◆やまね/先ほどもあった「昨年応募がなかった」ということだが、振り返れば2年間ほど応募がなかった。この2年間決まらなかった理由はやはり金額的なものなのか、ネーミングライツ制度そのもの評価ということなのか、その辺りもう一度お答えを。
(→平松・市民スポーツ振興室長)この間はコロナ禍ということもあり、企業のほうも経済的に厳しかったということもある。私どもも機会をとらえて声かけ、働きかけはさしていただいていたが、なかなか希望する声がいただけなかったというのは実際のところ。
◆やまね/もう一つ別のことで確認したいが、このネーミングライツで決められるのはあくまでも「通称」「ニックネーム」。ということで正式名称はこれからも「京都市体育館」ということになるので、もし、例えば、個人でも団体でも事業者の方でも、体育館を使いたい、イベントや大会をするという時に、「うちは正式名称でやりたい」という場合は、それも当然大丈夫ということになるか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)おっしゃっている通り「通称」なので、基本的には我々通称名を使うことになるが、利用者側のほうでどうしても「京都市体育館」という名前を利用したいということであれば、それは対応させていただくものだと思っている。
◆やまね/先ほども収入がどこに入るのかということで、「スポーツ振興基金に入る」というお話があった。そこでもう少しお聞きしたいが、そのスポーツ振興基金に入ったお金を活用するという時に、いろいろスポーツ施設の管理・整備となると思うが、その場合これは京都市体育館に限定されるのか、それとも京都市内のスポーツ施設全てが対象となるのか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)あくまでも京都市体育館のネーミングライツの収入なので、京都市体育館の競技環境の、あるいは観戦環境の維持向上に活用させていただきたいと思っている。
◆やまね/なるほど、「京都市体育館の維持向上に」とのこと。私どもの会派の根本的な考え方として、「公共施設は誰のものか」を考えた際、通称とはいえ一営利企業の名前が公共施設に付くのはどうかと思っている。ネーミングライツによる特典として、一企業が独占的に利用するような、市民のみなさんが使いたい時に使えないということが起こってはならない。また、今回示されている契約期間は最短で3年間。公共施設の名前がコロコロ変わるとやはり市民・利用者、事業者のみなさんも混乱されるのではないか。こういうやはり懸念を今も思っていることは申し上げておきたい。
ネーミングライツのあるなしに関わらず、スポーツをする権利を保障する、そのためにスポーツ施設を整備するのは、国や自治体の当然の責任。つまり「ネーミングライツをしていない施設は、管理が不十分になっても仕方ないんだ」ということではいけないと思うが、いかがか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)もちろんおっしゃる通り、ネーミングライツの有無にかかわらず、そこはもう公の、私どもの管理する施設として、きちっとやっぱり一定の水準以上は、維持していくことが大事だというふうに思っている。ただ、予算的な制約もあるので、市民の皆様、ご利用いただく皆様が望む形までできるかどうかは分かりかねるが、できる限りのことは対応さしていただくつもりでいる。今回ネーミングライツの契約金いただいたので、この契約金も有効に活用して、施設環境の向上に活用させていただきたいと思っている。
(→梅澤・スポーツ担当局長)少し補足させていただくと、逆にネーミングライツで民間事業者の方から、そういった資金が活用できるということになると、その分をスポーツ施設に回せるということで、全体としての施設の維持向上につながっていくと、このように考えている。
◆やまね/「京都市体育館で使うはずだった分を、ネーミングライツによってそのお金が浮いて、他のところに回せる」という考え方と。だいたい考えは分かったが、私はやはりネーミングライツで収入を得たということで、そのことによって本市のスポーツ予算が削られるということがあってはならないと考える。これは何度も何度も確認してきたこと。あらためて、このネーミングライツ収入、施設整備に充てられるのは大事なことだが、ネーミングライツの収入があったからといって、本市のスポーツ予算がその分削られるという性格のものではないということは確認しておきたい。
(→平松・市民スポーツ振興室長)おっしゃる通り、ネーミングライツを契約して収入が入ったということで、直ちにその分の予算が削減されるというものではない。全市的な判断のもとで、予算というのは策定されるものなので、スポーツ施設についてもその中で予算については措置をされるもの。
2023年5月19日【文教はぐくみ委】文化市民局/理事者報告/京都市体育館のネーミングライツ契約事業者の公募について
(更新日:2023年05月19日)