疑念の残る「京都社会福祉会館の売却」は認められない!(2021年3月22日/教育福祉委での質疑文字起こし)

◆くらた議員(共産)/京都社会福祉会館の売却に関わってうかがっておきたいと思います。あのーま、19日の、これあの契約に関わる議案ということで、総務消防委員会でも質疑が行われておりますが、えー売却先事業者の公募を開始した昨年11月2日に、この売却先候補に選定された企業からの寄付金が1000万円。そして11月13日にはその同企業の会社社長が1000万円ということで、トータル2000万円の寄付行為が行われたということでございます。我が党は公の財産の売却にあたり、公正性が担保されなければならないことを指摘してまいりました。京都市公契約条例には、「公契約の公正性・競争性及び透明性を確保すること」と明記しております。

京都社会福祉会館は本来、本市の社会福祉に寄与する目的を果たし続けるために、建物維持されるべき会館であると私どもは考えてまいりました。今回のように、「選定を優位に進めるために寄付行為が行われ、それを京都市が容認し審議を開いている」ことが疑われること、このこと自体が重大と言わなければならないと思っています。「審議会の選定と寄付行為は関係ない」ということで、弁明、答弁がされておりますけれども、我が党の加藤議員の質問に対して、答弁の趣旨ですが、「売却先候補に選定された企業が、申入書に寄付行為について書かれていたことで、審議委員は売却先候補に選定された企業が京都市に寄附を行っていた事実は知りえていた」というふうに答弁されています。私は大変重大な意味あると思うんです。ぜひですね、この意味を、えー事実を知りえていたということを、どう説明をされるか、そしてこの答弁で述べられた申入書については、ぜひ委員会資料としてのご提出をいただきたいと思います。これはおはかりください。

(→北川・健康長寿のまち京都推進室長)はい、えーまずあの、この間の社会福祉会館の売却にかかる経緯でございますけども、あのー、えー今まあの紹介いただきましたように、まあ、あの、えー契約の候補事業者のほうから、あの、えー寄付があったということはあの事実でございますけれども、このこと自体、あの、えー法令上ですね、何の問題もないということが一つ。

それと、あと、えー今回まああの、えー審査、まああの選定委員会ということであの、委員の方に選定をいただいておりますけども、あのまあその審査項目としてですね、えーの一つにあの本市の文化振興発信への貢献というような項目がございまして、えーその事業者のほうからはですね、あのまあ能舞台の設置、まあそれから二条城の障壁画、回廊の設置等とともにですね、今回のその、えー文化芸術分野への寄付ということ、あの事業者のほうからあの説明もされておりますので、当然あの委員の方はですね、えー承知したうえで、えーその審査にあたっていただいたと、いうふうなことかと思います。

◆くらた議員(共産)/ではもう一点端的にお答えいただきたいんですが、えっと、まあ審議会開かれて今おっしゃったように選定作業を行われてきたということですが、まあ当日の資料にも売却先候補に選定された企業においては寄付行為あったということが明記されているということですが、では選定された企業には寄付行為はあったのかなかったのか。いかがでしょうか。

(→北川・健康長寿のまち京都推進室長)その、えーされなかったほうの寄付行為はございません。

◆くらた議員(共産)/はいそれでですね、あのー、ま、審議会では、えーまあ行政が何の問題もないという認識ですから、その認識のもとでつくられた資料が提示された、そして、えーこの審議会で、この選定の候補となった企業についての寄付行為について、誰もまあ気に留めなかったということなのかと、いうことになるんですよね。で、事前にこれ周知していると、あのそして京都市も何の問題もないこっちゃということでの、説明周知が図られていたということだからこれ、審議会ではとりたててどなたからも質疑もそして確認もされなかったということではないのかと、いうことを申し上げたいと思うんですね。

で、行政が「問題がない」という認識があったうえで、審議会以前に審議委員が知りえていた、周知の事実だということになりますと、これもうお互いの間での暗黙の了解となっていたと考えざるをえないと思うんですね。で、現に、審議委員の方が審議会の前に知っていたことだと言われていたとも聞いておりますし、あのーやっぱり審議委員をね、あのある意味巻き込んで、こうした行政の手続きがゆがめられているのではないかと、いうふうな疑念を持たれることは私はあってはならないということだと思うんです。

で、この件について重大なのは何かと言いますと、先ほどもおっしゃったように、売却の是非はともかく、その売却先を選定するにあたり、一定の選定基準がまあつくられていたわけですけれども、その選定基準とは全く異なる異質な基準が、私はこれ京都社会福祉会館の売却を目的に、持ち込まれていると、ここに私は重大性があるというふうに考えます。お聞きしたいのですが、これ何の問題もないというのは、これは市長のご判断、及びこうした手続き一連の流れはご指示なのか。それとも市長に何らかの形で持ち込んだ人物が介在するのか、誰の判断でこれは何の問題もないとおっしゃるのか、これについてはお答えいただきたいと思います。いかがでしょうか。

(→安部・健康長寿のまち京都推進担当局長)えーっと今回の件については、二つ、言うていかなければいけない問題があると思っております。一つはあの公募期間中に、寄付したことが問題あるかどうかということでございますけれども、えーこの寄付に対しましてはですね、寄付者が本市の姿勢運営に、えーまあしっかり寄与したいという自由意思に基づいて行われたものでございます。えープロポーザル期間中にまあ寄付をしてはならないといったような期間的な制限は法的に全く設けられておりませんので、まず問題ないということでございます。

それから二つ目に審査にあたっての、そういうなゆがめられた判断がされたのではないかということでございますが、えー審査項目の一つとしてですね、本市の文化振興発信への貢献と掲げておりますが、いわゆる寄付をすることとかですね、それを条件にするとか、評価するといったことは一切評価基準の中に含まれておりません。あのー選定委員会によっては確かに能舞台の設置等々のほかが議論の中心でございまして、寄付について質問されることなかったということでございます。それから前提があったというふうにおっしゃっておられますけれども、あの仮にですね、これが評価されたとしたとしてもですね、寄付そのものに違法性がない、あのまあ各委員とかですね、本市職員に対して金銭が供与されたものであって、それによって有利に評価してもらうというような意図が全くございませんので、違法性は全くないというふうに考えております。

◆くらた議員(共産)/はい、あの寄付行為に違法性がないとおっしゃるんですが、それ自体の切り離しではなくってですね、これは売却するという、市民財産を売却する相手を選ぶという、こうした選定の場における一連の流れの中で行われている寄付行為ですよ。これ市民が見た時に、「ああ何の問題もない」ということにはならないではありませんか。私あの市民に対する説明責任、私果たされる必要あると思うんですね。こうした状況下において現在進めようとされている売却先の候補に選定された企業との売買契約、これ粛々と進めるということがこれあってはなりません。

あのーこれ例えばね、こういうことがもしも何の問題もないとおっしゃるのなら、今後その行っていこうとする事業に寄与する目的で、いくらでも寄付金を、じゃあ差し出せるところに、どんどんこれ土地売っていくっていうこういうことになっていくんじゃないですか。私そのこと自身が大変あの大きな問題あると思うんです。あのーぜひですね、やっぱり大切な市民財産です。そういったことが、こういうまあ疑念が持たれているということは事実です。市民が何も言わないということではなくなっているというこの事実はしっかりお認めになる必要があると思いますのでね、こういう疑念の中で売却と、早々に売買契約結ぶということなどは断じてこれ認められませんので、このことは申しておきたいと思います。以上で終わります。

◎さくらい委員長(自民)/はい、えーまず、ただいまくらた委員のほうから要求がありました、社会福祉会館の売却にかかる申入書、これについては理事者提出できますか。

(→北川・健康長寿のまち京都推進室長)はい、えっとあの、まあ情報のあの個人情報とか、あのそういったものを除いた部分をですね、あのついては、あの、えー提出をさせていただきます。

◎さくらい委員長(自民)/はい、提出できるということですので、委員会資料として提出を求めることにご異議ございませんか。ご異議がございませんので、委員会資料として提出を求めることに決定いたします。理事者におかれましては、なるべく早く提出いただきますようお願いいたします。えーこの件に関連して他にご質問ありませんか。寺田委員どうぞ。

◆寺田議員(自民)/あの先週の委員会で、何かそのこの件について、何か総務省の接待問題の話が出たりとかですね、あるいはその審査の中身をきいているのではないとか、もう何か論理破綻したやり取りがされてるんでね、まあ今日はこのないのかなと思ったんですけども、同じ上京区のくらた議員がね、あんなやり取りされてるので、私もこれ黙ってたら、上京の議員として笑われますんで、ちょっとあの質疑さしてもらいますけども。

あのーまず私自身が、あのやはり持ってるのはね、選定委員会なんですよね。であの選定委員会の委員さんからあの私とこへちょっとあのまあ確認があって、「くらた議員のほうから何か寄付のことについて知ってたかどうかとか聞かれたんやけど何かあんの」って言われたんでね、いや何かその寄付のことで、何かその選定委員会のね、何か判断が変わったんですかって言ったら「そんなん変わるわけないやんか」という話でした。だから、その選定委員会の、その判断ていいますか、それが独立性があって、そして中立性があったら、私はまずそれが全てやと思うんですけど、それについてまずお聞きしたいと思います。

(→安部・健康長寿のまち京都推進担当局長)あの今回の件につきましては審査項目が私どものほうで案を決めさせていただいて、選定委員会のほうで確定をさせていただいて、それに基づいて選定委員会の独立性のもとにですね、判断されたということでございます。

◆寺田議員(自民)/だからね、もう私はそれが全てやと思うんですよ。だからそれは、行政を批判したりどうのこうの言う前に、その選定委員会がね、ちゃんと判断されたかどうかっていうことなんですよね。ですからその選定委員会の判断がゆがめられてるんやったら、私はこれ問題やと思います。でも、それがそうでないんであればね、これ独立性がしっかり保たれてるんやったら、それはね、いろんなこと思わはるのは勝手ですわ。せやけどそれを、言ってしまったらね、今度は選定委員の皆様方にね、不安にならはるわけですよ。何かいろんなこと言われてる。自分らの判断んが間違ったんじゃないのかなって。そうなってくると、大変な私は問題やと思いますし、その今後ね、京都市のそうしたこの契約の公募事業者選定委員会、まあこれ委員さんが、えー7人おられますけどね、あのーそういう方にね、やっぱりなってもらえないと思いますし、そういったことをね、何と言いますかみなさん方にしたら、純粋に両方のね、素晴らしい案が出てた、うーんなかなか悩ましいところだけれども、でもやはりこういう判断だっていうふうに、判断された結果をね、何かその片方は寄付してるんですか、片方は寄付してないんですかとかね、そんな何かレッテル貼ってね、あたかもそれが何か判断の基準であったようなね、ことっていうのは、選んだ側にしたらね、何かすごいこうビックリされてるんじゃないかなと思うんですけど、何かその選定員さんから何か聞かれてますか。

(→北川・健康長寿のまち京都推進室長)えっと、まああの、選定委員さんの方、あの個々の全て聞いたわけではもちろんないですけども、あの当然あの審査の基準にそってですね、あの、あの、しっかりと審査をしたということで、あの確認をしているところでございます。

◆寺田議員(自民)/私はね、その選定委員さんがね、今の話でその、何かどこから寄付があったということで、そっちがいいかなと思いましたとかね、何かそういうふうに京都市から言われました、だからほんとは違うと思ったけどそうしたんですておっしゃるんやったらね、とんでもない話やし、そら、今の話で共産党のね、議員のご指摘の通りやと思いますわ。でもそうでないんであればね、これもうほんまに、何かその選定員会の、さっきも言いました独立性・中立性が、保たれてるかどうかっていうのがね、問われてるなかでね、そら保たれてないって言われてるのと同じ話になってくるんでね、これ非常に、私自身は、あのー看過できないことやと思いますし、みなさん方もしっかり反論、まあされてましたからいいんですけども、でまあ、私自身はね、やはりその、まあいろんな文化とかいう話もありましたけど、やはり今回でもちょっと耳にして着目してるのはやっぱりその待賢学区ってすごくそのお地蔵さんを大事にされてるんですよね。そういう学区なんですよ。ですからその、このー選ばれたところもですね、お地蔵さんのことすごく意識されてるとかいう話も聞いてますしね、だからその、いろんな要素があったわけですよね。そのへんはね。だからそのいろんな要素があった中で、今の話で、独立性・中立性が保たれてる中で、決定されてるわけですからね、そこに対してね、やはり私自身は、あの中立性・公平性がね、保たれてるということをはっきりとね、もしみなさん方もちゃんと発信しないと、今の話ではその、何かイメージとかね、そうしたことばっかりで、言われてると、せっかく、まあちゃんと選ばれたのが、まるでその、疑わしいみたいなね、レッテルを貼られてなっていくと、やっぱり市民のみなさん方って分からないからね、そういう話ばっかりやると、え?そうなのかなと思ってしまうんですよ。ですからその辺は、私自身は、あのしっかりと、みなさん方が発信していただきたいと思います。

またそういったその寄付があったりとかですね、あるいは例えば場合によってはボランティア活動とか、京都市のために何かをして、したいという企業さんはたくさんあると思います。そうした企業さんがあることに対して、選ぶときにですね、何か影響あるかないかっていうのはね、それはまた別の話やと思いますし、私自身は、そうしたことも含めてね、もし何かそういうことがあるんであれば、また議論したらいいと思いますけど、今回の件は、やはりこの選定委員会が、そういう形でしっかりなされている以上は、問題ないと、いうふうに思っておりますので、えー以上、質疑終えたいと思います。

◎さくらい委員長(自民)/はい、えーこの件につきまして、他にございませんか。はい、とがし副委員長。

◆とがし副委員長(共産)/一点だけちょっと確認させていただきたいんですけど、ま、この、我々としてはレッテルを貼ってるわけではなくてですね、であの、このまあ新聞報道でもありましたけれども、まあ「法的問題はないが、疑念を生みかねず」というまあ指摘があるわけです。で、やはりこの公的な土地の、あの売買の話になりますので、ま、その点では、そういう疑念が生まれないような形というのを、本当にまあ細心の注意をはらって、行わなければいけないというふうに考えます。で、その、そうしたまあ指摘について、京都市としてやはり謙虚に受け止めるべきではないかというふうに考えますけど、この点はいかがですか。

(→北川・健康長寿のまち京都推進室長)先ほどから何回もやり取りになって、なってると思うんですけども、あのこの間ですね、あの全くその疑念を、あのいただくような、中身のあの審査手順を踏んでるということは全くございませんので、あの今回の件について何の問題もないと思いますし、あとあの、一般市民の方からも、あの健康長寿企画課のほうにですね、そういったあの問い合わせもございませんし、ま、仮にそういったことがありましたらですね、きっちりと、説明していくべきであの内容について、あのもちろん理解をしていただけるあの選定の方法の手順であったと、いうふうに思ってるところでございます。

◆とがし副委員長(共産)/まああの、まあこの寄付行為がまあ今回の選定に影響を与えたものではないというものの、やはり社会的に見て疑念が生じるようなことは避けるべきだというように私考えておりますので、その点だけは指摘して終わります。

◎さくらい委員長(自民)/えーこの件に関しまして、他にございませんか。加藤委員。

◆加藤議員(自民)/えー私から最後に一点だけ確認しておきたいと思います。先ほどから「疑念が持たれる」とか、えーま、その、いろいろ発言ありましたけども、私どこが問題あるのかなと、答弁でも法的に問題ないとおっしゃられてますし、行政の選定過程も、しっかりと、えー選定基準を決められて、委員会のほうで選定されてそれに則って売却を決めたという中で問題があるってどこに問題があるかもきっちりと明確に示さずに「疑念がある」「疑念がある」って、そりゃどこに、どこに疑念があるのかなと思うんですけど、最後に改めて、その手続きであったり、法的に問題があるかないかだけ確認して終わります。

(→三宅・保健福祉局長)えーこれまでの、ご答弁の、おーさせていただいた通りでございます。あのー審査にあたっては、今回の、おーご寄付が、えーその審査の内容を、おー、ゆるがすと、えーいうようなものは一切ございません。あの手続き的にも、審査のあたっていただいた審査委員会の委員のみなさんにも、適正な審査を行っていただいたと確信しております。えーそれから、あのご寄付については先ほど答弁でもございましたけども、えー個人的に何かをこう受けてる、贈与を受けてるとか、えーそういう場合は一般的には、あのー接待を受けたとか、そういう場合には本当に審査がゆがめられた疑念を、あるいはまあ事実として、えーそういう状況が生まれる、う、ことになろうかと思いますけども、えーあくまで、えー今回、えー選定させていただいた事業者、そしてまあその個人が、京都市に、えーご寄付いただいたということで、これまさに、あの市民のために使わせていただくご寄付でございますので、えーなおかつ、審査手続き、審査内容について全くあの、疑念を抱かせるような内容ではございませんので、その点についてははっきりご答弁申し上げたいと思っております。以上です。

2021年3月22日【教育福祉委】保健福祉局/一般質問「社会福祉会館の売却について」

(更新日:2021年03月22日)