JR奈良線「第一御陵踏切の廃止検討」は市民の声を聞いて結論を(2017年8月10日/まちづくり委・建設局・やまね)

◆やまね/JR奈良線の複線化事業に伴って、伏見区桃山、伊達街道の第一御陵踏切の「廃止」が検討されている問題についてです。あらためてですね、まず京都市のお考えを聞きたいんですが、あのつい先日、8月5日なんですが、この伊達街道沿いの土地で埋蔵文化財調査の説明会がありまして、「伏見城跡・桃山古墳群現地説明会」というのが行われているんですが、このまあ伊達街道、その名前が示すように、近くには大名屋敷なんかが昔はたくさん存在した地域でして、非常に歴史的なところで、歴史ファンも注目しております。で、もし踏切が廃止されれば、その歴史的な伊達街道が分断をされてしまうということになるわけですけど、この歴史的な道が仮に分断されるということになれば、このことについてはちょっと建設局としてはどんなふうに考えられるのか。まずちょっとそのお考えを聞かせていただきたいと思います。

(→西・道路建設部長)はい、あのーただいまあの議員ご指摘のありました街道につきましては、我々もですね、非常に歴史的な街道であるということは、あのしっかりと認識をしておるところでございます。ま、そういったあの道路の歴史といいますか、あの過程も十分、我々は認識しておりますし、ま、そういった状況をしっかりとあのJRのほうにもお伝えしてですね、かつ、また、地域の方の意見をうかがいながら、今回の統廃合の問題については対応してきたいと考えております。

◆やまね/あのー歴史的な道であることも認識をしていただいて、そして地域の声もJRに伝えていただくと、いうことであります。で、あのいまおっしゃっていただいたように、地域の声ですよね。やっぱり生活道路・通学路である伊達街道が分断されるっていうことを大変心配されているわけですけれども、で、いま、まあ地域の声を伝えていただくっていうこともおっしゃっていただいたんですが、そうするとですね、京都市の立場、考え方としては、あのこのJRの踏切の廃止ということについては、「そもそも必要ない」と思っているのかどうかですね。いやそれともJRが言うように「これ(踏切廃止)は必要なんだけども住民の声があるので」と、いうふうに思っておられるのか、京都市としての、必要性はどのように考えておられるのか。「それをしなくてもやっていける道がある」んだというふうに考えておられるのか、その辺りはいかがでしょうか。

(→西・道路建設部長)はい、あのー今回のあの、交差します道路、伊達街道と上板橋通ですが、まあ先ほども申し上げましたように、非常にまあ歴史的経過のある路線でございますし、まあ、えー伏見と、山科地域ですね、こう結ぶ道路でありますというところは重々我々は認識しておりますし、まあ一方、JRサイドのほうでは、えーこういったまあ、えー列車の運行上ですね、えーいろんな安全性の確保の上でのご検討が必要であるということも我々は認識しております。ま、そういった中でですね、えー最終的にやはり、良い地形といいますか、良い環境が、できるように、いー、双方の意見を交えてですね、あの議論していくことが必要であると、認識しております。

◆やまね/まあ最終的には双方の意見ということなんですが、まああのただ、えー以前おうかがいした時は「市民の立場に立ってJRには協議していきたい」ということも言われていましたので、ぜひその立場でがんばっていただきたいと思います。で、そこでですね、この間も何度も、えーお聞きしてるんですけど、やはり、素案というか、ルート案というか、ここがあの地域のみなさんはやっぱりあのどうしても気になると、いう思いを持たれています。で、あの地域住民の方がですね、この間JRにも直接お話を聞かれている、それからあの京都市の道路建設課にも直接話を聞かれているんですよね。で、これがですね、あのちょっと小さくてみなさんには見づらいかと思いますが、京都市から聞いた話をもとに地域住民の方が図をつくられたものです。これをもとにですね、7月21日、道路建設課に直接足を運ばれてまた再度話をされたということなんですが、これあの線路のまあ西側に既存の道があります。それからもう一つは、伊達街道の第一御陵踏切が廃止された場合、北側を通っています上板橋通と伊達街道を直接結ぶ、線路の東側に道ができるんじゃないかと、いうようなこととか、それから上板橋通の北側にですね、さらに踏切が移設、新設されるんではないかという、ことで、こういう図がいま、地域住民の方がつくっておられるんですけれども、これは別に思いつきで言われているわけではなくて、京都市にいろいろお話を聞いたうえで、地域の方がつくられたものなんです。で、あのこういう素案といいますか、ルート案があってJRと協議をされているということなのか、やはりあの、私何度も求めてはいますが、委員会資料ってことでは、なかなか出すのは難しいということなのか、ちょっともう一度お答えいただけますでしょうか。

(→西・道路建設部長)あのー地域の方々からもですね、あのー私どもの所管の道路建設課のほうには、あー多数お問い合わせございまして、えーご来庁もいただいております。あのその中の説明の中でですね、あのーここの道路の形状ですとか、あー都市計画決定をしたライン等々ございますので、そういったことにつきましては、地域の方にご説明はさしていただいております。あのーいずれにしましても、あのーここの案につきましては、非常にまあ地形的に厳しいところでございますので、しっかりとあの本年度、あのー交通量の調査も実施してですね、えー案をですね、あのーJRのほうと重ねていきたいと思っておりますし、あのそういった案につきましては、あの一方的にあの「これで決まり」という形でお示しするのではなくですね、えー地域の方々に説明をさしていただいて、えーそれに対するご意見も頂戴して、で、あのー、最終的に地域にとって安全で利便性のいいものになるように、進めていきたいと思っておりますし、JRにもその方向でいくということで、強く求めているところでございます。以上でございます。

◆やまね/あのー、え、いま本当に大事なご答弁いただいたと思うんですけど、あのまあ今年度いろいろそういう調査もやって、JRと協議をして、で、まあ案を出して、それもその「これで決まりだ」っていうことではなくて、そのうえであらためて、えー市民のみなさん、地域の方から声を聞いて、で、もう一度、どういう形がふさわしいのかということで、さらに協議をされていくと、いうことですので、ぜひ大事にしていただきたいと思います。

で、なぜ、私がですね、この間、この問題、こだわってるかっていうことなんですが、前回紹介させていただいたように、この線路・踏切のすぐ東側にですね、上板橋通沿いに「保育園の新設」も計画されているわけですね。で、あの「いまでも大渋滞を起こしている上板橋通に保育園の入口ができれば大混乱になるのではないか」「子どもたちの安全は守られるのか」という不安の声が、地域から出されています。で、あの前回の委員会が行われた7月20日の夜、それから、7月30日の夜、保育園新設についての地元説明会が開催をされました。で、私は7月30日の説明会に参加をしましたが、そこで配布された資料にはですね、道路の渋滞や踏切の問題についても書かれていると。さらにこの、もう一つ持ってきましたが、こういう「配置図案」というのが、えーありまして、保育所の園舎ですとか、車の進入ルートについてどのようなことになるのか、こういう図面もあるわけです。で、この図面を見ればですね、線路のすぐ東側は空白地域となってまして、まあ地域のみなさんが見れば、ここにひょっとしたら道路ができるのかなあとかですね、そういういろんなこと、意見が、思いが出てくると、いうことで、えーなんですけども、建設局としてはですね、この保育園の新設の説明会で配られているこの資料、こういう図面等はですね、確認をされているのかどうか、その点いかがでしょうか。

(→西・道路建設部長)はい、隣接して保育園の計画があるということにつきましては、あの子どもはぐくみ局から情報いただいておりますし、説明会の内容、それから当日の説明会の内容等につきましては、情報共有しておりますので、えー存じ上げております。

◆やまね/はぐくみ局のほうから聞いていると、いうことですね。そしたらですね、あの、この説明会で配布された資料にどう書いてあるか、ということで少し紹介をさせていただきたいと思います。で、あのー、「JR複線化による第一御陵踏切、長岡踏切の計画については、地元の皆様のご意見を踏まえ、今年度中に複線化に伴いどういう形がより安全で地元の皆様に使いやすくなるかを、JR西日本と京都市で考えていくと聞いていますが、そのことも踏まえて~」というふうにあります。これはですね、確かにこの間ご答弁いただいている中身と重なる内容だと思うんです。ところがですね、実はこの地元説明会よりも以前に、近隣宅にのみ渡された「説明会用資料」があります。まあ中身はほとんど一緒なんですけども、しかしその、この資料ではですね、以前に渡された資料では、いま私が読み上げた部分が少し変わっておりまして、以前の資料ではこうなっております。「JR複線化による第一御陵踏切の廃止が検討されており、平成30年3月頃には決定されると聞いていますが、そのことも踏まえて~」というふうにあると。これ見ますとね、「平成30年3月頃に決定すると聞いている」と、かなり具体的な時期、それから踏み込んだ書き方となっているわけですけども、この、以前に配布された「説明会用資料」については建設局としては確認されているでしょうか。

(→西・道路建設部長)はい、あのー事前に、あの配布された資料につきましては、あのー私どものほうで、確認しておりませんでしたので、それにつきましてはですね、えー正しい情報に修正をするように、えー求めたところでございます。

◆やまね/ええと、事前のこのいまの、私が後で紹介した資料については、中身を知って建設局のほうから修正を求められたということなんでしょうか。

(→西・道路建設部長)そうでございます。

◆やまね/で、あの、いま建設局のほうから指摘をして修正をされたということなんですが、そしたら、以前の資料はですね、要は踏切廃止が何か既定路線のような書きぶりで、私も見ておやっと思ったわけですけれども、で、この、いま私が紹介した資料はですね、近隣住民への説明会用資料として、事業主(社会福祉法人)・設計業者・施工業者の連名で、これ準備されたものですから、京都市が作成したものではありません。そこに「平成30年3月頃に決定すると聞いている」と書いてあった。逆に言えば、聞いていなければこういう書き方はわざわざしないのではないかと。「聞いている」ということはですね、「誰かが言った」ということだと思うんです。で、あのーそこで聞きますが、修正を求めたということなんですけど、それ以前にですね、京都市のほうから、この社会福祉法人等に対して、「踏切の廃止が検討されていて、平成30年3月頃には決定します」というような話を伝えたのか、そういう事実があったのかどうか。その点はいかがでしょうか。

(→西・道路建設部長)はい、あの踏切廃止の時期等につきましてはですね、あのー私どものほうからは、お伝えしておりません。

◆やまね/建設局のほうからは伝えておられないと、少なくとも。で、まあこの間答弁いただいているように、議会ではですね、「まだ検討段階」「市民の声を聞いて決める」と言っていただきましたが、しかし実は「平成30年3月頃に決定する」というようなことを、もし、京都市が伝えていたとすれば、これは大変な問題だと思いますし、京都市がもし伝えていないとすれば、じゃあJRが伝えのかということになりますし、どちらも伝えていないとすればですね、この社会福祉法人や設計・施工業者が「聞いている」ということをわざわざ偽って住民に伝えたと、いうことになります。このことがですね、地域でいま、大変な疑念を生んでいるわけなんですよ。「保育園のために道路をつくったり踏切を廃止するんではないか」とか、「そういう理由で歴史ある伊達街道が分断されるとしたらひどい」、こういう声が生まれてしまっているんですね。ですから、あのこのJR複線化事業も含めて、何の曇りもないと、一点の曇りもないというんであれば、きちんと材料をやっぱり示してですね、で、計画段階から市民の声を聞かないとやはり理解されないと。で、その点では先ほど、あのー、えー、今年度JRと協議をして、まとめた案を出して、そして説明をして、その上であらためて市民のみなさんの声を聞いていただくということをおっしゃっていただきましたので、ぜひその姿勢でですね、取り組んでいただきたいと思います。

で、最後にあの申し上げますが、今でもひどい渋滞がどうなるか、道路の接続や踏切がどうなるかっていうことで、地域のみなさんの安全、子どもたちの安全というのを心配をされて、地域のみなさんは発言をされております。で、この、7月30日に行われた保育園新設の説明会ではですね、前回の委員会でも議論させていただいた上板橋通の交通量の問題についても事業者のほうから報告されたんですが、そこで出ている交通量の数字がですね、交通量がピークの時間帯と交通量が少なくなる時間帯を合わせて平均値を出しちゃってると。「意図的に少なく見せているのでは」という声がまたそこでね、疑問として出てくると。ですから、あのそういうなかで業者はですね、「とにかく工事しないと来年の開園に間に合わない」ということで答えていて、まあそういうことがいろいろ積み重なって、そういう事業者や京都市への不信感がだんだんと生まれて閉まっているという状況があります。で、保育園の問題はですね、ここでは当然所管が違いますので、私は議論するつもりはありませんが、あのー少なくともJRの複線化事業、それから道路や踏切の問題については、建設局の所管ということになりますから、あのー、地元の声としては、「やはり第一御陵踏切は廃止してほしくない」ということと、「住民の声を聞く機会をしっかりつくってほしい」と、この二つが非常に大事な要求ですので、その思いにぜひ応えていただきたい。最後にその点だけご答弁いただいて終わりたいと思います。

(→西・道路建設部長)あのー前々回の答弁の中でも、ご説明さしていただいておりますが、そういったあの上板橋通、につきましての強い思いといいますのは、我々のほうからJRへ強く申し上げております。で、あの、こういった、厳しい地形の中でですね、あのー非常にあの案をつくるのに時間がかかります。これにつきましてもJRと協調しながらですね、えーできるだけ早い段階で示してと思っておりますが、まあ年度内いっぱい、どうしてもかかるような状況でございます。以上でございます。

2017年8月10日【まちづくり委】建設局/一般質問「JR奈良線・第一御陵踏切について」

(更新日:2017年08月10日)