◆加藤あい議員(共産)/よろしくお願いいたします。昨年の12月に、社会福祉会館の売却先の候補者として、A社というふうに言わせていただきますけれども、A社が選定をされました。新聞報道によりますと、そのA社は実は、売却先事業者の公募を開始した同じ日、昨年の11月2日に1000万円を京都市に寄付をされていたということであります。加えて、同じA社の社長さんが、昨年の11月13日に1000万円を市に寄付されておりました。これは市長の公式ホームページやFacebookに掲載をされておりまして、私も、昨日も載っておりましたので拝見させていただきましたけれども、合計このA社は2000万円を寄付したということになります。そのうえで、この2000万円を寄付したうえで、翌月12月に売却先の候補者として選定をされたという、こういう状況になっております。選定先候補者についてはですね、開示された資料によりますと、応募されているのは2社ということでありまして、この寄付をね、京都市にされたっていうこの経過を踏まえて、選定先に選ばれたっていうことを見た時に、選定に有利になるように働きかけたと見るのが社会的な常識ではないかというふうに思うんですけども、この点ご認識いかがでしょうか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あのA社が、選定に有利になるように寄付をしたというご指摘ですけども、それは当たらないと、いうふうに考えております。
◆加藤あい議員(共産)/「社会的常識に照らして当たらない」というご認識がいま示されたということですね。私はこの選定中にですね、ある業者が、自らが売却先の事業者として選ばれるかどうかがかかっている、その真っただ中にですね、寄付行為をするということが、妥当なのかどうかね、もう一社との競争性が本当に働いたのかどうかね、大変疑義があります。流れとしては、「2月以降に契約締結」というふうに京都市のホームページ見ましたらあがっておりましたけれども、今これどういう進捗状況ですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、今ですね、契約の締結に向けて、こちらのほうで決裁を取ろうとしているところでございます。
◆加藤あい議員(共産)/ま、契約をしてですね、公有財産ですね、この売買契約を結ぶことになるということで、公の財産を売却するにあたって、公正性が担保されないといけないのは言うまでもないと思うんです。しかもですね、この寄付をしましたっていうことを、まだ選ばれる前にホームページにこういう形であげておられて、あ、「寄付をされました」ですね、京都市長が。それが選定の判断に影響した可能性っていうのは、否定できないと思うんですよ。京都市の公契約条例の中にはですね、「公契約の公正性、競争性、および透明性を確保すること」というふうにあります。広い意味では、これは公契約ですよね。この公正性とか、競争性の原則に反するようなことになるんじゃないですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、公正性、競争性に反するというご指摘ですけれども、いずれも当たらないというふうに考えております。そもそもですね、この選定にあたってはですね、募集要項の中にも明記されていますけれども、審査項目を8項目設けております。その8項目を吟味して総合的に判断したものでございまして、寄付ということについてはそもそも審査項目の中にはですね、入っていないと、いうことでございます。
◆加藤あい議員(共産)/あのね、選定をどのような形でやるのかっていう話と、公の財産を売買するっていう公契約の話と、ちょっと次元が違うと思うんですね。私申し上げたいのは、先ほども言いましたけれども、こんなことをねやられたら、市民が見た時にですよ、公の財産が、どういうふうに公正性を担保されて、売買されてるのか疑念を抱くじゃないですか。この売却先の候補者として、選定中に、寄付行為ってことを、なぜ受け付けるっていう判断になるんですか。ちょっとほんとにおかしいんじゃないですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あのーくり返しますけども、寄付という行為についてはですね、今回の、あのま、審査では、あのー何も問題ないと考えております。募集要項でですね、公にした審査項目と審査基準とは異なる判断の、もし、物差しをですね、持ち出して、その物差しをもって選定すれば、不当な決定と言えます。例えば、ご指摘のようにですね、この応募した事業者から、多額の寄付があったということを理由に、これを判断の物差しとして決めたとすればそれは不当な決定になると、いうふうに考えます。しかし今回のケースでは、寄付があったという事実は、応募した事業者からそのことを申込書にも書いておりましたので、選定委員会、第三者機関である選定委員会の委員も知り得た事実でありました。とはいえ、募集要項にあらかじめ定めていた審査項目と、審査基準に、審査していただいておりまして、そういうことからしますと、寄付が決め手となって、ま、今回、A社というところに売却先が決定されたというふうなことは一切ございません。
◆加藤あい議員(共産)/その堂々とね、「寄付行為をされたから選びました」なんてことをおっしゃらないのは当然ですよね。今のご答弁でいったら、実際に「寄付行為があったっていうことは知り得た事実だ」っていうふうにおっしゃいましたね。こういうことがね、やっぱり公正性、疑わしくとらえられる要素だと思いますよ。私は選定結果を取り消してですね、この社会福祉会館の跡地利用については、これ市民のみなさんの意見を聞くべきだと思いますあらためて。2社の部分で言えばですね、いろいろ聞いてますよ。もう一社の選定候補者のところでいえばですね、老人福祉施設をつくるというようなことも提案されていたというふうに聞いていますし、地元の中でもですね、いろいろそういうことについては、一定の評価があったというふうにも聞いています。それで言えばですね、あらためて今のこういう状況を踏まえて、選定結果を取り消しをしてですね、意見を聞くという仕切り直しをぜひとも求めたいと思います。
◎井上けんじ委員長(共産)/この件に関連して他にございませんでしょうか。じゃあ平山副委員長どうぞ。
◆平山たかお議員(自民)/今の加藤議員の質問聞いててですね、この社会福祉会館のお話でございますけれども、これ寄付行為ですね、元々、こういったものは法律で禁じられてるのか否かいかがですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、禁じられておりません。
◆平山たかお議員(自民)/おっしゃられる通り禁じられてない行為、当然法的に問題がない行為で、寄付行為をされたというようなことだと思うんですけれども、しっかりと適切に当然ながらこれ、公募がはかられてですね、そして先ほど、A社と、そして2社であったんでB社でしょうかね、A社とB社が適切に公募をされたものだというふうに思いますけれども、そしてその審査委員の方々が、しっかりと点数を各々つけていかれたものだというふうに認識しておりますけれども、それで間違いございませんね。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、間違いございません。
◆平山たかお議員(自民)/そして、じゃあ仮にですよ、仮に、先ほどの、加藤議員のおっしゃるように、寄付行為が、その何かしらの、点数に影響するとしてですね、例えばですね、A社とB社ってのはそれだけ、まあ分かりやすい例で言えば僅差であったのか、そういった観点はいかがですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、結果的に総合的に判断したということを先ほど申し上げましたけれども、総合的に見ればですね、あの、点数は開いております。それで寄付につきましてもですね、選定委員会の中でですね、先ほど申し上げたように選定委員会の委員の知り得る事実ではあったんですけども、あの、保健福祉局から聞いておりますところによりますと、それがですね、話題になったというふうには聞いておりません。
◆平山たかお議員(自民)/ま、とある報道、私、これ京都民報ですね、京都民報に書いてあるんで、おそらくこのことだと思うんですけれども、A社が76.9点なんですね。おそらくB社、もう一社のほうが50点なんですよ。仮に、寄付行為で、そのA社が選定されたというふうになればですね、逆にB社を選定するほうがこの点差開いてたら、私おかしいと思うんですよね。その辺のご認識いかがですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あのおっしゃる通りだと思います。それでですね、今回ですね、選定されたA社というのがですね、申込書の中でもですね、あのま、今回、寄付もこれまでされましたけども、今後もですね、「文化芸術のために寄付をしていきたい」と、いうこともあの書かれておりまして、文化芸術振興への貢献の強い意思が表れていると、いうふうに感じておりまして、その点はむしろ高く評価すべきだというふうに考えております。
◆平山たかお議員(自民)/まさにね、そういった善意の寄付を、ほんとにこのように、質疑される自体がですね、私甚だ遺憾だというふうに思いますし、もう逆に言うならですね、ある意味ですね、本市の財政状況も厳しいし、寄付というのは非常にありがたい話じゃないですか。また、そういったA社はですね、A社とそしてA社の社長の個人の善意で寄付をしていただいて、またこれね、市長がですね、それこそポケットマネーにしてたらおかしい話ですよ。ただ、京都市のために、ひいてはですね、我々京都市民に広くご活用いただけるようにという思いの中で、ご寄付をされたものだというふうに思いますよ。そういう話があるんであればね、今後ですね、こういった公募にですね、しっかりと「寄付を」例えば「いくらしてくれた」「1点加算する」とか、もう逆に書かはったらいいくらい、ある意味地域貢献じゃないですか。「地域貢献」という項目もよくこういう公募設けられていると思いますしね、そのあたりのご認識最後ちょっと聞いといて終わりたいと思います。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あの先生おっしゃってる通りだというふうに考えております。今回ですね、地域のまちづくりの調和、貢献というのも、そういうのも審査項目に入っておりまして、そういう観点からも、この選ばれた事業者からはいろいろと提案をいただいているところでございます。
◎井上けんじ委員長(共産)/じゃあ続いて井坂委員どうぞ。
◆井坂博文議員(共産)/先ほどの答弁を聞いててね、私ねものすごく違和感があるんですよね。答弁に。「当たらない」と。つまり、選考において、寄付行為が影響を与えたもんでないということで「当たらない」と、いうふうにおっしゃるんだけども、それはね、みなさん方の判断かもしれない。だけども、市民の目線で見た時にですよ、契約をする時に、契約を申請しようとするA社が1000万円、そして社長の1000万円、合計2000万円を寄付をするっていうことは、疑念を招くことがないのかっていうような、思いはなかったんですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あのー端的に申し上げて「なかった」と、いうことになります。
◆井坂博文議員(共産)/さっきも文化芸術の振興にあたって、そういう寄付をしてもらったことを「高く評価したい」とおっしゃったから、いささかの疑念はなかったというふうに思うんですよね。だけどね、今世間を騒がしている、総務省の接待問題、何がポイントやと思います。総務大臣は、「疑惑をまねくような会食はしていない」と、「お金をもらっていない」、こういうふうに言うんだけど、その疑惑をまねかないようにっていうことは、逆に言えば、「会食をしてる」ってことは言ったわけでしょ。だけど、世間的にはね、そういう影響をお互いに持っている者同士が、タダで接待を受けてね、しかも1食10万を超えるようなものを受け取った時にはね、「それはアカンのちゃうの」っていう思いがあるわけでしょ。だから今大問題になってるでしょ。だから、契約をこれから結ぼうとする、選定を希望する人から、A社から、1000万も2000万もお金をね、もらうってこと自身が、市民に疑惑を持たれないっていうふうにね、なぜそういうふうに思うんですか。その神経が分からない。合わせて聞くけど、市長がもらってホームページにのっけてるんだけども、市長も同じ認識なんですか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、今回のケースはですね、先ほども申し上げたんですけども、あの審査項目ですね、その中にですね、まああの、寄付についての、あの言葉というのは全くございませんで、あくまでも、元々定めておった審査項目8項目について吟味したと。で、そもそも審査項目もですね、9月1日に、去年の9月1日にですね、これこの時に募集要項を発表してるんですが、この段階で公にしてるんですよね。どういう審査項目、どんな審査基準があるのか。それに何点つけるのかということを、公にしておりまして、それに基づいて公正に、競争性も持ちながらですね、あの、ちゃんと、あの、審査しますよってことを公にしてます。その中で、審査委員会の、あ、選定委員会の委員さんがですね、ま、公平に、審査をされたと。で、その結果、ま、寄付もされておったA社が選ばれたということなので、何ら問題ないというふうに考えております。
◆井坂博文議員(共産)/何回も言ってますやん。審査の中身について私は聞いてるんじゃないんですよ。審査の対象になっている会社から1000万2000万というお金をもらって、市民から疑惑をまねくんじゃないかということをね、一切考えなかったということの、公務員としての発想を聞いてるんですよ。「李下に冠を正さず」という言葉あるでしょ。疑惑をまねくようなことをしちゃならないと。公務員のコンプライアンスから考えたら、そういうことをね、一つも考えずに金受け取ったっていうことですか。それがね、私は信じがたい。どうなんです。
(→岡田・資産活用推進室長)先ほどあの井坂議員がですね、総務省のあの接待の受けた問題と比較しておっしゃいましたけども、総務省の方は、まさにその接待を受けた職員個人がですね、受けてるわけですね。その職員個人の利益になってると。で、今回のケースはですね、別に市長の懐に入ったわけではないということを先ほど平山議員(自民)おっしゃった通りでございまして、本市の危機的な財政状況の中で、非常にありがたい寄付をいただいたということで、全然比較するには値しないんじゃないかなというふうに考えております。
◆井坂博文議員(共産)/そうじゃなくて、受け取ったという行為を私は指摘してるわけですよ。個人の懐に入ったかどうか、組織に入ったかどうか、私はそんなことは聞いてない。受け取ったということ自身がどうなのかと。もう1回聞くけど、受け取ったのは市長が受け取ったわけでしょ。市長は別にね、懐に入れたわけじゃないと、京都市のお金にしたんだろうけど、市長が受け取ったという事実については、一切ね、懸念はないと、いうふうにあなたはおっしゃるんやね。それ最後確認して、次はもう市長に聞くしかないわ。それだけ確認します。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、私もあのFacebookのほうも拝見しておりまして、市長が受け取ったという事実も確認しております。それはただ、あの市長は、京都市の代表者として受け取ったということなので、あくまでも京都市が受け取った以上は問題ないと、いうふうに考えております。
◎井上けんじ委員長(共産)/はい、他に、はい、津田委員どうぞ。
◆津田大三議員(自民)/私は岡田室長と特に違和感がないので、あの確認だけしておきたいんですが、えっと、これは寄付を受けたことによって、誰か損をしたんでしょうか。
(→岡田・資産活用推進室長)誰か損したとかっていうご質問ですが、誰も損しておりません。
◆津田大三議員(自民)/ま、おそらく京都市民が、寄付を受けて、それが使えるということなので、京都市民が、寄付については得をしたと、私は思っております。で、次にですね、選定された、これはまあ売却だったと思うんですけれども、そのおかげで、安く売ったんですか。
(→岡田・資産活用推進室長)いえあの、むしろ、最低売却価格より高く売れております。
◆津田大三議員(自民)/となりますと、この高く売れたことによって、得したのは、やはり市民になる、ということになると、私は思います。ま、つまりね、どちらにしても市民が得した話であってですね、えと、誰かが損したとか、もしくは、誰かが得したと言うなら市民、それ以外の方で誰か得した方があるんでしょうか。
(→岡田・資産活用推進室長)はい、あのー、津田先生のご指摘の通りですね、京都市の歳入になるっていうことは、それはひいてはもう市民の、あのー利益になるという話なので、それ以外に誰が得したかと言われても、ま、今後ですね、まあこれが活用されることによって、そこが、あの新たな有効な活用を通じてですね、そこを利用される方の、まあ利益にもなっていくと、そういうふうに考えます。
◆津田大三議員(自民)/まあせっかくね、有効に頂いたね、お金、本当に有効に使っていただいてね、さらに市民のために、使っていただくようにお願いして終わります。
2021年3月19日【総務消防委】行財政局/一般質問「社会福祉会館売却の契約について」
(更新日:2021年03月19日)