市民の声を無視した「東吉祥院公園廃止」は許されない(2024年2月8日/まちづくり委・都市計画局・くらた議員と平井議員の質疑メモ)

◆くらた議員/都市計画廃止案の縦覧が2月1日から16日まで行われていることについて。市民からこの市長選挙の真っ最中に、「巨大給食センターが決まったことだと思わせるような手続きじゃないのか」「まさに市民無視だ」との指摘があった。いかがか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)都市計画手続きの経過等についてのご質問かと考える。まずご案内あった東吉祥院公園については、令和5年11月30日に都市計画、都市公園法に基づき、廃止されたことをもって、令和5年12月18日に教育委員会から公園の都市計画の位置付けを廃止する手続きの依頼があったもの。この依頼を受け、都市計画局において手続きを進めた結果、2月1日から縦覧の手続きを開始することになったもの。

◆くらた議員/この今回の都市計画の変更の理由説明だが、「今日的な喫緊の公的課題について全員制中学校給食への対応が必要となり給食センター方式を導入することとし本公園を含む塔南高校跡地を給食センター整備地とすることが最も適切な活用と判断したものである」と記されているが、この活用が最も適切だという判断は誰がされたのか。いかがか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)関係機関と協議の上、教育委員会のほうが整備、最も適切と判断してもの。

◆くらた議員/その教育委員会が所管する文教委員会では、自校方式の中学校給食の実施を求める請願もこの間続けて「留保」となっている。まさにこうした議会の動きも無視し、市民意見も無視をする、とんでもないやり方だと言わざるを得ない。しかも、東吉祥院公園の廃止についての住民説明会は、これも教育委員会が開いたが、「都市公園法に基づく公園の廃止」であるにも関わらず、公園管理者の出席もないまま、昨年11月に1回開かれただけ。しかもその場でも多く出された住民の疑問に答えないまま、11月30日に都市公園法における公園が廃止された。極めて重大。このやり方は、本当に許されない。認めることはできない。

また、この間、公園の廃止ということで見ると、松賀茂公園の都市計画廃止に対しても、これまで多くの市民意見が出され議論となってきた。松賀茂公園と東吉祥院公園の廃止にもう格段の差があると言わざるを得ない。これなぜなのか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)まず、松賀茂公園については、長期未整備の都市計画公園の見直しの指標である必要性、代替性、実現性の評価を行った結果、配置する公園の周辺において、公園が一定整備され、公園の代替となる緑を考慮すれば、都市計画として公園に求める機能が重複していること、また、新規公園を整備できる状況にないこと、さらに公園以外の土地利用へ転換すること、転換を図ることが土地の発展につながることにより、都市計画を廃止したもの。

一方、ご案内のあった東吉祥院公園については、昭和35年に整備されたものの、令和5年11月30日に都市公園法に基づきすでに廃止されており、将来にわたり都市計画の区域内において公園を整備する方針がないことから、都市計画を廃止するもの。

◆くらた議員/今るる仰ったが松賀茂公園、もちろんこれについても住民からは「きちっと公園として整備せよ」という住民要求が出た。これを無視して廃止されたわけだが、しかしこの松賀茂公園については、都市公園として整備されていない、都市計画は決定されていたが整備されていないその部分を廃止した、ところが、東吉祥院公園は、都市計画決定され、都市公園法に基づき整備されている公園を廃止すると、この内容の違いがありより一層重大だと言わねばならない。

資料請求する。都市公園法における都市公園の廃止は、これについては所管外、都市計画局の所管ではないということは認識するが、ぜひこれまでも「関係局」ということ仰ってるので、関係局と連携し「松賀茂公園と東吉祥院公園の都市公園法に基づく廃止決定と都市計画廃止決定に至る住民説明の回数、日時、それぞれの決定に至る手続きにおける決定日時と決定者」が分かる資料、この提出を求める。

次に、都市公園法に基づき整備されている公園の廃止手続きが、まさに市民不在であり、あまりに性急なこの進め方というのは、巨大給食センター設置ありきだからと言わねばならない。しかも、この公園を廃止する時の理由は、「代替公園があれば廃止できるんだ」ということだった。しかし、都市計画廃止の理由は「給食センター整備することが適切な活用だ」というふうに言っている。これ手続きの段階で理由がこんなふうにコロコロ変わるものなのか。いかがか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)ご案内させていただいた通り、先ほど都市計画法の変更手続きについては、すでに都市公園法に基づき廃止されているということがまずあるので、廃止の理由がコロコロ変わってるというふうには承知していない。

◆くらた議員/自分たちの事務所管の半中で、もうそういう前提があることだから別に何の問題もないと仰りたいのだろうが、市民からすると、そもそも都市公園法に基づく公園の廃止手続きのあり方について、疑問に何も答えず、しかも11月30日にいきなり「廃止してるんです」っていうのは、もう本当に騙し打ちだと言わねばならない。

さらに、地域防災計画では、当時市立塔南高校グランドとテニスコート合わせて「広域避難場所」これ全面積1ha位置付けられている。現在、都市公園法に基づく公園の廃止が行われているとしたとしても、広域避難場所であることに変わりはない。ここに巨大給食工場などを作れば、その機能は当然果たせなくなる。さらに、廃止した公園面積を確保するために代替公園を用意したと言うが、切り分けられた公園が代替にならないことは明らか。給食センター設置ありきの都市計画の変更は極めて問題がある。目的そのものの妥当性を検証する必要がある。このことを求める。このまま手続きを進めることがあってはならない。

◎委員長/ただ今くらた委員から要求あった松賀茂公園と東吉祥院公園の廃止に至るまでの経過や住民への説明状況をまとめた資料については理事者提出できるか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)都市計画法に基づく各施設については、我々のほうで精査の上提出させていただきたいと思う。

◎委員長/提出できるとのことなので委員会資料として提出を求めることにご異議ないか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)すいません、資料についてはまず都市公園に基づく廃止については、都市計画局の所管外とふうに考えているので、提出することはできない。例えば、住民説明会などは教育委員会へ、公園廃止の手続については文化市民局に、それぞれお問い合わせいただけたい。先ほど申し上げた通り、我々松賀茂公園の廃止手続きなどの都市計画法に基づく説明会であったり回数については精査の上提出させていただくいう旨で回答させていただいた。

◆くらた議員/えらい四角四面な仰り様だが、これ京都市総体として取りまとめてお出しいただけないか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)繰り返しのご案内になるが、都市計画法に基づく廃止については我々の所管外なのでお答えすることができない。なのでご案内申し上げたように、説明会については教育委員会へ、公園の廃止の手続きについては文化市民局にそれぞれお問い合わせいただけたらと。

◆くらた議員/とても不誠実だと思う。他の資料でも当然関係局、所管のことも含め、しかしこの物事の流れというのは一つだから、そのことに関わる関係局とぜひご協議いただいて、出しやすいように検討いただけないかと思う。

◎委員長/それでは提出できないということなので、提出できる範囲で提出いただくことにご異議ないか。ご異議ないので提出できる範囲で理事者におかれてはなるべく早く提出いただくようお願いする。この件に関連して他にないか。

*関連質問

◆平井議員/先ほどの件だが、資料請求に対してどういうふうに答えるかっていうのは局の判断だと思うが、あまりにもちょっと対応が画し面だと思う。ちょっと対応きっちり考えていただきたいと思う。

その上でこれ2013年に「京都市都市計画施設等の見直し調書」っていうのが出されているが、東吉祥院公園について見直しの評価の結果と内容の中で「公園の緑地の配置等に状況における評価結果」では「充足してない」とされている。配置の観点から「他の近隣公園の誘致圏から離れてるため近隣公園の適正配置の観点からは充足していない」と理由付けとしてされている。都市公園法の16条の例外っていうのはあると思うが、その16条に掲げる「公益性・公益上の特別の必要がある場合」であっても、この場合、公園、都市公園の区域、または全部、または一部について廃止してはならないのではないかと思うがいかがか。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)東吉祥院公園の見直しの方針にかかる問い合わせ。今ご案内いただいた通り代替となる緑の配置の状況については充足しているというふうに我々考えているので、適正に処理したと考えている。

◆平井議員/資料をよく見ていただきたいと思う。1945年における都市計画の決定理由では当初都市計画決定の資料がなく防空緑地として計画決定されたと推定されてるだけで、従来において、理由説明書に書かれている1945年に防空緑地として都市計画決定された後の記述は、僕は正確ではないと思う。いずれにしても、公園自身がかなり減ってる、要は減らす状況になるわけで、特に用途とか目的も公園そのものが変化してるわけで、地域からの要望も非常に多いという中で、この2013年には配置から言っても「充足していない」ということが明らかだと思うので、やっぱりそういう点きっちり踏まえて再度検討していただきたいと思う。

(→長尾・都市景観部土木担当部長)先ほど防空緑地の、計画された、推定されるというご案内あったが、我々のほう、京都府の歴官等でしっかり資料を確認しているので、適正に処理してるというに考えている。また、合わせて、代替となる緑の配置の状況についても充足してしているというふうに承知しているので、ご案内申し上げたいと思う。

◆平井議員/「公園緑地の配置等における評価結果」っていうことで出されてるのは「充足していない」というのは事実として書かれてる話。昭和20年の都市計画決定も含めて推定されるっていうことは京都市の文章として書いてるわけだから、そこを覆すということになると思うのでよく見ていただきたい。

2024年2月8日【まちづくり委】都市計画局/一般質問「東吉祥院公園の廃止について」

(更新日:2024年02月08日)