◆やまね/よろしくお願いします。私からはですね、決算年度も含めて、公金の適正な支出、そして本市の行政運営に関わる問題として、統一協会及びその関連団体と本市行政のかかわりについてお聞きします。
統一協会が単なる宗教団体でないことは論を待ちません。霊感商法、高額献金の強要、人権無視の集団結婚、洗脳、そして宗教であることを隠しての勧誘など、数々の違法行為、問題をくり返し、巨額の金銭被害、家庭崩壊、DVや虐待など生み出してきた反社会的なカルト集団であります。にもかかわらず、政治家や行政が関わりを持ってきたことが、この反社会的団体に「お墨付き」を与えることになってしまった。このことがいま社会的に問われております。
そのようななか、京都市と同じ政令市の市長がですね、「今後は統一協会や関連団体と一切関わりを持たない」といま次々発言をされています。少しだけ紹介します。浜松市長「強引な資金の集め方で苦しい思いをしている人がいるなど、団体の活動が社会的な問題となっている。公的な機関として、今後は一切かかわらないようにしていきたい」。堺市長「悪質商法等の問題があることは認識している」「教会と関連団体とは市として関係を持たないという強い意識を持って臨む」。神戸市長「(統一教会について)反社会的な行為をしてきたことが、国民の間で共有され、市も関係を明らかにすることが求められる」として、全ての部局と外郭団体などを対象に調査し、結果がまとまり次第公表する予定だそうであります。
そこでまず、門川市長ご自身にお聞きしたいと思います。「市長自身ならびに京都市も、統一協会及びその関連団体とは、一切関係を持たない」と、このことをぜひ、市民のみなさんに向けて明言していただきたいと思いますがいかがでしょうか。市長に聞いてます!
(→岡田副市長)あのまず、統一教会ですけれども、この間霊感商法の被害等に対して、国内各地で民事裁判が行われております。結果として、教会の関与、また、教会の責任、そして賠償責任認める判決が、ま、多数ていうんですか、出てると、いうことは我々も十分承知をしております。そして、当該団体については、当然法的に、えー厳格に厳正に対処されるべきものという認識でございます。したがいましてまず、えー旧統一教会については、問題のあった団体であるというふうに認識をしております。まずそこまででよろしいですか。
◆やまね/さいたま市とかですね、千葉市、名古屋市、広島市の市長も「今後は考えなければいけない」「関わりを持ってはいけない」という旨の発言をされてますので、えーぜひ、市長からも、いま副市長から述べられましたけれども、市長ご自身の見解をうかがいたいと思いますがいかがでしょう。
(→門川市長)旧統一教会、いま岡田副市長から答弁しましたように、霊感商法等で、えー裁判になり、判決も出ております。反社会的な行動も、ある、あった団体であると、このように認識しております。私自身も、京都市としても、えー、統一教会とは関係を持たないということを、しっかりと、えー胸に刻んで取り組んでまいりました。そのことについては、記者会見等においても明確に申しております。えー、引き続き、国においても、えー大きな課題として、取り組まれているところであります。国の動向もしっかりと見つめながら、より徹底していきたい、このように、えー考えております。以上です。
◆やまね/いまお二人から言っていただきましたが、霊感商法などで判決も出ている、そして反社会的な行動もあった、えー関わりを持たないということを胸に刻んでということで、おっしゃいましたけれども、まあ非常に重要なことだと私は思います。
あらためて広島市長のご発言も紹介しておきたいと思うんですが、「旧統一教会及びその関連団体は、法律などにより、明らかに反社会的勢力と認定されている団体ではないが、悪質商法など不法行為が指摘され社会的に大きな問題を起こしている。そういう意味で問題視されている点を踏まえると、本市がこうした関連団体の活動に賛同しているといった誤解を与えるということはあってはならない」「市民の不信や疑念を招かないようにするという必要がある」「このため、政治の立場は当然のこととして、行政の立場においても団体との関係は持つべきでなく、今後はそのように対応していきたい」と、まあこう述べておられますし。熊本市もですね、「今後関連26団体には名義後援をしない方針」、こういうものを明確にされているということですので、あの非常に、毅然とした対応が求められているということであります。
そこで次にいきます。決算年度を含めて、統一協会と本市行政との関わりについての調査を、私たちは求めてまいりました。9月12日に共産党議員団として市長あての申し入れを行いまして、統一協会の関連団体リスト、これは全国霊感商法対策弁護士連絡会がホームページで公開している75団体、このリストをお渡ししております。それで、えーただその後も京都市は調査に消極的でありまして、9月26日の総務消防委員会での答弁は、「世界平和統一家庭連合、ピースロード、世界平和女性連合、世界日報、世界平和連合」の5団体について、「後援名義1年、祝辞・祝電・企画への参加が3年」を調べたというだけでありました。今後についても「調査する考えはない」ということでありまして、10月3日の本会議答弁、その後の局別質疑でも同様の答弁があったところです。
ただ、10月14日に、総合企画局から新たな資料が届きました。私たちがお渡しした「75団体」についてですね、「令和3年度分(決算年度)、イベントへの市長の参加、団体の表敬訪問について調査し、結果は該当なし」ということでありました。少なくとも総合企画局は75団体まで調査対象を広げたわけです。これを、なぜ全庁的にやろうとしないのか。あまりに腰が引けてるんじゃないか。結局市長が決断されてないからじゃないか。で、可能な限りですね、やはり調査対象を広げて、過去に遡って調査すべきじゃないかと。先ほど重要な認識お示しになられましたので。これ、総合企画局がやったように調査を広げるってことはこれからもしないんでしょうか。この点いかがでしょうか。
(→岡田副市長)はい、あのー、いまご紹介いただきましたけれども、私どもも、えー当該団体の関係についてイベントの出席でありますとか、後援名義でありますとか、祝辞・祝電、これの有無については、ま、もちろん、文書の保存年限ありますので、限界がありますけど、調査をして、それについてはなかったということでございます。ただ、あの、それ以外にもですね、例えばあの、個人で参加されるものでありますとか、実行委員会形式でボランティアを募集している場合とか、ま、様々な形態があります。ま、そういったものについて、は、やはり調査に限界がありますので、いま現時点で改めて全ての調査をするという予定はございません。
ただ、現在、あの国においてもですね、これ日々様々な情報・議論が出てまいります。当該団体の違法について、いま踏み込んだ姿勢も示されておりますので、えー宗教法人法に基づく調査、質問権、これの、ま、行使でありますとか、えー被害者救済に向けた法整備の議論、こういったものが進められておりますので、私どももこの国における対応これはしっかりと注視、確認をしてまいりたいと思います。そのうえで、今後京都市として、姿勢は先ほど市長が述べた通りでありますので、それと今後の国の動き等を注視して、可能な対応、必要な対応はとっていきたいというふうに考えております。
◆やまね/「文書保存年限」のお話がありました。で、まあ確かにいま副市長おっしゃったように、個人参加をしてるものとかですね、実行委員会形式でやられているものとか、なかなか調べにくいものもあると思うんですね。それは事実だと思います。ただですね、例えば、京都市が名義後援したイベントがですね、「1年以上たったらもう何も分からなくなりました」なんてことがあるんでしょうか。そんなことには私ならないと思うんです。それから、あの表彰などをしていたらですね、当然冊子なんかもつくっておられるし、ニュースレターにしておられるものもありますし、こういうものは遡れるんじゃないでしょうか。それから、京都市の登録制度に登録している団体であれば、今すぐこれは分かるわけです。
で、例えば、私どもの調査でもですね、「京都マラソンの大会プログラム冊子で、統一協会の関連団体、世界平和女性連合、世界平和青年学生連合が、『大会を支えるボランティア』の一つとして紹介されている」ことが分かったわけですけれども。
さらにですね、この間新たに分かったのは、昨年度の決算にも関わることですが、建設局の「街路樹サポーター制度」です。ここに「世界平和統一家庭連合」が登録されております。この制度は「『世界で最も美しい都市・京都』の実現を目指し、市民の皆様と京都市とが共に汗して~」という事業ですよね。そこに登録されてる。で、この「世界平和統一家庭連合」というのは、関連団体どころかですね、統一協会そのものですよ。本体です。これが、あのー、決算年度はもちろん今年度も継続されている。今も登録されてる。で、お聞きしたいのはですね、統一協会と京都市は「共に汗して」という関係なんでしょうか。それでいいんでしょうか。これすぐにでもサポーター登録を取り消すべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
(→門川市長)冒頭に申し上げましたように、私自身も、また京都市政としても、えー旧統一教会、えー、霊感商法等で、えー大変な被害を受けておられる方がおられるということ、それを認識して毅然とした対応をしてまいりました。そして、えー、より徹底していくと、いうことであります。
ただし、えー個人ですね、ある研修会で、○○大学の准教授としてしゃべらはった人が、後から統一教会のメンバーであったとか、こういうことは、えー分からないと。一人ひとり思想信条まで調査して講師を選ぶと、現場でそういうことにならないと思いますし、会場使用の問題もあります。もう一つ、幅広いボランティアの方々と一緒に事業をしてると。この辺は非常に難しいことがあると、このように改めて認識しております。
そして、街路樹の、えーサポーターの団体は、174団体ございます。えー、幅広い人が、えー、街路樹を、えー、枯れ葉の掃除も含めてやって頂くという開かれた市政、市民参加の市政の、として取り組んでまいりました。その中に、えー旧統一教会の団体が参画してたというのは、率直に言って痛恨の極みでございます。えー、京都市の、おー旧統一教会に対する、うー姿勢と、幅広くボランティアを募集して一緒にやっていこうというのの、まあ、あのお、矛盾だったと、このように思ってます。したがいまして、まあ、あの、現在、この3年間、活動実績もございません。ま、そのあのー、そういう団体であることが、あのー、分かりました。これについては、全庁的に、えー情報を共有できてなかった課題だと、このように思いますし、改めて、えー旧統一教会については、京都市政として、京都の行政として、一切関わりを持たないということを先ほども明確にしておりますけど、この団体につきまして、えー、・・・、え、除籍、え、あの、手続きを踏んで、早急に、えーこの、サポート団体から、えー、は、はず、外れてもらうと、いう、縁を切ると、いう措置をいたします。
◆やまね/あのこれはですね、あのーこの「街路樹サポーター制度」調べますとですね、ま、紙1枚出してOKというような制度ではないんですよね。あのー、事前相談のうえに、結成届・名簿・活動計画書などの書類を提出したうえで、市長が認定する仕組みになっております。「痛恨の極み」とおっしゃったけれども、市長が認定してるんですよこれは。で、その制度の要綱16条には「本要綱その他関係法令等の規定に違反したとき」、つまり法令違反があった時とか、「サポーター活動に不適格と思われる行動をした場合」など、4項目いずれかにあてはまれば、市長が「サポーター登録取り消す」ということになってますので、あのーこれはですね、いま少しおっしゃいましたけども、厳正に、すぐ対処をして頂きたい、改めて申し上げておきたいと思います。
そして、あのー今まで、局別の答弁なんかでですね、統一協会の関連団体についての関わりなんかを問いましたら、「事業内容に合致しているから」とかですね、「特段何も苦情がなかったから」などという、ま、こういう答弁が、いろいろありました。これは私はまさに統一協会の思うつぼだと、いうふうに思います。統一協会そのものが京都市の事業に入り込んでいるにもかかわらず、それをなかなか排除する姿勢に立てない、ま、こういうことでいいんだろうかと。
で、あのカルト集団がですね、名前を変えて活動することで、その行為を覆い隠すというのはよく知られた手法であります。統一協会は、様々なフロント団体、ダミー団体をつくり、市民に近づき、弱みにつけこんでいく、洗脳に持ち込んでいく、違法行為をくり返し被害を広げてきた団体であります。9月の文化環境委員会ではですね、文化市民局長も「旧統一協会の霊感商法等の問題、これはもう私が役所に入る前から、学生時代から問題になっていた、そうした認識はある」というふうに答弁をされています。市長も当然知らないはずがないと思うんです。
つい先日は、全国の消費生活センターを統一協会関係者が一斉に訪問をして、被害者の個人情報を聞き出そうと、異常な行動に出たばかりであります。京都市の消費生活総合センターも、訪問されているということですので、やはり京都市がですね、誰のために働いているのか。カルト集団から市民を守る、被害者を救済する、ま、こういう立場に立つべきだと、改めて、えーこのことを申し上げておきたいと思います。
で、えー決算年度もですね、含めて、ま、改めて、調査が必要な問題は他にもございます。で、これはですね、京都大学の「原理研究会CARP」のメンバーが、京都市立学校の現場に入っていたことも分かっております。京大CARPのFacebook投稿、これは2015年7月9日のものですけれども、「メンバーが週2回の頻度で小学校に行って、担任の先生の補助をしているんです!生徒が分からないところを教えてあげたり、給食を一緒に食べたり、掃除を一緒にしたり、休み時間に遊んだりしています」というふうにあります。かなり深い関わり方をしてる。しかも、「愛を通して小学生に夢と希望を与え、為に生きる素晴らしさを伝えます、というミッションを掲げてこのプロジェクトに取り掛かり始めました」と記載をされております。この「ミッション」とは何のことか。私よく分からなかったんですけれども、統一協会(世界平和統一家庭連合)のホームページを見て合点がいきました。そこにはこういうふうにあります。「家庭連合のミッションは、『私たちは、“天の父母様の下の人類一家族”という理念に基づき、真の愛を中心とした為に生きる生活と真の家庭運動の推進を通して~』」と。で、「このミッションを果たすため、為に生きる幸せな家庭、地域と共にある教会~」というふうにありましてですね、まさに統一協会の考えそのものをここで語っているわけですよ。それを小学生に伝える、それが「ミッション」だという投稿なんです。私は驚きました。ですから、京都市がいろんな登録制度、いろんなボランティア、されていると思いますが、京都市はただのボランティアだと、やってもらってるだけだと思っていてもですね、統一協会の側はそれを堂々と自分たちの団体の活動として宣伝している。つまり京都市が利用されているわけですよ。ここへの危機感を持つ必要があるということを私は改めて申し上げたいと思います。
で、本日私が紹介したのは、他都市では登録を取り消しているような事例ばかりであります。京都市も市民のみなさんに不安や疑念を持たれないよう、まずはやはり、調査を徹底的におこなってですね、その結果の公表をおこなって、今後一切関係を持たない立場ということを、やはり市民のみなさんに、明確に、今以上に示していただきたいと思いますし、それからあの、先ほど、国会、国の話もありましたけれども、昨日の国会では岸田首相がですね、「宗教法人の解散命令を請求する要件について、行為の組織性や悪質性、継続性などが明らかになり、宗教法人法の要件に該当すると認められる場合には、民法の不法行為も入り得る」と、こういう答弁ありましたし、「(刑事事件の裁判の)判決が出る前に手続きに入ることはあり得る」と、ま、こういう認識も示しておられます。いよいよ解散命令を出すかどうかも焦点になってるところですので、改めてですね、これは、京都市にも、毅然とした対応が求められていると、このことを重ねて指摘をして終わります。
2022年10月20日【決算特別委】市長総括/統一協会及び関連団体と本市行政の関わりについて
(更新日:2022年10月20日)