◆やまね/私は資産活用の問題について、お聞きしたいとも思います。で、京都市が保有する土地をどう活用していくのかと、いうことで、えー私はですね、市民の財産は、えー当然そこに住む人たちのために活用すべきだと、考えているんですけれども、まず、あの少し基本的な点を教えていただきたいんですが、京都市の市有地を売却する際に、議会の議決が必要となるというのは、えー予定価格が8000万円以上かつ10000㎡以上という理解でいいのか、これが一つ。それから二つ目にですね、地方自治法238条4項「行政財産の管理及び処分」というところで、行政財産というのは、これを貸し付けたり、交換をしたり、あるいは売り払ったりとか、そういうことができないというふうに定められていると思うんですが、この行政財産であったとしても、売却ができてしまうことがあるのかどうか、で、その場合はどういう手順をふむことになるのか。この二つについてまず教えていただけますでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、えーまず、一点目でございます。ま、地方公共団体が土地を処分する際につきましては、えーまず地方自治法、それから地方自治法施行条例、ならびに本市の条例に、ま、基づきまして、えー、ま、ただいま先生がおっしゃいましたように、土地につきましては、8000万円以上かつ10000㎡以上、というのが議会で議決を要すると、いうものでございます。えー次に、えー、その二点目の、この、行政財産を売却できるかどうかというおたずね、あの、私の理解と致しましては、あの売却はできない、売却する場合には普通財産に、ま、変えて売却をすると、いうことでございます。
◆やまね/えー8000万円以上で、かつ10000㎡以上の場合は、議会の議決が必要と。それから、まあ、行政財産では売却できないので、普通財産にする必要があるというお話でありました。で、その場合ですね、例えば京都市では、あの小学校の跡地については売却しないということで決めていると思います。で、その場合ですね、この小学校に関連する用地、あるいは、中学校や高校跡地の場合はどうなるのか。それらがですね、過去に売却をされたような事例はあるのか。その点はいかがでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)あ、はい、えっと、今あの、「小学校に関連する用地」というのがちょっとその定義が少しわかりにくい部分もございますが、えっとまずあの、いわゆる学校跡地の長期全面的活用、いわゆる今、私ども資産活用推進室のほうで所管しております、えー今、あ、えっと今現在15校対象にしております進めております分につきましては、あのーかねてから、あのーこれはまあ、あの売却ではなく貸付ということで、あの方針を決めております。であの、それ以外の、おー、えとま、中学高校というようなあの話もございました。えーっと、ま、直近の例で申し上げますと、おー、祇園にございます、今現在「漢字ミュージアム」、これは、えーその、従前が、ま、八坂中学校、ま、昔は小学校だったようであるんですけども、ま、こういった事例もございます。で、あの高校ということに関しましては、ちょっとすいません今我々のほうで、ちょっとま、あまり事例があまりないということもあるんですけども、今ちょっと把握、詳細には把握してございません。
◆やまね/えーまあ小学校の場合は、売却でなく貸付ということになると。でー高校の跡地についてはちょっと事例は、あのあまり把握はされていないということでした。でー中学校についてはですね、これあの、平成23年の11月「学校跡地活用の今後の進め方の方針」の中にですね、「この方針は、都心部小学校跡地を対象とするが、その他の小中学校跡地の活用にあたっても準用する」と、あるので、えーそれがまあ適用されるのかなあとは少し思っているんですけども、で、あの二つ、具体的なちょっと事例をお聞きしたいと思います。一つはですね、伏見区の深草鈴塚町・伏見工業高校跡地、所管は現在教育委員会だと思いますが、現在この跡地の一部を活用して、新しい定時制高校が計画されていると思います。で、ま、あのー、その定時制高校についてはあのここでは議論しませんが、それ以外の土地ですね。でー、定時制高校として計画をされている以外の土地についてですね、今後の活用方向について何か決まっていることがあるのか。また、どれだけの広さがあるのかですね。さっきおっしゃっていただいた、あのー議決が必要な広さや価格となるような土地なのか、その点はいかがでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、えっと今、あー、えーご指摘のございました、えー伏見工業高等学校の件でございます。ええとここにつきましてはあの、ただ今ご紹介ございましたように、いわゆる、うー、え、来年度から定時制高校の、まあ整備が、進められていくというふうに聞いております。えー元々この定時制、あ、すいません、伏見工業高校の敷地全体で言いますと、えーちょっと概数ではございますけども、約40000㎡強の面積が、あー、ございました。広大な敷地でございます。で、この、今聞いております定時制高校に相当する部分として約、まあ、これもまあ概数でございますが、約10000㎡と聞いておりますので、えーまあ差し引きしますと、まあ約30000㎡強が、まあ、あーこの跡地ということになりますが、あの、これにつきましては、あのまだ、あの、ま、教育委員会のほうで、ま、所管しておりまして、えー今後どうしていくのかということにつきましては、まだあの、特に何も決まっていない状況でございます。
◆やまね/ありがとうございます。えー所管は教育委員会で、まだ今後については決まってないということです。でーその今後のですね、この活用計画が、いったいこのどのようにですね、議論されていくのかと。で、例えば今おっしゃっていただいた教育委員会がまず活用を検討されるのか、それともその、みなさんのような、えー行財政局が入る、含めた形で市総体として検討されていくのか、あるいはその、市民のみなさんの声もですね、何か反映されていくような形になるのか、その点は、これからどんな形でこの進めていくことになるのか、あのー教えていただけますか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、あのー、まだ、えー、ま、これからのことでございますので、ま、ちょっと確定的なお話をしてあの申し上げることはできませんが、まああの、一般論として考えますと、あのー、この、おー、ま、ま、仮に約30000㎡強の、この跡地の活用について、ま、これは、あのー、教育委員会の場合もありますし、えーそれ以外の場合もあります。あのいずれにしましても、あのーここの活用方法につきましては、ま、全市的な、あのー観点で、ま、おそらく検討されるべきものというふうに考えてございます。で、あの、どういう手順でということにつきましては、まだこれもその、えー今現在まあ教育委員会のほうでも定時制高校これからつくるにあたってのいろんなあの関係、え、ま、地元も含めた協議をしてる段階ですので、どういうステップでという具体的なあのー方法までは、あの、ないわけですが、ま、いずれにしましても、あのー、ま、京都市の貴重な財産であることには変わりませんので、あの全市的な観点で検討を進めていくということになろうかと思います。
◆やまね/であのーこの伏見工業高校のある砂川学区はですね、いま「民泊」問題が本当に切実になっております。でー、伏見稲荷が近いと、それから京阪沿線である、そして地下鉄の十条駅も近いために、もうほんとにたくさんの観光客の方がですね、キャリーバックを引きながら住宅の密集地を歩いていくと、いうことになっています。でー無許可で行われている「違法民泊」も多数存在しておりますので、地元のみなさんも大変心配をされてる。で、そういうなかで、例えばですね、この伏見工業高校の跡地が、「民間に売却され巨大ホテルなどになっては困る」と、こういう声が今地元ではあるわけですね。で、「本来教育目的の土地であり、公共的な、地域住民が使える施設にしてほしい」、ま、こういう声も寄せられております。で、あの他にもですね、この伏見工業高校のすぐ隣を、東高瀬川という小さな川があるんですが、この改修もいま議論をされておりますし、「新十条トンネルの一般道路化で周辺の交通量も増えるんじゃないか」、こういう声もあります。それから、「伏見工業高校の正門から東側部分は歩道があるが、西側部分には歩道がないので、ぜひ歩道を整備して歩行者の安全確保をしてほしい」、こういう要望も、今寄せられておりまして、えーやはりですね、あのそういった地域の声を、いずれにしても受け止めながら、ぜひこれは市総体としてもですね、検討していただきたいと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、あのー、ま、いずれにしましても、この、ま、伏見工業高校、まあ、長らくの間地元からも愛されてきた、あのまあ施設でございます。で、まああの、えー、私もちょっとあの、そこの場所のちょっと詳細な地理的な部分は承知はしておりませんけれども、あのー当然、あの、様々なあのご要望等も、あのあろうかと思います。ま、そういった部分、まあこれかなり広大な土地ということもございますし、あの京都市にとっても非常にあの貴重な財産であり、地元にとっても貴重な財産、そういった認識はあの私も持ってございます。そういった観点から、えー、まあ、この地域住民のご意見のみならずですけども、まあ、市会の先生方のご意見も、まあ踏まえながら、まあ検討を進めていくと、いうことになろうかと思っております。
◆やまね/えーぜひ、地元のみなさんのご意見も受け止めていただきたいと思います。それからもう一つですね、えー先ほどあの「小学校に関連する用地」ということではちょっとわかりにくいというお話があったんですけど、その具体的な事例についてお聞きしたいと思います。で、これがですね、もう一つが、伏見区の深草中ノ島町、えー番地で言いますと19番の5、藤ノ森小学校の南東地域にある土地でございます。で、これが、今年の1月30日付で「市有地売却/一般競争入札」の、えー発表がされております。面積は365.95㎡で予定価格が5490万。1㎡あたり15万、坪50万という価格になります。で、これ以前は、教育委員会が、あの所管をしていた土地です。で、ここでですね、実はこの場所は、2011年にテレビや新聞でも取り上げられて話題となった場所です。これあの今日私持ってきたのは京都新聞の当時の夕刊なんですね。2011年2月21日付。どんな記事かと言いますと、「児童館用地 実はあった」と、こういう記事なんですよ。で、これどういうことかと言うと、えー要は「京都市が」、あ、これ京都新聞の記事ですけどね、「京都市が『用地がない』と児童館設置を見送ってきた伏見区深草の藤ノ森学区で、9年前に市民から市に土地が寄付されていたことがわかった」と、そういう記事なんです。で、要は、「土地がない」ということを理由に児童館をずっとつくってこなかった藤ノ森学区に、児童館のためにということで寄付された土地があったと。それがですね、ずっとブルーシートで覆われたままになっていたということで、あのーそのまま9年間も経過してたということでですね、当時地元では、あのー、衝撃をもって受け止められました。で、朝日放送の夕方のニュースなんかでも取り上げられてたんですが、この京都新聞の取材に対して、土地を寄付された方がインタビューで語ってるのは、「孫が通う民間の学童保育所の運営が難しいと聞いて、児童館用地にしてほしいと寄付した。ここまで放っておかれるとは思わなかった」と、こういうふうに語っておられます。今回、この土地が、あのー入札にかけられたということでですね、「子どもたちのために」と寄付された土地が、ま、これ2002年6月に寄付されたものですから、実に15年近く放ったらかしにされて、しかも結局売却をされることになったと。で、地域住民のみなさんは大変怒っておられるわけですが、これについてはどう受け止められるでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、あのー、ま、詳細までではないんですけども、あの一定この寄付を受けた、あー、ま、経過等につきましては、教育委員会のほうからも、あのお聞きしております。あのーいまご紹介ありました、その新聞記事でございますが、あのー、ま、実際ちょっとどうだったのかという部分は、あの少し、今あのー、ちょっと思うところはございます。元々あの、新聞等で「児童館のために寄付をした」ということであれば、おそらく、当初からですね、あの寄付時の先は、その児童家庭課なり、そういった部署が受けるはずであったと思われます。あの教育委員会のほうで受けたということはまあこのいわゆる、ま、藤ノ森小学校なり、子どもたちの教育のためにということが、あの寄付者のまあ意向だったというふうに、あのま、これは推察するところでございます。であのー、ま、ちょっとこの、おー、ま、そういった経過の中でございますが、ただ、あのーこの、寄付をいただいた貴重な土地であることにはまあ間違いございません。であの、えー、私ども教育委員会のほうから、えー、今回あの売却の依頼を受けて、今現在、入札の、まあ手続き中と言いますか、その期間に入っておるわけでございますが、あの当然、あの教育委員会のほうにおきまして、えーこの、寄付者自身は、あの実は、えー、ちょうど2年ほど前にお亡くなりになっておりますので、えー実際にはそのご遺族の方とお話をされて、まずこのなかなか藤ノ森小学校の、えー、その、用地としての使いにくい部分、ということを説明したうえで、あのご了解を得て、ま、今回売却依頼になったと、いうふうに聞いておるところでございます。
◆やまね/まああのご了解を得てということなんですけど、地元のみなさんはまったく納得をしてないと、いうことなんです。でーあの昨年3月に、いま少しご説明ありましたが、昨年3月にですね、共産党議員団が教育委員会に資料を要求しまして、いまの一定の経過について文書にまとめていただきました。で、その中でですね、えー、「活用方法を検討してきたものの具体案がない」と、「今後は寄附目的以外も含めた活用方策を市総体で検討し、状況によっては第三者への売却もあり得る」ということを伝えて、「その後、行財政局から庁内に利用希望を聞いたがなかったため、売却準備」と、こういう文書をいただいております。で、これ見ますとですね、あのー市の、京都市の中ではまあ、あのいろいろ考えていただいたのかもしれないですけど、地元のみなさんからの声は、あの聞かなかったのかと。で、これテレビや新聞でもですね、報道されてるところですから、当然、地元の声というのをまったく知らなかったというはずはないと思うんですよ。もっと幅広く声を聞く余地があったんではないか。で、今回ですね、この入札にあたって、地元への周知というのは何かされたんでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、えっと、この件につきましてはまあ教育委員会のほうで、えー地元のあの自治連の会長さん、それからあの市政協力委員連絡協議会の会長さんのほうに、あのー事前にご説明をしたというふうに聞いております。
◆やまね/あのー、地域住民のみなさんは、知らないわけですよ。で、自治連の会長さん、それから市政協力委員の会長さんに言ったっていいますけど、そういうみなさんに責任をね、押しつけるような発言は私はとんでもないと、思います。で、京都市のホームページ見ますと1月30日付で「この物件に関する質問の受付及び回答」というのが出てるんですよね。あのー募集してる。で、しかし、「原則、書面で受け付ける」ということで、「京都市行財政局資産活用推進室へメールかFAXで送る」という旨が記載されてましてね、質問の受付期間は1月30日~2月6日と、もう1週間しかない。でー、あくまでこれはもう土地を買う人向けの、あのお知らせでしかなかったんじゃないかと。で、地域のみなさんにとっては、「売却されるなど全然知らなかった」と。で、「あの土地がいったいどうなるのか」「なぜずっとブルーシートを張っておくのか」「子どもたちのために活用できないのか」といつも近くを通るたびにですね、考えておられたと。もう少し丁寧に地域のみなさんに、こういう事情がある土地ですから、地域のみなさんにお知らせをするということはできなかったんでしょうか。
(→西村・資産活用推進室長)はい、あのー、ま、私ども、この行財政局の立場で申し上げますと、あの各局の、おー土地の売却につきましては、全て手続きは私どもが行うということで、あの公営企業は除きますけども、私どものほうで行うということになってございます。で、それぞれの、各局が所管しております土地につきまして、ま、様々ないろんな経過、あるいは地元への説明、えー今回の場合ですと寄付者への説明等々、あの教育委員会のほうで行っておりまして、あの私どものほうでは直接、うーそういったことに携わってるわけではございませんが、あの私どもと致しましては、えー教育委員会のほうにおきまして、そういった、あの地元への説明、あるいは理解、こういったものを得て、えー私どものほうに、売却依頼をされたというふうに聞いております。
◆やまね/ま、行財政局は手続きしてるだけだと、あの各局の、教育委員会が説明してるはずだってことで、まあちょっとそれではね、あのダメではないかなと思います。で、藤ノ森学区ではですね、以前から、あのー若いお母さんからはですね、「児童館をつくってほしい」という声もありますし、年配の方からはですね、「公共施設が何もなく子育てに苦労した」「何十年も前に自分たちが苦労した同じような経験を今の若い人たちがしているのは信じられない」と、こういう声も寄せられております。で、最近はですね、近鉄伏見駅北側地域は、どんどんどんどんマンションが今、建っておりまして、この藤ノ森学区は、あのー子どもたちの数がですね、児童数がこれからも増えると言われているところです。で、数年前に、乳幼児が利用できる「つどいの広場」や民間の地域学童が新しくできましたけど、しかしそれでもまだまだですね、実状は足りないと、いうことなんです。で、加えて、「地域のお年寄りが集える施設がない」「地域活動をがんばれと京都市は言ってくるけど集まる場所もないので苦労している」と、あの言われています。ですから私は、これ今地域のみなさんから、あの一つの考えとして、意見として出されていたのが、この土地の活用にあたってですね、「そもそも市民が子どもたちのためにと京都市に寄付した土地なのだから、せめて売却したお金を、藤森地域や子育て支援のために使えないか」と、こういう声もあるわけですけども、そういう方法ってのは考えられないんでしょうか。
(→結城・財政部長)はい、えー、土地の売却収入でございますけれども、あの基本的には一般財源ということで、あのまあお金に色はないわけですけれども、京都市全体として、子育て支援、あるいは教育の充実と、いうのは図っておるわけでございまして、えーそういったものに充当さしていただきたいというふうに考えております。
◆やまね/あの最後に申し上げたいと思いますが、あのーこの地域はですね、「藤ノ森には土地がないので児童館をつくってこなかった」と、いうことを京都市はずっと答弁をされてきたわけですよ。しかし、その藤ノ森学区内にあった消防署跡地が売却をされて、消防学校跡地も売却されてきたというのがこの間のね、経過なんですよ。で、さらにですよ、市民が寄付した土地まで売却をされるとなったらですね、京都市にやっぱり裏切られたと、こういう思いがね、住民のみなさんから出ても当然ではないかと私は思います。で、あらためて、えーこの土地を寄付をされた方がですね、京都市にたくされた思いというのがあるわけですから、あのその思いをやっぱり大事にしていただきたい。子どもたちや子育てされている方を思う気持ちですね、これが生かされるような、えー地元の声をしっかり受け止めたですね、活用策、お金の使い道を考えていただきたいと、このことを求めて終わります。以上です。
2017年3月7日【予算特別委】行財政局質疑/資産活用、市有地の売却について
(更新日:2017年03月07日)