四条界隈での悪質な客引き行為をやめさせようと地域のみなさんがパトロール活動に長年取り組み、客引き行為禁止指定のための要望書を提出。これを受け京都市は、これまで3回「審議会」を開いて答申を出し、いよいよその区域が指定されます。私からは先日の委員会質問で、錦小路通の飲食店関係者の方から寄せられた声を紹介して、実効ある取り組みになるように求めました。
◆やまね/私も第2回の審議会を傍聴させていただき、河原町木屋町パトロールをされている方からも直接お話を聞かせていただきました。十数年以上続いている地域のみなさんのパトロール活動には本当に頭が下がりますし、「誰もが安心して歩ける四条界隈に」と願うみなさんの思いが反映され、実効ある中身になってほしいという立場から質問させていただきます。第3回の答申で地域指定がされていますが、まず、現在の客引きの実態はどうか、京都市としてどこまでつかんでおられますか。
(→芳賀くらし安全推進部長)はい、いま現在ですね、昨年おこないました実態調査にともないましてですね、木屋町、河原町、そして祇園地域というのではですね、やはり4名からですね十数名の客引き行為がおりました。で、今もですね、ちょっと少なくなってきてるという状況でございますが、あの河原町の蛸薬師とかですね、三条小橋とかですね、あの辺、木屋町の三条とかはですね、やはり4名から7名くらいが常時いてる状況というふうに考えております。それからまああの、いま市民の方からお電話いただいておるのが京都駅の方々、のところにもおるってことで、そういう情報を受けておるところでございます。以上でございます。
◆やまね/今回は四条河原町周辺ということでいろいろ指定もされているわけですけど、錦小路の飲食店関係者の方から、次のようなメールが寄せられましたので紹介したいと思います。
「烏丸通から高倉通の間の錦小路通で18時頃から深夜にかけて居酒屋の店員による客引き行為に迷惑しています。狭い通りの歩道で大きなメニューを広げて進行方向を塞いだり、大柄な男性が『居酒屋どうですか』と呼びかけて近づき、断ってもしつこく数メートルの間つきまとってきたり、『一杯だけでいいんで!サービスします!』と大声で懇願されたりと、大変不快な行為を何度も受けています。(中略)こういった客引き行為、客引きをする店員の振る舞いが非常に不快で、街が荒れていく心配をしています。落ち着いた街並みでとても居心地がいいところですが、夜の錦小路通は歩きづらく残念です。このたび「条例」が制定され、禁止区域の指定が審議されている最中と新聞で知りました。木屋町や河原町の周辺だけでなく、烏丸―高倉通間の錦小路通にも広げて、公平な市政に反映していただきたくご連絡致しました」
こういうご要望があったんですけども、ここは今回の指定からは外れている地域なんですけども、こういう地域でもこういう声が出されているということはつかんでおられるでしょうか。
(→芳賀くらし安全推進部長)はい、いまのは大丸裏の錦小路のとこやというふうに思っておりますが、そこは以前から承知しております。ただあの、そこにもですね、あのまあ、ある一定のご意見はいただいておりましたが、その地域の方々のですね、総合的な対策にはおよんでいないということでですね、町内会長さんとかですね、そこまでは至っていないという認識のもとでですね、今回のですね、要望書もですね、ご提出にならなかったというのが実状でございます。それからあの、私どもが調べた結果ではですね、どうしても錦小路さんの高倉から東洞院のお店の方がおりてやられているというのが実態でございまして、河原町やらにおります業をして客引きをやっているというようなものではないというふうにはうちのほうは考えております。以上でございます。
◆やまね/そこで先ほども出ました要件の話をお聞きしたいのですが、この答申のなかでは、地域で一定活動があるところと要望書が提出されている、ということになっているんですけど、いま紹介したように、地域としてはまだまとまった形になっていないけれども、そういう声が実際に出ているということであれば、指定できるようにはならないのかと。先ほどの説明でもあったんですけど、地域でなかなかパトロールができない地域もあると思うんですね。審議会のなかではたとえば「京都市の都市格を大事にするなら地域活動がおこなわれているところに限定するのではなくて、要望が出されているところには指定するということにはならないのか」という声もありましたし、「少しずつ拡大していく、声があったらまた調査するというより、一定の範囲を面でおさえてしまうというやり方のほうがわかりやすく抑止力になるんじゃないか」と、こういうご意見もあるわけですけど、この点についての見解はいかがでしょうか。
(→芳賀くらし安全推進部長)はい、先ほど先生おっしゃいましたように、その、面でというふうなことでも審議会のほうでいろいろとご協議いただきました。で、面で行いますと、やはりあの広くなりますし、公共の場所というか認定道路ではないっていうところもございます。私道もございますんで、その辺のなかなか区別がつかないということで、審議会のほうでもですね、やはりあの、公共の場所とか道路とかですね公園を指定させていただくというふうになっております。今回の指定もですね、あのーまあ京極公園が地図で公園というふうに示されているだけでございますけれども、そこのあの東側ですね、ここはあの認定道路ではございませんので、私有地っていうことになります。ここもですね、いま働きをかけてですね、あの町内会さんの全部ご了解を得ればですね、ここでもあの客引き行為等を取り締まることにできますし、また先ほど言いましたように、大丸裏もですね、地域の方々がですね要望を出されて「禁止区域に指定してほしい」ということもありーの、また、自主的にパトロールをされる機運がありーの、ていうことでございましたら、うちのほうもですね、禁止区域の指定に取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
◆やまね/営業活動の自由というのもありますので、あまり抑制的になってもいけないと思うんですけども、最後に、先ほど橋村議員(自民党)からもありましたが、体制の問題なんですけど、やはり言われたように現在の(指導員)3人の体制ですべてカバーするというのは難しいと思うんで、ぜひ体制の強化をしていただけないかと思うんです。もちろん地域の自主活動が大事だと思うんですが、やっぱりそこが前提になってしまうと、市の責任をはたすことにはならないと思うんで、地域のみなさんを応援するという意味でも、もう少し体制の強化ができないもんでしょうか。
(→芳賀くらし安全推進部長)はい、3名でうちのほう今回やらしていただいております。先ほど申し上げましたようにですね、あの、地域の方々と連携して、また府警とも連携してですね、あの、対応をさせていただきたいというふうに考えておりますし、先ほど示させていただきました禁止区域もですね、けっこう広い、広範囲におよんでるっていうふうには考えております。ただ、あのこの3名がですね、一丸となって地域と、また府警と連携することによって、3名以上の効果が発揮できるものと考えておりますし、京都市の財政も厳しい状況でございますので、今後の対策、またあのこの禁止区域の指定にともなった9月以降の取り組みも含めまして、考慮させていただきたいというふうに考えております。以上でございます。
2015年7月21日【くらし環境委員会】文化市民局:理事者報告「客引き行為等禁止区域の指定(告示)について」の関連質問
(更新日:2015年07月23日)