請願審査:ヘルスピア廃止は撤回を(2022年5月25日/教育福祉委・保健福祉局・堀議員の質疑文字起こし)

◎平山委員長(自民)/請願第1123号「ヘルスピア21の廃止方針の撤回」を審査いたします。前回の審査を継続いたします。なお、当委員会に新たに付託された請願第1126号「ヘルスピア21の廃止方針の撤回」については請願第1123号と同趣旨であることから合わせて審査を行い、理事者からの説明を省略することといたします。また、この審査については請願第1126号について、紹介議員から趣旨説明を聴取し質疑を行った後、最後に請願の取り扱いについてご協議をいただくことといたします。それではまず紹介議員の説明を聞くことといたします。くらた委員。

*請願の紹介議員からの説明

◆くらた議員(共産)/それでは請願者から文章を受け取っておりますので、それを読み上げさせていただいて、紹介の説明とさせていただきます。

[請願者から預かった文章]

この度「京都市健康増進センター・ヘルスピア21が廃止を視野に検討」というニュースを知り、その理由が「プールやジム等の設備を有する民間施設は市内に100ヵ所以上あり、同施設が提供するサービスに関しては、他の民間でのサービスと大きく変わるものではない」とされていることに、非常に違和感を覚えました。このまま廃止されては納得がいかないと思っております。

ヘルスピアは医療と健康福祉を目的とした施設であり、病院の医師の勧めで怪我のリハビリ、寝たきりにならないための運動を行う施設です。サービスとして他と一線を画している点は会員制を採用していないことです。利用者は受付で1回分の利用料を支払うことで気軽に施設を利用できます。もちろん数多く利用する方には1ヵ月分パスいうサービスもあります。ヘルスピアの半径2km以内の類似施設として」、これ京都市が示した施設ですので、これもそのまま固有名詞で読み上げさせていただきます。「イリアス、京都テルサフィットネスクラブ、メディカルフィットネスクラブSHIN-SHIN、エニタイムフィットネス、ホテルグランヴィア京都を挙げられていました。が、これらの施設はすべて会員制です。高い入会金手数料と入会時に2ヵ月分の会費を払うことで利用ができるようになります。また、それは結構な高額です。京都テルサはビジター利用ができますが、プールゾーンの一部のみが利用可で1回の利用料が大人2000円、小中学生1000円です。家族などでは気軽に利用できません。しかし、ヘルスピアではその半額以下で利用することができています。

また、ヘルスピアの大きな特徴は、利用者の幅が非常に広いことです。高齢者、幼児から学生、妊婦、障害のある方、外国人などさまざまです。それだけいろいろな幅広い利用層に向けた。サービスが充実しているからです。高齢者と一言に言っても、その中でも60代から90代まで年齢層は幅広いのです。介護保険を使いながら、杖や歩行器具を使ってヘルスピアを利用されている方も多く、近所の人にデイサービスを利用しているのはちょっと気恥ずかしいという方や、まだまだデイサービスにはお世話になりたくない、寝たきりになりたくない、自分で歩いて外に出て行く期間を伸ばしたいという方が、自分で頑張って動いておられる姿をよく目にします。ヘルスピアでは、そういった高齢者向けの教室も多く開催しています。

しかし、先ほど申し上げた市が示す近接施設では、これらの方が利用して行くには、年齢に応じた教室や講座はなく、難しいと考えます。ただでさえ入会費と月会費の縛りがあるうえ、会費は口座・クレジットカードでの引き落としです。また、教室の予約は、ウェブで行わないと講座や教室に入れず、高齢者にはハードルが高いのです。また、京都テルサで働いておられた方にお聞きをしたところ、やはり利用者で介護保険を使われている方はほとんどおられず、自分で身の回りのことができる人が多いようです。もしヘルスピアが廃止されてしまったら、介護度が上がる方、歩行が困難になる方、寝たきりになる方が増えることなどを懸念します。

ヘルスピアは、高学年なら小学生だけでも利用可能で、子どもたちだけで施設を訪れ、遊んで帰るという姿を見る事が出来ます。他の施設では、小学生だけの利用はできません。また、保護者1人に対し、小学生が1人分無料になります。乳児でも子どもプールの場所で水遊びパンツを履けば利用が可能です。このような施設は他にありません。市民プールが廃止やなくなっている昨今、家族には大変助かる施設であり、子育て事業にも貢献をしています。

また、妊婦の方も自己管理で利用が可能です。マタニティビクス等、いつ行けなくなるかわからない妊婦には、会員制ではない、また、ストレスがかからず、行きたい時に利用できるヘルスピアは非常に利用しやすいと聞いています。障害のある方は、医師から勧められたり、個人での社会参加に向けてのリハビリとして利用されています。例えば、京都テルサなどの場合、介護者まで会員に入らないと利用一緒にできません。外国の方には、他の施設の口座・クレジットカード引き落としがネックになっているのではないでしょうか。

その他、いろいろな種類の方が健康維持、ストレス発散、ダイエット、筋肉強化など、いろいろな目的を持ち、ヘルスピアが廃止されると、その行き場をなくす可能性があります。それだけヘルスピアは、他の施設とは明らかに一線を画しており、かけがえのない施設であると言えます。ジム設備などはもちろん最新鋭とは言えませんが、利用者の多くがそれらを最新鋭にする事までは望んでいません。体を鍛える事以上に、自分の健康を維持し、寝たきりにならない体づくりを主な目的としてヘルスピアに通っているからです。

京都市の財政状況をそのままにしておけないという理解もしますが、市民の健康維持の場を奪って獲得する財源は、市民のためにはならないと思います。設備の更新や料金体制に見直しがたとえかかったとしても、施設としての存続を希望する次第です。

以上、これが請願の趣旨です。失礼します。

*京都市に対する議員の質疑

◆堀議員(共産)/4月22日の請願者とはまた別の方が請願をされているということで、その方の、その今、くらた委員が読み上げさせてもらった内容、そういった思い、利用されている方の思い、「他の民間施設とのサービスと大きく変わるものではない」と言われることに違和感を覚えたっていうふうにおっしゃっている。利用者の方のその実感をですね、どのように受け止めていらっしゃるか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

(→阪本・健康長寿のまち京都推進室長)はい、このように多くのまああの署名をいただいていることにつきまして、また、ヘルスピアをご利用いただいていることにつきましては、この間ヘルスピアが果たしてまいりました、市民の健康づくりに、健康意識の向上に、多く寄与してきたものというふうに考えております。皆様にはあの健康の保持増進を、本当に目的とされまして、ヘルスピアをご利用いただけたとものと思っております。ヘルスピアの類似施設が多数設置してきておりまして、京都テルサでの入会キャンペーンなど、あの移行しやすい仕組みづくりに向けても調整してまいります。引き続き皆様には、主体的な健康づくりの取組を、ぜひ継続していただくように考えておりますし、また、そういったフィットネスの場所ではなく、例えば高齢者向けの業者などもおっしゃっておりましたが、推進センター、地域介護予防推進センターや老人福祉センターなどの利用もございますので、そういったものご案内して、引き続き取り組みを継続していただきたいと考えております。以上でございます。

◆堀議員(共産)/「移行しやすいように、利用者の人に、入社したように、丁寧に説明をしながら、変わっていただく」っていうようなことをおっしゃっていらっしゃいますけども、その時に本当に利用者の方の思いとかね、しっかり受け止めてほしい。やっぱりあの、この方おっしゃってるのは、「施設、新しいジム機器入れてほしいとか、そんなこと思ってんじゃない。今この場所をそのまま使わせてほしい」、そういう思いを持っていらっしゃるっていうことを、私は本当理解してほしいなあというふうに思っております。

で、介護保険を使いながらね、杖や歩行器を使って利用される方もあるので、その方たちが、ヘルスピアが廃止になったら使えなくなっちゃうんじゃないか。だから100%移行できるっていうふうにはならないんじゃないか。あの先ほど、「会員制が6割で」とおっしゃいましたけど、会員制じゃないですよねあれ。1ヵ月のパスですよね。ですからずーっとその使うんじゃなくて、この1ヵ月間は使おう、今月は1ヵ月間使おう、自分で選べるような形になっている。会員制は一回やめたらもうあれですよね。またもう一回入会という形になってきますよね。ですからそれとはまた違う、4割の方の中にはこういった介護保険を使いながらの方もいらっしゃるっていう。こういう部分があるわけですから、やっぱり、私は1階部分を使って行くのならば、それが使い続けられるまでは、例えばですよ、までは存続していくっていうのが必要なんじゃないかなというふうに思いますけど、いかがでしょうか。

(→阪本・健康長寿のまち京都推進室長)はい、廃止が必要と判断しました理由は、午前中の答弁でも申し上げましております通り、この間、民間の類似施設が多く設置されている中、多額の公費を投入し続けてまでも設置する必要性と効果が低下しているために、廃止すると、いうふう判断をしたものでございます。介護保険を使ってという方、などでしたら例えば、地域介護、地域介護予防推進センターでも体操教室やっておられますので、そういったところのご利用も視野に入れて考えていただければというふうに思っていますので、ご案内もしっかりしてまいりたいと思います。以上でございます。

◆堀議員(共産)/あのまあちょっと、じゃあそういう方がそのお話をされてね、それで納得できるのかどうかっていう部分のところ含めてね、しっかりと一人ひとり丁寧に対応していただきたいと思いますし、まあ来年4月1日に廃止すべきという理由には私はならないんじゃないかなというふうに思いますので、この廃止っていうのは方針を撤回していただきたいということを申し述べて終わります。

*請願の取り扱いについて

◎平山委員長(自民)/請願第1123号及び請願第1126号の取り扱いについてでありますが、当請願の内容は、現在本委員会において審査中である議案に関連をしておりますので、本日の審査はこれまでとし「留保」と致したいと思いますが、よろしいでしょうか。はい、異議なしということで、それでは留保と致します。

2022年5月25日【教育福祉委】保健福祉局/請願審査「ヘルスピア21の廃止方針の撤回」

(更新日:2022年05月25日)