公共交通は市民生活を支えるライフライン!国や京都市が財政的責任を果たすべき(2020年6月12日/産業交通水道委・交通局・やまね)

◆やまね/公共交通事業者への財政支援についてお聞きしたいと思います。で、今も赤阪委員(共産)のほうから消毒などの感染対策について質疑があったんですが、で、その経費のお話もですね、いろいろ今、対費用効果の問題とかあったわけですけれども、あの5月の委員会ではですね、「4月半ば時点で400万弱」ぐらいだと、で、「今のところはこれくらいの経費なので我々の中で賄っている」という答弁があったわけなんですけれども、そこでその、市バスの「管理の受委託」で、営業所業務を委託しているところについてはですね、この感染対策の費用を誰が負担しているのかってことをちょっとお聞きしたいと思いまして。で、例えば車両なんかは京都市交通局が持っておられると思うんですけれども、そういうものについて例えば委託事業者が出しているのか交通局が出しているのか。例えばその交通事業者が出すといった場合に、事業者によって対応がバラバラになってしまったりですね、あるいは経費が負担となって対応が不十分になってしまうようなことがあってはならないと思うんですけれども、その市バスや地下鉄全体で、このどういうような今、統一的対応がされているのか、ちょっと教えてほしいと思います。

(→西山・自動車部長)はい、えーと、市バスの管理の受委託の委託先のほうにおきます、消毒の対策の費用の負担のことですけども、え、まずあのそれぞれの委託先の職員、あの運転士さんとか含めてのこの部分に関する健康管理、消毒液とか、そういったものはそれぞれ委託先さんのほうの民間のバス事業者さんのほうで負担していただくと、そういう形での契約ということになっております。ただあの、バスの消毒とか、そういったところらへんにつきましては、えー交通局のほうで、えー全部負担していると、いう形での区分分けをしていると、いうところでございます。

(→土田・高速鉄道部長)地下鉄におきましても市バスと同様でございまして、職員の健康管理にかかる部分につきましては、あの委託業者がやっております。で、駅の清掃の消毒につきましては、私どもがやっている、そういう状況でございます。

◆やまね/ま、そうするとそういうハード部分については、まあ京都市が、交通局が責任を持ってやっておられて、で、まあ事業所の、それぞれのところでは、事業者の側と、いうことだったと思うんですけれども、あのやはりそういうですね、事業者によって何か対応がバラバラになってしまうようなことがあってはならないと思うんで、しっかりあの交通局としてですね、目配りをしていただきたいと、いうことを思います。

それからあの先ほどもこれもあの4月5月の減収のお話がありましたけれども、国からの財政支援についても、この間質問の中で、えー「4月半ばに京都市として緊急要望を行った」というお話がありました。で、その中でですね、交通事業に関わってのところ、私も読んでみたんですが、「事業継続の観点から、持続化給付金にとどまらず、観光関連事業者や交通事業者等を対象とした直接支援策を更に拡充すること」を、求めておられると。4月の時には。で、その後ですね、5月にも第2次補正についての緊急要望されてるわけですけれども、えーそこではですね、えー「観光関連事業者や交通事業者(公営企業を含む)」ということが書かれてあって、で、ここで新たに「公営企業を含む」という文言を入れた意図についてですね、ご説明いただきたいと。この、国が公営企業をですね、ま、支援対象としていないっていうようなことがあるからこう言われてるのか、まあそういうことは言われてないんだけれどもあらためて対象がまだ明確じゃないんで強調するという意味で書かれておられるのか、その点はどうでしょうか。

(→大塚・企画総務部長)はい、あのおっしゃられましたように、あの第1弾の4月14日付の緊急要望、それから、第2弾の5月22日付の緊急要望において、えー「交通事業者」の後に、えー「公営企業を含む」というのを、ま、5月22日のほうでは加えたと、あのその通りでございます。で、えーこれにつきましては、あの特段あの国のほうから「公営企業を支援対象としない」という方針が示されているわけではございません。でーただまああえて、えー今のあのー先ほど申しましたような、特にあの市バス・地下鉄のこの状況、非常に厳しい状況がございますので、えー強調して、えー書いておくべきではないかと、いうふうなことの中で、要望項目、要望の中に、えー明記をさせていただいたところでございます。

◆やまね/ま、そうすると国の反応がまあ否定的だったからということではなくて、えーこの厳しい状況を受けてあらためて強調をと、いうことでありました。

で、あのー、この経営が悪化している地方の鉄道・バスへの支援についてはですね、国土交通大臣が5月28日の参議院国交委員会で、「臨時交付金の活用を促す」方針を明らかにしたわけですけれども、で、これ自身は、臨時交付金を柔軟に活用するということ自身は、あの非常に大事なことだと思うんですが、で、一方でですね、京大の藤井聡先生なんかが代表理事を務めておられる日本モビリティ・マネジメント会議というところが試算した「交通事業者の減収額」がですね、「少なくとも3.5兆円」にのぼると、いうような試算もあるわけでありまして、この臨時交付金を2兆円積み増したといっても全体で3兆円ですので、この交通事業者の減収分を賄える額では到底ないと、いうことで、えーその点ではやはり今おっしゃられたような、この間おっしゃられているように、えー京都市が求めているこの「交通事業者等を対象とした直接支援」というのがですね、ま、ほんとにここを突破できるかどうか、非常に大きいところだと、私も思っています。

で、もう一つだけお聞きしたいのは、あのー新型コロナの影響による減収というのは、明らかに交通事業者の責任ではないというか、むしろ社会生活維持のためにお客さんが少なくても今走らせてがんばっておられるわけですから、であの、少なくともですね、財政についての考え方いろいろあるわけでありますが、今年度の交通局の財政については「独立採算」とかですね、それから「一般会計からの繰入に頼らない」というような考え方で、えー見ることはですね、なじまないんじゃないかなっていうふうに思ってるんですが、その点見解、ご見解いかがでしょうか。

(→大塚・企画総務部長)はいあの公営企業、独立採算制が基本である、あのこの考え方に変わりはないかというふうには思っております。で、ただまああの今おっしゃいましたように、で、先ほども少しご答弁させていただきましたが、あの今回のこの事態というのは、あの大変、えー特殊な事態の中で生じている、あの部分であるというふうに思っております。で、えー今、議員のほうがおっしゃりましたように、えー第2次補正予算案、こちらのほうにつきましても、えー全国であらゆることに対してまあ2兆円というふうな、あの補正予算が組まれていると、いうようなことでございます。で、えーそれが、果たして我々のところまでどれだけ届いてくるのかという話、それと合わせてこの交付金につきましては減収の補填には使ってはいけないと、いうふうなあの指示もあるということでございますので、えー先ほどあの、えっとご答弁の中で、えー今後のその交通局の方針どうしていくのかと、いうふうなことございました。えー、一つはまああの独立経営というようなこともございますのでしっかりと事業の見直し、それからお客様の増に向けての取組やっていくということ、そして合わせて、えー国に対して、えーこの実情をしっかり伝えてですね、で、えー何らかの補填策、対策を取っていただくようにということで、要望をしっかりとやっていきたいというふうに考えているところでございます。

◆やまね/あのーまあその点では交通局はですね、あのー平時から、えー「市民の足、生活路線は赤字でも守る」と、まあ一方で黒字を出しながらですけれども、言っておられるということで、あのやっぱりそれはですね、民間企業じゃなくて公営企業だからこそ、やっぱりそういうことがですね、できると、あーそういう仕事だと思うんです。で、私はもっと言えば、あの公共交通、公共交通事業というものが、儲かるか儲からないか、黒字になるか赤字になるかという視点だけをですね、やっぱり物差しにはできない事業だと思っておりまして、で、まあその時に、今もおっしゃっていただいたわけですけど、交通局がですね、「独立採算」とか「一般会計に頼らない」というところだけにですね、あの固執してしまうと、国や京都市に財政的な支援を求める際にですね、あの交通局自身の立場をですね、弱くしてしまう側面があるんじゃないかというふうに私は考えておりまして、ぜひ公共交通が、市民生活、そしてそのライフラインを支えるものであるということで、それを財政的に支えることはですね、平常時においても国や京都市に大きな責任がある、ま、こんな立場でぜひがんばっていただきたいと、あのこのこと求めて終わりたいと思います。

2020年6月12日【産業交通水道委】交通局/一般質問「公共交通事業者への財政支援について」

(更新日:2020年06月12日)