京都市東山区・木造密集地域での火災について(2018年8月6日/総務消防委・消防局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いします。あのー、いま田中副委員長のほうからもお話がありましたけれども、えーっと、火災発生が7月28日ということで、私あの数日前に、現場を少し確認をしてきたんですけれども、まだ少し焦げた臭いがですね、辺りにあるというような状況で被害の大きさを感じました。あらためて私のほうからも、あのー被害にあわれた、亡くなられた方もおられるということで、えーお悔やみの気持ちを表明したいと思いますし、えーケガをされた方々、そして、えー住宅の被害受けられた方々にも心からお見舞いの気持ちを申し上げたいと、そんなふうに思っております。

それであのー、路地奥はですね、屋根が少し崩れているところもあるということで、現在も立入禁止ということになっていると思うんですが、その路地の入口部分はですね、いわゆる「トンネル路地」ということになってると、いうことで、委員会資料のp3に見取図があるわけですけれども、この④のですね、えー住宅、これが実は路地1を挟んで北側の建物とつながっている、ま、そういう構造ということでありまして、場合によってはですね、さらに大きな被害になっていたかもしれない、こんなことも感じた次第です。

で、あのー何人かですね、私、近隣の方からお話をうかがうことができまして、例えば「出火当時は家族で晩御飯を食べていた。小さな子どもがお風呂に入っていた」ということもおっしゃっていまして、「変なにおいがすると思って外へ出ると、すでに大きく燃え上がっていて、すでに手の付けられない状況だった」ということでした。それから、消火のためのですね、大量の水がかけられるわけで、建物としては残っているんだけども、家の中はもうめちゃくちゃになっていて、片付けが大変で「本当にやりきれない気持ち」だと、いうことも言っておられました。それから、家の修理にもですね、「多額のお金がかかる。今の生活がどうなるか本当に心配だ」と。「何らかの補償はないんだろうか」という、ま、こういうお気持ちを語られた方もございました。

そこでまずお聞きしたいのはですね、この避難所に最大39名ですかね、行かれたということなんですが、そのー実際にはこれだけ14棟に被害が広がって住宅が全焼してしまったところもあるということで、この被害にあわれた方々がですね、その後、どういうふうな、えー形で、おられるのか、もしつかんでおられたら教えていただきたいということと、これからやっぱり区役所と、区役所がですね、この被害にあわれた方々の相談にしっかりのれるようにですね、消防局からもぜひ働きかけていただきたいと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。

(→山村・予防部長)はい、あのー1軒のお宅に住まれてた方は、まああの、本宅は、あの京都市外のところへお持ちということで、今現在は、えー、ま、現時点ではわかりませんけれども、ま、近所の宿泊、近所かどうかちょっと、宿泊施設に、えー身を寄せられているということ。で、まあ、落ち着いたら、ま、本宅のほうへ戻られるというふうに聞いております。え、そのほかの、えー、避難されていたみなさんはですね、それぞれ、えー親戚の、お宅のほうへ身を寄せられていると、いうふうに聞いておりまして、で、一定落ち着かれたらですね、ま、区役所のほうとしても、火災原因はまだ調査中。当時の平均風速は3mほどだったのでそれほど強かったわけではない。まあ、あの、落ち着かれた段階で、ま、希望があればですね、市営住宅の空き家の斡旋など、こういったものを行っていく予定だということを、あの区役所のほうから聞いております。以上です。

◆やまね/あの、ぜひそういう意味では、いま市営住宅の斡旋ということもありましたけれども、ぜひ親身に相談にのっていただけるようにということで、あらためて消防局のほうからも伝えていただきたいと、いうふうに思います。

で、もう一つですね、えーと、あのこの木密地域においては、この消防活動にあたって、ガイドライン的なものが、あの策定をされていると思うんですが、ま、以前の、委員会の議事録なんかを見ておりますと、109ほどの地域でそういうものがつくられているというようなことも少し見たんですが、ここの地域についても、えーそういう地域だったのかと、いうことを教えていただきたいと。で、そういうガイドラインがあったと、で、消防としては最善の努力をしていたけれども、今回、このように燃え広がってしまったと、いうことなのかですね、そのあたりのちょっと認識をお聞かせていただきたいと思います。

(→長谷川・警防部長)はい、えー、この木造密集地域、における、うー消防活動の事前資料、おーこれについては、あー先ほど議員おっしゃいました109、これを加えまして昨年度に、木造全体では247の地域を、おー作成しております。で、えー当該、西御門町、このエリアも、おー事前計画、事前資料を作成しておるところでございますけれども、実際に、えー今回、えー火元となりました場所よりも、おー資料上は若干北側の部分の町内を選定しておりました。あーですので、えーまあ活動で、出てくる部隊等は、若干、あー実際に出てきたものと、おー事前資料としてたものとは異なりますけれども、お、ここで、えー考えております資料上は、あー北側にございます松原通、そして南側にございます柿町通、そしてえー西側の、おー新宮川町通と、東側の大黒町通、えーこれらにある消火栓に部署をして、ブロック内については、ホースで、ホースを延長して、えー火元建物を包囲するような体系を、おー計画しております。こうした部分では、あー事前に、資料として掲げておったことが、おおむねできていると、いうようには考えております。以上でございます。

◆やまね/あのーわかりました。あのー火災の原因はですね、先ほどもあったようにまだあの調査中ということですので、ぜひ引き続き原因究明にも力を入れていただきたいと思うんですけれども、あのー先ほど、田中副委員長のほうからもありました、あの簡易宿所、宿泊施設の問題ですね、私もあのこの部分が大変気になりまして、えー今回被害を受けた建物の中に、旅館業施設(簡易宿所)が3件含まれていると。で、えー、2件が全焼で1件が半焼と、いうことでですね、でーあの、今年の1月には東山区の本町8丁目で管理者が常駐しない簡易宿所で火災が発生したわけですけど、ただ今回の場合はですね、その簡易宿所自身が火を出したということではなくて、別の場所で発生した火というか火災に、ま、巻き込まれたというケースだと思うんですが、ま、こういう事態がですね、いずれにしても続きますと、やはり旅行者のみなさんの命・安全ということも、大変心配になってまいります。で、あの先ほどのお話ですと、えーこの火災発生時に、それぞれの簡易宿所に3件中2件ですかね、お客さんが宿泊されてるということになってて、で、それぞれ4名ということで、全部で8名ということでよろしいんでしょうか。

(→山村・予防部長)はい、その通りです。1組は4名、そしてあのあと1件には2組2名ずつの、合計4名4名の8名です。はい。

◆やまね/で、この3件の簡易宿所、先ほどえーっと、近くに運営者がおられるというお話もあったんですけども、この各、3件の簡易宿所というのは、管理者の常駐なり、そういう駆け付け体制っていうのは、それぞれどうなっているかってのはわかるでしょうか。

(→山村・予防部長)はい、あのー、えー、この出火当時、あの私ども消防隊が、隊員が確認したところによりますと、その時にはここのところには、その関係者等はいらっしゃらなかったということでございます。

◆やまね/わかりました。あのーそれでですね、この委員会資料p2の「今後の取組」というところで、まあ総括的なお話が載ってると思うんですが、そのーまあ今後の問題としては、先ほどもありました「出火防止、初期消火、高齢者等の避難誘導など、自主防災会を中心とした防火・防災の取組について強化を図っていく」というお話があったんですが、その前段のところですね、踏まえるべき問題として「袋路地の存する地域」と、で、「木造密集地である」と、「宮川町に隣接している」と、で、そういうことと合わせて、「地域内にゲストハウスが点在している」と、いうふうにあるんですが、この、で、お聞きしたいのはこの「地域内にゲストハウスが点在している」というのは、防災の問題にとっては、どんな影響があるというふうに考えておられるでしょうか。

(→山村・予防部長)はい、あのー、え、二点あると思っております。ま、一点はその、えー旅行されているということでですね、普段そこの建物の状況をご存知ないということで、そして、えー出火しないようにですね、しっかりと取り組んでいただく必要があると、いうこの点が一点。それともう一点は、やはりあの、よそで火事が起こった時に、避難しなければならないというところをですね、あの避難していただくと、ま、そういう意味で、避難体制なんかも、えーわかっていただくと、いうこういったところが、えー今回、必要なことではないかなというふうに考えておりますし、私どもそういう意味で、ま、火災を出さないために、火事が出た時には119番通報、そして、え、避難をしてくださいということをですね、えーまあ、えー入られた時に、しっかりと説明してくださいと、いうようにあの管理者のほうには伝えているところでございます。以上です。

◆やまね/まあの二つ問題があると。で、一つは、えー普段知らない建物に来られると、いう話と、もう一つは避難しなければいけない問題と、いうこともありました。で、ま、加えてですね、先ほどの、ま、ご答弁なんかでは、管理者は現場に、火災発生時はいなかったということで、ま、まあ幸いといいますか、今回この旅行者の方であの犠牲になられた方はおられないわけですけれども、そういう、あのーやっぱり外国の方々が、たくさん、不特定多数の方々が来られる、で、えー、管理者が、必ずしも常駐をしていない、そういう施設が、この木造密集地や路地裏にできていくということが、あの地域のですね、やっぱり防災の問題考えた際に、えーこれはちょっとやっぱり影響があるのではないかと、いうふうにも考えるわけですけれども、その点のご認識は、いかがでしょうか。

(→山村・予防部長)はい、私どもあのー、消防法ではですね、あのー、ホテルや、ま、物品販売、あるいは事務所や作業場などですね、ま、それぞれ用途、規模、そしてその施設を利用される方の人数、ま、こういったものに応じて、えー消防設備等を付けていただく、あるいは出火防止を図っていただくと、いうようなことで、えー私ども、あのー立ち入り検査なんかをやりまして、その辺をしっかりと確認していると、いうところでございます。え、そしてあの、簡易宿所につきましてもですね、関係法令順守する限り、あの宿泊施設として営業できると、いうことを考えておりますので、ま、消防といたしましても、え、旅館業法、許可を得られている、ま、そういう施設につきましては、その取られる前にですね、必ず消防法令適合を確認をしまして、法令適合通知書を出していって、また、あの定期的な立ち入り検査をして、そのあの、防火、あるいは設備の維持管理なんかについて確認をしていくと、いうことで、私どもは出火防止および、あのま、被害を最小限にとどめるためのですね、体制をしっかりとっていくと、いうところでございます。

◆やまね/ま、その今ね、おっしゃったのは主にその「構造設備の問題」とか「法令順守の問題」だと思うんですけれども、あのー例えば「京都市地域防災計画」を見ますとですね、えーこの「防火」の問題についてどう書いてあるかと、いうことで見ますと、「戦前からの木造住宅や袋路が多く残る木造密集地域では、火災発生時における延焼危険や人命危険が他の地域に比べて高い」と。で、その危険性を減少させるために、「防火・防災対策の普及啓発を推進し、地域コミュニティの活性化を図るとともに、地域ぐるみの防火・防災体制を確立する」と、いうことでですね、その、まさに地域コミュニティ、地域の力ってのが本当にこれ大事だと、いうことが書かれてありまして、私も、あのーこれその通りだと思うんですけれども、あの、ところがですね、その一方で、まあこういう宿泊施設が、まあ無人で営業されたりとか、で、それが路地奥や木造密集地域に乱立をしていくという事態がまあ一方では起こっているわけで、それが、あの地域のですね、防災力、えー地域コミュニティにとって、どういう影響を与えるのかということをですね、これはこれでぜひ考えていただきたいと。で、あらためて今回の、火災の原因究明、それから自主防災などのですね、取り組みの強化っていうのは、あのもちろん重要なことなんですけれども、合わせて、こういう木造密集地の問題ですね、防火・防災対策、どう進めていけばいいのか、またあらためて、今後も議論させていただきたいと思います。以上です。

2018年8月6日【総務消防委】消防局/理事者報告「東山区西御門町で発生した火災について」

(更新日:2018年08月06日)