全員制中学校給食は「学校調理」で「各校に栄養教諭配置」を(2024年9月26日/文教はぐくみ委・教育委員会・共産党議員3名の質疑メモ)

文教はぐくみ委資料:全員制中学校給食の実施に係る給食センターの整備内容等について

えもとかよこ議員(共産)の質問

◆えもと議員/いま江村議員(維京国)の答弁に「(民間調理場の)2社はまだ決まっていない」とのお答えだったが、まだ決まってないのか。

(→清水・体育健康教育室長)民間調理場関係だが、サウンディング調査に手をあげられた民間事業者が2社あったということ。で、今後実際にこの民間調理場としてこの全員制中学校給食に参加される業者の数、具体的な名前等はまだ未定というところ。

◆えもと議員/じゃあまだ未定の状態で、この民間調理場から13校5500食提供できるということで、今回出されたということですね。

(→清水・体育健康教育室長)今回おこなったサウンディング調査は我々がいま進めようとしている一部民間調理場を活用するというのが可能かどうかも含めて、もし可能であればどんな具体的な方法ができるかということも含め意見をお聞きしたもの。それを踏まえてこの5500食というのを決定させていただいている。範囲についてもその配送時間が長くかかるということを考慮し、かつサウンディング調査による事業者の提案等も含めると、こういった区分けが適当であると言うか、よかろうということで分けさせてもらってるもので、サウンディング調査の意見を参考にこれまでの議論も踏まえて教育委員会として決定させていただいた。今後実際にこのスキームでどういった業者がお受けになるか、これからの話ということ。

◆えもと議員/給食センターで提供されるこの献立内容だが、来年から小中一貫校が2校スタートする。いま小中一貫校の中学生には実施されている給食というのは小学校と同じ献立。給食センターで提供される給食は小中一貫校の中学生の献立とはまた違うということか。

(→清水・体育健康教育室長)来年開校するいわゆる施設一体型の小中一貫校においては基本的に小学校給食と同じメニューを提供するものと認識しており、そういう意味では全員制中学校給食のメニューとは異なるメニューになるかと思う。

◆えもと議員/センターから提供される献立と、いま小中一貫校で提供されている中学生の献立とは違うということですね。

(→清水・体育健康教育室長)違う献立になろうかと思う。

◆えもと議員/昨年度発表された当初から、私たち「大規模給食センターで63校、2時間喫食は困難だ」ということを指摘し続けてきた。一部分散されたのはこの議会での論戦と市民の声の結果だとは思う。しかしこの計画でもやはり2時間喫食は困難ではないかと思う。まず2ページ目に載っている株式会社長大作成の2時間以内喫食にかかる配送時間の想定だが、スタートはコンテナへの積み込み時間となっている。調理後2時間以内というのは、加熱終了時から給食の喫食開始までの時間を指すと認識しているが、全てのおかずの出来上がり時間とコンテナへの積み込み時間というのは、物理的にイコールではできない。やはり先に出来上がるおかずもあると思うし、温かい状態で提供される食品については、調理後速やかに保温食缶に移し替えられて、食缶へ移し替えた時間が記入されるが、これどこから2時間喫食スタートとお考えか。

(→清水・体育健康教育室長)2時間喫食についての考え。まず資料の2ページの見方にもしかしたらちょっと誤解があるのかもしれないが、この長大作成のグラフだが、一番上の調理・配缶のところが11時前のある時点までになっている。ここで終了ということ。これ線引っ張っていくと、2時間喫食という欄があるが、こっからカウントすることになっているので、今先生ご紹介あったように、私どもとしても一般的に言われてる調理終了後あるいは配缶時から時間を起算するのが重要だろうと思っているので、そういった基準で長大も作成しておられるはずだし、そうなっている。で、2時間経った後、2時間の喫食するとなっているので、まず基本的に資料はそうなってるというご指摘をさせていただいた上で、現在考えてる全員制中学校給食でも当然同じような考え方で2時間喫食を進めてまいりたいと思っている。

◆えもと議員/見方、2時間以内のスタートというのは、これ大体10時45分ぐらい、調理・配缶がこの黒い線で塗りつぶしてあって、2時間以内というのは、調理・配缶後、ここから始まるコンテナへの積み込みから2時間スタートと見えるが、違うのか。

(→清水・体育健康教育室長)これ15分刻みになってると思う。だから10時45分に調理・配缶が終了するということ。で、下ずっといくとコンテナ積み込み、確かに当然だが10時45分から15分間でやると。で、さらに線を引いて、どっから2時間を数えるかというと、この調理・配缶が終わった10時45分からカウントするという考え方で、この資料も作られていると認識。

◆えもと議員/ちょっとなんか分かりにくいなと思うが、では認識としては、加熱調理終了後から2時間のスタートが始まるということですよね。はい、分かりました。

他都市でも、おかずが全ていっぺんには揃わない、センター実施の自治体、2時間喫食がなかなか守れないというところも聞いている。(「どこにあるんや」の声)あるんですよこれが。2時間というのは、やはり出来上がって、コンテナへ積み込んで、配送して、荷下ろしして、配膳、喫食、これを2時間以内にしなければならない。例えば右京の8校は給食センターからの想定時間では35分以内となっているが、昨年も言ったが、嵯峨中までの配送時間、Googleマップで出すと「混雑時は50分」かかる。観光ピーク時の右京の道路はものすごく混んでいる。分散したとしても2時間喫食は困難ではないかと思う。配送時間長ければ長いほど煮崩れして味や食感にも影響が出るということ、センターで実施されているところからそういった声も聞いている。

あと、給食センターのアレルギー対応だが、10品目に対応するとのこと。何度も指摘しているが、この計画では栄養教諭の配置基準はたった3名。民間事業者を活用しても栄養教諭は増えない。京都市は中学校で初めて全員制を導入することになるのに、たった3名。アレルギー対応が必要な生徒には学校全体で対応していく体制が必要。栄養教諭は家庭での状況を把握し、管理指導表に基づき個別取り組みプランをまとめて管理職や担任と連携して、当日の提供後まで何重にもこのチェックをする重要な職務を担っておられる。いくらアレルギー対応の専用エリアを整備しても、学校に栄養教諭がいない、本当に京都市の小学校ではきめ細かいアレルギー対応がされている、でも中学校には全員制始まるのに栄養教諭がいない、この状況についてはどのような認識か。

(→清水・体育健康教育室長)まず最初にご指摘いただいた配送時間とか、献立の配送時間に伴う劣化の問題だが、配送時間については、これまでから何度も申し上げているように、私どものほうでもいわゆる観光シーズンも含めて試走等しており、40分程度では着くということで確認してるところ。献立内容についてもご指摘あった点が過去にはやはりあったようだが、そういったことも踏まえて、煮崩れあるいは温度変化に伴う味の変化、こういったものにも留意しながら、センターあるいは民間調理場においては調理をおこなっていくことを徹底することでしっかりとした美味しい給食を届けることができるようにしたい。

それからアレルギー対応に伴う、あるいは栄養教諭の配置の問題だが、まず栄養教諭の配置については、給食センターに3名ということになるが、これについてはこれで決して十分とは思っていないので、引き続き国への要望も含めて必要な配置については検討してまいりたいと思っているし、それでも小学校でもそうだが、やっぱり1校に1人というのは不可能、現時点では不可能であり、小学校におけるアレルギー対応についても、全ての栄養教諭が1校に張り付いてやってるわけでもない。中学校については、先ほどみちはた議員(自民)からのご指摘もあったように、給食時間の設定も含めて、そしてこのアレルギー対応も含めてだが、中学校給食の運営は改めて重要な中学校の学校経営における重要なポイントになってくるので、これについてはしっかりと校長会とも連携を取りながら、間違いのないアレルギー対応ができるように連携して検討してまいりたい。

◆えもと議員/でも本当に全員制が始まるのに学校に栄養教諭がいない、確かに550食につき1名の栄養教諭なので、小学校ではこの1校につき1人を私たちは要望しているが、そういう状況ではないが、それでも札幌市は全員制の中学校給食、全校「兄弟方式」で実施されていて、そして栄養教諭は設置している中学校に配置されているので、2校兼務で栄養教諭がおられる状況。

そしてぜひうかがいたいが、この計画では概算予算が出ていない。昨年の長大の試算ではセンター方式の総事業費は441億だった。これに13校5500食の民間事業者2社がプラスされる。この計画のイニシャルコスト、ランニングコスト、合わせてだいたいどれくらいの経費になると見積もられているか。

(→清水・体育健康教育室長)全員制中学校給食における経費だが、これまさに今後のPFI事業者を公募する際の重要な、最も重要な事項と言うか、予定価格ということになるので、現時点ではまだ検討中ということで差し控えさせていただきたいと思う。

◆えもと議員/一番経費がかからないということでこの計画が選ばれたということだが、長大が昨年出したこの試算では、29校に給食施設を設置して兄弟方式での試算も出されている。29校は仮定として計算されたものだが、このイニシャルコスト、センター方式と8億しか変わらなかった。これやはり、長大の調査の中でも、二条中、大枝中、深草中、藤森中の4校は自校に給食施設を設置し他校の分も作れるスペースがあるという調査結果が出されている。この4校に給食施設を設置すれば合計8校で給食が実施できるし、栄養教諭も4人配置できる。リスクの多い、栄養教諭もたった3人の大規模給食センターではなく、やはり可能な学校から給食施設を設置していくということを考えるべき。

私、設置不可とされた中学校の図面見ながら、生徒数に対して十分敷地面積があり、校舎の近くに建てるスペースがある、工事車両や配送車の出入口と生徒がクロスしない、生徒の安全、あと出入口の道路幅が6mあるかなど、そういったこと図面を出して見てたが、必要な条件を満たしている学校、素人だが見てみたら22校あった。神戸もいま2つのセンターと民間調理場と親子方式が2校、全部で4校ですか、いま進んでる途中だが、教育委員会が全校行って実際に調査したと聞いている。長大にお任せになられたが、教育委員会が実際に行って調査すべきではないかと思う。

あと建築予定地は、地域住民の広域避難場所。東吉祥院公園は代替公園もなく廃止された。10月24日、地域住民による廃止処分取消請求訴訟第1回目が行われる。全員制中学校給食は大規模給食センターではなく学校調理を求める市民の声が広がり続けている。これらの市民の声、どのように受け止めておられるか。

(→清水・体育健康教育室長)まず給食センター方式についてだが、いま議員からあったコスト面も含めて、アレルギー対応の面、献立の面、それから例えば親子等を行う場合、あるいは兄弟等を行う場合について、法的制限の面、様々な面を考慮してセンターによる方式は一番早く全員に、全員のお子さんに給食を届けることができる方式であるということで、去年の11月に決めさせていただいた。

その後、様々市会からのご指摘もいただき、センターを中軸にしながら民間調理場も活用するということで進めてきた。給食センター方式、これまで京都市ではやっておらず、市としては初めての事業になる。これまで市民の方々は小学校給食、それから選択制の中学給食、特に小学校給食については多くの市民の方が経験されておられ高い評価を得ている。こういったもの引き継ぎつつ、全員制中学校給食もしっかりと実施してまいりたいと思っている。センター方式ということでご不安はあろうかと思うが、これもこれまでの市会で様々な先生からご指摘いただいているように、しっかりとした広報とか説明、こういったこれまでの答弁も含め、しっかりした説明に努めながらご理解をいただきたいと思っている。

◆えもと議員/最後に総合支援学校、20年前からクックチルで給食が提供されている。当時やはりこの味や食感、栄養等どうなのかという声が大きくあがっていた。今こういうふうに全員制の中学校給食に向かっていく中で、現場の声を改めて聞いていくべきだと思っている。それと本当に小学校の給食は大評判。この給食を中学校に行っても食べたいと、口々お母さんたち皆さんおっしゃる。先日このことどうしても伝えてくれと言われたのでお伝えする。「先日給食でお月見団子があった。餡子を食べたことなかった子が初めて餡子を食べて、お月見団子が美味しかった」ということ、そして保護者の方からは「食材費が高騰して給食費が上がらないように京都市が助成してくれたことはとてもありがたいと思っている」とおっしゃった。そのこと伝えておきたい。この美味しい小学校の給食、ぜひ中学校でも同じような給食を実施させたいと強く思っている。

やまね智史議員(共産)の質問

◆やまね議員/私からも少しだけお聞きしたい。午前中、えもと議員から栄養教諭の配置の大切さについて質疑があり、私からも少し認識を聞いておきたい。京都市の小学校では「食育」に大変力を入れていただいてると思う。これは現場の教員の方から私ども直接お聞きしたが「栄養教諭の方が栄養指導をしたら、その日はもう魔法がかかったように、魚料理の食缶が空になった」と。こういうお話があった。子どもたちから「骨が嫌や、食べにくい」という話があったら、骨の取り方を教える時間を作って、食べ方を教えてあげると。それができるようになってみんな喜んで食べていたということ。それから調理員さんが、どこのクラスの残食が多いかを見て量を調節したり、あるいは細かく切って食べやすくなるような工夫もしたり、新しいメニューを出した時にはその反応を見に来てくれたりもしているというお話もあった。そうした交流がある中で、苦手なものが食べられるようになった子どもたちは、それを嬉しそうに自慢してきたりすると。「作り手が近くにいるとそういうことができる」「これは担任だけではできないことなんだ」というお話。そこで巨大センターになると、そこにいくら立派な見学通路を作ったとしても、こういう教育の現場でのふれあいは生まれないんじゃないかと思うし、私は何よりも教育、栄養教諭の方や調理員さんが子どもたちの近くにいることが重要ではないか、思春期の子どもたちこそそういうふれあいが大切ではないか、教育委員会としてはそういう方向こそ本来目指すべきではないかなと思ったが、この点についてのお考えはいかがか。

(→清水・体育健康教育室長)食育、それから食に携る人との交流、あるいは栄養教諭の問題だが、まず現在、中学校給食においても、教育委員会に配置してる栄養教諭と各校における食教育主任が連携し、各教育の中で各教科の中での指導、あるいは献立表、この献立表自身もしっかりとしてカラー写真でお送りしてる分、これだけで食育になるかなと思うが、こういったものに関する情報発信、あるいは中学生に必要な栄養や京都の食文化なんかをテーマにした「京の食育通信」なんていうものを毎月発行等しているし、こういった形で食育には努めている。

で、間接的にではあるが、当然配膳員さんを通じて調理に携る人との間の交流なんかも当然生まれているところ。そういったのを土台として、今後どれだけ栄養教諭配置できるか分からないが、当然給食センターに配置する3名を基にして、できるだけの配置も含めながら、各校の食育については今まで以上の充実を図ってまいりたいというふうに思っている。

例えば他都市で給食センターでやっておられるとこなんか見学に行くと、見学通路はもちろんだが、例えば調理員さんに感謝のメモとか、そういったものが給食センターに展示してあったり、そういったことも含めて、間接的ではあるが、しっかりとした交流もなされているし、決してその子どもたちと食に携わる人との間の交流が、全くないというわけではなく、むしろそういったものを含めて、しっかりとやっておられるというふうな感想を持っている。そういった事例も含めて今後、食育についてはしっかりと、何て言いますか、展開できるように努力してまいりたいと思っている。

◆やまね議員/私ども昨年度は小中一貫校のほうに実際に委員会で行かせていただいて、一緒に給食も食べさせていただいて、そこには調理員さんへの感謝の文章なんかも飾られていて、非常に私たちも感激をしたわけだが、やはり現場に、今「間接的にはやってる」という話あったが、やっぱり直接的に、現場に調理員さん、栄養教員の方がおられるということが本当に大事なことじゃないかなと思う。委員会視察で行った時には、「思春期の子どもたちは体型なんかもすごく気にして過度のダイエットをしてしまう」だとかそういう話もあった。「全員制中学校給食になることで必要な量が目で見て、これが自分たちの体の成長にとって必要なんだということも分かったり」、そのことを栄養教諭の方が語っておられたのがすごく印象的だった。やはり現場に栄養教員や調理員の方がおられるということが大事ではないかと改めて今お話を聞いていても思った。

午前中の質疑で「民間調理場の業者はまだ決まっていない」という話もあったが、そしたら民間調理場となる場所もまだ分からないということになるのか。資料では伏見区醍醐と山科区では、センターから配送される学校と民間調理場から配送される学校が混在してるが、これはどのような基準で決められたのかちょっと分からないので教えていただきたい。例えば道路状況だとか食数だとか、あるいは距離だとか、そういうことを基に決められたのか。ただ、「決まってない」ということであれば、なぜ決めることができたのかがちょっとよく分からない。今後、もし手をあげる事業者、調理場の所在地によっては、この組み合わせが変わることもあるのかどうか、この点はいかがか。

(→清水・体育健康教育室長)このいわゆる給食センターが担当する学校と、民間調理場が担当する学校の関係だが、ご説明しているように、基本的にはその配送時間を基準として、40分以上かかるところから始めて、この表、図の下の表にあるような学校、13校を選ばしていただいている。ですからこれはあくまでも配送時間、あるいは配送時間が同じ場合は、配送距離の順であげており、そういう意味で言うと、地図上の直線距離で言うと錯綜してるように見えるが、実際の給食センターからの配送時間、あるいは配送距離っていう点で言うと、遠くなっている学校が選ばれているとご理解いただけたらと思う。

基本的にこれを基本的なプランとして、今後、給食センター側はもちろん、これ以外の学校になるし、民間調理場のほうは、この学校対象とした形で今後事業を進めていきたいと、これが前提になる、言ってみたら条件であると考えている。

◆やまね議員/配送時間や距離から考えられたということだが、やはりちょっと地図を見ても、遠いところ近いところで山科と醍醐のところでは混在してるので、ちょっとよく分からない。

それで、先ほどもありました給食センターについて、資料には「1棟2場方式で整備し、4献立(5500食×4献立)で調理ラインを計画」とあるが、先ほどの湯浅議員(公明)の質問の中で、この4献立というのは「メニューが違う」というお話があった。これは食材も全て違うという理解でよかったか。

(→清水・体育健康教育室長)献立として異なる献立ってことがあり、食材は一部重複する可能性はあると思う。

◆やまね議員/食材は一部重複する可能性もあると。で、私単純に思ったのは、4つのラインがある、それぞれで献立メニューが違うということであれば、わざわざ1箇所に集中させずに、市内4箇所に分散させたほうが、より配送時間も短くなるし、何かあった時のリスク分散ということにもなるんじゃないかなと思ったが、この点はいかがか。

(→清水・体育健康教育室長)給食センター方式を取らしていただいてる理由は、先ほどから申し上げたように、様々な点を総合的に勘案して取らしていただいている。ただ給食センターを作るための条件として、その場所が工業地域でなければならないという大きな条件がある。もちろん広さの問題もある。こういったことも含めると、現在適してる土地はこの塔南高校跡地ということで、それを含めて当初の案としては1箇所で2万6000食が可能であるという考えでやらせてもらってるもの。ただ、この間の議論を受け、こういった形、民間調理場を一部利用するという形になってるものであるので、規模、数としてはやはりこのセンターとしては1箇所であるということを前提としつつ、より効率的、より安全な方法ってことを考えた場合に、こういったやり方がいいだろうということで、今考えてるところ。

◆やまね議員/「より効率的に」ということも今あったが、やはり私は市内に複数箇所センターがあったほうが、配送時間であったり、食中毒や災害発生時のリスク分散、軽減という意味では、少しでも小規模のものをいろんなところに作ったほうがいいのではと改めて思う。コストのみで考えるべき問題ではないと思うし、それから以前「マネージメントする場所が増える」ともおっしゃっていたかと思うが、小学校では自校方式できちっと美味しい給食提供されてるわけで、それもちょっと理由としては弱いかなということも考える。

最後にもう一つお聞きしたいのが、これはあってはならないことだと思うが、万が一食中毒やあるいは異物混入などが起こった際には、どういう対応を取ることになるのかを資料で示していただけないか。例えば保健所の指導のタイミングがどうなるのかとか、民間委託なら学校や教育委員会がどういう対応、どういう関わり方になるのかとか、そういうことを知っておきたい。1つの建物・1つのラインでもし食中毒など起きた場合にどういう対応になるのか、それから今回のように2つの建物・4ラインで作った場合、違いが出てくるのかどうか。資料にしていただけないかなと思うがいかがか。

(→清水・体育健康教育室長)食中毒が万一発生した場合の、例えば衛生当局との協議等も含めた動きとか、あるいは現時点で考えられる対応策とか、そういったことで、どこまでちょっと具体的にお示しできるか分からないが、現時点でお示しできる範囲で提出したいと思う。

赤阪仁議員(共産)の質問

◆赤阪議員/今日の説明で、PFI手法でセンター方式の中央ででかいやつを作るということと、民間調理場を2箇所作るとなっているが、当初、建設計画は441億円と聞いていたが、これはセンター方式の中央のPFIだけのお金の計画だったのか。調理場ができたらまた色々と直してもらうのにお金がいるとか民間からの要望が出てきたりすると思うが、そういう時にさらに予算の上積みをする予定なのか。

(→清水・体育健康教育室長)441億円という数字、経費についてだが、これは昨年度のコンサルタント会社の調査によって2つのセンターをつくった場合の試算ということで出てるもの。これ特にPFIということではなくていわゆる従来の手法でつくった場合にいくらかかるかという形での試算。これも含めて昨年度、センター方式でと決めたということ。今回改めてこういった形で一部民間業者に移して食数が減る形でPFIのほうは進めていくわけだが、これについては今現在、先ほども答弁したように、今後の入札とか、あるいは11月に予定している実施方針の公表、あるいは仕様の公表なんかに向けて、今作業を進めてるところ。それがいくらになるかは言えないが、今後これはしっかり明らかにしていきたいと思っている。

◆赤阪議員/当初の長大が予想していた441億円を上回るという見込みなのか。

(→清水・体育健康教育室長)上回るか下回るか、それについては本日時点ではちょっと差し控えさせていただきたいと思う。額については。

◆赤阪議員/差し控えるのはあれやけども、実際に今後の予定のところにも第2回検討委員会ですか、「来年の1月にPFI法に基づく特定事業選定を入札する」と書いてあるが、この時に決める、大体予想は出るわけやね。で、その時までに開かれる第1回検討委員会含めて、これ公開・非公開というのが書いてあるが、「非公開」で「傍聴席も設けません」とのこと。会議をまるっきり閉鎖的にやろうとしてる。京都市の情報公開度1位と政令市で言われた時があったが、このやり方はいかがなものか。色々と契約のどうのこうのと書いてあるが、やっぱりしっかりと教育ができる、市民に開かれた市政を求める市長の立場からしてもやり方がおかしいのではないか。

(→清水・体育健康教育室長)今後PFI事業に係る経費については、先ほどから申し上げているように、債務負担行為の設定を令和6年11月に予算提案させていただきたいと思っているので、その時までお待ちいただければと思う。

それからこの検討委員会の公開・非公会の問題だが、非常に専門的な内容を扱うこと、それからまさに入札のこと、あるいは業者の選定のこと等も扱うので、基本的に非公開、条例に基づいて非公開になる扱いの会議と認識。ただ、会議後には当然、開催要旨等は公表させていただく。

◆赤阪議員/このままやったら結局専門家が決めたことやからお前らもう言うこと聞けやと、議会はもうそれを承認してくれたらええにゃという話になっちゃう。そういうのはええのか。実際にやっぱり市民に開かれた給食、みんなが望んでいた給食をやるのに、きちんと公開して傍聴もできるようにして、新聞記者もちゃんと入れるようにして、きちんと皆さんに情報が伝わるようにして、協力してもらえるようにするのが本来の行政のやり方じゃないか。

それとこの給食センターの検討会の委員さんは、それぞれ専門分野でPFI、財務、建設、栄養、都市計画と書かれている。契約のことやから関係ないと言うかもしれないが、やはり学校現場のPTA代表とか校長会の代表とか現場の保護者の方の声とか反映するような場所を作ってこそ、中身が市民に伝わっていくんじゃないか。

(→清水・体育健康教育室長)全員制中学校給食の推進における市民の方々あるいは学校現場の方々の声ということだが、昨年度、検討会議、この実施方針、基本的な考え方を定める、導くための検討会議を開催している。この中で当然PTAの方、それから市民公募委員、学校関係者等も含めて、どういった給食がいいのか、どういった実施方式がいいのか、ご議論いただいている。そういう意味ではしっかりと、そういった関係者の皆様、直接、子どもと関わる方々の意見をお聞きしてるかなと思っている。

それから今回の検討委員会はまさにそのPFIのまさに事業の細かい部分、専門的な部分について取り扱う部分なので、そういった方々、そういったことに関してしっかりと見識を持ちで、しっかりとした意見が言えて、しかもしっかりとした業者を選定できると思われる方々を選ばせていただいている。会議自体は非公開だが、これも先ほどから申し上げている11月上旬には実施方針、今回お示ししたさらに細かいものをお示ししたい。それについては法律上、その議会にその以前に実施方針を出さなきゃいけないが、これはしっかり出させていただいて、先生方からの意見もしっかりとお受けしたいと思っている。

◆赤阪議員/先にえもとさんが質問の中で言うてたが、実際に理事者の答弁でもあったが、PFIでやるのと実際にそれぞれの学校でやる方式、小学校のような給食をやった時の金額差はたった8億やと。そういうこと考えたら、これからまた調理場が増えてきたら、それだけまた増えるんちゃうかなと心配するのは市民的には当たり前の声じゃないかと思う。この点もぜひ早急に住民の皆さんにこういう必要性があるんだということ、かなり財政的にも大変な中だが、国政レベルではもう中学校給食も小学校給食も無償化って言うてるわけやから、国の責任でしっかりと運営してもらえるような方向になっていくとは思うが、そこら辺の最初の、やっぱり京都市が一つもお金出さへんちゅうわけじゃないと思うので、この点しっかりと考えて検討する場をこの委員会にも保障していただきたいと強く求めておきたい。最後に、ほんまに栄養師さん、その専門家の大学の先生おられるが、現場のそういう栄養職員の、現場の実態を踏まえた議論も参加できるように重ねて求めておきたいと思う。

2024年9月26日【文教はぐくみ委】教育委員会/理事者報告「全員制中学校給食の実施に係る給食センターの整備内容等について」

(更新日:2024年09月26日)