◆やまね/私から今日はですね、地下鉄・市バスの通学定期券についてお聞きしたいと思います。我が党の中では平井良人議員がくり返し取り上げてきた問題ですけれども、あのー3年前ですね、2017年3月の、この予算特別委員会の中で、当局からですね、「京都市は大学のまちということで、大学生に対しての優遇、高校生、中学生、小学生について、当然家庭教育の充実ということで、通学定期券の運賃が安いことにこしたことはない、これは当然のこと」だと、いうことですとか、「我々の願いとして、京都で学ばれている学生のみなさんが、京都で豊かな快適な学生生活を送っていただいて」と、いうような、思いも語っていただいております。で、ちょっと初歩的な質問で恐縮なんですが、あのそもそもこの「通学定期」というのがですね、この小中高、それから大学生向けの割引が実施されているというのは、どのような考えに基づいて行われているのか。例えば法的根拠があるのかですね。それともこれは京都市独自でされていることなのか。その点まず教えていただきたいと思います。
(→大路・営業推進室担当部長)はい、えー通学定期券のことでございますが、まず定期券ですが、あのーこれはまああのーその通り定期的にですね、えーまあ毎日のように、えーまあ、えー京都市で市バス地下鉄お使いいただいている方に向けて発売しているものでございますけど、通勤・通学定期券は、これはもうあの、全国的にですね、えー定期券いうのがございまして、えーまあもちろん通勤定期券、えー仕事いかはる方の定期券ございます。それから通学定期券、えーこれにつきましても、え-大学生とか、中高生とかそういう分けたような形でも、これはあのー通学につきましては、区分というのは場所、土地とか鉄道によって異なりますけれど、これはあの通常設定しているものでございます。
◆やまね/あのーだから、なぜそういう形で設定されているのかと、あのーなぜ、まあ通学定期券とか通勤定期券とかいろいろあると思うんですが、なぜこの通学という、えー小中高、あるいは大学生のみなさんの定期というのは、通常のものよりもですね安く設定されているのか、そこにはどんな考えがあるのかという認識をお聞きしております。
(→大路・営業推進室担当部長)はい、えーまあもちろん元々普通運賃というところからあのーまあ現金でお支払いいただいて、あの切符買って乗っていただくというのが、あのー基本なんでございますけれど、えー毎日のように、あのお買い、えーお使いいただけるという方に対しましては、えー割引をしてですね、えーまあ負担を軽減するといいますか、えーより便利に使いやすいような、えー形で、これはもう皆様方、全国共通的に、えーそういう、えー、よく乗って頂ける方に対して、割引をするという観点でやっているものでございます。
◆やまね/あのーだからそれはそれは定期券についてのご説明だと思うんですね。なぜ小中高、それから大学生、こういう教育機関に通う方々に対して安くさらに設定されているのか、そこにどんな考えがあるのかと。再度いかがですか。
(→大路・営業推進室担当部長)すみません、通学定期につきましては、えーまあ、あのまず、えー若年層の方がですね、えー学校に通われるという中で、家庭への負担軽減とか、えーそれからまあもちろんその方にとりましても、先ほど申しましたように利用度の高い方になりますので、そういう方に向けての割引ということで設定しております。
◆やまね/わかりました。そのまあ若年層を、家庭への負担軽減、その方への負担軽減と、いうことだと、いうふうに思うんです。で、あのー先の京都市長選挙では、福山和人候補が掲げた公約の中で「暮らし応援すぐやるパッケージ」、いま市議会、今市会でもかなり議論になっておりますが。給付型奨学金や奨学金返済支援などの施策とともにですね、この「地下鉄定期の学割率アップ」という、この政策に大きな反響が寄せられました。で、大学生向けの地下鉄定期券のですね、割引率を政令市平均の60%にアップすると、6カ月定期が平均1万円割引となると、まあこんなことを紹介しますと、学生のみなさんをはじめ、これから大学へ進む高校生のみなさんからもたくさんの共感の声が寄せられたわけでありますが。
でこれ京都市もお認めになっているように、高い学費や奨学金返済についてですね、大変大きな負担が今あると。こういう社会的な背景がやっぱりそこにはあるというふうに思います。そして、えーブラックバイトで苦しんでおられる方々、あるいは親世代の収入減に伴って仕送りも減っている状況があると。それから家賃やこういう通学定期はですね、固定費ですから、あのー普段の生活の中で節約できない、削れないわけでありまして、どうしても食費や交際費を削らざるをえない、ま、こういう状況があると思います。で、えーこういう声がありました。「給付型奨学金や地下鉄学割アップが実現したらもっと本が買える」、ま、こんなふうに言われた学生さんもおられました。大学のまち・学生のまち京都としてですね、ぜひ、こういった若いみなさんの期待に応える施策、えー希望が持てる施策をですね、ぜひ今実行していただきたいと、思いますがいかがでしょうか。
(→大路・営業推進室担当部長)はい、えー先ほどご紹介ございましたように、えー京都市の、えー大学生の地下鉄の通学定期券の割引率は50%、で、京都市を除きます、えー他都市平均が61%となっております。ただあのー交通局致しましてもこの割引といいますのは、えーよくご利用になられている大学生、ご利用されてる中での、あのー、割引還元でございまして、最大限努力さしていただいているところでございます。で、あのー仮に、えっとあの今割引率が、えー低いということにつきましては、えー認識しておりますものの、えーこの通勤定期をですね、えー例えば他都市平均、にえー、すると、いうことにした場合ですね、えー交通局としてはえー約3億8900万円ほどの減収につながるというふうに考えております。えー交通局と致しましては、えー、多額の企業債残高と累積資金不足を抱えておる中で、えー今後もですね、えー車両の設備の更新とかに、えー多額の費用を要すると、いう状況の中で、えーこれ以上の引き上げは、極めて厳しいのが現状というふうに考えているところでございます。
◆やまね/えーとまあ後でお聞きしようと思ったことも答えていただいてありがとうございます。あの、えーまあ最大限努力はしていると。で、確かに低いんだけれども他都市と比べて。低いんだけれども、まあたくさんの企業債残高がある中でこれ以上は厳しいと、いうことで、これまでもあのご答弁はあったかと思います。であのーそれでですね、
我が党議員団の要求資料として、えー「市バス・地下鉄通学定期券割引率の他都市比較について」、これ政令市の、比較を出していただきました。令和2年1月末時点ということでまあ最新のものをいただいたんですが。あのー地下鉄定期券のですね、この大学生の割引率先ほどもおっしゃっていただきましたけれども、ま、京都市は、政令市の中で、仙台市の49.8%に続いて50%ということで、ま、2番目に低い、えー状況と。仙台市を除いたらですね、いずれも60%以上の割引率になっております。で、もう一つ私があの目についたのがですね、あのー多くの都市、この札幌・仙台・東京・横浜・福岡では、大学生と中高生の割引率が同じになっていると。で、名古屋市、神戸市は中高生より割引率、大学生低いんですけれども、しかしそれでも京都市より10%以上割引率が高いと、いうことになってます。で、あのー学生のまち京都でですね、やはり他都市と比べて地下鉄通学定期が割引率が低くなっている現状というのは、何とかですねこれ、前に進められないものだろうかと私は思うわけですけれども、そこでちょっとお聞きしたいのは、その、他都市と違ってですね、この京都市で中高生と比べて大学生の割引率が大幅に低くなっている理由ってのは何かあるんでしょうか。
(→大路・営業推進室担当部長)いまあのー大学と中高という話ございましたけれども、あのこれあの都市によりましてはですね、大学と中学高校をもう一区分と、いうことにしている都市があのかなりございます。で、私どもは、大学は「甲」、中高生は「乙」、それから小学生は「丙」という区分、三区分しております。ということは、私どもに取りましては、えーその年代層に合った、よりきめ細かな割引を設定しているということでございますので、えー他の都市がですね、あのー、えー、場合はその大学も高校も同じレベルと、いう見方しかしておりませんので、その分につきましては我々は、あの大学生と中高生を分けるというような形で取り組ましていただいているところの差がございます。
◆やまね/なるほど考え方としては、まあよりきめ細やかな料金設定だと、いうことであのうかがいました。まあしかしですね、他の都市と比べればこの京都市の大学生の部分が、やはり突出してあの一つだけ低くなっているというのはちょっと残念なところだなと、いうふうに思うわけです。
で、あの過去の議事録を見ますと、要は地下鉄をつくった際、できた際に、多額の借金を抱えたと、いうこともあるので、「無理のない運賃設定にしたんだ」と、いうご答弁があったわけですけれども、そういうこともあって、大学生のみなさんもこれだけ負担をしなければ、してもらわなければいけないと、まあそんな考えもあるのかどうか、その点はいかがでしょうか。
(→大路・営業推進室担当部長)あのー定期券運賃も含めまして、えー地下鉄とかバスの運賃につきましては、えーそれぞれの、えー財政状況に見合った中で、いろいろ算出してまいりまして、え、それで・・・はい、あのその中で、えー、こ、あの国のほうのですね、えー認可をいただいて設定しているものでございます。という中で我々と致しましても、えー財政状況も鑑みまして、このような割引に設定させていただいているということでございます。
◆やまね/まあですのでね、あのそういう形であの考えられたことであれば、私どうなのかなと思うんですよ。あのきめ細やかな料金設定として工夫されたと、いうことが貫かれて、あのこういう料金になっているのならまたちょっと意味合い違うんですけど、やはり借金が多くって、で、それを何とかしなければならないということで、収入の少ない大学生にですね、よりこういう中高生や小学生の方よりも負担をしていただくということになっているのであればですね、それでいいんだろうかと、いうことを少し、あの思うわけであります。
で、あのー2018年3月には横浜市が市バス・地下鉄の通学定期券の値下げを致しました。「子育て世代の家計負担軽減や乗客への利益還元」として行われてると。で、えー昨年10月にはですね、消費税増税の際にはですね、神戸市が通学定期を値下げしたわけであります。で、神戸市交通局の資料を見ますと、「子育て世帯の方を応援し、よりご利用いただきやすい市営地下鉄とするため」とあってですね、やっぱりお聞きしてるとあのー京都市は学生生活を支援する視点というのがちょっと弱いんではないかなと。あーいうことです。で、あの京都市でもぜひ学生・家計の負担軽減のために決断をしていただきたいと、ま、思うわけですけど、まあ先ほどのご答弁にありましたように、「政令市平均にすると3億8900万円減収になる」と、こんなお話もありました。まあそこをですね、どう財源つくるのかということも含めてぜひ考えていただきたいと思いますが。
もう一つ、「市バスの通学定期券」についてもお聞きしておきたいと思います。えーこれ、これもですね、地下鉄ほどではないんですが、大学生の割引率は仙台市や東京と並んで政令市で最低水準の40%と。でーあのー、ま、これもですね、東京以外の都市は大学生と中高生の割引率が同じになっていますが、京都市は地下鉄と同様に、大学生の割引率が中高生の割引率に比べ低くなっております。で、この市バスの通学定期券についてもちょっとお聞きしたいんですが、仮に京都市の市バスの通学定期券の大学生の割引率を現行40%から政令市平均の43.8%まで引き上げたらですね、どれぐらいの費用がかかるものなのか。今わかるでしょうか。
(→大路・営業推進室担当部長)はい、あのー大学生の市バスのですね、えー通学の、えー定期券を全国平均に引き上げた場合に、えー発生する費用は、5000万円と算出しております。
◆やまね/わかりました。それについては5000万円と。
えー、で、最後にですね、あのそういった財源問題についても、少し姿勢というか認識をうかがっておきたいと思います。で、我が党の議員団の予算要求書で、ぜひ国に求めていただきたいと、いうことで、「公営交通事業に押しつけている独立採算制をやめること」ということで、これをですねぜひ国に求めていただきたいということで、予算要求書の中では書いてあるわけですが、これについて京都市からいただいた回答はですね、「サービスの提供に要する経費を料金として徴収することが原則」としつつ、えーそれに加えてですよ、ね、「行政上必要な施策に対しては国の支援や一般会計から適切な負担を得て運営」と、いうふうにもあるわけであります。で、これはあの、その通りで、現在でも敬老乗車証や福祉乗車証については一般会計からの繰り入れがですね、行われていると、いうことですから、必要な施策にはそういう負担を今でもやってるわけですね。で、そこでお聞きしたいのは、一つはですね、この公営バス事業に対する国庫補助金の拡充について、ぜひ引き続き国へ強く要望していただきたいと、思いますけれども、これについていかがかということと、もう一つは、交通局のこれ、先ほどまあ、借金の残高、負債の残高、大変厳しいというお話もありましたけれども、この交通局の財政だけで難しいのであればですね、やはりこの地下鉄や市バスの学割率アップというのを「行政上必要な施策」として位置付けていただいて、ぜひ京都市総体として、えー検討していただきたいと、そういう方法だってあるのではないかと、いうふうに思いますけど、この二点についていかがでしょうか。
(→大塚・企画総務部長)はい、えー市バス事業につきまして、えー現在あの国に要望しておりますのは、あのー本日もあの何度かご質問をいただきましたけれども、えーまずは何と言いましても今あの人手不足の状況でございます。えーその運転士あるいは整備士の担い手不足に対応するための支援、というようなことを、ま、求めていってると、いうふうな状況でございます。
えーそれと合わせまして、財政的なことで言いますと、えーバスの車両ですね、今日あのリースの話もご質問をいただきましたが、この企業債の償還期間が短いと、いうのが、えー財政的にはまああの影響が非常に大きいということでございまして、えーそういったことの延長といったこと、ま、そういったことをあの、えー要請していってると、いうふうな内容になっています。で、ま、この国の要望活動、あの我々、えー京都市の財政状況、それからあと、国にあのー要望活動するにあたりましては、他都市とも連携してやるといったようなこともございます。えーそういった中で必要な要求についてはあのしっかりと、これからもしていきたいと、いうふうに考えております。
もう一つの、あのご質問のほうですけれども、えーあのー様々なあの政策が、行政として、えー京都市のほうではされていると、いうことでございます。まああの、えーあるいは、例えば先ほどあの議員おっしゃいましたような、あの敬老でありますとか、あるいは福祉乗車証といったこともまあそういう政策の一環であろうというふうに思います。まああのそういった中、一環の中で、えー例えば、えー教育という点に視点をあてられたような政策があるかどうかというのは、これはもう、えー京都市の側で、えー適正に考えられて、政策として打ち出されるべきものであると、いうふうに認識しております。
◆やまね/あのーまあ「京都市として考えるべきだ」と、いうのはその通りだと思うんですが、交通局としてですね、ぜひ思いを聞かせていただきたいんですけれども、やはり学生さん、本当に今暮らしが大変、社会問題化しているような高学費や貧困の問題、こういう時に、本当に経済的に困難な学生さんが、若者がですね、それによって進学をあきらめたり、生活がどんどん苦しくなっていくということを、やっぱり少しでも軽減をしたいという思いをですね、交通局として持っておられるのかどうか。で、その先については、どういう方法でやるかはその先の話だと思うんですが、そういう何とか、交通局としてもですね、こういう交通費の負担軽減にも、えー支援をしたいという思いはあるのかどうか、この点、どうですか。いかがでしょうか。
(→大塚・企画総務部長)はい、えーあの、福祉、あるいはその教育といったことは、えーまさにその行政が判断するものであるというふうに思っております。我々はあの交通事業者でございますので、えーその点に関して、えー何か判断をすると、いうようなことはないと、いうふうに考えております。
◆やまね/んーそれはね、ちょっと突き放したひどい言い方だというふうに思うんですね。少なくとも3年前はですね、先ほど冒頭紹介したようにですね、「通学定期券の運賃が安いにこしたことはない」と、「我々の願いとして快適な学生生活を送っていただいて」と、こういうお話されてるわけですから、この3年間の中でですね、何があったのかなと、いうふうに思いますよ。
ぜひ、学生の負担軽減のために、交通局がですね、「学生のみなさんを支援したいんだ」という思いで、京都市に、京都市というか、同じ私は京都市だと思いますけれども、ま、公営企業であるけれども、そういう立場でですね、えーぜひ迫っていただきたいというふうに思います。で、先日の各会派代表質疑の中ではですね、「人件費や社会保障費など抜くと市長が実質的に自由に使えるのは567億円」というまあお話をされる方もおられました。やっぱり市長の姿勢次第でですね、私は十分実現可能なことだと思いますので、あのー学生支援という時にですね、これは京都市独自でできる、京都市にしかできない、あのー話だと思いますんで、ぜひ通学定期券の値下げについて、具体的な検討を求めて終わりたいと思います。以上です。
2020年3月3日【予算特別委】交通局①/地下鉄・市バスの大学生向け通学定期券値下げ
(更新日:2020年03月03日)