市民の声も聞かず「非公開」で伏見工業高校の跡地活用を進めることは許されない(2022年6月21日/文化環境委・環境政策局・やまね)

◆やまね/どうぞよろしくお願いいたします。あの今の寺田委員(自民)のお話も踏まえまして、ええ、私のほうからも少しいくつかお聞きしたいと思います。で、脱炭素先行地域の取り組みについてということで、まあ特にですね。私のほうからは、伏見工業高校の跡地活用の部分について、ええ、お聞きしたいんですけれども。で、あのこの間のまあ議会答弁の中で、「脱炭素仕様の住宅を整備する」と、「400戸ほど」だということで、ま、そんな話もあってですね。ただ、先ほどもあのお話、答弁の中でもありましたように、この間の国の選定、「1回目の選定からは漏れた」というお話もありました。

で、あの先ほどあのご答弁いただいた中身なんですけれども、ちょっと資料として、あのいただきたいのがですね、京都市が国へ提案した中身ですね、それから先ほど部長おっしゃっていただきました、ええ、国の評価については、先ほど「指摘された」、「こういう点指摘された」んだっていうお話ありましたけれども、その国から指摘された点について、ええ、二つ、資料としていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、前回提案の計画内容につきましてですけれども、この第1次の選定結果踏まえて現在見直しているところでございます。現在、その2回目の申請に向けては、変更に向けて検討中でありまして、その計画の中には伏見工業高校跡地以外の内容も含まれてございます。また、それぞれ関係する企業の皆様の事業内容にも関連するところございまして、その公開となりますと混乱を招く恐れがあるなというふうに考えております。したがいまして公開につきましては控えさせていただきたいなというふうに考えております。

◆やまね/国から寄せていただいた、その選定されなかった意見についてはいかがですか。それは資料としていただけるでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、選定結果につきましての評価は紙で頂いているものございますので、そちら提出させていただきます。

◆やまね/あのぜひですね、あのいろいろ事情あるかもしれませんけれども、あの先ほど地域コミュニティのお話もありました。で、やはりこういうものは、近隣住民、あるいは幅広く市民のみなさんの納得のもとに進められなければいけないと思いますので、あのぜひあの提案した中身もですね、情報公開頂きたいと思うんですよね。

それであのまあ、地元ではですね、結局そういう議会ではこういう答弁があったんだけれども、「自分達は全然知らなかった」という声もやっぱり出てるわけです。それで、あの、仮にもし選定されたらですね、今後どういう感じで進んでいくことになるでしょうか?

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、あの仮にということでございますので、変更ありうるべしということで、あのご承知おきいただきたいと思いますけれども、今後、あの8月末に選定の期限がまいりまして、そちらに我々のほうから提案をしたものが、採択結果が出ますのが、まだ期限明治されてございませんけれども、秋冬頃だというふうに考えられます。まあその後ですね、選定結果踏まえまして、どの程度のその、この事業計画に対する、この脱炭素先行地域に関する再エネ推進交付金があの内示があるのかという点踏まえて、事業計画の詳細というのは固めていくこととなります。その後ですね、この伏見工業高校跡地につきましては、活用について当然プロポーザルをかけていく必要がありますので、まあそういった流れで進めていくことになります。

◆やまね/あの大まかな流れはおっしゃっていただいたんですけれども、やはりその国への提案内容だとか、先程、ま、「事業者の関係もある」ってことでありましたけれども、あのそういうものが非公開にされてるっていうことで、地元の住民のみなさんの中ではですね、全く知らない中でこういうことが進められているっていうことが果たしていいのかどうかっていうこと思います。で、あのこの伏見工業高校というのはですね、長年地域とも関係をつくってきたあの重要な施設でありますので、おっしゃっていただいたように非常に広大な敷地でもあると、いうことで、まずやはり近隣住民や、あるいはもう市民、幅広くですね、声を聞いた上で活用計画、考えるということができないんでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、この伏見工業高校跡地周辺の活用につきましては、この区役所とも連携いたしまして、この砂川、学区の方々にはですね、それぞれこの跡地活用の考え方の概要につきまして、国に提案することについてご説明をさせていただき、ご意見をお伺いしているところでございます。

あのおっしゃる通りこの脱炭素の先行地域をはじめですね、地域における脱炭素というのは、環境配慮のみならず、住民の暮らしの質の向上等さまざまな地域課題を同時解決して地域の魅力と質を向上させると、いう地方創生に貢献するものとしていく必要があると考えております。この計画推進していく際には、その要件の中で、市民、ええ、事業者の方々の意見も伺いながら取り組んで参ります。

◆やまね/あのー「区役所とも連携してる」っていうお話だとか、それから「学区の方に説明してる」っていうことをおっしゃいますけれども、多くのね、方、知らないんですよ。で、一部のそういう方々に責任を押し付けるようなことはやめていただきたいと。きちっと全住民規模でしっかり知らせてですね、あのいく必要があるというふうに私は思います。で、やはり市民の財産を、市民の声も何も聴かないままに、情報公開もこれしないってことですから、あのそういうことでいいのかなということは申し上げておきたいと思います。

で、あのそもそも今回の計画に責任を負っているのは、ええ、どの部署になるんでしょうか。あの例えば今の伏工の土地でありましたら今、教育委員会のまだ段階だと思いますし、資産活用ということでしたら行財政局になると思いますし、まあ住宅やまちづくりっていう点では当然、都市計画局なんかも関わってしかるべきだと思います。その最終判断がですね、環境政策局が行うってことになってるのか。あのそれとも、あの最終判断は市長で、環境政策としてはあくまで事務的に進めておられるということなのか。この点、政策判断というのはどこが責任を持つってことになるんでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、こちらの検討体制についてでございますけれども、この市長を本部長と致しまして、「京都市1.5℃を目指す地球温暖化対策推進本部会議」を設置してございます。あのこの先行地域の取組につきましても、この下にですね、ええ、「京都市脱炭素先行地域検討チーム会議」を設置致しまして、庁内横断的な体制で検討を進めてございます。それぞれの政策につきましては、それぞれの所管部署のほうで、あの判断するということではございますけれども、あの非常に多岐にわたる課題に対応していく必要が、この地域づくりにおいてはあるということで、連携しながら進めていっているところでございます。

◆やまね/えーともう少しだけお聞きしたいんですけれども、あの他都市のあの、私もその選定された他都市のやつですね、29でしたかね、ええ、概要が環境省のホームページでありましたので、あの拝見しましたら、他都市の取組を見るといろいろ公共施設だとか、それから市営住宅とか村営住宅とか、あのそういうものもですね、あの計画の中であるところがありまして、選定されているんですけれども、その、京都市でいうと市営住宅の改修とか再整備もこれからあるわけですよね。で、その伏見工業高校の建物を取り壊して、新たにどーんと400戸の共同住宅をつくるというのも、それも一つの案かもしれませんけれども、その今ある市営住宅だとか、公共施設の再整備の際にこの事業を活用するってことは考えられなかったんでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、脱炭素先行地域につきましてですが、この要件として「対象となる施設の電力消費に伴うCO2の排出量を実質ゼロ」とする必要がございます。市営住宅を対象とする場合は、共用部のみならず、この入居者全戸に再生可能エネルギー100%の電気契約をしていただきまして、各戸で使用される電気もCO2ゼロとする必要がございます。この点、あの現時点では対象とすることが難しいと判断してございます。

◆やまね/あのえっと、もう一つだけですね、あと、お聞きしておきたいんですけれども、あの改めてすみません、もう一度申し上げたいのは、この地域はですね、伏見稲荷大社も非常に近くって、ええ、コロナ前は観光客の激増で大変な地域でありました。苦労されたところでもあります。で、地元のみなさんが心配しているのはですね、伏工はこれまでも避難所として、にもなっていたということで、そういうスペースがなくなるんじゃないかと、「防災上も不安だ」という点ですとか。それから、高校ラグビーの聖地的な存在でもありますので、あの「市民が誰でも使えるスポーツ施設として再生してほしい」というこういった声もありますのでね。やはりあの、都市の中にオープンスペースが存在することそのものが非常に私は大事だと思いますので、改めてやっぱりこの活用にあたっては市民のみなさんの声を聞いていただきたいと、これは重ねて要望しておきたいと思います。

それからですね、もう一つだけお聞きしておきたいのは、あの先ほど、寺田委員(自民)のお話の中に、「京都ならでは」っていうですねお話ありました。私もそう思います。あのやっぱり京都のやり方がもっとあるんじゃないかということも思うんですけれども。そもそもZEH化とかZEB化とかですね、あのこういうものは、従来の例えば日本家屋の良さを生かすというようなことではなくって、どちらかというと機密性を高めたりとか、断熱性を高めることで、そういう素材・建材を使って、されるものなのかなというふうに思ってるんですけれども、あのこの400戸もの大規模の共同住宅となればですね、それだけのやはり建材だとか資材だとか、扱えるのはやはり大手しかできなくなるんじゃないかと、いうこともちょっと心配といいますか、あの懸念をしておりまして、やはり京都市にはあの町家もありますし、空き家で困っておられる方もたくさんおられますし、こういう切実な課題であると同時に京都ならではの良さでもあると思うんですけれども、こういうところをですね、京都の景観や歴史も生かしながら、地元の工務店さんなんかも、そういうところで仕事に入っていけるようなですね、そういう形での再エネ普及だとか、ゼロエネルギー化っていうのが取り組めないのかどうかですね。この点、ちょっとお考えを聞かしていただきたいんですが、いかがでしょうか。

(→永田・地球温暖化対策室エネルギー政策部長)はい、ええ、住宅につきましては、今後2050年に向けてですね、ええ、CO2排出ゼロとしていく上では、このロックインしていく可能性が高いということで、非常にその質というのを高めていく必要があるというふうに考えております。その中で、今現在は、このZEH、ZEHゼッチマンションといった、ええ、性能を高めていって住宅から生ずるそのCO2排出量をゼロとするということを性能要件として目標に掲げて、今後あの2030年時点では新築でZEHを標準とするということを目標としてございますけれども、まあ、その中でこの京都市ならではというところをですね、その地域づくりにおいて、どう生かしていくのかという点も併せて考えていかなければならないというふうに考えてございまして、この脱炭素先行地域、ええ作っていく上では京都らしさ、京都ならではでしかできないという点についても留意しながら引き続き検討していきたいというふうに考えております。

◆やまね/あのもちろんその国の補助金だとか、あの活用するっていうのは大事なことかもしれませんけれども、そのことによって何か縛られたりですね、誘導されてしまって、京都の良さを失うことがあってはならないということは改めて言っておきたいと思いますし、あのやはりコミュニティというものを大事にされるのであれば、地元や市民のみなさんの声をまず聞いていただきたいと、そういうことを重ねて申し上げて終わります。

◎かわしま委員長(公明)/先ほどやまね委員から要求のありました、国からの選定結果の資料について、理事者提出できるということですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ありませんか(異議なしの声)。異議ありませんので、委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者におかれてはなるべく早く提出していただくようお願いいたします。

2022年6月21日【文化環境委】環境政策局/一般質問「脱炭素先行地域の取組について」

*以下、伏見工業高校跡地活用に関わる関連資料

220524脱炭素地域創出促進事業業務委託募集要項

220524脱炭素地域創出促進事業業務委託仕様書

220524脱炭素地域創出促進事業への質問に対する回答

220601脱炭素地域創出促進事業受託候補選定に係る評価調書

(更新日:2022年06月21日)