小栗栖の土砂災害対策を!大岩山の違法開発には毅然とした対応を!(2018年7月23日/総務消防委・行財政局・やまね)

◆やまね/よろしくお願いします。あの、私からは、あの伏見区小栗栖地域での土砂災害についていくつかお聞きしたいと思います。あのまず確認をしたいんですけれども、この、えー京都市の「地域防災計画」ですけれども、えーこの中にですね、土砂災害の問題も出てくるわけですが、この土砂災害の危険箇所については、京都府が「基礎調査」を行って「警戒区域を指定」すると。で、京都市は「ハザードマップを作成・配布」し、「日頃からの備えや警戒避難体制の構築を支援」ということですとか、「災害危険箇所の把握とパトロール実施」と、こういうような記載がありました。そこでまずお話しいただきたいのが、この土砂災害対策といった場合に、京都市、それからその防災危機管理室がどういう役割を担っているのか、まずこの点についてご説明をいただきたいと思います。

(→平松・防災危機管理室長)はい、土砂災害対策につきましてですけれども、えー京都市といいますかあのー、えー防災危機管理室、えーとしてましては、えー、まあ、いわゆるまあソフト対策といいますか、えー土砂災害、京都府が指定しました、えー土砂災害警戒区域等に基づきまして、えー関連する学区等に、えーおける土砂災害ハザードマップ、えーの作成、それと、えー、ま、それと、土砂災害ハザードマップに基づく適切な避難行動等の周知等々、えー、を中心に行っております。またあのハード対策につきましては、基本的に、ま、京都府が中心となりますので、えーそちらに対するえー要望ですとか、協議を行っているところでございます。

◆やまね/そうすると、ま、京都市としては、基本的にはソフト対策ということでいまおっしゃっていただいた、えー「ハザードマップ作成」だとかその周知だとか、で、ハードということになると府になるのでそこに対する要望をしていくという、お話でありました。で、えーそのハザードマップの作成、ここにも出てくる「災害危険箇所の把握」とかですね、もう少し読むと「データベース化」ということもあったんですけれども、で、えーこれは京都市の仕事だと。で、そういうことをやっていこうとするとですね、やっぱり現場の状況をどれだけつかんでいるかっていうことが非常に重要ではないかなと、いうふうに思っております。

で、えーそこで、えーあらためてお聞きしたいんですが、この土石流の危険で「土砂災害警戒区域」に指定されている伏見区小栗栖宮山地域で、7月5日(木)からの大雨によって、山側から大量の土砂が流れ出すという事案が発生を致しました。7月13日(金)に、我々共産党議員団もですね、現場を確認しに行ったわけですけれども、委員長、ここでちょっと写真を1枚だけ紹介させていただきたいんですけれどもよろしいですか(河合委員長「はい」)。えっとあのこちらになるんですけれども、えーこれご覧をいただいたら分かるんですけれども、かなり大きな木や竹がですね、なぎ倒されていると、いう状況であります。でーこの土砂の中には産廃と思われるようなものも混じっておりましたし、でーこれあの水が少し流れているんですけれども、あのーこの沢筋からちょっと離れたところですね、でもかなりズブズブと長靴が土の中に沈み込むような、まあそういう状況がありまして、ま、相当大きな土砂の流れがあったということがうかがえました。で、これあの都市計画局の開発指導課もですね、何度も現場調査に入ってると聞いておりまして、行財政局でも、一定情報を共有されてると思うんですが、この現場の状況ですね、いま写真1枚だけ見ていただいたんですが、例えば土砂が、どのあたりで止まっているのかとかですね、えーどの程度つかんでおられるのか、いかがでしょうか。

(→平松・防災危機管理室長)はい、えーご紹介いただきました案件でございますけれども、えーこの度の平成30年7月豪雨によりまして、えー伏見区の小栗栖石川町にあります、えー農業用水のため池に、えー当該ため池に流入する沢筋を介して、土砂が流入を致しまして、ため池が閉塞するとともに、その下流域の水路に土砂が堆積した」と、いう事案でございます。えー災害対策本部と致しまして、えー報告をしております「平成30年7月豪雨に伴う被害状況等について」、この中で、えー「農林水産等被害」の中の、えー「農業用施設」の被害として、把握を致しております。以上でございます。

◆やまね/あのーそうすると、まあ「ため池が閉塞」をして、えーというお話で、で、いまおっしゃっていただいた、この、えーと、第15報ですかね、これが一番新しいものかと思いますが、7月20日の「平成30年7月豪雨に伴う被害状況等について」ということで、えー農業用施設の中にこの事例が報告をされているというお話がいま、えーおっしゃっていただきました。でーあのー、で、そこでですね、その点でもう少しお聞きしたいんですが、この報告書のところによると、「山腹崩壊10件」あって、そこには伏見区の話は載っていないと。で、いまおっしゃっていただいた「農業用施設55件」というのが報告をされておりまして、これが「排水管路破損、用水路土砂流入」ということであります。それから「農地40件」、これが「農地法面崩壊、農地土砂流入」ということであるんですけれども、ここに、農地と農業用施設のところに「伏見区3件」それぞれ書かれておりますので、ま、ここに含まれてるのかなあということで、私も事前に防災危機管理室のほうにお話をうかがいました。で、えー「開発指導課、都市計画局のほうからそういう報告が寄せられている」という話があったんですけども、そこで、私のほうからもですね、この都市計画局の開発指導課のほうにお話を聞いてみたんですけれども、都市計画局が言っているのはですね、「産業観光局に聞いたところ、農業用施設・伏見区3件のうち1件が小栗栖の水路の話です」と、いうことだったんですけれども、いま先ほど答弁していただいた「ため池」、あるいは、あのー山からザーッと流れてきたと、この話はですね、この「農業用施設にも農地にも含まれていません」と、いうことが都市計画局が産観から聞いた話として言っておられたんですけども、その点はどうなんでしょうか。

(→平松・防災危機管理室長)はい、えー、私どもはそれはもう一体のものとして、え、ここに含まれていると、いうふうに確認をしたうえで載せております。

◆やまね/えっと「一体のもの」というのは、その農業用のため池と、あるいはもっと下の、下流域の地域の水路、これが農業用施設だということで、一体のものとして、それを都市計画局なり産観(産業観光局)のほうに確認をしているということですか。

(→平松・防災危機管理室長)はい、えー伏見区3件のうち、こ、この、本件を1件、そのうちの1件と、いうことで扱ってるということでございます。

◆やまね/えーそうしたらですね、この伏見区の農業用施設3件というのは、えーこの3件のうち1件がこの小栗栖の事案ということなんですけれども、あのーそうすると、ちょっとこの残りの2件というのは、いま分かるでしょうか。もし分からなければまた個別に教えていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(→平松・防災危機管理室長)申し訳ありません、いまちょっと、えー手元にないものですから、えーまた改めて、えーお示しをさしていただきます。

◆やまね/ま、そうしましたら、ため池の話も、えーここには載っているということで、反映されているということで、確認をしたいというふうに思います。でー私はですね、あのー今回の事例というのは、あのー、非常に重大だととらえておりまして、このため池の場所なんですよね。このため池がある場所というのはですね、実は、あのこの「土石流」の問題とは別に、えー「急傾斜地の崩壊」として、えーこの危険から別途「土砂災害警戒区域」「土砂災害特別警戒区域」に指定されていると、いうことで、そこにですね、大量の土砂が押し寄せていると。で近くに幼稚園や保育所もあるということで、私はこれはほんとに非常に重大な、実は事態が今回起こっているというふうに認識をしております。

で、今後の対策について3点お聞きしたいと思いますが、1点目は土砂の対策についてであります。先ほども少しおっしゃっていただきましたが、で、この、土砂が流れ込んだ水路やため池のしゅんせつ作業を行う事業者が近隣にチラシを配布しておりまして、そこには、えー「集中豪雨により、伏見区小栗栖石川町にある農業用水のため池に、沢筋を介して土砂が流入し、ため池が閉塞するとともに、その下流域の水路への土砂の堆積が発生しました」と。ですので、次に大雨が降ればですね、その下流域に、住宅地にも、この土砂が流れ込む危険があるということで、そのしゅんせつ作業をされるのかなあというふうに思います。で、これも都市計画局の開発指導課に聞いたんですが、「これ以上の土砂が下に流れないよう対策を取らせる。例えば、川などで使っているが、金網に石を入れて水は通すが土砂は止めるようなものを設置させる」と、まあこういうお話も聞きました。ところがですね、ため池のしゅんせつ作業については、「流れてきた土砂を取り除くだけで、元々一定量たまっていた泥までは取らない」ということなんですが。それではちょっと、えー不十分ではないかと。あのーせっかくそういうしゅんせつ作業されるんであれば、今後のことも考えて、できるだけそのため池の容量というのを確保するといいますか、元々の泥もですね、できるだけこれは取っていただいたほうがいいのではないかなと思うんですけれども、その点はいかがでしょう。

(→平松・防災危機管理室長)はい、あのー、その具体的な対策につきまして、えーため池の対策につきましては、なかなかその防災危機管理室として、えー責任ある回答は致しかねますけれども、えーため池の管理につきましては、えー産業観光局、えーが担当しておりますので、えーそちらのほうにも、えーいまお話しいただいた内容についてはお伝えしたいと思っております。

◆やまね/まああの産観にお伝えしていただくということなんですけど、やはり土砂災害という、その対策ということでですね、防災危機管理室のほうでもぜひ考えていただきたいと思うんです。で、あのーもう一つ確認しますが、この、そもそもこの、土砂が流れこんだ「ため池」の所有者というのが誰なのかですね。これも都市計画局の開発指導課の方が言っておられたんですが、「管理は東山土地改良区がされてる」と、ただ、「所有は京都市の行財政局」だというお話を聞いたんですけれども、これいかがでしょうか。

(→平松・防災危機管理室長)えー申し訳ありません。ちょっとそこは確認ができておりません。失礼致します。

◆やまね/あのーぜひちょっと確認をしていただきたいと思うんですね。で、まあ、あの土地改良区が、管理をされてるところってのはあると思うんですが、ただやっぱり所有が京都市ということになりますと、やはりその責任が問われるのではないかなということも申しあげておきたいと思います。

で、あの2点目ですが、あのーあらためてしっかりと現地調査も行っていただきたいと、いうことです。で、小栗栖の当該地域がですね、「土砂災害警戒区域」に指定されたのが平成27年3月31日ということで、今回土砂がかなり流れ出しているということで、えーかなりね、指定された当時とは状況が変わっているのではないかと思います。で、このあの、もう一回もどりますけど、「地域防災計画」の中にはですね、土砂災害警戒区域について「開発等に伴う地形の変更等があった場合、京都府による調査が実施され、区域の指定及び解除が行われる」と、まあこういう文章があります。ですので、今回のような、地形が変わっている場所についてはですね、あらためて京都府に再度調査を求めていただきたいと思うんですけどいかがでしょう。

(→平松・防災危機管理室長)はい、土砂災害警戒区域等、につきましては、えーおおむね5年ごとに、えー区域の見直し等を行うと、えーゆうことになっております。えー本件に関する区域につきましても、えー京都府と連携しまして、えーそういった見直し、必要に応じてですね、やっていくように促してまいりたいと、そういうふうに考えております。

◆やまね/あのーぜひ、これは京都府にあらためての調査を求めていただきたいと思います。

それからあの3点目、あの最後に今後の問題の3点目ですけれども、あのーそもそもこの、今回流れてきた土砂がですね、「どこから来たのか」という問題であります。で、この小栗栖の山をずっと上のほうに登っていきますと深草の大岩山ということになるんですが、この間、この大岩山の展望台付近では、京都府の許可も取らずに、大量の木々が伐採され、毎日10台以上の大型トラックによって土砂が運び込まれてきたと、いうことであります。これ昨年秋から市民の方の通報で指摘をされておりまして、今回その「人為的に持ち込まれてきた土砂が上から流れてきている」ことも、これは事業者、それから都市計画局も認めております。ですからこれは重大な問題であると。

で、わが党は昨年12月4日のまちづくり委員会で西野さち子議員、それから今年2月28日の予算特別委員会で赤阪仁議員、今年6月21日のまちづくり委員会で再び西野さち子議員がこの問題を取り上げてきました。でーあの小栗栖方面から見ますとね、この、今まであった木が山から消えてですね、山肌が見えている状態になっていまして、これまでも「地震が起きたら崩れるんじゃないか」「大雨が降れば土砂が流れてくるんじゃないか」ということは、住民の方が指摘をされてきた問題です。で、あのー違法開発とわかっていながらストップできず、大量の土砂が運び込まれて、その結果、大雨によってそれが流れ出すと、すればですね、これは大変なやっぱり問題で、京都市の責任も問われてくると思うんですが。

で、廃棄物処理ってことになりますと環境政策局になるし、開発指導ということでは都市計画局になるわけですけれども、やはりそこにとどまらずにですね、土砂災害を未然に防ぐという点から、ぜひ行財政局・防災危機管理室としても、この関係局と連携を強めて、こういう違法な開発行為に対しては京都市の全庁あげて毅然とした対応をとっていただきたいと、このことをぜひ強く求めたいと思いますけどいかがでしょうか。

(→平松・防災危機管理室長)はい、えー今回その上流、ま、上部にあります違法造成、の関係、えーこの詳細は把握しておりませんけれども、えーその沢筋上流部において、えー斜面を安全にするための工事を実施中ということで、えー工事箇所の一部が流出したと、これも一因であると、いうふうにはうかがっております。えー、ま、今回の件が、ご指摘のようにですね、えー違法造成等の、えー起因する面が、えーあるとするならば、今後、ま、そういった事案が発生しないよう、えー関係部署から指導等を徹底していただくことが重要であろうかと、思っております。えー防災危機管理室としましても、えーソフト対策等々につきまして中心に、えー土石流対策等のハード対策につきましても、えー実施主体である京都府とも連携しながら、えー引き続き、えー取り組みを徹底してまいりたいと、そのように考えております。

◆やまね/はい、あの最後に申し上げます。あのーこの大岩街道周辺地域というのは、過去には不法投棄や野焼きが行われ、本当にひどい、えーいろんな事例がありましたが、それを市民のみなさん、それから深草支所、ま、市の職員さんもですね、最近では龍谷大学の学生さんや周辺の事業者さんとも、みんなで力を合わせて清掃活動も行ってきれいにしてきたところです。それから、ま、深草トレイルというハイキングコースになってですね、展望台も頂上にはできて、非常に見晴らしのいいスポットにもなっているところですので、あらためて、市民のいのち、あるいはこういう憩いの場を守るために、ぜひとも京都市が役割を発揮していただきたいと、防災の観点からも、ぜひがんばっていただきたいと、このこと求めて終わります。

2018年7月23日【総務消防委】行財政局/一般質問「伏見区小栗栖地域での土砂災害について」

(更新日:2018年07月23日)