「塔南高校跡地」は本来の「東吉祥院公園」に戻すべき(2023年12月5日/文教はぐくみ委・文化市民局・やまね)

231122東吉祥院公園廃止についての住民説明会資料

◆やまね/よろしくお願いいたします。私からはですね、この間京都市が全員制中学校給食の給食センター、2万6000食を扱う工場を建設する「予定地」ということで言われている塔南高校跡地に関わってですね、文化市民局に関連する東吉祥院公園の廃止について、いくつかお聞きしたいと思っております。

まずちょっと基本的なところなんですけれども、この東吉祥院公園は、「昭和35年に都市公園として開園され、その後昭和38年の塔南高校開設以来、同校のグラウンドとして使用してきた」ということをお聞きしております。それで、この開園から塔南高校のグラウンドとして使用されるまでの約3年間ですね、これどのように使用されてきたのか分かるでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、ご案内いただいた通りの経緯でございますけども、この東吉祥院公園、昭和35年の設置当初、運動ができる公園として開設されたということになりまして、当初は野球などで利用されていたと思われます。

◆やまね/はい、それでですね、もう少し確認をしたいことがありまして。で、この東吉祥院公園なんですけども、国交省が示す都市公園の種類・種別としては、どこに当てはまるのかですね。例えば、街区公園とか近隣公園とか地区公園とかですね、総合公園とか運動公園とか広域公園とか、色々あの分類があるわけですけれども、これはどれに当てはまるんでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、東吉祥院公園ですけども「都市公園法上の住区基幹公園の近隣公園」という位置付けになります。

◆やまね/はいわかりました。それからですね、11月22日の水曜日に塔南高校で行われました「東吉祥院公園の廃止について」の地元説明会、私も現地で傍聴させていただいたんですけれども、これ教育委員会の説明や質疑応答の中で、「現在の所管は文化市民局である」ということや、「非常にややこしい経過があるんです」という話もありました。そこで3点確認しておきたいんですが、まずこの塔南高校のグラウンドとして教育活動のために使用されている場所が、なぜ文化市民局の所管となってるのかということ。それからですね、この所管と言った時に、何を担当してるのかですね、何か権限があるのかどうか。それから3つ目に、日常管理やその費用負担というのは教育委員会なのか文化市民局なのかあるいは建設局なのか。この3点いかがでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、まずその文化市民局が所管するとなった経緯ですけども、申し上げた通り運動ができる公園として開設されたということで、今で言う文化市民局が所管することになったようでございます。

で、この土地の所管局としての権限ですけども、その土地の、土地に関する各種手続きなどの事務的な権限は有しますけれども、土地の利活用に関する権限等を有するというものではございません。

で、日常の管理等につきましては教育委員会のほうで実施をしていただいております。

◆やまね/はい、そしたら、運動ができる公園として開設されたので所管が文化市民局と。で、事務的な権限はあるけれども利活用などについては所管してるわけではない、というか権限はないと。で、日常的には教育委員会が管理・負担をしているというお話がありました。

それでですね、11月22日のこの地元説明会は、東吉祥院公園の廃止について説明するものなんですけども、しかしその公園を所管する文化市民局ではなくてですね、京都市の一般行政からは独立しているはずの教育委員会が説明をされました。私はこのこと自身にちょっと大変な違和感を覚えております。で、塔南高校のグラウンドとしての使用が終わったのであれば、まずは元々あった、先ほどもご説明ありましたけれども「都市公園」に戻すのが、まあ筋ではないかなというふうに思うんですけど。そこでですね、この公園の廃止について所管する文化市民局ではなくて教育委員会が説明をされたことについては、これは私ある意味越権行為じゃないかと思うんですが、都市公園の関係で言えばいま所管してる文化市民局や建設局が、本来この公園廃止については説明されるべきじゃないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、11月22日の住民説明会についてでございますけども、ま、この説明会につきましては、給食センターを整備することを目的といたしまして、公園を廃止することについての都市公園法に基づく説明の場でございます。

で、塔南高校を所管し、全員制中学校給食を給食センター方式で実施することを決定した教育委員会が、京都市の関係部局を代表して説明をおこなったものでございます。説明の内容につきましては、当局も含めまして関係部署が十分に議論をしたものでございますんで、問題はないと認識をしております。

そしてまた、教育委員会が長らく第1グラウンドを占有してきた実態ですとか、文化スポーツに関する権限、これはま、市長部局に移譲はしておりますけれども、本来教育委員会が有するものであるということからも、全く教育委員会が権限を有してないわけではございません。ま、こうした点からも問題はないと考えております。

◆やまね/学校給食に関わることであったり、現在教育委員会が、学校が使っていたということがあってもですね、今おっしゃったようにですね、「都市公園法に基づく公園の廃止の説明会」なわけで、それをやっぱり教育委員会が説明するっていうのはですね、ちょっと私は筋が違うということを改めて申し上げておきたいと思います。

で、それでですね、もう少しお聞きしたいんですけども、これ現在、これまでの状況というのは、つまり「公園の目的外使用」ということに当たるんでしょうか。例えば、期間の定めのない目的外使用というような扱いになってるのかですね。で、それを何か証明するような手続き上の書類とか、そういうものは残っているものなんでしょうか。いかがでしょう。

(→平松・市民スポーツ振興室長)えっとまあ、このグラウンドにつきましては、「暫定利用」っていう形かなと思います。ただその書類、申し訳ありません、ちょっと書類については確認ができておりませんので申し訳ありません。

◆やまね/えっと「暫定利用」というお話がありました。で、これちょっと過去調べていただいてですね、この暫定利用であればそういうふうに決めた手続き上のきちっとした書類が残ってるのかどうか、これはちょっと確認をしてですね、もしあるようであれば資料として提出いただきたいと思います。

それから、これ説明会の時に頂いた資料の中でですね、「開建高校のグラウンド工事が完了する令和5年12月までは塔南高校のグラウンドとして使用予定」ということなんですけども、これ1月以降になりますとどういう扱いになるんでしょうか。これ引き続きそれでもまだグラウンドだってことなんでしょうか、高校の。いかがでしょう。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、このま、現地につきましては、教育委員会のほうに、ま、所管の、移管の、ま、手続きをまやっておりますので、ちょっとその具体的に今後、ま、どうされていくのかっていうのは、ちょっと申し訳ありません、あの私どもとしてちょっと分かりかねるとこでございます。

◆やまね/すいませんちょっと分からなかったんですけど、所管、「教育委員会の所管に移管」をするんですか。ちょっともう一度説明いただけますか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)あの、ま、おっしゃってる通り、東吉祥院公園につきましては、これまで文化市民局の所管でしたけれども、給食センター整備用地としましてですね、教育委員会のほうに、移管を、権限をですね、移管をしているところでございます。

◆やまね/「移管をしているところ」とおっしゃいましたけど、もう「移管をした」んですか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はいあの正確に申し上げますと、12月1日付けで所管変えを済ませております。

◆やまね/ま、ちょっとその辺りがですね、全くこの法律上の手続き上のことがよく見えないわけですね。ちょっと今おっしゃったようなそういう所管の手続き、12月1日付で、実際そういうことになっている。で、これを結局じゃあ都市公園の廃止としては一体どういうふうな手続きになるのかとかですね、その辺ちょっと本当によくわかりませんので、この点もですね、今後ちょっと明らかにしなければいけないなということを改めて思っています。

で、この塔南高校跡地に給食センターを作るという話が、文化市民局にあったのはいつの時点のことなんでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、ま、令和3年8月から行財政改革計画におきまして、この塔南高校跡地につきましては、利活用を図る市有地の1つとして、幅広い検討をおこなってたという経緯がございます。で、今年度から教育委員会が全員制中学校給食の検討を始められて、本年の9月、専門業者による調査や検討会議での議論など踏まえ、仮に給食センター方式実施することになった場合を想定をいたしまして、広さですとか立地、用途地域などの条件適合する可能性がある候補地として、当該地の検討を進めるということが始まりましたので、その時点で明らかになったということです。

◆やまね/ですので、今おっしゃっていただいたように、今年の9月の時点ではそういう話がもうされてたっていうことなんですね。それでこれまちづくり委員会の要求資料で、今おっしゃっていただいたような中身の資料を出していただきまして、建設局・行財政局・文化市民局・教育委員会の連名の資料が今提出されておりまして、で、その中でですね、ま、今おっしゃっていただいたように、「令和5年9月から検討会議の議論等を受け」ということで「教育委員会として第1グラウンド(東吉祥院公園)での立地の検討を進めることとした」と、ま、いうふうにあるわけなんですね。で、この時点では少なくとも所管は、東吉祥院公園の所管は教育委員会ではなかったはずなんですけども、教育委員会がこの東吉祥院公園での立地の検討進めるということなんですよ。で、これ文化市民局は、この時点で何かご意見は言われなかったんでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)あの、ま、会議等ですね、情報共有などは適宜させていただいたとこでございますけれども、ま、あの特にですね、あの当局として、どうこうっていうところまでは申し上げてはおりません。

◆やまね/はい、それでですね、これ国交省が監修する都市公園法の解説書にはですね、「都市における緑とオープンスペースは、都市を緑化し、公害を緩和すること、災害時の避難場所を提供することなど、都市環境の改善に優れた効果を発揮するとともに、スポーツ、レクリエーションの場として都市住民の健康な心身の維持形成に寄与し、自然とのふれあいを通じて豊かな情操の育成に資することなど、大きな効果を有しており」ということで、都市の中の緑とオープンスペースについてふれられてですね、で、「中でも都市公園は、その積極的な整備を図るとともに、都市住民共通の貴重な財産としてその存続を図ることが必要である」というふうにされております。

で、私はこの法の解説書の通りですね、都市公園というのは市民の財産であって、私、現地行きましたけれども、やはり周辺地域には住宅とかですね、マンションとか、こういうものもありますし、仮に活用方法を議論するとしてもですね、「廃止が決定しました」といきなり説明するんではなくて、まずはこういった地元の皆さんのご意見伺って検討されるべきじゃないのかなと。で、そこでお聞きしたいんですけども、今回、塔南高校のグラウンドとしての使用が終わるにあたって、所管局の文化市民局としてですね、地元の皆さんから今後の活用方法について、何かご意見は聞かれたんでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、この度の跡地活用につきましては、現在、ま、喫緊の公的課題となっております少子化対策、子育て環境のさらなる充実、ま、これに資する活用として、給食センター整備地とすることが最適であると、本市として判断をされたものでございまして、文化市民局として地元等にですね、利用希望など聞く機会を設けたわけではございません。

◆やまね/所管局の文化市民局として地元からお話伺ったわけではないということであります。

それから、昨年12月20日の文化環境委員会ではですね、我が党の森田ゆみこ議員が質疑をしておりまして、スポーツ関係者の皆さんが日頃の練習場所確保に大変苦労されているお話、それから塔南高校の跡地も使えるものなら是非利用したいという、こういうニーズがあるということもですね、紹介をさせていただいてるんですけれども、例えば今回、この塔南高校のグラウンドとしての使用が終わるにあたって、そういう運動公園を所管してる文化市民局としてですね、スポーツ関係者の皆さんの声は聞かれていないんでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、各競技団体等にも、特にお話は聞いておりません。

◆やまね/こちらも聞いていないということなんですね。私ね、これやっぱりそういうことでいいのかなというのをね、本当に強く思います。で、塔南高校の跡地は、これ単なる空地ではないわけですよ。単なる市有地ではない。「法に基づいて定められた公園」なわけですね。で、ただでさえ京都市内には公園が少なくて、多くのスポーツ関係者が困っておられる中でですね、塔南高校跡地、実際に使ってみたい、使いたいという声も存在をしているもとで、文化市民局の第一の仕事というのは、そうした声に応えることではないんでしょうか。いかがでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、運動公園につきまして、文化市民局として、まああの必要ないとまでは申し上げませんけれども、ま、現状その、この東吉祥院公園を設置して以降、ま、野球場ですとか、グラウンドの整備は進めてきております。で、現在の本市が所有する、文化市民局が所管する野球場、グラウンド、この稼働率を見ましても、平日で約20%、休日が約70%という状況で、しかもその本市の所管するスポーツ施設、運動公園につきましては、誰でもどこでも、ま、予約は必要ですけれども、ご利用いただける状況になってる中で、野球場、グラウンドの稼働率にはまだ余裕がある状況でございます。ですので、ま、現状ニーズには概ね対応できているというふうに認識をしているところでございます。

◆やまね/いま、他の場所にもそういう野球場というか、そういうグラウンドがある、そういうニーズが対応できてるということおっしゃるんですけども、少なくともですね、今回「代替公園を確保しなければならない」ということは、今のお話はですね、法律上は全然関係のない話なんですね。で、私はやはりね、都市公園を廃止するという話なのに、近隣の皆さんの声もきちんと聞いていない、スポーツ関係者の強い要望・ニーズも受け止められていないというのは、やっぱり重大な私は問題があると思います。

で、都市公園法の第16条ではですね、「みだりに都市公園の区域の全部又は一部について都市公園を廃止してはならない」と定めております。で、例外として「次に掲げる場合は」として「廃止される都市公園に代わるべき都市公園が設置される場合」というふうにあって、今回、代替公園がいくつか言われてるわけですけれども。しかしですね、先ほどの答弁では、東吉祥院公園は「近隣公園」というお答えありました。で、この「近隣公園」とは何かと言いますと、「主として近隣に居住する者の利用に供することを目的とする公園」ですよ。ところが、今回代替公園として示されているのは、塔南高校の跡地を除けばですよ、「南岩本公園の拡張」、これは南区です。で、「伏見西部第4地区8号公園」、これ伏見区。さらに「桃山東第2地区4号公園」、これも伏見区の4箇所なんですけども、遠く離れたですね、別の行政区にある公園も含まれてると。

で、この代替公園を提案したのはどの部局なのかですね。これ1点。それから東吉祥院公園が近隣公園であるならば、これ代替公園とはとても言えないんじゃないかと思うんですが、ご認識いかがでしょうか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、代替の公園につきましては、建設局のほうで、建設局のほう中心になって、確保をされたということでございまして、特段その法的にも、何ら問題はないものというふうに認識をしております。

◆やまね/私は問題おおありだと思うんですよ。南区の皆さんがこの公園としては使えなくなるわけですから。東吉祥院公園が近隣公園であるのに遠く離れた公園の面積を足してですね、帳尻合わせてるだけじゃないかと。で、さらに現在と同じ大きさのグラウンド確保されるわけでもないわけですから、これは機能としてもですね、全く別物だと。これ代替公園と言えるんだろうかと。重大な疑義があるということ申し上げておきたいと思います。で、目的外の使用が終わったのであれば、まずは本来の公園に戻すべきであるということを指摘して、この問題は終わりたいと思います。

【江村委員長】先ほどやまね委員から要求のありました東吉祥院公園の暫定利用を認めたことが分かる資料については理事者提出できますか。

(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、教育委員会と関係部署にも確認の上、もし存在がありましたら当然提出させていただきます。

2023年12月5日【文教はぐくみ委】文化市民局/一般質問「東吉祥院公園の廃止について」

(更新日:2023年12月05日)