◆やまね/大阪・関西万博への遠足に関わっては、大阪では7月10日に大阪府教委が「2025年日本国際博覧会児童生徒招待事業説明会」を行っており、43市町村の代表(教育長または代理)、私立小学校の代表、万博推進局機運醸成部が参加。説明会後には木造リングやパビリオン見学も行ったとのこと。まずお聞きしたいのは京都でもそうした合同説明会みたいなことは行われたのかどうか。それから京都市では、教育長あるいは教育委員会関係者の方が一度でも現地へ行かれたことはあるのかどうか。この点まず教えていただきたい。
(→福知・担当部長)万博に関する説明会についてだが、我々のほうでは7月末と8月の初頭に、国際博物館協会が行う自治体とか学校向けの説明会が開催されており、その内容を教育委員会の担当部署の係長・課長等も視聴させていただいてる。教育委員会としては、まだ現地に赴いたということはない。市長部局の担当職員が行ったかどうかというのはちょっと把握してないが、教育委員会としてはそういった現状。
◆やまね/それから、現在京都府が、10月末を期日に各自治体に意向調査を行っている。そこで京都府の万博担当者から、京都府の教育委員会には「京都府子どもの大阪・関西万博体験支援事業に係る意向調査の実施について」という通知が送られているが、京都市にも同様の文書が来ているのかどうか。もし来ているようなら資料として提出をいただきたい。それから京都市教育委員会としては現在、各学校や校長会などに宛てて、この大阪・関西万博に関する通知など、何か連絡文書はこれまで出しているのかどうか。これももしあれば資料提出をいただきたい。
(→福知・担当部長)ご紹介あった京都府からの通知については本市のほうにも届いているので、また資料のほうご提出させていただく。また、学校への通知については、今の意向調査の件も含め、昨日付、9月25日付で、この意向調査のことであるとか、また、10月初めに京都府のほうが主催する説明会もあるということでアナウンスを受けているので、そういった内容の案内とか、また先ほど言った7月下旬に行われた万博協会による説明会の動画配信の案内などを盛り込んだ内容で、昨日学校現場に通知をしているところなので、これも合わせて資料のほうで提出させていただきたい。
◆やまね/それから、京都市教育委員会として意向調査の文書を通知されたということだが、現時点では、京都市立の学校において大阪・関西万博への遠足実施をどれだけの学校が予定あるいは検討しているかということはまだ全体は把握してないということか。
(→福知・担当部長)検討してる学校があるのは承知しているが数としては把握できていない状況。
◆やまね/それから以前の当委員会で、大阪・関西万博への遠足を実施するかどうかは「学校長の判断だ」という話があったかと思うが、つまり京都市教育委員会として、万博への遠足実施を「強制はしない」、こういう理解でよかったか。
(→福地・担当部長)くり返し、これまで答弁させていただいているが、教育委員会としては、この開催の意義をしっかりと学校に伝えつつ、各学校において、他の教育活動の状況とか踏まえて、他の修学旅行や遠足等と同様に各学校でのその教育目的や生徒・児童の状況も合わせてご判断をいただくものと考えている。
◆やまね/教育委員会としては「意義は伝えるけれども、実施するかどうかは、これは各学校の判断」ということなので、「あくまで強制ではない」、この点はいかがか。
(→福知・担当部長)イエスかノーかということでのご回答を求められてると思うが、強制ではないということで理解している。
◆やまね/分かりました。「強制ではない」ということで確認した。やはり現場の教員の方からも、あるいは保護者の方からも、一番やっぱり心配されてるのは安全性の問題だ。児童・生徒のみなさんの本当に安全が確保できるのかどうかということで、この大阪・関西万博の会場は、ガス爆発だけではなくて、熱中症対策、日差しを遮るようなものがなかなかなくて本当に大丈夫なのかという声もあるし、様々な危険性が指摘されている。私どもはやはり児童・生徒の安全を考えれば、第一に考えるのであれば、学校の遠足で行くのにふさわしい場所なんだろうかというのは率直に思っているが、京都市教育委員会としては、この安全性という面ではどう責任を持たれるのか、この点いかがか。
(→福知・担当部長)くり返しだが、まずはしっかりと学校に対して、この日本で開催される万博の意義、ここの現地で学ぶ意義っていうことをしっかり伝えていきたいと思っているということはくり返しご答弁させていただきたい。その上で、本市としても、過日には関西広域連合を通じて万博協会のほうに安全対策であるとか、現地での子どもたちや教員の負担軽減に係る要望も、関西広域連合を通じて提出させていただいているところだが、こうした取組への主催者側の対応なんかをしっかりと周知しながら、我々としては主催者においてしっかりと適切に、会期中も含めて安全対策が実施できるよう見守っていきたいと思うし、協会や、また、その他主催者のほうから提供される様々な情報については、適宜学校にも情報発信し、学校のほうでも適切に判断できるようなその材料というのを提供してまいりたいと考えている。
◆やまね/安全対策を要望はされてるということだが、そしたら京都市としては、教育委員会としては、どう安全を確認するのか。それとも教育委員会としては、本当に安全かどうかというところまでは確認はしない、万博協会が「安全だ」と言ったら安全だということになるのか。この点はいかがか。
(→福知・担当部長)万博という非常に大きなイベント、国を挙げての事業だというふうに理解をしているし、そうしたところでの安全がしっかりと確保されるかどうかは、主催者含め、そこからしっかりと提供される情報を踏まえ、教育委員会単独というよりかは、京都市、ないしはその関西広域連合、ないしはそういった我々自治体全体として受け止めて判断をしていくべきものというふうに考えているので、そうしたところとしっかりと連携して、安全確保については責任を持って学校にも情報発信していきたいと考えている。
◆やまね/やはりどこまでいっても、この安全確保がはっきりしなければ、なかなか厳しい、難しいことになると思う。万博協会が大丈夫大丈夫と言ってきたにも関わらずガス爆発は起きた。しっかりとその安全確保についての要望にとどまらずに、それがしっかりと確認される、これだったら担保されるというところまで追求していかなければならないし、そういう立場に立っていただきたい。
万博会場の隣ではカジノも建設中。元々カジノのための万博に教育的価値があるかも私たちは疑問に思っているし、我々共産党市議団としては4月に現地に行ったが、電車で行ったが、何回も何回も乗り換えないといけなくて、現地に行くのにも大変、京都から行くには。
現場の教員の方からは「バスで行けば1台10数万円~20万円ぐらいのお金かかる、これが保護者負担になるならおかしい」「遠足を実施するには下見や準備も必要で、働き方改革が求められている時に大変な負担になる」と、そういう声も寄せられている。
大阪では交野市長が「学校単位で大阪・関西万博に行く必要はない」ということも明言、表明されているし、「参加を強制しない」というのであれば、京都市もしっかりとそういう形で表明いただきたい。これは求めておきたい。
2024年9月26日【文教はぐくみ委】教育委員会/一般質問「大阪・関西万博への遠足について」
(更新日:2024年09月26日)