全員制中学校給食の検討状況について(2023年6月7日/文教はぐくみ委・教育委員会・えもと議員の質疑メモ)

◆えもと議員(共産)/前回、中学校給食検討委員会の設置、市民公募について質問をさせていただいた。「市民公募委員も募集して検討会議を開催する」との答弁をいただき、早速その3日後に「全員制中学校給食の実施及び食育の推進について、広く意見を募集するため、京都市全員制中学校給食検討会議を開催するにあたり、同会議に参加いただく市民公募委員を募集する」と告知された。迅速な対応本当にありがとうございます。しかし、募集人員はたった1名。1名では「広く意見を募集するため」という検討会議開催の趣旨からは外れているのではないか。いかがか。京都市と同じ政令市の相模原市は3名だった。

(→清水・体育健康教育室長)検討会議の構成員の数ということについてだが、まずこの会議については、学識経験者、PTA代表、校長会代表、さらに現場で給食管理に携わっている栄養教諭等に参加していただく、そういった意味でも各方面から、すでに広い範囲で、ご意見伺うことになるわけだが、さらにそれに加えて、市民公募の方にもご参加いただいて、それを充実していこうという趣旨。人数についてだが、こういった学識経験者については、教育学や栄養学という分野。それからPTA代表、校長会代表と各団体からお一人ずつ参画していただくというバランス構成を考えており、市民公募委員についても1人となっている。全体10名程度になる。そういった意味でも、公募委員の構成割合は10%、要するに10人中の1人ということになるので、本市の他の審議会等と比較しても決して少ない数ではないのではと考えている。

◆えもと議員(共産)/5月22日の募集から6月2日の締切までは本当に短期間だったが、市民への周知は充分だったとお考えか。また、選考基準は先ほどむくだ議員(自民)の質問でお答えいただいたが、応募は何名だったか。

(→清水・体育健康教育室長)市民公募のまず募集にかかる時期の妥当性だが、全体のこの事業をスピード感を持って進めていきたいところで、様々なお考えあると思うが、この期間でやらせていただいた。結果として12名の方から応募頂いた。

◆えもと議員(共産)/短い期間の中で12名の方が熱意を持って応募されたということ。本当にこれ、先ほども「1名」とおっしゃったが、12名の中から、先ほどの選考基準に基づいて選ばれると思うが、やはり市民1名というのは、12人の応募された方に対しては少なすぎるのではと思う。これから増やしていこうというお考えはないか。あと、いつ発表になるのか。

(→清水・体育健康教育室長)市民公募委員の人数については1名ということで進めさせていただきたいと思っている。どなたが市民公募になられたかの広報等は、6月下旬に開催予定の第1回目の検討会議に向け、6月中旬以降に開催通知等を広報発表していきたいと思うので、その中でメンバー一覧という形でご提示したいと考えている。

◆えもと議員(共産)/ぜひ1名以上にしていただきたいと要望させていただく。あと、2月市会で我が党の「市民や子どもの声を汲み取ること」を求めた質疑に対し、「子どもや保護者の声を拾うアンケートの実施を検討する」と答弁されている。先ほども質問あったが、このアンケート、いつから実施をされるのか、いつまでなのか、そして対象、また内容を教えていただけるか。

(→清水・体育健康教育室長)アンケートの内容・概要等。この生徒や保護者におこなうアンケートだが、当事者である生徒あるいは保護者の思いを受け止めることは重要だと認識。アンケートは生徒や保護者、学校をその対象者として検討を進めていきたいと考えている。実施時期や具体的設問の内容等については、今後事務局で整理の上検討会議で提示させていただき、ご意見いただきながら、速やかに実施できるよう進めてまいりたい。

◆えもと議員(共産)/令和元年度に市がおこなった「中学校給食の充実及び食育の推進に関する実態調査」、これは選択制の給食を充実させるためにおこなわれたもので、学校で調理された全員制の給食を食べている施設一体型の小中一貫校にはおこなわれなかった。今後実施方法を検討していく上でも、この学校で調理された給食を食べている生徒・学校にもアンケートを実施していくべきではないか。

(→清水・体育健康教育室長)どの範囲の中学生に、義務教育学校ということも含めるが、なるかということついては、今後検討会議でのご意見等も踏まえながら決定してまいりたい。

◆えもと議員(共産)/ありがとうございます。あと、現在選択制デリバリー弁当給食を利用している24%の生徒の声もしっかり汲み取れるものにしていただきたいと思う。そして前回、朝食をとっているかどうか、朝食の内容なども調査された。コロナ前だったが「25%の生徒が朝食抜き」だった。昼食同様、朝食が準備されていないという生徒もいた。あれから4年が経ち、コロナ禍・物価高騰で子育て世帯の家計は大変厳しくなっている。今回も朝食についても調査をする必要があるのではないか。今後この児童生徒の朝食問題も議論をしていく必要があると思っている。アンケートの草案ができたら当委員会に報告を。いかがか。

(→清水・体育健康教育室長)アンケートの内容については検討会議でもご議論いただくので、そういった機会を捉えて、本委員会についても適宜提示させて頂きたいと思っている。

◆えもと議員(共産)/全員制中学校給食の実施方式と検討調査業務を受託した業者の提案書、私読んだ。実施方式別のメリット・デメリットの比較表のイメージ図。現在、京都市が実施している弁当方式を全員制にした場合、これ本当にデメリットばっかりだった。そして全員制でない現在においても「食育推進活動は難しい」「食中毒防止のため冷却して提供するので適温での提供は難しい」「アレルギー対応などしていない」など、学校で調理されている給食と比べてもデメリットが多い。早急にできるところから、メリットのある方式で実施していく必要があると、この提案書を読んでも強く思った。

あと、提案書のスケジュールによると「6月は関連法及び基準等の検討、補助金の適用、計画食数の設定」などがおこなわれるとのこと。「親子方式及び給食センター方式を採用する場合に、施設は工場扱いになるため、都市計画法、建築基準法、市の開発許可審査基準等を参照し、整備の実現性を確認」とある。私、昨年大阪市に行って2校分作っている中学校の調理現場を見学し、大阪市教育委員会と懇談させていただいた。大阪市は2014年度にデリバリー弁当を全員喫食にしたが、分量調節やアレルギー等にも対応できない、おかずが冷たいなど、生徒からも不評で、大多数の保護者から「親子方式や自校方式での実施をしてほしい」と声が上がった。それで、2017年度から学校調理方式への移行が順次始まり、2019年度には全校128校、自校・親子方式・兄弟方式等で移行が完了。「親子方式は工場扱いになるため、準工業地域でないと難しい」と提案書に書かれているが、大阪市は「学校で調理できるキャパの余剰分を他校に配送しているので、親子方式でも工場扱いにはならない」ということだった。「余剰分が1校分に足りないところは2校の余剰分を合わせた」と、教育委員会の説明を受けた。これ、京都市でも可能ではないか。

あと、兄弟方式は、中学校の敷地内に作って、それを中学校に運ぶという方式だが、提案書の中には親子方式は書かれているが、この親子方式の中に、中学校から中学校というのも含まれるのか。

(→清水・体育健康教育室長)実施方式についての、プロポーザル応募業者等のご紹介も含めてのご質問かと思うが、先生からご指摘あったように、この2社から非常にまあ積極的というか、率直なご提案いただき、私どものほうもそれを参考にしながら、今回業者を決めさせていただいている。今まさに先生ご指摘あったように、親子方式にしろ、自校にしろ、あるいはセンター方式にしろ、デリバリーにしろ、様々なデメリットとメリットがあるし、親子方式でどうやったら実現可能なのかとか、様々な今検討、論点がある。そういった全ての論点を、予断なしに柔軟に考えていただいて調査していただいて、最適な実施方式を、私どものほうとしては考えていきたいと思っている。当然、先生今ご紹介あった兄弟方式も、検討の枠内というか、当然検討すべきやり方として入ってくる。

◆えもと議員(共産)/いま「兄弟方式も検討の中の一つ」とうかがった。本当に一刻も早くというのは市民の切実な願いであり、私たちも求めている。調査結果の中間報告は10月末となっているが、それまでに順次可能な分を報告していただくことはできるか。

(→清水・体育健康教育室長)まず調査報告書、あるいはその中間報告等については、検討会議でもご報告していただくし、また、調査報告書については、当然ホームページ等で公表させていただくことを考えている。ただ、それまでの、あるいはその間の、調査の進捗については、その進捗状況、進捗度合いにもよるし、今後立ち上げる予定の検討会議の中では、ある程度自由な形で議論していただきたいと思っているので、そういった議論のまとまりというか、あるいはその進捗のまとまり具合で、適当な時期というか、適宜また当委員会でも提示させていただきたい、紹介させていただきたいと考えている。

2023年6月7日【文教はぐくみ委】教育委員会/一般質問「中学校給食の検討について」

(更新日:2023年06月07日)