京都市版GoToキャンペーンは見直しを!中小事業者への家賃補助こそ(2020年5月25日/予算特別委・産業観光局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いします。えーっと私もですね、えー今ありましたあの「市民による京都の魅力再発見」について、お聞きしたいと思います。まず一つ確認をさせていただきたいんですけれども、この2億円の財源がですね、えー全て国から下りてくる地方創生臨時交付金だと、いうふうに思うんですが、で、国が使い道として、えー示しているのはですね、4つですよね。一つが「感染拡大の防止」と、で、二つ目が「雇用の維持と事業の継続」、三つ目が「経済活動の回復」、四つ目が「強靭な経済構造の構築」と、いうことで示されているわけですが、今回のこの「魅力再発見」ていうのは、この今あげた4つの中のどこに分類されるんでしょうか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、えーっと今回の魅力再発見の事業でございますけれども、こちらにつきましては臨時交付金の中でですね、あの経済、のですね、下支えというところもございますけれども、今回その、全てが一個一個どれかに当たるというよりかは、そういった経済への、あの影響、そしてえと持続、あの事業者の事業者支援と、そういった観点から臨時交付金を充当させていただいております。

◆やまね/あのーつまり、今私4つあげたわけですけれども、「感染拡大の防止」なのか、「雇用の維持と事業の継続」なのか、「経済活動の回復」なのか、それとも「強靭な経済構造の構築」なのか、この4つのどこかに分類されるはずなんですけど、もう一度お答えいただけますか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、そういった意味では、今回の事業の趣旨自体がですね、まあえーと飲食店・宿泊施設のですね、まあ利用促進を通じてですね、まあ経済活動をですね、しっかり活性化させていく、といった、あー側面がございますし、またそれを通じて雇用確保といった雇用の維持にもつながります。えーそして、えと今後のですね、例えば、ある地域向けにですね、新たな事業をやっていくっていったことにもつながりますので、そういった意味では、あー、あー先生のご指摘のありました、あのまあ4つございましたけれども、2番から4番まで、のものについてですね、が該当するのかなと考えております。

◆やまね/2番から4番まで該当すると。で、私どもあの、行財政局にですね、これ資料要求しましてね、あのーこの、この問題だけではなくって、この臨時交付金を本市が使っている分をですね、どの分野に分類されるんですかってことで資料いただきました。で、そうするとですね、行財政局は2番目の「雇用の維持と事業の継続」に分類をしているわけですよ。で、この3番目の「経済活動の回復」ってのは、行財政局の資料としては出てきてないわけです今回。

で、んーその、ま、確かにおっしゃるように、経済活動の回復っていうね、そういうところにも関わってくると思うんですけど、あのー国がですね、「雇用の維持と事業の継続」ってことで示しているのは、「休業中事業者の支援制度」「定額給付金、事業融資、雇用調整助成金、個別支援」「各種相談窓口」など、まさに事業継続に直接関わる支援だと。で、いま、まさに京都市がこれやろうとしてるのはですね、この国の分類で言えば明らかに3番のですね、「経済活動の回復」ってところになるんじゃないかと、私は思うわけです。であのーこれ国の資料でまさに「地元産品の販路の多様化」「地域の配送網やテイクアウト」「今だからこそ見つけ、発信できる地域の魅力」と、いうふうに「経済活動」の問題で書いてるわけですね。でーあのちょっとその辺でですね、産業観光局の認識と、行財政局の認識が、違うのか、間違ってるのかですね、ちょっとその辺、これはどういうことなのかもう一度ご説明いただけますでしょうか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、ありがとうございます。あの、まあ今回の、おー、おーまあ、えーっとまあ臨時交付金のですね、まあ行財政局の中で、まあ2番と回答されているというお話が先生のほうからご指摘ございました。ま、そういった意味ではその、おー、おーまあ、行財政局のほうがまあどういった観点からその、それぞれ一個に該当しなければいけないと考えて2番にしたのか、あー、そ、それこそまあ、あのーまあそこの理由は私も今は承知しておりませんけれども、ただ先ほど私がご説明した通りですね、今回の事業の趣旨目的に照らすとですね、先ほど私が答弁した通りになるのかなと考えております。

◆やまね/であの、どういう位置づけの予算になってるかってのが非常に重要だと思うんですよ。で、私はですね、「雇用の維持と事業の継続」っていうことでこの2億円を、臨時交付金を使うということ自身は、あのーなるほどと、使うべきだと、いうふうに思います。しかしそれならですね、もうちょっと違うやり方が、あるんじゃないかと。で、これ記憶に新しいところですけれども、国の「GoToキャンペーン」が国民的なあの批判を浴びました。で、今回のですね、この京都市の「市民による京都の魅力再発見2億円」についてもですね、京都市公式のTwitterに対しても「今やるべきことではない」、ま、こういう市民から厳しい声も寄せられております。で、率直に言ってですね、あの先ほど中村委員(自民)のほうからもお話ありましたけれども、私はこの市民や事業者のみなさんの切実さであるとか、思いとは、ちょっとかみ合ってないんじゃないかなというふうに私は思っておりまして。

で、例えばこれは市役所近くの老舗の蕎麦屋さん「わたつね」というお店のご主人から、あーお聞きしたお話ですが、「実態は深刻だ」と。営業は。「知り合いの店もどんどん廃業してる。その実態をぜひ京都市は見に来てほしい」と。「自粛を求めながら京都市の補償が一切ないのは納得できない」というお話をされております。「今こそ私たちの納めた税金を私たちのために使ってほしい」「京都市は『いろんな制度を組み合わせて乗り越えてほしい』と言うけれども、融資は借金だ。自粛に協力した事業者に借金しろというのはひどいんじゃないか」と。ま、率直なお気持ちであります。で、市の中小企業向け補助金についても「後払い」ですので、「今資金に困っている事業者を直接助けるものではない」と、こういうことを言っておられました。で、私はですね、多くの中小業者のみなさんが、事業を続けていけるかどうかの瀬戸際にあると。この点は認識はされてると思うんですが、そういう時に、その「奥深い魅力」とかですね、「魅力再発見」とか言ってる場合なのかと、いう市民の声があると。これ、このことについてはですね、どのように受け止めておられるんでしょうか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、えーとこちらのですね、あの今回のコロナの対策につきましては、先ほど局長のほうからもございましたけれども、まず第一としてですね、まあ資金繰りの話として、有利な融資を受けられること、をで融資をしっかりやっていく、そしてまた国・府のですね、えっと給付金等を活用してしっかり持続していただく、そしてその次にですね、あの先生から今ご指摘ございましたけれども、中小企業に幅広く、えーと活用していただけるような緊急補助金をやっていく、そして次に個別分野ということで今回まあ飲食・宿泊に対してまあ支援をしていって、またその後、伝産をはじめとしたところについても、検討していくと、いうような話があったかと思います。まあそういった話の中で、えー今回の話につきましては、飲食店、宿泊施設、のですね、利用をしっかり促進をしていく、そしてしっかりお金を回していくってことが重要なのかなと、考えています。そういった意味では、今回飲食店・宿泊施設だけではなくてですね、そちらにですねまあ食材等を提供しているような、あーところであったり、ベッドリネンをやっているようなところ、そして今回につきましては、抽選プレゼントとして、まあ伝産品等の幅広い、これ市内産のものをですね、えーと購入してプレゼントしていく、そういった中で、えー新規の需要を作り出していく、まあそういった観点からですね、えっと、あのー、ま、非常に重要な、あー効果があるのかなと、いうふうに考えております。

◆やまね/そのー、ま、「お金を回していく」っていうことをおっしゃるんだけれども、あの先ほどもこれもありましたけれども、このまあ都道府県の移動もですね、都道府県間の移動も、じきに解除されていくだろうと、このままいけばですよ。で、そういう中で、まあそもそもこれ外出できるようになればですね、「今こそ京都に行ってみたいなあ」と、いう方も多分おられるだろうと思うし、それからあの「これまでは我慢してたけれども、今まで行ってた居酒屋さんでやっぱりみんなで飲みたい」と、思っておられる方もですね、おられると思うんですよ。そういう中で、あえてこのこのようなキャンペーンをやるというのがですね、ちょっと私はまだ疑問があるし、それからあのもう一つ教えてほしいのはですね、「市民が市内の宿泊施設にはたしてどれだけ泊まるのか」っていう声も寄せられておりまして、で、これですね、例えば今まで、京都市内の宿泊施設に泊まられたお客さんの中で、京都市民の方はこれだけ泊まられていたというようなデータはあるんでしょうか。で、例えば今回この施策を実行することでですね、どれぐらいの施設、どれぐらいの人に泊まっていただきたい、というような想定をされてるのかどうか。いかがでしょうか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、えーとまず1点目でございますけれども、あの今回につきましてはですね、まあ宿泊と飲食がですね、まず一義的な対象となっております。そういった中でその、そのまあ仮にですね、今後まあ、あの自粛の緩和がですね、徐々にできてきたとしてもですね、あの、4月末にえーと、全国的に行った調査がですね、あ、熊本県のほうでやられておりまして、その中では、やはり「しばらくは旅行を控える」といった回答がですね、一定数ございます。まあそういった中でまあすぐ宿泊、うー施設についてもどるっていうのはなかなか難しいのはこれはまああの恐らくみなさんも認識している通りだと思います。また、飲食につきましてもですね、我々としては、やはりその、おーやっぱり一義的には、かん、あのまあ1月下旬頃からですね、えーとコロナの影響が出てきてからですね、やはりその観光客向けにですね、えっと行っているような飲食施設っていうものが非常に影響を受けている、そういったところについては、恐らく市民が動き出してもですね、その、あの、回復っていうのは一定時間かかるのかなと思っております。そういったところにですね、市民の方に行っていただく、そういったことで、えっと需要をしっかり喚起していく、で、そこに食材を出しているところにも波及をしていく、そういったことが大事だと、考えております。

そしてまた、あの二つ目でございますけれども、宿泊施設につきましてまあ市民がですね、泊まる実績ってのがあるのかということでございますが、これについては今、観光総合調査のほうではですね、ちょっと「市民」という形でですね、取っているものではございませんので、えー市民の数っていうのは正確なところは分かりません。ただ、個別にですね、宿泊施設についてあの聞いてみますと、ま、「市民が泊まってるよ」ってところもあれば、「市民はあんまり泊まってないよ」というところもございますので、そこは宿泊施設次第かなと、考えております。

◆やまね/あのそれで、もう一つそのどれぐらいの施設に、泊まってほしいとかですね、どれぐらいの方が利用してほしい、この予算として出てきてますので、あのその数は想定はされてますか。

(→福原・観光MICE推進室観光戦略担当部長)はい、えーと今回につきましてはですね、あの宿泊支援金と、いう形でですね、えー宿泊施設がですね、えっと市民向けの割引、などにですね、まあ、えーと提供できるですね、えー補助金をっていうものをですね、用意をしております。あーそういった中でですね、えーと、はい、そういった中でまあ宿泊支援金としましてですね、あの現在5000万円ほど今考えております。ただ、こちらにつきましてはですね、その割引の仕方もですね、当然その宿泊施設のですね、価格帯によってですね、異なってきますので、ちょっと一義的にはじゃあ何人という形では言えないんですけれども、まあ相当数の方に泊まってほしいと、考えております。

◆やまね/もう少しお聞きしますが、あの産業観光局分としてですね、使われる臨時交付金というのは、あの4月補正と合わせるとですね、現段階で12億8000万円、これ行財政局に資料いただきましたけれども、そのうち10億円は中小企業等緊急支援補助金で、残りの2億8000万円の、ま、大部分がですね、今回のこの「魅力再発見2億円」ということなんですが、まあこれが、あのーやはり本当にこの「雇用の維持と事業の継続」というところにですね、あの直接、つながるのかどうか、というところはやはり問われるところだというふうに思います。

で、もう一つ紹介したいのはですね、伏見区の商店街を私、地元の商店街を歩いてきましたけれども、あの「周りのお店が自粛しているなかで、大変心苦しいんだけれども、家賃を払うためには店を開けざるをえない」と、ま、こういう方もですね、えーおられると。それから、4月にオープンの予定だったんだけれども、まあこういう状況でオープンできないまま、家賃だけがのしかかっているお店、ま、私がお聞きしたのはコンビニとか、カフェとかですね、こういう事業者さんもいらっしゃるわけであります。

で、これはですね、あの東京商工リサーチが5月8日に公開したデータでですね、「売上高に占める家賃負担」という調査がありまして、「売上高に占める家賃負担が2割以上の企業が中小企業では25.4%で、規模が小さいほど家賃負担が重い状況がわかった」というまあレポートなんですが、だからこそ「事業継続に向けていち早い家賃支援が求められる」という、まあそういう中身になっております。で、あのこの家賃補助についてはですね、先ほどもあのご答弁いただきましたけれども、あのー自治体としては福岡市とか北九州とか、で、この前はですね神戸市とか、まあそういうところが出てきているわけですけれども、で、国でも検討されてると。ただやはり国待ちではですね、これいつになるか分からない、それ待っていたんではですね、やはり遅いと、いう声をいただいております。で、あの京都市独自のこの家賃補助を、これまで打ち出してないのはですね、あの、市として、検討や試算したうえでの判断なのかですね、それともそもそも検討も試算もしてないのかどうか、この点ちょっとお答えいただきたいんですがいかがでしょうか。

(→田中・産業企画室長)家賃補助についてでございます。あの京都市におきましてあの先ほど冒頭にも申し上げましたように、えーまあ、えーこういった家賃補助は相当の費用を要するという認識のもとで国において、えー対応をお願いしたいと、いう認識でございます。先生お尋ねの、おー家賃補助の具体的なまあ試算、具体的に精緻な額については持ち合わせておりませんけれども、相当額の、おー支援が、まあ制度に次第で変わってまいりますので、ちょっと具体的な制度の下での試算と、いうものは持ち合わせておりません。

◆やまね/あのーまあ相当数の費用を要すると、いうことでまあ具体的な試算まではしてないということだったんですけれども、あのー、まあぜひですね、これはそういう試算もした上で、やっぱりこれぐらいかかってしまうから、これは京都市だけでは無理なんだと、いうところまでやっぱり突き詰めていただきたいと。で、私はそれをあのですね、国のほうでは全額ではないですよね、家賃補助。で、たとえ全額ではなくてもですね、あの足りない分を京都市独自で補助するとか、そういうことも考えられるというふうに思いますので、ぜひそういう試算をですね、例えば福岡市でやってる事例、北九州でやってる事例、神戸市でやろうとしてる事例、こういう事例で、京都市やればですね、どれくらいの負担になるのか、ぜひあの試算をしていただいて、資料としていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(→田中・産業企画室長)具体的な制度に基づくということになりますので、何か、あー標準がないとちょっと、おー試算をするのが難しいなというふうに思っておるんですけれども、その点に関してちょっと…、前提がないとちょっと試算が難しいと、いう認識でございます。

◆やまね/そしたらまたちょっと個別にあのいろいろ相談させていただきたいと思います。で、最後にですね、あのこの、臨時交付金の使い道としてはですね、この「家賃補助」も可能だということで、政府の資料にも書いておりますので、ぜひ、私は京都市独自の家賃補助制度もつくってですね、困っている事業者のみなさんを支援していただきたいと、このことをあらためて求めておきたいと思います。

で、あの府の休業要請対象者への給付金も、対象にならない事業者さんもおられる。えー理美容の関係ですとか、それから飲食店に商品を卸している事業者さん、あるいは茶道や生け花は対象になってますけど、和菓子とかですね、お花屋さん、こういうものは対象となっていないということで、影響受けておられると。こういうところをやはりどう救っていくのかってことがですね、やはり問われていると思います。で、あとは分業制で成り立つ伝統産業ではですね、現場の職人さんの生活を成り立たせるための支援がやっぱり必要なんで、先ほど「今後の補正予算」ということもありましたけれども、ぜひですね、追加の補正予算の中で、こういう伝統産業や商店街、あるいは個人商店の支援、どうやっていくのか、あらためてぜひ考えていただきたい、このことも求めておきたいと思いますし。

それからもう一つですね、あの持続化給付金の問い合わせがものすごくたくさん私どものところに寄せられてます。みなさんのところもそうだと思うんですけれども。その中で、やっぱりオンライン申請を一人ではできないという、あのなかなか困っておられる方もたくさんおられてですね、やっぱり寄り添い型でサポートできる窓口が、もっといるんじゃないかと。ぜひ、あの全行政区にですね、そういう窓口つくっていただいて、そこへのやっぱりサポートをですね、できるように、そういうところにこそこの臨時交付金、使っていただいてですね、今こそ誰一人取り残さないような、そういう持続化給付金のね、サポートの問題でもそういう体制をぜひつくっていただきたいと、このことも合わせて求めて終わりたいと思います。以上です。

2020年5月25日【予算特別委】産業観光局/補正予算案「市民による京都の魅力再発見~飲食店・宿泊施設の需要喚起を通じた事業者支援:2億円」

(更新日:2020年05月25日)