醍醐陀羅谷地域への産廃持ち込み許すな(2022年2月21日/文化環境委・環境政策局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いいたします。伏見区醍醐陀羅谷地域へこの間新たに産廃が持ち込まれている問題について、昨年7月の委員会でも質疑をさせていただいた。この間、伏見土木事務所であるとか、あるいは京都府に対しても改善を求めてきたわけでなんですけれども、そのなかでですね、この間私たちが問題を指摘してきた事業者が、逮捕されるという事態が起きたと、いうことでお聞きしたいと思います。

2月17日の京都新聞が報じておりますが、「京都府警が廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、土地開発会社JNP社長ら男3人を逮捕した」「昨年9月17日夕、宇治市西笠取の山中で、ダンプカーに積んだ石こうボードなど約4トンを投棄した疑い」「府警は昨年9月~10月、同社による約20回の不法投棄を確認した」ということが報道されております。まずこの事案について、京都市として、関連する行政機関と情報共有はされているのかどうか。教えていただきたいと思います。

(→張田・廃棄物指導・生活環境担当部長)はい、ええと、えーこの件についての、関係する行政機関ということですが、えっと基本的には府警のほうには今あの捜査中だというふうに認識しておりますので、ええ、そうした点での情報交換等はございません。またあのえっと関係するあの他の自治体等々も、あのええと、まあ一定の情報共有というのはあのしておりますけれども、あの何か具体的な動きをしてるということではございません。

◆やまね/そしたらその関係する自治体ですね。今おっしゃった、あのーかなり県境というか、行政区またいでいる地域ですので、えー例えば宇治市であるとか、京都府、それから大津市や滋賀県、こういうところとは、全てやり取りされているっていうことなんでしょうか。いかがでしょうか。

(→張田・廃棄物指導・生活環境担当部長)えーあの今、ご指摘いただきましたように、あのこの当該地ですね、あのえーと京都市と宇治市にまたがっておりまして、大半がまあ、えーっと宇治市に属する、でまあ京都市が一部あると、いうことでございまして、関係する自治体としてはまあ京都府、宇治市、まあ大津市などございますが、本件容疑に関しましては、ええと宇治市域に、えーと不法投棄されたということで、まあ宇治市に関しての、宇治市域に関しての産業廃棄物行政所管してますのは京都府でございますので、京都府とは一定お話はさせていただいているということでございます。

◆やまね/分かりました。それであの、まあ昨年7月に当委員会で、議論をさせていただいた際にですね、あのどういう問題が起こってきたか、ちょっとだけ改めて申し上げますと、この陀羅谷地域へ入るルートというのが、大津市側と、それから宇治市側の笠取の方面からの2つのルートしかないと。で、あの現状、大津市側と宇治市側、どちらの近隣住民さんからもですね、「廃棄物らしきものを積んだトラックが走っている」というような、情報提供が、この数年寄せられて、で、京都市域のところですね、伏見区を流れる川に、トン土のうと言いますか、大きな土のうが河川構造物の上に積まれて、だんだんとその袋が破けてきていると。まあ見れば産廃のようなものも混じっていると。これは心配だということで、住民さんが心配されているということなんです。

で、あの、それでですね、えっと、この昨年やり取りさせていただいた際に、部長のほうからですね「土砂混じりの廃棄物が積まれているという事実について私どものほうも一昨年ぐらいから把握している」というお話があったかと思うんです。で、改めてちょっと確認をしておきたいんですが、京都市として、この陀羅谷地域のこの河川の構造物の上に載っている土のうの中身ですね、これは廃棄物、産廃という認識なのか、この点いかがだったでしょうか。

(→張田・廃棄物指導・生活環境担当部長)ええ本件敷地の、えーと河川に面したところに土のうがございます。で、これにつきましては、ええと事業者のほうで、敷地内の土砂ですとか、あるいは廃棄物が河川に流出するというのを防ぐ目的で設置したものというふうに認識しております。で、議員ご指摘のように、まああの土のう袋若干破れてるところもございますが、ええ、中につめられているものは土砂であるというふうに認識を致しております。

◆やまね/あのーで、そしたらこれもですね、昨年7月の答弁の時におっしゃってるんですが、「事業者に確認したところ『それらの廃棄物は』」ってことでね、事業者がもう「廃棄物」だということ言っておられるわけですけど、「『それらの廃棄物は、外部から持ち込んだものではなくて、場内、宇治市のところで土地の造成を行う際に出てきたものを京都市側の区域に移動させたものだ』と」いうことをまあ答弁されている。で、「当該地域においては廃棄物処理法違反の事実は確認できていないので、問題ない」というですね、お話だったと思うんです。で、あの、ただですね、今回の、まあ逮捕された案件を踏まえますとですね、つまり宇治市の山中に不法投棄がされていると、これが事実ならばということですが、事実ならば、京都市側に積まれているものは「これ土砂です」と、いうことで、そこだけ見たら土砂ですということにたとえなったとしてもですね、あの事業者の側が「敷地内のものを移動しただけ」だということであったとしても、あのー不法投棄によって宇治市側に持ち込まれたものを、事業者が、例えば土砂と混ぜて、伏見、京都市側に持ってくるとか、あーあるいはその産廃を、京都市側に移動させる、マネーロンダリングじゃなくて、産廃ロンダリングとでも言うんでしょうか、こういう可能性も否定できないんじゃないかと思ったんですが、この点はいかがでしょうか。

(→張田・廃棄物指導・生活環境担当部長)ええとすみません、まずええと先ほどええっと「土砂」とお答えさせていただきましたのは「土のう袋の中に入っているものが土砂である」というふうにお答えをさせていただいておりまして、この敷地内の、あの京都市域に含まれる部分に、えー廃棄物、えーと、えー認定すべきようなものがあると、いうふうには確認を致しておりますので。ここの地域にあるのが一切土砂だということではなくて、あの廃棄物も敷地内にはあるという認識でございます。

次にまあ、えっと本件容疑につきましては、あの私どももあの新聞報道以上の情報は持ち合わせておりませんが、基本的に昨年のまあ9月から10月頃にまあ、えー宇治市域に不法投棄がされたということで、えー先ほど申しました京都市域に積まれている土砂というのはもうあの2年ほど前に積まれているもので、あの時期も違いますので、あの直接の関係というか、そういう点については不明でございます。

◆やまね/あのーまあ私はですね、この重要なことは、やはり複数の行政区にまたがって起こっているということが、非常に問題を複雑にしていますし、見えにくくしているし、対応も難しくなっていると思うんですよ。なので、これは、こういう事例はですね、やはり産廃の不法投棄には大変よく見られることなんですね、行政の境で起こっていると。なので私は、改めてね、京都市域のところだけを見てても、事の真相が分からないんじゃないかと、いうふうに思うんです。なので、それぞれの、先ほどの共闘府との連携というか、情報共有のお話もしていただいたんですけれども、やはりそれぞれが縦割りではなくってですね、京都市・宇治市・京都府、さらに大津市・滋賀県、こういう関係する行政が、統一の情報と言いますか、情報を共有しながら対応に当たるということが、非常に重要じゃないかと思うんです。

そこで3点ちょっと改めて提案をさせていただきたいんですが、一つ目に、関係部署・機関でこの際プロジェクトチームみたいなのをつくってですね、統一した情報で対応に当たるということが行われるべきじゃないか、ということが一つ。

それから二つ目に、これは昨年も申し上げたんですが、やはり土曜日だとか日曜日だとか休日だとかですね、それから深夜、人目を忍んで廃棄物を運んでいると、いうことがありますので、月に1回程度とか、あの日中にですね、平日にパトロールしてるだけでは、やはりチェックしきれないんじゃないかという危惧もしております。そこでやはり京都市側から見えるところにもですね、カメラを置いて監視チェックをするような、監視カメラを設置すべきじゃないかと、いうことが二点目。

それから三点目に、これも申し上げました、あの水質調査の件ですが、「大津市のほうで水質調査はおこなっている」というお話は聞いているんですけれども、万一水質が汚染されているという結果が出た場合に、えーあのやっぱり上流というかですね、もっと上のほうでもチェックしておかないと、大津市で流れてきたものが基準値以上のものが出たと、もしなったとした場合にですね、どこで汚染されたのかってのは全く分からないわけですから、やはり複数の地点で、モニタリングをおこなうことが重要ではないかと、やはり京都市としても、もっと上流のほうでですね、水質調査をやっておくべきじゃないかと。この三点ぜひ提案をしたいと思いますがいかがでしょうか。

(→張田・廃棄物指導・生活環境担当部長)はい、えとまず一点目のあの「関係自体でのプロジェクトチームを」というお話でございましたが、あのこれまでからあの関係する、えー京都府あるいはえっと大津市、宇治市などとはあの必要に応じてあの情報・連携等図っておりますので、ええ、あのこれまでからまあそうした連携というのは取れているというふうに認識をしております。

二点目のまあ監視でございますけれども、えー、京都市域分につきましては、ええとこれあの、道路上から実態があの分かりますし、えーと私どもも定期的にあの現地を見て、廃棄物が増えてたり何かあの変わったことはないかというのは確認をしておりますので、えー監視カメラで確認するまでもなく、あの実態というのは把握できてるというふうに認識しております。えー道路から見えない、えー宇治市域分、あの京都府所管分につきましては、京都府のほうで適切に対処されているものというふうに認識を致しております。

最後に水質の部分でございますが、これ、えー、本件敷地の中にあの廃棄物はございますけれども、今現状では土のう等によってまあそれが河川に流出するような、あの状況にはないというふうに認識しておりますので、今あの即座に何か水質調査をするという考えはございません。以上でございます。

◆やまね/あの二点目の監視の話なんですけれども、あの「道路上から見たら分かる」と、「定期的に行ってるから分かる」ということなんですけど、まあ(昨年の)7月ぐらいに聞いた時に、「今年度で数回」っていうことでしたので、まあ行かれてるのは月に1度ぐらいなのかなと思うんですけどね。それで月に1度行って「ああ形状が変わってた」とか「増えてた」とか、いうことをつかんだとしてもですね、それで「じゃあ一体いつ増えたのか」っていうことは全く分からないわけで、やはりそこはもう少し監視をしていただく、強化していただく必要があるんじゃないかなとうふうに思うんですね。で、みなさんが相手にされているというか、あの向き合っている事業者というのは、そもそも過去にも逮捕歴がある。今回も不法投棄の疑いで逮捕されている事業者ですので、やはりあの、そういう事業者を相手にしているってことですから、事業者の言い分をそのまま聞いているだけはやはり不十分ですし、あの京都市として改めてしっかり監視指導体制を強めていただくように求めて終わりたいと思います。ぜひよろしくお願いします。

2022年2月21日【文化環境委】環境政策局/一般質問「伏見区醍醐陀羅谷地域での産廃不法投棄問題について」

(更新日:2022年02月21日)