◆やまね/どうぞよろしくお願いいたします。今も寺田委員(自民)のほうからいろいろご指摘がありまして、最初にあったですね、やはり公共施設として、特定の人だけではなくて不特定の方がいろいろ使われるっていうことで、ネーミングライツをすることによって、やはり利害関係なんかも当然民間同士のなかである、使いづらい方も生まれる可能性もあるんじゃないかというお話、私もその通りだと思いますし、それから以前もですね、議論があったかと思うんですけど、やはり名前が変わっていくことによって、それがなかなか定着がしにくいんじゃないかっていうお話なんかも、色々あるかと思うんですけれども。
それでいただいた資料の冒頭のところにですね、「本市財政の健全化に寄与するため」ということで、このネーミングライツの目的のところで言われているわけですけれども、この企業さんから事業者さんからこういう形でネーミングライツということで、まあ本市の財政が幾分か軽減されるってこともあるかも知れませんけど、ちょっと改めて聞いておきたいんですけど、例えばこれ、名前が変わるってことになりますと、地図だとか、いろんな表示だとか、それが変更せざるをえないっていうか、迫られる場合があると思うんですけれども、そういうものについては何か本市が負担するということはないわけですよね。その点、ちょっとお聞きしたいと思うんですが。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、周知の印刷物等はですね、その更新のタイミングですとか、また年度替わりとかいうタイミングあると思うんですけど、できるだけその辺タイミングに合わせられるように周知をしてまいりたいと思いますが、一旦発行したものに対してですね、それを訂正するっていうような、費用負担までは想定しておりません。
◆やまね/なので、市にはお金が入るかもしれないですけども、例えば民間の色々ですね、地図を作っておられる業者さんだとか、実際に発行されてしまっているものもあると思いますので、そこが変えないといけないということになると、逆に民間の皆さんにとっては負担になる側面もあるんじゃないかなってことはちょっと改めて指摘をしておきたいのと。
それからもう一つですね、この議決、ネーミングライツするという施設は10施設、決められているわけですけれども、何でもかんでもと言ったらあれですけれども、この「ネーミングライツ、ネーミングライツで」っていうことになりますと、その分ですね、本予算のほうが削られないかどうか、というのをちょっと危惧する面もありましてね。本来のスポーツ予算、本予算のところが、このネーミングライツで入った分、削られるようなことがないのかどうか、これはそれとは別物としてやられているという、そういう理解でよかったでしょうか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい。このネーミングライツ契約に伴うその収入につきましては、令和元年9月市会の一般会計補正予算に対する付帯決議、市会の付帯決議を踏まえまして、一旦スポーツ振興基金に積み立てますけれども、原則として、施設整備等のですね、新規充実事業への活用を図ると、いうことでございますので、そういった施設の改修等を行うための特定財源として活用させていただくというものでございますので、ただちに予算が、削られるというものではございません。
◆やまね/まあ「直ちに予算が削られるものではない」というお話でした。「直ちに」ということですので、まあこれが当たり前になってですね、その分、やっぱり本予算削ろうかっていうことになるのであれば、ちょっと私はそれは危惧をいたします。
で、これまでもネーミングライツについての議論の際に申し上げてきたことなんですけども、わが会派の立場としてはですね、やはり公共施設の整備・改修というのは、ネーミングライツだとか、寄付のあるなしに関わらず、やはりそれを設置した国や自治体、本市では京都市の責任でやはり行われるべきものであるということは、重ねて述べておきたいと思います。
その上で、もう少しだけお聞きしますけれども、先ほどご説明のところでもありました。参考価格のお話なんですけれども、この伏見桃山城運動公園野球場については、参考価格が「年間300万円以上から500万円以下」となっておりますが、今回「年間200万円以上」という予定価格になっていると。で、これは事業者の方の意向で、値引きと言いますか、そういう今回判断をされたということでしたでしょうか。もう一度ちょっと説明いただけますか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい。ご説明申し上げました参考価格ですけれども、これにつきましては、令和2年2月の議決いただいた際にはですね、他自治体の類似施設の事例を記載し、したものでございまして、事業者が希望契約金額を検討するにあたって参考にしていただく価格、というものでございます。で、この参考価格をもって事業者に働きかけ行いまして、それぞれ今回3施設について、付与を希望する意向をお示し頂いたわけですけれども、ご案内の通り、伏見桃山城運動公園につきましては、希望契約金額が参考価格を下回るという状況でございました。そのため、事業者に参考価格以上の可能性について再検討をお願いしましたけれども、採用は厳しいということでございましたので、他自治体の同種施設の最近の事例を精査した上で、改めて最低制限価格となる予定価格を設定したというものでございます。
で、なおですね、こうした手続きでございますけれども、この「ネーミングライツの付与対象施設に対して事業者から付与の意向が示された際、事業者がその希望契約金額、これは参考価格を上回っても下回っても差し支えるものではなく、下回る場合は事業者に再検討を求めるが、再検討が厳しい場合には、事業者の希望契約金額を参考に、改めて最低制限価格となる予定価格を設定して、常任委員会に報告した上で公募を行う」ということが、過去、令和元年9月にですね、行財政局が「ネーミングライツ導入促進のための新たな取り組みについて」という項目で報告をした時から、予定をされておりますので、今回につきましてもこの枠組みに沿って手続きを進めたというものでございます。
◆やまね/はい、その点は分かりました。で、あと、対価は「金銭、金銭および金銭以外、金銭以外のいずれか」と三つ示されているわけですけど、このすみません「金銭以外」は具体的にどういうものを想定されてるのか。人工芝の張り替えだとか、いろんな保守整備とかそういうこともあるというような、具体的にどういう場合が想定されるか、改めてご説明いただけますでしょうか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)ご案内頂いたような、施設の改修ですとか、そういったものを想定をしております。
◆やまね/あとですね、資料の3ページの「その他公募条件等」についてというところなんですけれども。「通称に関する条件」ということで、その(イ)ですね、のところに、「大会から市民の身近なスポーツの場として多くの方々に利用されていることをふまえ、『京都』などの所在地を表す地名を含む通称とすること」とあります。それで例えばこの私の地元でもあります伏見桃山城運動公園野球場というのは、まさにその伏見桃山城という名前をですね、冠していると。で、伏見桃山城は歴史的な建築物ではありませんが、伏見のシンボル的な存在になっているわけですね。で、その名前に愛着を持っている市民の方も大変多いということですので、やはりその点は最大限のやはり配慮が求められていると思うんですが、この点改めていかがでしょうか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、そもそもですね、この条件ですけれども、「京都を代表する運動施設として相応しいものとなるよう」と。さらにですね、「施設の場所やその機能が分かりやすくなるとともに、市民・利用者に対して、親しみや愛着を持っていただける」ということを目的としまして、「『京都』などの地名を含む」という条件を付けさせて頂いておりますので、そういった趣旨で、ネーミングについては、選定をしていきたいと思っております。
◆やまね/その点も十分にですね、踏まえていただきたいと思います。で、もう一つ、「その他公募条件等」のところの(2)でですね、ネーミングライツ契約事業者の「特典例」についてでありますが、「看板掲出権等」とあるわけですけど、この「等」っていうのはですね、何か想定されているものがあるのかですね。※で「詳細は別途協議の上決定」ともあるんですけれども、何か今、具体的にこういうものをやりたいとか、やって欲しいとかいうものが何かあるんでしょうか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、看板、施設通称の看板等の「等」に関してですけれども、具体的に今予定が、お聞きしているような希望があるわけではございませんけれども、そういった契約公募事業者が決定した後に、事業者の希望も踏まえながら、市民ですとかええ、各競技団体等の利用への影響なども考慮しながら、判断・調整をしていきたいと、そのように考えております。ちなみに、これまでの通称、これまでのネーミングライツの特典といいますと、施設の通称表示以外ですと、広告看板の設置ですとか、年間数日程度の施設利用無料券などがございました。
◆やまね/そこなんですけれども、京都市美術館のネーミングライツについて議論した時にですね,
その特典の中に「企業がレセプションを開ける」というような契約になっていたわけであります。で、そういう場合に、やはり一企業が、公の美術館で本来の目的と違うことができるようにするっていうのがどうなんだろうかっていう議論を私たちはさせていただいて、指摘させていただいてきたところなんですけれども、今お話ありましたように、今回、そのスポーツ施設のネーミングライツの特典としてですね、例えば、「優先的に利用する権利」などが与えられるということになった場合ですね、例えば、市民の方の利用に影響が出るようなことがないのかどうかっていうのが、ちょっと心配でして。例えば吉祥院のところなんか利用率90.1%ということで、かなり高いわけですよね。だから、そういう施設に、もし優先的な利用権などが与えられるということであれば、それはちょっと公の施設として相応しくないんじゃないかなと思ったんですが、この点はやはり市民の皆さんの利用には影響が出ないような、形っていうのはちゃんと考えていただけるということでしょうか。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい。先ほど申し上げた施設の無料利用権ですけれども、あくまで優先利用でございませんので、あくまで施設を、市民の方優先にお使いいただいて、空いてる日程を無料でお使いいただけるということでございますので、あくまで優先をさせてるわけではございません。
◆やまね/わかりました。それであと最後にですね、今回のネーミングライツの対象とする施設っていうところには直接はいま含まれてないんですけれども、この同じ伏見桃山城運動公園の中にあるですね、伏見桃山城ですね。これがもともと老朽化で耐震性の問題から中にいま入れなくって。で、強風で瓦が飛んでしまったりとかですね、いろいろそういうことにもなっているわけですけれども、そういった安全性というのを考えれば、伏見桃山城の補修こそ今優先されるべきじゃないかなというふうにも私は思うわけですけれども、まあその点で、ちょっとそのお城の現状と、今後の考え方についてですね、あるいはネーミングライツということではないんですけれども、市民の皆さんに寄付を募って改修を行うことが考えられないのか、考えておられるのか、ちょっとその点だけ聞かせていただいて終わりたいと思います。
(→平松・市民スポーツ振興室長)はい、ご案内いただいた通り、伏見桃山城ですけれども、このお城の取り扱い、につきましては従来から懸案でございます。で、だいぶ老朽化も進んでいると、いうなかで、耐震性に問題があって、一般公開等は出来ていないと。その耐震化ですとか改修には非常に多額の費用がかかるというなかで、現状の厳しい財政状況のもと公費の対応は難しいという状況で、その活用を希望する事業者が、民間事業者等がですね、相談がありましたらその都度、対応して現地見学ですとか、ご案内させていただいたものなんですけれども、今のところ具体的な活用策などには至っていないというところでございます。
で、クラウドファンディングとか、寄付などというお話ございましたけれども、一定その改修等ですね、その方向が見えるといいますか、そういう方向でやっていくというふうになれば、そういう活用ってこともあるかと思うんですけど、今、現状でですね、むやみやたらにクラウドファンディング寄付等ですね、実施をいたしましても、この先どうしていくかわからないという現状の中では、非常にちょっと取扱いとして困難かなと思っております。当面これまで通り、活用を希望する民間事業者等がありましたら、そういう対応していくという対応を考えているところでございます。
2022年7月12日【文化環境委】文化市民局/理事者報告「本市スポーツ施設のネーミングライツ契約事業者の公募について」
(更新日:2022年07月12日)