◆やまね/私からは上質宿泊施設誘致制度と仁和寺門前ホテル計画についてあらためてお聞きしたいと思います。で、この制度によってですね、仁和寺門前でホテルを計画している「共立メンテナンス」という会社が、えー今年3月に大阪府守口市で学童保育指導員13人を雇い止めするという案件が起こっています。で、労働組合との団体交渉も拒否し続けております。で、2015年にはですね東大阪市でも、学童保育指導員の団体交渉を拒否をして、大阪府労働委員会に「不当労働行為」の救済申し立てが行われております。で、まず、これらの事実を京都市は知っておられるのでしょうか。知っているか知らないかだけで結構です。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、ありがとうございます。あのー、ま、学童保育をめぐりまして、大阪府守口市、でですね、指導員をしていた方が、市から委託を受けた企業である、ま、共立メンテナンス、の、お、からですね、雇い止めされたのは無効だとして訴訟を起こす旨報道されている件については、報道ベースで、えー知っております。
◆やまね/えー、ま、報道ベースでしっているということでありました。でまあ事例は承知しているということだと思うんです。で、あのこの制度のパンフレットですね、私もあらためて、あのー、見返してみますとですね、施設の候補要件・共通要件として「安定した雇用の創出」ということが、あのうたわれていると。で、この共立メンテナンスという企業がですね、雇い止めや不当労働行為を行っている事実については、この候補選定の際の判断材料になるのかどうか。えー、もしそのことが何ら問われないっていうことであれば、京都市の姿勢そのものがですね、私問われるんじゃないかと思うんですがいかがでしょうか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーと、あの、上質宿泊施設制度のですね、ま、選定、え、候補選定にかかる、うーご質問でございます。えーとこちらにつきましてはですね、あのーまあこれまでから、あー、あー、こちらのほうからご説明させていただいている通りですね、ま、こちらの制度自体は、計画の初期段階から地域の皆様と事業者がじっくりと話し合って、その地域の魅力を共有したり、地域の課題解決を折り込むなど、連携しながら宿泊施設の計画を検討する仕組みとなっております。ま、それによりまして、地域と住民生活との調和を図れるようにするとともに、地域の魅力を向上させて、えーここでしか味わえない、奥深い京都の魅力が体験できるような宿泊施設を実現しようとするものでございます。
そういった中で、我々の、おー制度の中の審査、でございますけれども、えー最終案として提出されたあー計画につきましてですね、有識者会議におけるですね意見聴取を行い、審査を行っていくこととしております。で、我々としましては、先ほど、おー委員のほうからご指摘ございました、あの「雇用の安定」えー「新規雇用」っていうことにつきましてはですね、我々としても提案を期待する事項として掲げております。そういった中で、えー正規雇用率が高いかですとか、地元に新たな雇用創出するかといった観点を踏まえた計画をですね、事業者から提出していただくこととしておりまして、えー候補の選定にあたっては、このような観点も踏まえて外部有識者の意見を聴取し審査を行うことになると、いうことでございます。
◆やまね/あの今のお話では、地元のまあ正規雇用の率が高いとかですね、地元の雇用の話なんかがあったわけですけれども、この企業が、現実の問題として、不当労働行為を行っている、あるいは雇い止めを行っている、この事実は考慮されないということですか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーとこちらにつきましてもですね、あの先ほど答弁した通りでございますけれども、あーこちらの制度では最終案として提出されたものについてですね、あの有識者会議の意見を聴取を行って審査を行ってまいります。そして、先ほどこちらもあの述べさせていただきましたけれども、雇用の安定、新雇用といった観点につきましてはですね、えっとー我々も、おー、こちらもいま、えと我々の要綱にも書いてある文言でございますけれども、まあ正規雇用率が高いかですとか、地元に新たな雇用を創出するかといった、当該事業におけるですね、えーそういった観点をですね、しっかり提出していただいて、それらを踏まえてですね、えーと審査をすることになっております。以上でございます。
◆やまね/あのーあくまで「当該事業における」っていう今こと言われましてね、これ重大だと私は思いますよ。で、これはあの、今私が申し上げた守口市や東大阪市の事例というのは「他都市の話」ってことでね、済ませていい問題ではないと。疑惑や噂レベルの話ではないんです。大阪府の労働委員会からですね、ポスト・ノーティスと呼ばれる命令、「二度とこういうことはしません」と、反省文的な文書を同社の支店などに掲示するよう命令されている、近年でも異例の厳しい措置が取られている案件であります。
で、えーそもそもこの共立メンテナンスが守口市で、なぜ学童保育事業を受託できたかと言いますと、「雇用継続の方針」を掲げ、それが高く評価されたからだと。にもかかわらず、えーこの13人もの指導員を雇い止めして、団体交渉にも応じてないわけですよ。で、それがですね、一方では今言われた「安定した雇用」ということを掲げておられるこの上質宿泊施設誘致制度の議論のする中でですね、同時並行的にこういうことが起こっているというのがね、非常に大きな私は問題だと言わなければならないと思いますけれども、この点については本当に問われないということでよろしいですか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーと、この、先ほどもくり返しになりますけれども、雇用の安定、新雇用という点では、先ほどご説明した通りでございます。えっと、当然、これからですね、本計画について事業者において検討中でございますけれども、最終案があの提出されればですね、当然有識者の意見を聞きながらあ、審査を進めていくと、いうふうに考えております。
◆やまね/まあ本当にあの労働委員会から命令が出ている案件について、えーこれはしっかり考えるということをおっしゃらないということであればですね、上質宿泊施設誘致制度ってのは何なんだと、いうことに私はならざるをえないと思います。
で、しかもこの問題はですね、コロナ騒動で混乱する中で突然、指導員の先生たちがいなくなって子どもたちの心も傷つけられているということで、この事件を担当する弁護士の方はですね、「このような企業に安定した雇用の創出は望めない」と、厳しいコメント出されております。で、あのー、雇い止めやこういう不当労働行為をくり返している事業者に対して、本来京都市がやるべきことはですね、事業者と住民の「橋渡し」でなくって、まあ市長が言われているように「市民生活と調和しない」ということで「お断り」すべき案件じゃないかと、このこと申し上げておきたいと、思います。
で、もう一点確認したいと思います。あの産業観光局はですね、「仮に上質宿泊施設に選定されても、その他の法令手続きが自動的に許可されるわけではない」と、あのーこれ部長おっしゃって、くり返し、答弁されてきたと思いますが、ところがですね、昨年12月26日のまちづくり委員会で、都市計画局がですね、「選定をして、その後不許可になるというようなことを、みすみすやるような進め方はしていない」と驚くべき答弁をされました。これ事実なら、法令に基づく手続きをないがしろにするような、あるいは結局裏でそういうこと進めているのかと市民から疑念を抱かれるようなですね、答弁じゃないかと思います。京都市としてそのような形で進めている事実があるのかどうか。この点いかがでしょうか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーとまずあのこちらは私から、がですね、このまあ委員会でもですね、くり返し説明させていただいている通りでございますが、当然こちらの制度自体、上質宿泊施設候補のですね、選定をもって、えーこちらの施設がですね、えーとまあこういったエリアにおいて、えー建設が許可されるものではございません。え、えーこちらももうくり返しあの述べているものでございますが、我々の手続き以降にですね、建築基準法に基づく手続き等をですね、しっかり経たうえで、えー開業が認められると、いうふうに認識をしております。
◆やまね/あのー今言われたように自動的に許可されるものではないと、いうことですよね。あのおっしゃる通りだと思うんです。だからこれはですね、明らかに都市計画局のこの答弁には問題があると、言わざるをえません。で、5月18日にはですね、京都弁護士会に所属する弁護士64名の方が、えー市建築審査会の会長あてに、計画の審査にあたって安易に同意しないよう求める要望書も提出されました。で、まあ私驚きましたけれども。法の専門家からもこのような指摘を受けていると。で、「行政の要綱で優遇措置を認めることは法律に基づく行政をゆがめるものだ」と厳しい指摘がされております。あらためて計画、今計画についてはですね、ストップをすべきだと。あの、今ならまだ引き返せると、いうことを申し上げて終わりたいと思います。以上です。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えー今回のですね、まず、まさにこのこちらの上質宿泊制度自体はですね、何かその、我々としては地域住民とのですね、調和を図っていただくためにですね、えーこういった手続きを設けているものでございます。そして、より良い計画にしていただく、そういったものでございます。えとけしてまああの何か、こちらで、えーと既存のですね、えと手続きを飛ばすようなものではございません。こちらくり返しでございます。なのでまあ我々の、えーと誘致制度を通じて、えー地域と調和した計画になっていただいて、そして他法令をですねしっかり、手続きを経ていただいたうえで、えーしっかりとした、あー施設を建てていただくと、まあそういったものを実現するような制度でございますので、そういったことを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
※関連質問
◆山本陽子議員/あのこの上質宿泊誘致制度自体はあの5年を期限としている、ま、あの制度だと思うんですけれども、あのーまああの、コロナ前のあのこの京都市の観光施策と、えーこの後の施策っていうのは、また考え方変わっていくだろうと思います。観光客もいつ戻ってくるかわかりませんし、あのー新たな生活様式というところでも、あのー宿泊施設増やす、増やせということではない状況ですので、えーこれまあ今後の考え方としては、この5年を期限に、やはりこれあのやはり見直しという、まあそういう検討も進められていくということで確認したいんですけど、よろしいでしょうか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーとですね、あのまず、あのコロナという意味であればですね、コロナ前後という意味であれば、当然我々もあのコロナ前のですね状況に戻すのではなくてですね、しっかり地域と調和したもの、安全安心が、えーとしっかり確保された観光を目指していかなければならない、ということはたぶん恐らくこの場に出ている方もみなさん共通認識だと思います。そういった中で、我々はこちらの先ほどのこの制度、先生も重々ご承知かと思いますけれども、あくまでもその地域との調和ってのを図っていただくための、まあ制度でもございますので、こういったことにつきまして今5年間っていう時限措置になっておりますので、5年の中でしっかりやっていきたい。で、5年後につきましては、またその時、その状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。
◆山本陽子議員/もう一つ、あのその市民のみなさん、あの調和と言いますけれども、この間、長期間、そういう住民の方の理解を求めるような、あー住民説明会やそういうことはあったんでしょうか。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、えーとこちらにつきましても、あの山本委員ともですね、あの何度かやらさせていただきましたけれども、昨年12月にですね、住民説明会がございました。で、その後、ま、住民説明会のですね、意見などをですね踏まえながら今、事業者においてホテル計画の検討を重ねられているところだというふうに聞いております。
◆山本陽子議員/ごめんなさいもう一つ、はい。目に見える形ではあの動いてはいないと、いうことでよかったですか。その見えてこないんですけども。
(→福原・観光戦略担当部長)はい、あの、あの、目に見える形ってのがちょっとどういう表現なのか分かりませんけど、まああの少なくとも住民説明会という意味では、12月以降は行っていません。ただまあ事業者のほうで、えーと計画の検討をしていると、そういう状況でございます。あの今のところは聞いておりません。
◆山本陽子議員/はい、あの見通しもないということですが、あのぜひまあそういう先ほどのあのーまあ問題も実は業者のほうであるということですし、あのぜひそういう観点もあの入れていただいて、この制度、市民の皆さんに、えーまあ本当に望まれる、まあどうかという視点をね、ちゃんと入れていただいて、えーまあこの制度のまあこの「終了」ということも含めて、検討を進めていただきたいと、いうふうに思います。以上です。
2020年6月12日【産業交通水道委】産業観光局/一般質問「上質宿泊施設誘致制度と仁和寺門前ホテル計画について」
(更新日:2020年06月12日)