の中で広範囲に渡っており、心配される部分がある」と。「色々ご心配の市民の声が私のところにも届いている。ぜひそういう皆さんの声に耳を傾けるような手順を踏んで今後ご検討をお願いしたい」と発言をされました。で、さらに最後にですね、わざわざ次のように強調されてまして「SDGsにあるジェンダー平等の実現は、17の目標の1/17ではなく、全ての課題の目標達成に欠くべからざるテーマと明確に書かれている。京都市の条例に記載されているように、今後も国際スタンダードに沿って京都市の男女共同参画を推進していただきたい」と。こういうご意見を述べられているわけですね。で、ちょっと改めて聞いておきたいんですが、こういう男女共同参画審議会での、こういう専門の先生方のご意見はどのように受け止めておられるんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)そういったご意見があることも当然承知しております。で、今回色々方向性を示させていただく中でですね、男女共同参画推進センターの機能強化という視点は当然持っております。で、その中におきましては、検討する中でですね、やはり今のこう事業体制が効率的なものになっているのか、効果的に事業が行われてるのか、それは施設の稼働率なども含めてですね、しっかりと見極める必要があります。で、そういったことはですね、審議会の委員さんのみならずですね、やはり色々施設の職員さんであるとか、そういったところのご意見も、ご意見と言いましょうか、その状況をお伺いしながら、やはり効率かつ効果的な運営というところでの施設のレイアウトっていうのはやっぱり一定必要であろうかというふうに思ってます。その中で活用できるようなスペースがあるのであれば、そこに民間事業者の活力を導入して、さらに賑わいを創出していくということはですね、何ら施設の今後の運営を考えた上で、問題があるものではないというふうに思っております。

◆やまね/すいません、今あの「施設の職員さんのお話」って言うんですかね、そういうお話あったかと思うんですけど、そういう方にもお聞きして活用できるスペース考えていくというようなお話だったかなと思うんですが、今回例えば、先ほど、どなたかの委員の質疑の中で「図書情報室」の話ありました。で、あるいは子ども相談室とかもある、いろんな専門的な施設あるわけですね、スペースが。そのことについて、このウィングス京都で働く職員さんに対して、「ここはもう民間活用してもいいですか」というお話をされたということなんですか。意見を聞かれたんですか。

(→工藤・共生社会推進室長)そういった内容では聞いておりません。今の事業運営を行う中で何かと不便とかですね、あのかかってるようなところはないのか、そういった視点でお伺いしております。

◆やまね/はい分かりました。それから昨日12月24日に男女共同参画審議会、開かれておりますが、そこでは本日審議する内容というのは報告をされて、専門家の皆さんからご意見は伺っているんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、まず本日、ご提示させていただきました報告資料につきましては、この後速やかに審議会の委員さんに共有をさせていただいて、それに対する意見もお伺いしたいというふうに思っております。

◆やまね/えっと、昨日は報告はされてないということですね、ですから。そしたら、今日のこの議論の中身をお渡しする、報告するということなんですけど、それはまた審議会で開いてしっかり議論されるんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、次の審議会を待ちますとちょっとまだ日程は今後の調整ということになりますので、まずは今日の資料に基づいて情報共有をさせていただいて、ご意見をいただくということが基本かなと思っております。

◆やまね/私やはりですね、審議会でしっかり議論していただかないとね、だめだと思うんですよ。ウィングス京都の今後の方針案を、男女共同参画審議会の先生方に報告もせず、意見も聞かずにこの案をですね、作成してるということ自身が、私、大変問題ではないかと思っております。

それで3ページの資料「4、サウンディング型市場調査後の検討状況」についてなんですけれども、そこでは(1)として「賑わい創出のスペースや、これまで利用の少なかった世代のアプローチにつながる親子が集える空間などの具体化について、引き続き事業者と意見を交わしながら検証を継続」というふうにありますが、そこでちょっと確認したいんですけれども、「事業者と意見を交わしながら」というのは、具体的に何社と意見を交わしているのか、これが一点。それからもう一つは、その事業者はサウンディング型市場調査で提案を出した不動産業者、コンサルタントh業者、サービス業、あるいは建設業など、こういう民間業者6社のうちのどなたか、そういう事業者なのか、それとも提案をした事業者とは全く別の事業者なのか、この辺りいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、事業者との対話につきましては、ちょっと何社ということは申し上げられません。複数社としております。で、今回のサウンディング型市場調査の募集要綱の中にも「調査後も引き続き対話を続ける」という、対話についてはやっていくということで内容に盛り込んでおりますので、それを含めてしております。で、中身につきましては、事業者のノウハウ等に関わるものでありますので、その辺りを差し控えさせていただきたいと思っております。

◆やまね/複数社あると。しかし何社かは申し上げられないと。これはなぜですか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、やはり6社ということで限られておりますので、おおよそどことどこっていうところがですね、特定されるというところもございますので、そういった意味で複数社ということでお伝えさせていただいております。

◆やまね/別に企業名を出せとか言ってるわけじゃないんですけれども、何社か数とか、業種ぐらいのことは言えないんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、やはりあの業種によって持ち合わせてるいろんなノウハウ等もございますので、その辺りは差し控えさせていただきたいと思っております。

◆やまね/はい、それで(2)のとこについても聞きます。「施設の稼働状況、施設の老朽化への対応や、ウィングス京都の効率的かつ効果的な事業運営につながるレイアウトのあり方についても検討継続」とあるんですけど、これはちょっと主語が書いてないんですけど、これ誰が検討してるのかですね。京都市なのか、事業者なのか、それとも市と事業者が一緒に検討してるのか。いかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、民間事業者からもご意見をいただきつつ、京都市の内部で検討は進めているというとこでございます。

◆やまね/えっと「民間事業者からご意見をいただきつつ京都市の内部で」っていうことなので、それは「京都市が検討してる」ということで確認してよろしいですか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、元々サウンディング調査の中では、1階のスペース、あと2階の一部ということでお示ししておりますので、そこを最大値として検討は内部でも行っているということでございます。

◆やまね/それでですね、この施設の稼働状況、レイアウトを検討するという時に、どういう方向で検討してるのかですね。先ほど施設の稼働率のお話をさせていただきましたけど、4階のスポーツルームや会議室、地下1階の会議室、音楽室、フィットネスルーム、もうフル回転に近い稼働率となっております。ですので、もっと使いたいけど予約がなかなか取れないとか、そういう方もおられるんじゃないかと思います。で、そういうこと考えた場合に、1階や2階部分にそういうスペースを充実させるということも考えられるんじゃないかと思いますし、そういうことも含めて検討されてるのか。それともですね、とにかく稼働率が全室平均下回ってる部分に民間施設呼び込みたいというような、そういう検討されてるのか。このレイアウトの検討って言った時にどういう方向性でもって検討されてるんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、今回の検討の方向性としましては、レイアウトのみならず、事業という中身も非常に重要視しております。そういう点ではちょっと何度か申し上げておりますけども、ウィングス京都のですね、より効率的効果的な運営につながるものがどういったことか、そういった視点であるとか、現在の貸館機能と昨今の市民ニーズに関する視点、その辺にアンマッチが生じていないかというところでございます。で、その他ですね、多様な方々が交流して、施設全体の賑わいの創出に向けてどういったものがあるか、そういった視点もございます。で、合わせて男女共同参画等に資する機能の充実に関するもの、こういったものをですね、総合して検討を進めているところでございます。

◆やまね/はい、ま、ちょっとね、ですから市民の皆さんから見て、何を検討してるのかよく分からないですよね。先ほど事業者はどういう議論してるんだと聞いたらそれ明らかにできない。大変不透明なね、私は状況だと思っています。

資料3ページ「5、利用者ニーズの状況」のところですけれども、これ今年8月6日~9月30日、55日間にウィングス京都、利用された方を対象にアンケート取ったっていうことなんですが。これアンケートの回答件数、何件かですね、これも件数書かれてないわけですね。全然。で、この結果は公表はされているんでしょうか。それから資料には主な回答内容しか書かれてないわけですけれども、アンケート項目とその結果の全てを資料提出いただきたいと思いますが。本来ならですよ、私は本来なら、委員会審議の資料として、これ出していただかないとダメじゃないかなと思うんですが。この点、資料をいただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、先ほど江村議員からの要求資料とも類似するかと思いますので、そちらと合わせて、はい提出させていただきます。

◆やまね/えっとすいません、件数は何件か。で、現時点で公表は、結果公表はされてるのかどうか。いかがでしょう。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、こちらの件数は82名ということですね。それで公表のほう、あ、ちょっと待ってください、えっと、公表のほうはしておりません。

◆やまね/はい分かりました。それからあと同じページの「6、京都市男女共同参画市民意識調査」。これは今年10月18日~11月6日の20日間です。で、これもですね、回答件数も書かれておらずパーセンテージだけなんですけど。これ何名から回答が寄せられてるんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)こちらの市民意識調査につきましては963名が対象となっております。

◆やまね/委員会資料に載ってるこのアンケート項目を見ますと、「これまでウィングス京都利用したことがあるか」、そして「ウィングス京都を利用しない理由は何ですか」と2つですけれども、ところがですね、これは私、京都市のホームページで、この意識調査の調査票を確認しましたら、「ウィングス京都を利用された際どのように利用されましたか」という項目もあるんですね。で、「相談事業」「図書情報室」「男女共同参画に関するイベント参加」「それ以外のイベント参加」「貸会議室の利用」「その他」ということを、項目聞いてるわけですよ。で、これはね、ウィングス京都が果たしている役割つかむ上で大変重要な質問されてると思うんですけど、なぜ今回の委員会資料から省いておられるんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)あの、今回の報告の中での文脈につきましては、どれだけの方がですね、ウィングス京都の認知されているか、親しみを持って利用されているかっていうところで、中心に書かしていただいて、ま、特段の意図はなく、そういう視点で書かしていただいたということでございます。

◆やまね/特段の意図がないんだったらなぜ省いたのかっていうことになりますよ。その3つしか聞いてないんですから。ウィングス京都については。で、どれだけの方が知ってるか、ここに示されてるのを見たらですね、もう誰も知らなくて誰も使ってないような回答じゃないですか。この結果だけ見たら。私はですね、本当にこの委員会審議における資料も非常に恣意的で、わざわざこういうところを省いてね、資料を作っておられる、数字の見せ方についても非常にね、私は偏ってるんではないかなというふうに思っています。議会に対しても市民の皆さんに対しても非常に失礼な話ではないかと申し上げておきたいと思います。

で、私、もう少しだけお聞きしますが、不思議に思ってるのは、今回の委員会資料にはですね、困難を抱える女性の支援に取り組まれている団体、あるいは女性団体の皆さんの意見とか要望などがですね、あるいは専門家の先生方の意見が、何も示されてないわけですね。今回のこの案をまとめるにあたって、そういうNPOや女性団体の皆さんからの意見聴取というのはされていないんでしょうか。いかがでしょう。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、「ウィングスの方針をこう考えます」というような形での聴取はしておりませんけども、当然、お付き合いの民間団体、そこの事業をされる中での課題であるとか、連携方策、そういったことは常々聞いておるところでございます。

◆やまね/私はやはりそういう使っておられる方の団体さんから、ウィングス京都がもっともっと魅力的になるためにはどういう機能が体制が施設が必要ですかということは、きちっと聞き取りもヒアリングもされて、で、この委員会に示してですね、そして議論をやっぱりさせていただかないといけないのではないかというふうに改めて思います。

で、結局ですね、男女共同参画審議会にも声を聞いていない、女性団体にも声を聞いていない、私、市民アンケートについても大変不十分だと思っておりますが、そういう中で今回の結局議論の中でですね、女性支援やDV支援、あるいは男女共同参画推進のために何を強化するのかという話がですね、一切ないんですよ。で、結局聞いてるのは不動産とかコンサルとか建設業者のサウンディング調査やってこういう案が出てますと、そういう声ばかりですよね。私はこれ一体何をやっておられるのかなと率直に思ってるんですね。

で、「7、今後の検討状況」、4ページですけども、そこではですね、(1)のところで「男女共同参画社会をより一層推進していくためには」ということで、その結論で「前例に捉われない、民間事業者の自由な発想やノウハウ等を積極的に取り入れる」と。さらに(2)では「賑わいを創出するとともに」とあるんですけど、賑わいを創出することが男女共同参画社会の推進にどうつながるんでしょうか。いかがですか。

(→工藤・共生社会推進室長)あのまず大前提として、報告にもあります通り、利用年齢層が偏りがある、というか、高年齢層が利用されたのが問題というわけではなくて、若年層の利用がないっていうところがやはり課題であるというふうに認識しております。そのような中でですね、若者、先ほど議員からも10代の方なかなか利用しないよねというようなこともありましたけども、やはりそういった方々を利用していただくためには、施設が分かりやすく、認知しやすく、入りやすいものにしていく必要があると思っております。で、そのような中でですね、なぜ若年層にそういった来ていただく、行きたいと思っているかで申し上げますと、やはり男女共同参画であるとかそういった知識はですね、やはり若い世代のうちから認識していただいて、そのことによって社会に出られた時に大きな影響を及ぼすというふうに考えておりますので、そういった、ちょっと気の長い視点にはなりますけども、そういうところも含めて、賑わいは、そういった若い世代の取り込みというところにつながる一つの手段ではないかというふうに思っております。

◆やまね/あの、ウィングス京都っていうのはすでに複合施設ですよね。音楽室もあるしスポーツルームやフィットネスルームもあって、中央青少年活動センターもあって、若者サポートステーションもある。だけど若者の利用が少ないんだったら、私、民間の施設持ってこようが何しようがあまり変わらないんじゃないかなと思ってるんですね。

で、賑わいを創出することがなぜ男女共同参画の推進につながるのかってのは、やっぱりね、私さっぱり分からないんですよ。で、例えばですよ、女性支援だとかDV支援だとかで言うと、非常にデリケートでね、プライベートに配慮しなければいけないケースがたくさんあると思うんです。で、そうした方々がやっぱり求めておられるのは、静かで落ち着いた場所であったり、あるいはプライバシーが絶対守られる、そういう安心感だと思うんですけれども、例えばこれまで利用してない人を呼び込んでいくとかですね、賑わいを作ることで、ちょっとうるさくなってしまってですね、相談がしにくくなったと、相談できる場所が減ってしまったとなってしまっては、なったらですよ、私は本末転倒な事態になりかねないんじゃないかということを危惧します。

で、私は、女性支援法が施行された元で求められるのは賑わいを作ることなんだろうかと。そうではなくてですね、やっぱりウィングス京都が持つ専門性・公益性・公共性、これをいかに高めていくか、そのための体制強化をいかに行っていくかと、やっぱりそこが考えられるべきではないかと思っております。例えば、女性相談支援員も市全体でたった2人しかおらず、それも兼任と聞いております。で、他の自治体に行きますと各福祉事務所や区役所ごとにですね、複数名そういう方々が配置されてるところもありますし、男女共同参画センターに配置してる自治体も当然あると。で、京都市でもですね、私はそうした体制強化進めていただきたいと思ってるんですが、このウィングス京都の今後の方針を考える時に、そういう相談は今されているんでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)はい、もちろんウィングスにおきましても、お困り事を抱えた女性の相談には応じております。男性もそうでございます。で、合わせましてですね、ウィングス京都の機能としましては、もちろん相談機能がありますけども、なかなか具体的な個別支援っていうところの機能等を特化したものではございませんという意味では、今般7月に立ち上げました「ミント」ですね、そういったところではしっかり個別支援を行って、寄り添い支援を行うというもとで、しっかり役割分担をする、さらに民間の支援団体とも連携してそれぞれの持つ強みの中で女性支援を行っていくということで考えておりますので、ウィングスにおいて全てをやり切るという想定ではございませんし、いろんな相談の層がございます。先ほどなかなかうるさいとこであっていうようなことももしもあろうかと思いますけども、もう少し軽い段階で気軽に相談されたいというような方もいらっしゃいますので、その辺りはどこに平均値を置くかということはありますけども、しっかり関係機関との役割分担のもとでしっかりと支援を行えるようにしていきたいと思っております。

◆やまね/ごめんなさいちょっと聞き逃してたら申し訳ないんですけども、ウィングス京都の今後の方針を考えるにあたって、女性相談支援員の体制を強化するということは考えておられるのか、そういうことも含めて議論をされているのか、ちょっともう一度お答えいただけますか。

(→工藤・共生社会推進室長)必ずしも現状の体制の中で相談ができていないということは思っておりませんので、今後さらに法改正、さらに相談の深刻度、いろんなニーズが出てくるということがあればそれに応じて体制などは考えていく必要があるかと思っております。

◆やまね/私はこれはもうぜひとも考えていただきたいと強く要望しておきたいと思います。

で、最後にもう一つだけ。ウィングス京都の指定管理団体・公益財団法人京都市共同参画推進協会さんがですね、こういうカラーの冊子を作っておられて、これ「ジェンダーハンドブック」ということで出しておられて、私はこれ読ませていただいて本当に分かりやすい、読みやすいものを出しておられるなと思って、これは令和6年1月、今年の1月に改訂されたバージョンの表紙になるんですけども、「必ず知ってほしい とても大切なこと 性的同意」ということで、今社会的にも、大変、大問題になっていることでですね、重要なテーマだと思います。で、しかもこれ、関西の大学生有志の方と協会さんが共同で作成したということで、こういう素晴らしい取組を行ってるんだなと改めて勉強になったんですが、この冊子はですね、今何冊ほど発行されているのかっていうのは分かれば教えていただきたいのと。

で、私は、本当に若い人たちをこのウィングス京都もっと利用して欲しい、それは私たちも同じ気持ちです。で、じゃあどうやったら使ってもらえるのかって言った時に、例えばですね、こういう冊子をですね、全ての中高生、大学生に届けて、「何か困ったことがあればウィングス京都に相談してください」というようなね、そういう取組をやってですね、10代20代の若者の利用を増やすと、こういうことも今後考えていくべきじゃないかなと思ったんですけど、その点はいかがでしょうか。

(→工藤・共生社会推進室長)すいませんちょっとお恥ずかしながら何冊発行っていうの、ちょっと今手元に持ち合わせておりせんので申し訳ありません。

もちろんこの冊子に限らず、学生さん向けの講座というとこもウィングスでやっておりますので、冊子はお届けするのはもとよりではございますけども、しっかりその研修とかの活動の中でですね、そういう学生さんにも知っていただくという取組はしていきたいと思っております。あ、すいません、冊子につきましては1万7000部を年2回、3万4000部っていうことになります。はい。

◆やまね/なるほど、大変頑張っていただいてると思います。で、ただやはり大学生だけで15万人近い学生さんがおられるわけで、中高生も入れればその数には全く届いていないと思いますのでね、こういう本当に素晴らしい取組をぜひ若者に京都市の側からどんどんアプローチしていくような取組に力入れていただきたいと思いますし、ウィングス京都を魅力あるものにしていくためには、ぜひともその専門性の強化を図っていくことこそ京都市の責任であるということを、改めて求めて終わります。以上です。

◎井上委員長(自民)/ただ今やまね副委員長のほうから要求のありました「利用者ニーズのアンケート結果とその内容の資料」については理事者提出できるということですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ございませんか(異議なしの声)はい、ご異議がございませんので委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者におかれましてはなるべく早く提出していただきますようによろしくお願いいたします。

2024年12月25日【文教はぐくみ委】文化市民局/理事者報告「京都市男女共同参画センター・ウィングス京都の今後の方針(案)について」

(更新日:2024年12月25日)