京都マラソンの「高額出走料」はスポーツ振興と両立する?(2021年11月9日/文化環境委・文化市民局・やまね)

◆やまね/私からもいくつかお聞きしたいと思うが、ぜひ「市民のスポーツ大会」として発展させていただきたいなということを願っている。

そこで先ほども少しあったが「ふるさと納税」の話だが、資料p2の「エントリー期間」のところに、「※ふるさと納税枠は、令和3年(2021年)11月10日(水)から先行エントリー」とあるが、これは「ふるさと納税枠」ということで何人分かを独自に用意されているということなのか。その点教えていただきたい。

p6にはメニューとして①~⑩まで用意されている。一番安いもので2万5000円、一番高額なものは51万6000円。これは額ごとに募集人数が設定されているということか。もし設定されているならそれぞれ何人ずつほど想定というか、用意されているのか、教えていただきたい。

(→川口・京都マラソン・ワールドマスターズゲームズ担当部長)ふるさと納税枠による出走について。基本的にはいまご確認いただいた通り、一般のエントリー受付が(11月)18日からだが、ふるさと納税枠については明日(11月)10日からエントリーが始まるという形になっている。それぞれご覧の通り、返礼品を特定しており、基本的にはその返礼品の数に限りがあるので、その枠については返礼品が無くなった時点で一応終了というのが基本的な考え方。数についてだが、実はこれ、非公表にしており、というのは、ふるさと納税は適切に進めていくうえからも、できればちょっと、非公開の形で進められたらと思っている。また個別にご説明するのはまったく可能だが、ちょっと公式にはそのような扱いで進めさせていただければと思う。

◆やまね/私は、大会にご賛同いただいておられる個人さん、企業さん、団体さんから、協賛金をいただくということはありうると思う。それは企業や個人の方々の社会貢献の一つのやり方であると思っているし、それはありがたいことだと思っている。ただ、この「ふるさと納税」ということで、なかには51万円というかなり高額なものも設定されているということになれば、しかもそこに来年の2023年の、もう一つ先の出走権が付いてくるということになれば、この「競技への参加に関わって、高額なお金を出せる人ほど出走しやすい」となれば、それは「スポーツ振興」というところで見れば、どうなんだろうかと。例えば「抽選に外れた方を優遇する」ものとは違う。お金でそうしてるわけだから。これがスポーツ振興という点でどうなのか率直な疑問だが、その点のお考えはいかがか。

(→川口・京都マラソン・ワールドマスターズゲームズ担当部長)ふるさと納税枠の設定とスポーツ振興のあり方、それは両立するのかというご質問かと思う。まず、結論から申して、そのスポーツ、このふるさと納税枠だけで出走枠を全部満たすかどうかということについては、そういうことまでは考えていない、事実上不可能だということも含めて、そういうことにはならないのかなと思っている。

ただ他方で、このふるさと納税によって、市民スポーツ、このふるさと納税の額が、市民スポーツ基金に積み上がっていく、その積み上がった分が、その翌年度以降に事業費に充てるという形をもって、一般財源の負担なしに事業の施行を可能にするという面もある。ですから、これがないとなかなか安定的に事業を進めるのが難しいとご理解いただいたうえで、やはり適切なバランス、ポイントというものがあろうかと思う。その辺については、ふるさと納税の参加者だけで事業がいっぱいになるという状況ではないというふうにご理解いただけたらと思う。

◆やまね/市民スポーツ基金に積み上げていくっていうことであれば、それは別にふるさと納税じゃなくても、企業の協賛金だとか、個人さんからの協賛金でも同じようにできると思う。私が問題にしてるのは、出走、競技への参加とつながっているところが、どうなのかなというところ。もちろん、「ふるさと納税だけではないのであたらないんだ」という話だったが、事実の問題として、ま、市民枠は別にあると思うが、ただやはり、高額のお金を出した方への枠が出走について用意されているというのは事実だと思う。これはやはりスポーツ振興という観点で見れば、どうなのかなと疑問は持っているということを申し上げたい。

もう一つお聞きしたいのは、p7の「支出の部」に、「大会運営費」「広報・イベント関係費」などの項目があるが、大会運営に関わって、企業に外部委託している部分がどれだけあるのか、ちょっと改めて教えていただきたい。もちろん市の職員さん、市民の方のボランティアだけではなかなか運営が難しいという面もあると思うので、そういう企業に外部委託、発注するということは、ありうることだとは思うが、ちょっと心配するのはやはり、京都市の開く大会の事務を発注する際に、市内事業者でなく大手企業が受注して儲けをかっさらっていくというようなことがないのかどうか。こういうことがあればどうなのかなと思うので、その辺り、企業に外部委託している事務がどれぐらいあるものか。教えていただけたらと思う。

(→川口・京都マラソン・ワールドマスターズゲームズ担当部長)企業に対する外部委託について。元々マラソンという業務については、交通規制をはじめ、ランナーの登録、様々な業務が発生する。これが当日1日にかなり集中してくるということなので、全部を市の職員がカバーすることは、マンパワー的にもノウハウ的にも非常に難しいということから、従前から外部発注が適切な業務については、外部発注をするということにしている。

今大会で11年目になるが、当初外部発注が多かったということから、できるだけその外部発注の金額を抑制する工夫をするべしということから、業務を細かく分割し、それぞれに実行委員会としてプロポーザルを行うという発注方法を取っている。そのような形を取っており、今大会についてはリアルの要素がないので(昨年と同様オンライン開催)、平年度に比べると量は少ないが、7つの業務に分け、それぞれ契約者を探すという形を行って業者を決定するということになっている。

◆やまね/そしたらこの外部発注、当初多かったのを分割発注していってると、そういう努力もされているとのこと。今回はこれからの話なので、まだ分からないと思うが、これまで行われた大会で、外部委託した事業内容、委託先、金額の推移なんかを、ぜひ資料でまとめていただけたらと思うが、いかがか。

(→川口・京都マラソン・ワールドマスターズゲームズ担当部長)過去の大会における発注状況について。大変申し訳ないが現時点でちょっと資料がないので、作成して、ご相談させていただきたいと思う。

◎国本委員長/先ほどの、「過去の外部委託の発注状況について」ですが、やまね委員要求のありました、これについては、理事者、提出できるということですか。再度確認さしていただきます。

(→川口・京都マラソン・ワールドマスターズゲームズ担当部長)いま現時点で資料もなく、私もまだ見ていないので、確認して、どれくらい遡れるかも含めて、ちょっと確認の上、できる範囲で提出さしていただきたい。

◎国本委員長/これについてはやまね委員、委員会資料として求めますか、それとも個人資料で。

◆やまね/できれば委員会資料として求めたいと思いますが。

◎国本委員長/委員のみなさん、委員会資料としての提出を求めるということですけれども、ご異議ございませんでしょうか。はい、ご異議がございませんので、委員会資料として求めることに決定致します。理事者におかれましてはなるべく早く提出していただきますようにお願い致します。

2021年11月9日【文化環境委】文化市民局/理事者報告「京都マラソン2022(オンラインマラソン及び西京極総合運動公園ランニングイベント等)の実施内容について」

(更新日:2021年11月09日)