ずさんな調査をもとに「大規模給食工場建設」は許されない(2023年11月8日/文教はぐくみ委・教育委員会・やまね)

◆やまね/よろしくお願い致します。何人かの方からお話があったんですけれども、朝日新聞の本日の記事にありましたけれども、保護者から強い要望のあるのはやはり「自校調理方式」なんですね。やっぱり市民のみなさんをこれだけ待たせる結果になった、その中で要望の強い自校調理方式や親子調理方式を提案できないというところが、私は非常に残念だということをまず申し上げておきたいと思います。私からはですね、今回の株式会社長大の調査で調査されていないこと、そして、検討されていないことについて、確認しておきたいと思います。

この長大の業務報告書では「総合評価により京都市での全員制中学校給食の実施方式はセンター方式が最も望ましいと評価する」としております。その理由の一つとして「最も安価だったセンター方式」と言われてるわけですけれども、そこでまず2点お聞きします。一つはコスト試算において、親子方式でもセンター方式でも他の方式でもですね、いずれの場合も「用地取得費用」というのが含まれておりませんが、これはなぜだったのか。これが一つ。それから、それは事業者の判断によるものなのか京都市教育委員会がそういう指示を出されたのかこの2点いかがでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)用地取得についてでございますけど、これは積算根拠及び調査に入っておりません。用地取得することになりますと経費の部分、それからその一環の手続きとか段取りについても相当の不確定要素が増えますので、こういったものはもう実現可能性においてさらにそれを低くするということも含めまして、考慮には入っていないところでございます。以上でございます。

◆やまね/それは事業者の判断なのか教育委員会の判断なのか。

(→清水・体育健康教育室長)申し訳ございません。教育委員会の意向も含めた、業者の調査の前提にあたっての合意事項ということでございます。以上でございます。

◆やまね/ということはですね、先ほどの「ランニングコストもいくらか変化あるんじゃないか」というお話もあったわけですけれども、今の用地取得費用の関係で言えば、いずれの場合でも不確定要素が大きいということになるわけであります。ですから、コスト試算というのは目安としては出てますけれども、これはかなり変動する可能性があるということであります。

それから、長大の業務報告書ではですね、自校調理方式は「全体の9割にあたる57校」、そして親子調理方式は「全体の7割にあたる47校」で、「校内に給食施設の整備が困難なため、実現不可能」と結論付けていますけれども、つまり、今回の調査においてですね、この自校調理方式や親子調理方式というのは「学校の敷地内」だけを検討対象としたと、こういう理解で間違いなかったでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)午前中にも答弁致しましたように、学校の敷地内、しかも現在使用してる運動場等、あるいはテニスコート等、こういった敷地は除くということで検討したとこでございます。以上でございます。

◆やまね/ということになりますとね、私ちょっとあれあれ?と思うのはですね、用地取得については、親子方式であってもセンター方式であっても、いろんなことが重なって「変動要素が大きい」とおっしゃるわけですね。ところが、自校方式・親子方式については敷地内しか想定されていない。しかもグラウンドとかこういうものは想定されていない。これちょっと矛盾してるんじゃないかというふうに思います。

センター方式を採用した場合の建設場所としていま「塔南高校(跡地)」があがっているわけですけど、これは調査結果の中では全く出てこなかった、示されていないものであります。塔南高校は、行財政局が公開する「貸付等による活用方法の検討を進める市有地」全68カ所の1つとなっております。そして行財政局は他にもですね「売却も含めた活用方法の検討を進める市有地」全47カ所を公開しているわけですけれども、そこでちょっと気になりましたのが、今回の「1カ所のセンターを作る」という方式だけでなくて、例えば複数箇所センターを作る、それが別に2~3カ所でなくても、えもと議員も言いましたけども「全行政区に作る」ということもあったのではないか。あるいは親子方式で行う際にも、そういう時に活用対象となる、例えば、学校の跡地だとか市有地なんかが近くにある場合もあるんじゃないか。私ども共産党議員団として以前「活用対象となる学校跡地の概要」としてですね、「10校」リストいただいているんですね。上京区3校、中京区1校、下京区2校、東山区2校、南区1校、左京区1校。加えて、この間で言えば西京区や伏見区の小中一貫校への統廃合、統合もある。そこで生まれる土地もあるということなんですけども、今回の調査・検討ではですね、1カ所のセンターで、塔南高校(跡地)という話が出てるんだけれども、複数センター作る場合、あるいは親子方式でやるといった場合に、そういう学校跡地だとか市有地を使って給食室を整備するということはもう考えられなかったのか。「あくまで1カ所」、そして「それは塔南高校だ」、このことしか考えておられなかったんでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)まず調理施設の設置にあたっての不確定性といいますか、実現可能性の検討についての考え方でございますけれども、先ほど申し上げましたように、例えば運動場とかテニスコートを除いて敷地内に検討できるか、設置できるかどうかを検討してます。これはあの、まさにその不確定要素とか実現可能、不可能性を省くためでございます。例えば、グラウンドに置くとなると教育活動に支障ありますから、部活動で使えない、あるいは地域が使えないということも含めてその調整に多大な労力を要することになろうと思います。実際に実現可能かどうかもわからない、そういったことも含めてこういったものは省いているものでございます。

それからセンターを作るという場合もですね、いわゆる用地取得はしない、見込めないという前提でやっていますので、当然市有地の中から選ばざるを得ないということになりますし、今回は塔南がその用途、その土地の用途も含めて、用途地域であることも含めて適切であるということでいま候補としてあげているものでございます。

また、センターの施設の箇所ですけれども、まあこれは多すぎるとはっきりとコストが上がってしまうことになりますし、衛生管理上もマネジメントが分散してしまうことになります。塔南にもし1カ所、もし1カ所つくるとしてもですね、これも午前中答弁しましたように、やはりその1つの工場でやるのが衛生管理上いいのか、あるいは建物を2つにする、あるいは1つの建物でも壁を作って完全にその調理工程を分けてしまうという発想もございますので、1つの土地で2施設というようなことも含めてですね、今後一番いいやり方については検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

◆やまね/いま、運動場等については、いろいろ地域の調整だとか教育活動上の問題とかいろいろあるとは思うんですけども、ただ、「多大な労力がかかる可能性がある」「実現できるかわからない」ってことをおっしゃいました。つまり、別に交渉したわけではないですよね。私これはですねぜひ、そういうこと地域の方がおっしゃるんだったら分かるんですよ、「やっぱりグラウンド残してほしい」とか「テニスコートはちゃんと残してほしい」とかですね。「いやでもやっぱり子どもたちのためにグラウンドの一部を給食設備として使うってこともあり得るのではないか」そういう議論を地域のみなさんと一緒にされてですね、その上の結論だったら分かるんだけれども「労力がかかるから」「実現できるか分からないから」ということでいいんだろうか、ということを今お話を聞いて思いました。先ほども指摘をさせていただきましたように、給食も非常に大事な教育活動の一つであって、ということを私も申し上げておきたいと思います。

それから我が党がですね、視察したさいたま市では、全員制中学校給食全て自校調理方式でされる、そのためにやっておられるわけですけど、これ合併時により高いレベルに合わせたということです。敷地面積が厳しい場合は2階建ての施設も整備されたと。この点で先ほども少しやりとりありましたけれども、今回調査でも2階建についても検討されてると、一定はお聞きしてきました。業務報告書の35ページ見ますと300食規模の給食室について他都市事例と比較した数字が載っていて、先ほどのご答弁で「1.8倍」というコストのお話も出たわけですが、ところがですね、こういうふうにも書いてあるんですね。「給食室設置が困難と判定された中学校の全てに2階建ての給食室の検討をするには、別途専門的な調査を実施の上、設計図を1枚1枚作成する必要があり時間と経費を要するものの実現可能かどうかの確約がないため検討しない」と、してるわけですよ。「実現可能かどうかの確約がないため検討しない」というなら、何のための調査なんですかこれは?そういった点も含めて検証するのが今回の調査の目的じゃないんでしょうか?いかがですか。

(→清水・体育健康教育室長)全員制の中学校給食実施にあたっては、着実に、より良い給食をできるだけ早く、子どもたちのもとに届けるために、やはりこの事業自体も効率的合理的に進めていく必要があると思っております。先ほどの自校に給食施設を置けるかどうかの問題につきましても、もちろんその設置にかかる、そういった交渉等の問題もありますが、何よりも今現在使っている生徒たちがですね、体育の時間それから部活動の時間その他の時間を使っているわけですから、それを給食の実施以降はもちろんですね、それまでも工事等でかなりの支障が生じることになりますので、やはりこれは合理的ではないというふうに考えておりまして、妥当な判断であるというふうに考えております。

それから2階建てについてですけどこれは業者こういう書き方しておるのはですね、1校1校やったらですね、多分ほとんどダメになるだろうということも含めてですね、やってるもので、あくまでもモデルとして考えているだけでもこれだけのデメリットといいますか、コストも含めてですね、あまり有益性があるとは思えないので、まあもうそもそも、1校1校はしないという判断であろうというのを思っています。以上でございます。

◆やまね/あの、この今回の調査はですね、本市における全員制中学校給食の実施方式について、あらゆる手法、組み合わせについて調査するとおっしゃってたじゃないですか。「時間と経費を要するものの実現かどうかの確約がないため検討しない」、これね、全く理由にならないですよ。それを調べるのが今回の調査のはずだったんじゃないかということを申し上げておきたいと思います。

それから「実現不可能」とされている親子方式についても聞きます。小学校から中学校へ運ぶケースで伏見区の日野小学校から桃陵中学校、これは食数269ですけれども、運ぶケースが想定されてます。しかしこれね、伏見区でこんな話したら笑われますよ、本当に。何も分かってないんじゃないか。で、小学校から、これですね、距離だけなら春日丘中学校、これは食数440ですけれども、これが目と鼻の先にある。同じ醍醐地域の醍醐中学校は食数が228、栗陵中学校でいえば食数347、こちらのほうがよっぽど近いわけです。醍醐中の食数で言えば228で桃陵中の269よりも数も少ない。なぜわざわざ日野小学校から渋滞することで有名な外環を通ってですね、桃陵中へ運ぶのか。私はこれ伏見区に暮らす人間として全く理解できないわけですが、ご説明をお願いします。

(→清水・体育健康教育室長)まああの、親子方式につきましては、午前中にもご説明申し上げましたように、一定のまあ基準の下で調査をしておるものでございます。以上でございます。

◆やまね/いやいや、何をおっしゃってるんですか。何の答弁にもなってないじゃないですか。日野小からなぜ渋滞で有名な外環を通ってわざわざ遠い桃陵中に運ぶことになってるんですか?と。もっと醍醐中とか春日丘中とか栗陵中とか、もっと近くでもっと食数も少ない学校があるでしょうと私言ってるんですよ。なぜできないんですか?

(→清水・体育健康教育室長)えーまあ先ほど、午前中にもご説明しましたように、親子調理の組み合わせ、親子調理方式につきましては、小学校でそういった余剰の能力があるかどうか、それからまあ管理運営面などを考慮しましても、同じ行政区内あるいは同じ中学校区内というようなことも含めまして、親校1校それから子校1校ということで調査をおこなっているものでございます。以上でございます。

◆やまね/あのね、ちょっと答弁になってないですよ、委員長。これあのね、今おっしゃったことからしても説明つかないんですよ。いいですか?「同じ行政区内にある」そして「余剰能力で対応できる」こういうことから言えばですね、日野小から桃陵中へ運ぶよりも醍醐中に運ぶほうが現実的なんですよ。なぜなのか?ということを言ってるんです。

【江村委員長】理事者におかれましては適切な答弁をお願い致します。

(→清水・体育健康教育室長)えー、ま、くり返しになりますけども、親子の条件設定でございますけれども、まず親校となる小学校については、えー現施設の調理能力の余裕があり、その余裕分で子校を賄える学校を対象としております。それから誤配送のリスク、学校現場の働き方改革等踏まえました管理の複雑さ、生徒数の増減対応などを考慮し、子校への配送コースは親校1校に対して子校1校と設定しております。それから献立管理や栄養士による○○○部活動を考慮しまして、えー、区を跨いだ親子、区・支所ということになるんですかね、跨いだ親子の組み合わせは検討しないものとなっております。以上でございます。

◆やまね/はいすみません、あのもう答弁すればするほどね、説明できないんだということがよく分かりました。

それで次にいきますけれども、上京区でもですね、例えば乾隆小から烏丸中学校ですか、これ食数173、運ぶケースが想定されていますけれども、嘉楽中学校のほうがですね、これ食数は244ですけれども、こちらのほうがすぐ近くにある。中京区ではですね、御所東小学校から中京中学校、食数240に運ぶケース想定されてますけれども、距離で言えばですよ、左京区の近衛中学校食数368のほうが近いですし、それから岡崎中学校食数273はですね、同じ丸太町通り沿いにあるということでですね、私この親子方式で今回の調査で想定されているルート、距離、きちんと考えられているとは思えないんですね。

そこで2点お聞きしますけれども、例えば中学校から中学校へ運ぶ条件設定では「最も距離の近い中学校同士」となっているんですけれども、小学校から中学校へ運ぶケースではなぜそうなっていないのか。ちょっとお聞きしたい。

それから、親子方式の条件設定をですね、先ほどもこれおっしゃられました、配送コースは「親校1校に対し子校1校」と設定、それから「区を跨いだ親子の組み合わせは検討しない」ということになっている。このことによって非常におかしなですね、ルートになってるのではないか。非現実的なルートになっているのではないか。この条件設定がなければですね、親子方式の可能性というのはもっと広がるのではないか。もっと効率よくできるのではと考えますがいかがでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)親子方式につきましてはですね、まずあの最大の前提といいますか、今その現在小学校にある調理施設でどれだけの食数が+αで調理できるのか、これを大前提に考えております。それに対してどこの中学校であればその食数が該当と言いますか、するのかということ、それをまあ、前提条件としては優先して考えておりますので、そういった意味で言うと、まあ、距離の長短といいますか、それは当然異なってくる場合はあろうかと思っております。中学校で調理したものを中学校に運ぶ親子方式についても考え方は同じでございます。以上でございます。

◆やまね/ですので、その条件考え方でなければもっと可能性は広がるんじゃないでしょうか?いかがでしょう。

(→清水・体育健康教育室長)そういう別途の調査は今回おこなっておりませんので、その結果がどうなったかについては申し訳ありませんけれども今回はこういった考え方で調査をおこなったということでございます。以上でございます。

◆やまね/ということなんですよね結局。調査してないわけですよ。親子方式の条件設定についてもう一つ疑問なんですけれども「増改築や大規模改修等を行うには、工事期間中、小学校の給食を停止するまたは、仮設給食室を建てるなど小学校への教育活動への影響が大きいことから、現施設の調理能力に余裕がありその余裕分で子校を賄える学校を対象とする」としているわけですね。つまり、小学校の敷地に余裕があっても、あるいは、増築可能であってもそういうケースは想定していないということでよろしいですか。

(→清水・体育健康教育室長)小学校側の施設条件でございますけど、今ご紹介いただきましたように、小学校のほうでも新たな増築でありますとか、敷地拡張等を伴うものは小学校自体に大きな影響が生じてしまいますので、そういったことは考慮に入れていない。現在の施設で賄える分について検討しているということでございます。以上でございます。

◆やまね/そういうことなんですねこれも。ですから小学校の場合、例え増築、敷地的には可能であっても、あくまで「現在の調理能力によって」ということになってるということであります。そこでこれはちょっと資料を要求させていただきたいんですけれども、そもそも子どもの数、児童数はですね、生徒数はずっと減ってきていると思います。各小学校、対象校として146、数字あげられてますけれども、この146の小学校において最も児童数の多かった時、つまり提供食数の多かった時と現在の児童数提供食数について、資料にまとめていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)まあいつ時点から起算するかということがございますけれども、整理させていただきまして、提出させていただきます。

◆やまね/本日は私はいくつかの角度からいま見てきましたけれども、やはりコスト計算に用地取得費用が含まれていないこと、それから複数センター作るとか親子方式において学校跡地であるとか市有地であるとかそういう活用が考えられていないということ、そして小学校の敷地に余裕のあるケース、2階建てのケースも想定から外して詳細調査やってない。小学校の近くにある中学校へ運ぶケースは「配送は1校のみ」「区を跨がない」こういう条件をつけてその対象を狭めている。そして親子方式としてですね、実際に検討した事例には非常に非現実的な事例が多々あるということでありますので、私は今回の調査は大変不十分なものだと、やるべき調査が行われていないということを申し上げておきたいと思います。このような調査で本当に結論を出していいんでしょうか?もう少し調査すべきではないですか?いかがですか?

(→清水・体育健康教育室長)今回の調査でありますけれども、自校調理方式につきましても、親子調理方式につきましても、「実現可能性」ということを一つの命題にしましてですね、現実的に実施が可能なのかどうかという視点で、先ほどから申し上げておりますような親子方式であれば小学校が現時点の施設で+αの食数を賄えるのかどうか、自校調理方式であれば本当にそういった施設が置けるのかどうかというあたりをですね、しっかりと検証していただいたというふうに思っておりますし、合理的な一つの調査をしていただいたと思っております。以上でございます。

◆やまね/「実現可能性」ということを何度もおっしゃるんだけれども、現実的でないルートがね、考えられているわけですよ。それをもとにみなさんおっしゃっているわけでね、全く説得力がないと言わなければなりません。

子どもたちも保護者のみなさんもですね、本当に1日も早い実施をと願っているというふうに思うんです。私はその点で言えばですね、先ほどの話だと、違う方の質疑の中でね、実施時期についてのお話ありましたけれども、それだとですね、最も開始時期が遅くなるのがセンター方式じゃないかと。早くても令和10年度以降ということですので。私は、だったらばできるところからですね、自校調理でも親子調理でも早くできるところがあるんであれば、それをね、やっぱりやるべきじゃないかと思うんですよ。

例えば私の地元の伏見区では、この調査の結果を見てもですね、深草中、藤森中、洛水中では自校調理方式は実施可能という結果ですよね。で、そこからですね、深草中から桃山中に運んで、藤森中からは伏見中へ運ぶと。先ほどちょっと私は問題だと言いましたけど日野小からは桃陵中に運ぶことになってですね、親子方式もいくつかのところで可能となっている。かなりの部分をですね、伏見区では親子方式、自校方式でカバーできる、そういう結果であります。にもかかわらずセンター方式となると、その大規模施設の建設まで待たなければならない。私はやっぱりモデル地区としてでもね、できるところからぜひ学校調理による全員制中学校給食実施していくと、それが子どもたちや保護者のみなさんの願いに応えるということになると思いますしね、一番現実的な話だと思うんですけど、いかがでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)実施時期についてでございますけれども、まあ実現可能と思われるセンター方式、それからまあセンターと自校なり親子を組み合わせた方式でいきますと、センター方式であればまあ令和10年度に一斉、そのセンター、自校とか親子組み合わせ方式では早いところは9年度ぐらいからということなんですが、まあ、えー子どもたちへの公平な教育機会の提供というところということでございますと、やはり10年度に一斉というのが一つの判断にはなるかなと思いますし、それからあの親子なんかを組み合わせますと、これも午前中に答弁しておりますように、献立の内容でございますとか、衛生管理のレベルでございますとか、あるいはアレルギー対応でございますとか、そういった点でやはりセンターのほうが定性的にはまあ優れているという点もございますので、実施時期、それからコスト、それからこういった中身といいますかね、給食実施における定性面も含め「総合的にセンターが良い」というふうに判断しているところでございます。以上でございます。

◆やまね/「一斉に」ということをおっしゃるんですね。で、その理由としては、ここでは「公平性の観点」というふうに書いてあるんですけれども。その公平性の観点ということは、一方で選択制の給食を食べ、あるいは弁当を持ってくる、あるいは一方で完全な給食が中学校給食、全員制の給食が生まれるというのは、これは公平でないということなんでしょうか。

(→清水・体育健康教育室長)選択制の給食も給食としてやってございますので、これはまあぜひご利用いただきたいと思っておりますし、やり方としては違うものが並存するということでございます。その意味でのまあ公平性といいますか、違うやり方が並存してしまうということでございます。それからあのまあ判断、このセンター方式についての判断でございますが、くり返しになりますが、この一斉に実施できるという点も含めまして、それからコスト面、それから定性的な面ですね、献立の内容、運営管理、それから学校への負担、それからアレルギー対応等も含めた衛生管理、こういったことを含めまして総合的に判断して優れているというふうに判断してるものでございます。以上でございます。

◆やまね/まあ「一斉に」とおっしゃるんですけどもうすでに差ができてるわけですよ。現状がそもそもやはり不十分だっていうことをですね、やはりお認めになったほうがいいと思いますし、これ生徒・保護者へのアンケートでもですね、「給食を利用しない理由」としてこれ保護者の方ですが、「子どもが希望しない・49%」圧倒的に多い。これは現在の選択制給食がいかに子どもたちから不人気かというのを示すものじゃないですか。それを長年続けてきた責任こそ私は重大だと思いますし、やはり多くの保護者のみなさんが求めておられる、生徒さんたちが求めておられるのは「学校調理方式」であると、ぜひその実現を目指して頑張っていただきたいと、申し上げて終わります。

(→清水・体育健康教育室長)現在の中学校給食選択制でございますけれども、アンケート結果、こういった結果になっておりますけれども、一方でですね、今回の検討会議で実際に選択制の給食を試食していただいた委員さんはですね、「非常に献立内容も充実してるし実際おいしい」と、「全然聞いていた評判とは違う」というようなご感想もいただいております。そういったものも含めましてですね、引き続きこの全員制中学校給食が実施されるまでの間はですね、現在の選択制の中学校給食喫食率の向上も含めてさらなる献立の充実、利便性の向上も含めてですね、しっかりと取り組んでまいりたいと思いますし、全員制の給食につきましても、給食センターを建設しての実施ということでしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

2023年11月8日【文教はぐくみ委】教育委員会/理事者報告「全員制中学校給食実施に係る検討経過及び『基本的な考え方(案)』について」

(更新日:2023年11月08日)