◆山本陽子議員/先日、山科区内の中学校を訪問し、「トイレに生理用品を置いてほしい」という要望の懇談に同席。その際、校長先生の「衛生面から生理用品はトイレに置けない」との回答に衝撃を受け、トイレの衛生状況の話になった。まずトイレの老朽化について。学校も古く、下水が逆流してくるような事態にもなっている状態。全市の学校トイレの改修についてはどのように進めておられるのか。どれだけ改修が進んでいるのか。また、改修の際には、配管の老朽化改善、埋設されている配管の改善も一体に行われているのか。
(→大山・教育環境整備室長)学校トイレは子どもたちの重要な生活空間であるという認識のもとにトイレの環境改善・向上に努めている。平成10年度から「快適トイレ整備事業」を始めている。平成10~14年度、全校において一巡目の整備を完了。以降継続的に整備を進めている。現在、洋式トイレ化、照明器具のLED化、多目的トイレの設置、手洗いの自動水洗化を進めている。いまおっしゃっていただいた配管の取替なども同時にしている。順次、環境改善に努めている。
◆山本陽子議員/全部の学校、どれだけ整備が進んでいるか。率については。
(→大山・教育環境整備室長)率ということでは数字はないが、洋式化では69%のトイレが洋式化している。
◆山本陽子議員/和式が残っているということは古い状況かと思う。事前にお聞きしたら、「平成10年から快適トイレの整備をおこなっている」「直近では毎年10校程度実施している」とのことだが、平成10年から毎年10校やってたら250校整備されているわけだが、しかし69%しか終わっていない。京都市の学校数261校で250進んでたらだいぶ終わっているが、なかなか進んでいない、遅いなあというのが実感。
トイレを見せていただいたが、「特別教室の校舎のトイレは古いままで大変匂いがきつく、使い続けると下水が逆流して、床にあふれるという状態だった」とのこと。校長先生が1年に5~6回掃除されてきたと。「配管が古いことが根本原因だと思うがなかなか学校の予算だけではできない」と。毎年要望しやっと今年改修されることに喜んでおられたが、このようなトイレを今まで放置してきたのかと思う。このような学校さえ残っているので他にもあるだろう。どのような優先順位でトイレ改修を進めているのか。整備計画は持っているのか。いつまでに完了という目標はあるのか。
(→大山・教育環境整備室長)いまおっしゃっているような状況があれば、その都度たぶん学校のほうで、学校に配分されている予算、修繕費あるので修繕される。また、学校で対応できないということであれば教育委員会に話が来て教育委員会のほうで対応するという形で、その都度修繕はしているかなあと思っている。また、快適トイレ整備事業については、いつまでということはないが、順次、古い老朽化したもの、こちらの職員が見に行ったり、あるいは学校からの報告をもとに、老朽化しているところに優先順位をつけて整備しているところ。
◆山本陽子議員/そのように「進めている」とは言われるが、校長先生たちからすれば、なかなか毎年要望してもなかなか聞いてもらえないというのが率直な言葉。子どもたちの衛生環境にもつながるトイレの改修は、本当に早く、一刻も早く進めてほしい。学年ごとに使っていいトイレが決まっていて、一つの校舎で3年生が5クラスで使っている。2階に男子トイレ、3階に女子トイレ。男子トイレには学校予算で洋式トイレ増設し5つあるが、女子トイレは洋式が2つしかない。今子どもたちは洋式トイレしか使わない。和式は使わない。なので5クラスの女子が2つの洋式を使うということで、「大変困っている」と。古くて洗面下が割れていたり、扉が欠けていたり、そういう古い状況、良くないトイレ環境がある。特別教室のある校舎は今年改修だが、子どもたちのクラスのある校舎のトイレはまだ対象になってない。だから「快適トイレ化」進められているけれども、全部のトイレの改修がなかなか遅々として進まない状況がある。あと何年でできるのかと考えたら、本当に早く改善をしていただきたい。早急に検討してやっていただきたい。京都市はこの間も「小中一貫校の整備」ということで議案もあがっているが、トイレの改修がこんなに一方では遅れているのではダメだ。対策をしていただきたい。京都市の責任でやっていただきたい。
改修が遅れているのなら、せめてトイレをきれいにしてほしい。清掃についてだが、お聞きするところによると、コロナ禍で生徒によるトイレ掃除は未だに中止されている。学校によって違うのかもしれないが。学校運営費で賄われる「業者委託のトイレ掃除が月に1回だけ」とのこと。京都市からは1回分の清掃の予算。教育委員会として「トイレ掃除は月1回でいい」と考えているのか。トイレの掃除、衛生状態について課題があると思うがいかがか。
(→大山・教育環境整備室長)すいません、先ほどの件で追加だが、今年度、東校舎、学校名聞いているが、東校舎を改修するが、いまおっしゃったのは別の校舎になるが、そこはすでに平成10年度、「快適トイレ整備事業」始まった時に工事をやっており、残った東校舎について今年度実施する。
また、去年もトイレのつまりがあったということは聞いているが、そちらのほうも学校の予算で修繕されたということで、もう改善してるのではないかなと思っている。
あと、洋式トイレの率69%と申したが、政令市では60%が平均。これを令和元年度に達成しているので、現在は普通教室のある校舎等について全て洋式化するということで計画的に進めている。
(→有澤・総務部担当部長)学校のトイレ清掃について。児童生徒に対する保健衛生教育、生活指導の中で、自分たちで使う施設を清潔に使ったり、また維持していくために、この間、平成16年度以降、業者による清掃回数を減らし、児童・生徒自らが清掃することとしてきた。また、合わせて、校長会からの要望も受け、清掃道具の整備もおこなってきたところ。こうした経過も踏まえ、日常は児童・生徒、また、教職員で実施し、例えば配管のつまり予防など、定期的なメンテナンスも必要なため、各校において月1回程度、業者に清掃業務を委託している、このような状況。
◆山本陽子議員/ぜひ教育委員会として、学校のトイレ環境について、しっかり調査もして実状つかんでいただきたい。この学校は業者委託のトイレ掃除が月に1回、それはあまりにもということで、先生方が毎週末掃除しておられるが、そもそも先生だけですべきものではない。こういうことを見かねてPTAから予算で1回業者委託でトイレ掃除をしているという状況。コロナ禍もあって過渡期かもしれないが、トイレ掃除が衛生上も不十分な状況になっているということはよく見ていただきたい。京都市の責任でトイレ掃除、衛生状況について、どう学校はしていくべきか、しっかり状況を見て相談にも乗っていただいて、京都市の責任で業者委託回数増やすとかも重要だと思うし、解決をしていただきたい。
先ほど「学校の改修されているのではないか」とおっしゃったが、先ほど言った、子どもたちの3年生のクラスのある本校舎については、先ほど言ったような状況なので、改修がされたということでは、快適トイレになっているということではない。2つ以外は全部和式。済んでいない。トイレ改修ピッチを上げて進めていただきたい。この二点もう一度お聞きして終わる。
(→有澤・総務部担当部長)トイレの清掃についてだが、教員の負担軽減等も鑑みながら、この間感染症対策の予算、国の補助金、令和2年度から市会のご理解もいただきながら3億円以上の予算確保して、各校へ配分している。トイレ清掃費についても、この感染症対策にかかる補助金を活用して、令和4年度の実績としては、コロナ以前の令和元年度よりも倍近くの執行。そこの学校については週1回ということだが、全市的にはそういったことで負担の軽減に努めていただいているところ。
また合わせて、先ほども話題になった校務支援員も(江村委員長「簡潔に答弁願います」)、すいません、トイレ清掃おこなってなども聞いており、引き続き教員の負担軽減に努めているところ。
2023年7月5日【文教はぐくみ委】教育委員会/一般質問「学校のトイレについて」
(更新日:2023年07月05日)