国土交通省近畿運輸局による京都市交通局への行政処分について(2019年6月21日/産業交通水道委・交通局・やまね)

◆やまね/私からは2つお聞きしますけれども、えーまずはじめに、えー国土交通省近畿運輸局による行政処分についてお聞きします。えー今年1月4日に発生した、えー市バス、えーこれ洛西営業所所属のですね、えー近鉄バスに委託しているものですけれども、横断歩道を歩行中の歩行者の方に接触をし、重傷を負わせた事故について、国土交通省近畿運輸局が6月12日ですね、京都市交通局に対し、洛西営業所のバス車両6台を延べ10日間使用停止にすると、ま、こういう行政処分を行ったと。それであの1月7日付の当局の報告資料にはですね、「後続車両に気を取られた」ということとかですね、「運転士が赤信号に変わったのを見落とし交差点に進入」と、いうことも書かれてありまして、で、なぜ、えーそういうことが起こったのか、これをどう防ぐのかというのはですね、非常に重要な問題だと思うんですが、今回そのなぜ、これまでに報告案件になっていないのかですね。昨年、一昨年はですね、あの乗務中のスマホの操作の問題、それから障害者の方への、えー対応の問題が委員会でも報告・議論されているわけですけど、今回はそこまで重要な案件ではないというご認識なんでしょうか。いかがですか。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー1月4日に発生を致しました、えー事故に関して、先般、え、行政処分をいただいた、ということでございますけれども、えーあのご紹介の通り、えー事故に関しましては、えーこれはもう速やかに、えーご報告すべきと、いうことで、えー議員報告、という形で文書で、えーお知らせをさせていただいていると、いうことを基本にさせていただいております。で、あのー、事故に関しまして、あのまあ行政処分を受けるからと、報告するということではございませんで、まあその時の社会的な影響、こういったことを勘案して、えー報告をさしていただいております。まあ自己に関して言いますと直近ではその平成27年、えー死亡事故が発生しております。えーこの際は、えーやはり重大な事故でございますので、えー委員会に報告をさしていただいておりますし、えー28年であったかと思いますがあの、電柱にバスが衝突を致しまして、えー周辺がちょっと停電をしたと、ご迷惑をおかけしたと、いう事案発生致しまして、えーその点については報告をさしていただいております。いずれにしても、まあ社会的な影響を総合的に勘案して報告をさしていただいているところでございます。

◆やまね/あのーまあ行政処分があったから報告するようなものではないんだということでお話ありましたけれども、で、まあ社会的影響、えーを判断してということですけれども、私これは、やはり非常に重要な問題だと思うんですね。あのー乗客の命を守る、あるいは市民のみなさんの命守るべき、えー交通局の市バスがですね、えー赤信号変わったところを交差点に突っ込んでしまって怪我をさせた、重傷を負わせてしまったと、いうことがですね、えー社会的影響を、おー考えられないのか、ないと、そういうことは影響ないんだと、いうようなご認識なんでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー、事故そのものに関してはもうご指摘の通り、えー、まあ赤信号見落とすという、もうほとんど基本のところができてなかった、という部分で、えーもう大変、えーお恥ずかしい事故でもありますし、えーお怪我をなさった方に対しても大変、え、申し訳ないというふうに考えております。けしてその事故を軽視してると、ということではございません。で、あのー冒頭ご紹介をいただきましたけど、まあスマートフォンに関してはまあ報告をさしていただいていると。これはまあ当時、その、えーバスに限りませんけれども、乗車中運転中に、えースマートフォンを操作すると、いう事案がまあ各、うー全国的にもありその大きな問題になっておりましたので、え、そういったことを踏まえまして、えー報告をさしていただいているということでございます。あのけして、事故そのものを小さくとらえてると、いうことではございません。

◆やまね/それ、それでですね、あのこういうこの運輸局からの、行政処分というのは、えー頻繁にあるものなのかですね。今あの先ほどもちょっと過去委員会で報告された事案なんかも紹介をしていただいたわけですけれども、あの、えー、例えば行政処分とか警告とか、まあ監査を受けた、案件についてですね、えーまあその1年に何十回もあるようなものではないと思うんですけれども、あのできればですね、まあ過去10年分ぐらい、まとめて、この行政処分に至った事例、あるいは警告や監査を受けた事例について、ちょっと一覧で、もしまとめることができれば、お願いしたいと思うんですがいかがでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー行政処分等の過去10年分と、いうことです。あのー、はい、あのーご指摘のようにあの、えー毎年何件も何件もいただくというものではございません。例えばあの車両の使用停止でしたら、えー実はあのー平成29年度末には、えー3つの事案に対して、えーいただくと、ちょっとこれはあの正直あの、相当異例なことであったかと思いますが、まああの1年に1回あるかないかと、いうぐらいの、おー車両の使用停止処分、ということでございます。まああの警告等も含めて、えー過去10年分の、おー行政処分について、資料で提出させていただきます。

◆やまね/それであの、やっぱり行政処分というのは、ま、非常にあの重く受け止めなければいけない、あのことだと思うんです。で、あの今回の交通局の報告資料によりますと、えー運輸局が洛西営業所を2月に立入監査したところ、「運転者に対する指導監督に係る記録の記載事項に一部不備があった」と、いうことが書かれております。で、これはあの具体的にまあどういうことだったのかですね。えー要はその「記載漏れがあった」というぐらいの話なのか、それともそもそもされるべき指導監督がされていなかったのか。えーちょっとその中身を教えていただけますでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、えー今回指摘は2点ありまして、今ご紹介いただきましたあの「記録記載以降に一部不備」という部分に対して、まあ今回「警告」をいただいております。で、あのこれに関してですが、具体的にはまあ研修・教育訓練、これは実施はしておったんですけども、えーその実施日など、研修記録として、えー残しておくべきものに、そのおー先ほど申し上げた実施日などちょっと一部記載漏れがあったと、いうことについて、ご指摘をいただいているものでございます。

◆やまね/そうすると、研修はやっていたけれども、ちょっと一部記載ができていなかったと、いうことですよね。で、えー、運輸局はですね、この「指摘に対する改善措置状況の報告」ということを求めているわけですけれども、この記載に不備があって、でまあそれを改善すると、いうことになるかと思うんですが、で、ちょっとそこで2点お聞きしたいんですけど、この記録に記載に不備があるというようなことがですね、他の営業所の記録も同じようなことになっていないのかどうかというのは、チェックをされたのかですね。で、要はこの「指摘に対する改善」ていうのはね、何をされたのかということがこの交通局の報告資料には書いておりませんので、それをちょっと教えていただきたいということとですね、もう一つは、この「運転者に対する指導監督に係る記録の記載事項」というのは、えー全営業所で共通のものが、あーそういう書式あるのかどうか。いかがでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー今回ご指摘をいただいた部分につきましては、当然、えー委託先も含めまして、えー全営業所に展開すべき事案であるというふうに考えております。あのーまああの1月に発生した事故でございまして、まあまずその事案を全営業所共有をしたというのが、えー、一点ですね。えー洛西営業所に対してもまあ直ちに再発防止に取り組むようにということは指示を致しております。でまあ2月に、今回の監査をいただいておりまして、その中でまあ講評という形でいただいたご意見については、もうその時点で速やかに各営業所、展開をしております。で、今回あらためまして、その理由も明示した上での行政処分をいただいておりますので、えーあらためまして、えー全営業所に、えーこの部分についてはしっかり周知を図ってまいりたいと思います。であのー記録の点検というのは、各営業所においてまあしっかりと点検を記載されていると、いうふうに考えておりますけれども、おーそれが適切に履行されているかどうか、につきましては、えー我々あのー内部監査、という制度ございます。まああるいは、えー定期的に、えー営業に行って、その、おー書類の管理、え、適切に行えているかと、えーをいうことを常やっておりますので、えーその中であらためて点検をしてまいりたいと、考えております。

で、もう一個何でしたっけ、あ、そうですね、はい、で、あと今回その書類の記載、一部不備ということにつきましては、あのーえ、これ直営では様式統一しておりますけれども、えー委託先は、あのそれぞれ各会社で様式が若干異なるかと思います。いずれにしても「乗務員台帳というものを備えること」と、されております。でその乗務員台帳に記載すべき記録すべき事項、例えば免許証の有効期限ですとか、こういったことが定められておりますので、様式に差はありますけれども、おー記載すべき事項には漏れがないと、いう状況でございます。あのすべからく、乗務員台帳を備えていると、いうことでございます。

◆やまね/あのそうすると、えーと、まあ全営業所に情報共有をしたと、でー周知を図りたいと、えーこれからもですね、いうことお話あったんですけど、これは、えーまあ、情報共有したということであって、それぞれの営業所で今回のような事案がないかのチェックまではまだされてないということでよろしかったんですかね。それ一つと。で、もう一つはですね、えーまあ書式については直営では統一しているけれども、委託先では違う場合があると、えーこの認識でよかったか。この点ちょっとあらためて確認したいと思います。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー各営業所に対しましては、え、まずは、えー今回指摘を受けた事案について、もうすべき共有をしておりますので、えーそれぞれの各営業所において、えーあらためて点検・確認を、えーさしております。で、そのうえで、先ほど申し上げたように、えー我々定期的に、えーまあ業務監察というような形で、えー入らしていただくと、えーあるいは委託先でももう今後ちょっと内部監査ということの充実も考えておりますので、えーそういった機会をとらまえて、え、漏れのないよう点検をしてまいりたいと考えております。であの、乗務員台帳の様式についてのあのお尋ねてございますけれども、えー記載すべき事項は、えー直営・委託問わず、全て漏れなく様式が整えられていると、ただその様式について、えーやっぱりこれは事業者ごとに若干の差があると、いうことでございます。あの直営と委託、全く同じものを採用してるということではございません。

◆やまね/わかりました。えーまあそうすると、その様式そのものについては若干差があるということでした。で、これはやはりですね、「管理の受委託」があって、それぞれ会社ごとに違うんだと思うんですね。まあ現場では当然、えー指導などはされてるんでしょうけれども。であの過去のですね、昨年度の、議事録を読みますと、えーこの乗務中の例えば先ほどのちょっと出てきました、乗務中のスマホ操作の件では、直営と委託で、スマホの持ち込みなんか対応がですね、もともと違っていて、まあそういう問題が委員会でも指摘をされておりますし、で、その後、えー委託の場合でも直営と同じように業務用携帯電話を配置して、で、私物の携帯電話は持込禁止をするという、まあこういう対応をされていると思うんですね。ですからのその、私は今回の問題の背景にも、えーこの管理の受委託のもとでですね、、まあ京都市が、全体をしっかりつかめていない、責任果たせていない、えー問題があるのではないかということを感じました。で、あのーやはり指導監督に関わるこの記載のですね、まあフォーマットといいますか、様式が、あー各社で若干差があるとかですね、統一されてないっていうことでは、あのーやはり京都市が、最終的に責任持って、しっかり指導監督できるのかと思いますので、これちょっと改善が必要ではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、あのー、そもそも管理の受委託は、まあ運転、えー運行管理、あるいは整備監理、まあこれをまあ一体で委託をするものでございます。で、運行管理の部分につきましては、えー先ほど申し上げたようにまあ委託する、ま、主たる部分でございますので、えーそこはあの事業者の責任において適切にやっていただくと、いうことを前提としております。で、えーその運行管理の中で必要な乗務員台帳、これも各事業者において、えー適切に備え、えー記載をしていただいて管理をしていただく。ま、これが基本かと考えておりまして、えーこの部分について、その、おー様式を統一するという考えはございません。えー、ま、当然その、法で求めるところの記載事項がないというのはこれはもう問題外でございますけれども。で、えーこの辺りが、適切に、いーきちんとできているかということにつきましては先ほど来ご答弁申し上げている通り、えーしっかりと点検をしてまいりたいと、いうふうに考えております。

◆やまね/でーまあ過去にもですね、いろいろこの不祥事がまあ起こるたびに「深く反省」とかですね、「意識改革」とか、それから「再発防止」と、いうことが言われてきたわけですけれども、やっぱりなぜ、えーまあ事故や不祥事がくり返されるのかということで。あのー例えば「指導を要する運転士への指導の強化」ということでですね、あの交通局や営業所の幹部職員がですね、添乗して調査・指導する取り組みもされていると思うんですけれども、あのま、これだけで、ま、これだけではないと思うんですけどねもちろん、えー解決をするのかと。

で、特に私ちょっと今心配に、えー気になっているのは、あの外国人観光客の方が激増する中でですね、まあその対応に運転士の方が追われて、運転士の業務そのものが非常に大変になっているのではないかと、いうことも思うんです。で、例えば、私もあのー市バスに乗った際に、えー満員時にですね、「次のバスがすぐ来ますから、そちらに乗ってください」というアナウンスが流れると、ところが外国の方はそれがわからないのかどんどんどんどん乗ってこられる、ま、そういう状況があったりとかですね、それからあの普段生活で使っておられる車いすの方が満員時に乗れなくって、外国人の方と口論になってしまう、そんな場面も私見たことがあるんですが、で、そこにですね、運転士さんが慌てて仲裁に入られると、ま、こういう事例もありますし、本当に今ご苦労されてるんではないかなと。で、まあそういう事例がですね、頻発してるってことになりますと、やはり市バスの定時運行をしなければいけないという、一方でありますから、非常にこの焦りの気持ちというか、追いつめられる状況もあるんではないかなと思うんですが、こういう今、外国人観光客のみなさんが激増するもとで、運転士さんの業務そのものがやはり大変余裕がない、こういう状況もですね、まあ一方であるんではないかなと思うんですけど、その点についてはご認識はいかがでしょうか。

(→平賀・自動車部長)はい、あ、確かにあの近年、外国人の観光客の方、えーご利用が増えているというのは、えー大変認識をしておるところでございます。で、あの、ま、運転士の負担が、ま、まー以前に比べて、えー増しているのではないかと、いうことですが、まあその外国人対応の部分では確かに、えーお客様増えてますので、その分は増しているというふうに考えております。まあこれに対応致しまして、えー案内放送の多言語化、ですとか、あるいは、えー、まあ車内にステッカーなど様々貼らしていただいているんですけれども、えーそういったことも、えー多言語化をする、いう取り組み。えー合わせまして、えーこれあのコミュニケーションボードというんですけれども、あのー、指さしで意思疎通を図る、えーそういうものを全ての市バス車両に備えて、えーこれをまあ活、コミュニケーションを取るうえで活用してもらう、という取り組みを進めておるところです。まああの運転手の負担軽減という視点は、えー大変重要かと思いますので、えーまたこれはあの現場の意見等もしっかり聞きながら、えーどういったことができるか、いうことは引き続き考えてまいりたいと、考えております。

◆やまね/えーやはり運転士さんの負担軽減というのは非常に重要と、えーまあ現場の声も聞いてということをおっしゃられましたので、ぜひそこはですね、しっかりあの運転手のみなさんの声はですね、大事にしていただきたいと思うんです。

で、この問題で最後に申し上げて終わりたいと思うんですが、やはりあの本来、えー事故があってはならないと思いますし、それはまあ大前提の問題として、でーやっぱり乗客の命を預かるまあ重大な責務を負っておられると、いうことで、その事故をなくす、少しでも減らしていくと、いうことはですね、誰もが同じ思いだというふうに思うんですけれども、で、その点でやはり、運転士の方がですね、みなさんが、上から厳しく言われたからちゃんとやらなければいけないというようなことではなくて、自発的にですね、やっぱり安全運転を心掛けられるような、もっと余裕を持って対応できるようなですね、職場環境をつくる責任が京都市にはあるのではないかと。で、やっぱりそういう点でですね、これまでの指導のあり方が適切だったのどうか、さらに、運転手のみなさんの働き方や待遇にですね無理がないのかどうかですね、先ほども少し言っていただきましたけれども、で、管理の受委託によって矛盾が生まれていないのかどうか、その点もしっかり検証していただきたいと、このことを求めて、この問題については終わります。

2019年6月21日【産業交通水道委】交通局/一般質問「国土交通省近畿運輸局による行政処分(6月12日付)について」

(更新日:2019年06月21日)